まずはじめに。。。
いろいろとお騒がせして大変申し訳ありませんでした
心配をおかけしてしまいましたが、結果的には常時ツインから戻した時の配管ミスが主な原因ということになりました
すいません
図で説明しますと、一番上の排気バイパス弁用アクチュエーターの出口を塞いでVSVの制御に関係なくブースト圧のみでバイパス弁を開こうとしてたわけです
バイパス弁のひっかかりがあったのも事実ですが、排気音が大きくなってしまった原因はバイパス弁ではなく、排気制御弁用のVSVへの4Φホースの繋ぎを間違えてたということがわかりました
間違えると何がおこるかというと、一度ブーストをかけるとVSVとアクチュエーター間に圧力が閉じ込められてしまうため、排気制御弁が開きっぱなしとなり、排気側だけ常時ツイン状態となります
このため排気音量は上がり、ブラマリー領域ではスカスカとなってしまいます
もう全く情けない話で申し訳ないのですが、これに気付いたのはタービン周りをバラして戻すときでした
ちゃんと確認して作業していたつもりだったのですが、前回バラしたときには気付かなかったみたいです
常時ツインからの戻し作業だけをやっていれば気づくのはもっと早かったのかもしれません
プラスで排気バイパス弁用のアクチュエーターにも作業してしまったため、原因に気が付くのが遅れてしまいました
またバイパス弁が開きっぱなしになっているのを前回の点検で確認してしまったので、原因はそこしかないと考えてしまいました
ちなみに排気バイパス弁を開きっぱなしにしてもさほど音は大きくならないみたいです
というわけで、この一週間の騒ぎの原因は自分の作業ミスでもありました
お騒がせしてすいませんでした
自分に作業依頼する場合は、こんなこともありますので十分注意してください
さて、それでは排気バイパス弁点検作業の報告を
邪魔なインテークパイプをすべて取り去り、遮熱のカバーを外すとこんな感じでタービンが出てきます
セカンダリーからの冷却水の戻りパイプが遮熱板とかなり干渉しますので、あまりこの開け方はおススメできません
でもこのパイプに無理かけないで外すにはタービンをエキマニごと降ろさないと無理ですね
ちょうど真ん中の部分に排気バイパス管とバイパス弁が見えます
各タービンからの排気ガスの流れは矢印のようになります
当然ですが、セカンダリーのバイパス排気は排気バイパス弁が開いた時しか流れません
セカンダリーの通常排気は、排気制御弁が開くまで出口で蓋をされているので流れません
しかしスペースの制約があるとはいえ、この効率悪そうなエキマニはなんなんでしょうね
排気バイパス弁を力をかけて動かしてみました
多少の引っかかりはあるものの、ほぼスムーズに動きました
ただ前回覗いた時に開いた状態で止まっていたのを確認しているので、今は良くなってしまったということでしょうか
とりあえずは556を何回かかけて、動かしては放置・動かしては放置と時間をかけて馴染ませてみました
アクチュエーターのゴムパッキン部分にも少し油を塗布
特に動きに問題はなくなったと思います
もしかしたら錆などの粒が少し噛んでいたのかもしれません
この辺りの高温にさらされるパーツは、ある程度動かしてないと不具合が起きやすいかもしれませんね
低燃費走行も大事ですが、やはり日に数度は全開走行をして上まで回してやらないと、動きに渋さが出たりするんじゃないかと思いました
それはセカンダリータービンも該当するのかもしれません
せっかくパイプをバラしたので、こちらも点検しました
セカンダリータービンの出口、吸気制御弁です
この中には吸気制御弁とリードバルブが入っています
真ん中の部屋の中にある丸い部分が吸気制御弁です
アクチュエーターに圧力がかかると弁が開いてセカンダリーからの過給が始まります
残念なことに中はオイルでベトベトでした
こちら吸気制御弁の上にあるリードバルブです
写真を上下反転してあるので、ちょっと違和感あるかもしれません
ブラマリーが過給しているときは、赤の矢印方向に力がかかるため、プレートが押しつけられて弁は閉じ、プライマリーの過給がセカンダリー側へ逃げないようにしています
吸気制御弁がまだ閉じてる状態のときに、セカンダリーの過給がプライマリーの過給を超えると、赤より青のほうが圧力が高いので、プレートを押し下げて過給をかける(セカンダリーの過給圧力を逃がす)ようになっています
じゃないとセカンダリー助走などで発生した圧力が行き場を失い、逆流してタービンの回りを止めようとする力に変わっちゃいますからね
ただこの弁、隙間が開いてますが、本来はピッタリくっついてなきゃいけないんじゃないですかね
経年や熱で下に垂れてしまったのでしょうか
もしかしたら、この隙間からブースト圧が逆流してセカンダリータービンに負担かけてオイル漏れをさせてたりして!
なんて推測もあるかもしれませんね
このリードバルブASSY、値段的には2000円程度なので交換しておこうと思います(17305-46011)
このバルブの交換は、パイプを外さなくても上から出来るようになってますね
全てのパーツを洗浄して、元通りに組み上げて完成
さっそく試乗してきましたが、まったく問題なし
無事にもとのシーケンシャルツインターボに戻ることが出来ました
いじり壊したついでなので、排気バイパス弁をノーマル制御(VSVによるデューティ制御)したときと、VSVを介在させず単純にブースト圧で制御させたときの違いを体感してきました
まずは上図、VSVの出口を塞いで、介在させない単純なブースト圧力制御です
プライマリーの立ち上がりは同じです
アクセル全開で3000回転を越えたあたりでバイパス弁は開いているかと思いますが、あまりパワーの落ち込みは感じません
4000回転ぐらいでツインに切り替わりますが、このときはっきりと分かるぐらいの体感で一気にブーストが上がって加速します
これはこれで悪くない感じがします
つぎにノーマル制御で乗ってみると、ほぼフラットな加速で、ツインに切り替わったのは分かりますが、前者ほど急激な変化がないままスムーズに加速します
どちらも助走をする制御ですが、前者のほうが純正制御より早めに助走に入るため、セカンダリータービンを回す機会が増えるのではと思います
でも乗りやすいのは後者ですね
より多く助走させて回転を上げておいた方が段付きがスムーズになるかと思ったんですが、実際はそうでもないようです
プライマリーを回すための排気ガスがセカンダリーに取られてしまうため、ブラマリー領域とセカンダリー領域でのパワー差が大きくなり、スムーズさがなくなったのかもしれません
やはり排気バイパス弁を動かすなら、純正制御にはかなわないということでしょうか
ユーザーが選べるのは、シーケンシャルか常時ツインか、シーケンシャルなら助走させるかさせないか、の2つしかなさそうですね
だいぶ寄り道してしまいましたインテークパイプ内のオイル対策ですが、次回から元に戻していろいろと試していきたいと思います
今回は久々に全開テストばかり繰り返したのですが、ブーストの立ち上がり時やシーケンシャル切替時などにノッキング音を聞くことがけっこうありました
高ギア低回転では負荷も大きいですし、まして常時ツインとかにしていると低回転にパワーがないので出やすいとは思いますが、もしかしたら燃料フィルターが怪しくなってきてるのかなぁとも考えています
とりあえず機会をみて、交換したいと思います