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九郎田一馬のブログ一覧

2010年11月08日 イイね!

〔過去試乗記〕 BMW535i試乗レポート

〔過去試乗記〕 BMW535i試乗レポート先週から、大学の学園祭に、就職活動本格化に、といっそう多忙になり、また更新が滞ってしまいました(汗)


今回は再び過去試乗記から、最近523iやツーリング、そしてMスポーツの追加など、徐々にラインナップを広げるBMW5シリーズの試乗記をお届けします。街中ですれ違う時に「おっ」っと思わせてくれる現行5シリーズのデザインは、ぶっとび傾向が強かった昨今のBMWのデザイントレンドがようやく落ち着いた方向に戻ってきており、個人的には非常に好印象。今回お届けするのは535iですが、本文中にもあるように、初期ロット特有と思われる欠点も散見する結果となりました。また改めて機会があれば、NAエンジンの523や528、また先日追加されたMスポーツも味わってみたいと思います。



ここ最近のBMWの勢いが止まりません。戦略的な価格帯で登場したX1を始めとして、1シリーズや3シリーズはエンジンを一新して燃費性能を大幅改善。また120iクーペや325iクーペなどのラインナップ充実、X5も次世代ターボエンジンへとスイッチするなど、実に話題性豊富。そんなBMWの中核を担う5シリーズが3月にフルモデルチェンジ。そこで今回はその5シリーズの試乗レポートをお届けします。

今回のテスト車両は中核モデルの「535i」。価格は835万円也。

随分とアグレッシブなデザインだった先代「E60」型に比べて、今回の「F01」型は幾分落ち着いた印象。これを大人しくなりすぎて新鮮味に欠けると見るか、少々やり過ぎ傾向だった昨今のBMWの流れが少し以前のスタンスに戻ってきたと好印象を得るか、は少し意見が分かれそうです。個人的にとしては後者。7シリーズにしろ、Z4にしろ、5シリーズにしろ、一時期の「いったいBMWはどうなっちゃうの?」と心配になってしまう破天荒っぷりでしたが、デザイナー陣の変更でようやく落ち着きを取り戻してきたようです。



しかしそのように一見コンサバな印象に受け取られがちながら、サイドのキャラクターラインの深く鋭い造形など、実車をいざ目の当たりにしてみると、かなりのアグレッシブなスタイリングの持ち主であると実感させられます。また地味な点ながら、今回のF01型でようやくワイパーが右ハンドル対応のものに。もちろん、いまの今まで左ハンドル用のままだった方がおかしかったとも言えますが…。

ボディサイズは、プラットフォームも7シリーズと共用する事からも分かる通り、今回この新型でもさらに歯止めが効かず。全長は4.9m台へと突入し、全幅も1860mm。しかしそのサイズアップ分は主に衝突安全性とスタイリングに使われているようで、過激なディティールを持ちつつ案外プロポーションとしてはボクシーだった先代E60型と比較すると、室内空間はむしろ少しタイト気味になったように感じられます。



今回の新型のハイライトの1つがインテリア。最大のライバルであるメルセデスEクラスともっとも差を感じるのがここであり、質感に関しては5シリーズの圧勝。改善(一部退歩?)の結果、iDriveの使い勝手に関してはまだまだなところもありますが、10インチを超えるモニターの視認性の良さとグラフィックのキレイさはピカイチ。今回から電子化されたパーキングスイッチの使い勝手もよく、メーターの見やすさもグッと良くなりました。唯一惜しいのは、7シリーズに乗った時にも感じた、そのタッチ・質感・見栄え・実用性いずれも「?」マークがつくシフトノブ付近のデザインと操作ロジック。この電動シェーバーのような見た目と、動かす度に安っぽい印象を抱かせるシフトフィーリングは、1000万円級の高級車云々以前の問題として、改善の余地アリ。

さて、プッシュボタンでエンジンをスタートさせて、いざ試乗開始。シートやステアリングの調整幅が大きく、ピタッとポジションが決まってやる気にさせてくれるBMWの美点はこの5シリーズでももちろん健在。今回この535iに搭載されるのは、定評のある3.0Lのツインターボ…とは異なる、新たなユニット。ツインターボではなくツインスクロールのシングルターボへと変更を受けて、変わりにBMWお得意のバブルトロニックが新たに採用されています。この新世代ユニットを「ツインパワーターボ」と呼ぶあたり、一見イメージダウンにも映りかねない印象を巧みにかわすBMWのネーミングの勝利…といったところでしょうか。しかしながら性能的には全く同一、トルク発生回転数がむしろわずかに下がっており、コスト的にも燃費的にもかなり以前より有利なのでしょう。(ちなみに先日の改良で、335iもこのエンジンへと変更を受けました。)これに組み合わされるのは最新の8速AT。タイアは245/45R18のダンロップのランフラットが装着されていました。



さて発進し始めると、まず気付くのは低速域でのリアがうにょうにょっと回り込むような違和感。これは「インテグレイテッド・アクティブ・ステアリング」と呼ばれる後輪操舵によるもの。60km/h未満で逆位相してくれるおかげで、Uターンなどでは思った以上にクルマが回ってくれます。ただ気をつけたいのは、この逆位相はあくまで前進時のみに働く事。バックの際にはこの小回り性能の恩恵には預かれないのでご注意を。

その動きに比べれば、可変ギアレシオを持つアクティブステアリングの違和感も随分と改善されて自然なフィーリングとなりました。また今回この5シリーズは電動パワステが採用されていますが、言われれば気付かないレベルの完成度と評していいでしょう。変にわざとドイツ車的雰囲気を醸し出そうとしているとしか思えない、ゴムっぽく硬質で重いだけの操舵セッティングになりがちだった昨今のBMWとは一線を課す、ナチュラルでスッキリとしたステアフィーリングは○。

極低速域でのレスポンスに少し違和感を覚えるものの、アクセルを踏み込んでいった際のパワフルさは文句なし。このターボエンジンは低速から頼もしいトルクを発生し、ほぼ3000回転までであらゆるステージで事足りる性能を発揮してくれます。その加速時の印象をさらに良くしてくれるのが、8速ATの素晴らしい完成度。シフトアップ、ダウン、その際のレスポンスの良さとつながりのスムーズさ…今現在のトルコンATの最高とも思えるこの出来を味わえば、DCTなんて不必要とさえ思わせてくれます。



ただ低速が充実している分、高回転でのスムーズさや吹けに若干不満を感じてしまうのは、贅沢な悩みというべきか。もちろん絶対的レベルで言えば全く問題にならないのでしょうが、「BMWのシルキー6」を味わった事のある方なら、文句なしにパワフルなんだけど、少し雑味の残る回転フィールにどことなく物足りなさを…そんな印象を抱くかもしれません。燃費的にもパワー的にも十分なだけならば、あえて長く重い直6にこだわらなくてもいいのですから。そう思った方には、あえてのNAの3.0Lを搭載する「528i」のほうがお勧めかもしれません。

そしてその印象を強くさせるもう1つの理由が、乗り心地。ランフラットの改善により以前よりも随分と直接的な入力は抑えられ硬さはあまり感じないのですが、高速域でもどこか常に足回りの動きがヒョコヒョコして落ち着きが感じられず、言うならば乗り心地の良い「スィートスポット」が極端に狭い印象なのです。もっともこれは初期ロットの個体差かもしれませんが、足の設定をノーマルにしてもスポーツにしても、その印象は変わる事はありませんでした。メルセデスEクラスに対して、逆の意味で一番差を感じるのはこの部分。同時に、55扁平17インチを履く528iに少し期待を持ちたいところです。

もっともドライバーだけの視点で絞るなら、速度を上げてコーナーを1つ抜けるごとに、クルマがグッと小さく引き締まるように感じられる「BMWマジック」は健在。前後重量配分の良さに、立ち上がり時の抜群のトラクション。相変わらず「駆け抜ける歓び」の演出の上手さと気持ちよさ、思わず帰り道を遠回りしたくなってしまうような心境を抱かせてしまう点は、メルセデスにはない部分と言えるでしょう。



少しネガティブな点もチラホラ見受けられてしましたが、そういった観点からもう1つ付け加えるなら、試乗中絶えずインパネまわりから共振音が発生しており、こういった点からもこのモデルや個体差、走行距離、ロットなどに影響があったかもしれません。文句なしにパワフル、燃費も良好、しかしそれだけでは少しどこか味気ない…そう感じた方には、ひょっとするとエコカー減税対象ともなる528iが意外に今回5シリーズではベストマッチ?しかしこういった要求は、BMWというブランドが抱かせる期待のハードルの高さ故の結論。スタイリングや走りの絶対的ポテンシャルは相当なものだと感じるだけに、これからの熟成と改良に期待をもちつつ、レポートを終えたいと思います。
Posted at 2010/11/08 00:16:03 | コメント(1) | トラックバック(0) | BMW | 日記
2010年10月13日 イイね!

〔過去試乗記〕 BMW320i 試乗レポート

〔過去試乗記〕 BMW320i 試乗レポートスイフト試乗記後編、現在進行中…

それまでに、再び過去試乗記に。笑

先日大幅にマイナーチェンジされた、BMW3シリーズです。E90も、熟成が進んで、これで完成形?今一番おいしいモデルと言えそうです。




新しいBMW320iに乗る事ができました。ここ最近のBMWの勢いには驚くばかり。先日1・3シリーズやMINIが大きくラインナップやエンジンの変更を受け、とくにアイドルストップ付の6MTの320iはモード燃費がなんと12.8→18.4km/Lへと劇的な改善!これでパワーもトルクも上回っているのだからグゥの音も出ません。そんな新しいユニットを搭載した320iのレポートをお届けします。

テスト車はその6MT…ではなく、恐らくもっとも売れ筋となるであろう320iの6速ATモデル。若干MTよりは劣るものの、ATでも15,2km/Lと、1500kgのFRセダンである事を考えれば大変優秀な数値。排ガス性能の問題でエコカー「減税」対象とならないのは少し残念ではあります。

そんな新しい320i、注目はやはりエンジン。2.0L4気筒は今回の変更でリーンバーン化、直噴化されているのが主なポイントと言えます。そのおかげで燃費改善はもちろんの事、パワートルク共に約10%向上。170psという数値は、M52時代の2.5L直6エンジンに近い数値です。もちろんお馴染みのバブルトロニックも相乗効果を生み出しているのは言わずもがな。

ちなみに今回のMCで、325iのエンジンは3.0Lの直6へ。こちらもパワーアップ&燃費改善がなされており、燃費に関しては従来型の2.0Lモデルと同程度の数値を叩き出す小食っぷり。335iのエンジンも、先日の5シリーズでお伝えした通り、ツイン→シングルターボ化され、バブルトロニックが新たに組み合わされた次世代3.0Lターボへと変更を受けています。

さて軽く紹介を終えたところで、早速インプレッションのほうへ。スタイリングに関しては、セダンに関しては以前フェイスリフトされたものと同じ。彫刻的なボディラインがやや柔らかい印象となり、前後ウインカーにLEDが使われて新鮮味を増しています。初期E90ユーザーにすれば、拡大されて視認性が劇的に良くなったドアミラーの変更が一番羨ましいところかもしれません。唯一今回のエクステリアの変更は純正のアルミホイールのデザイン変更。320iのそれは、新型のほうがスポーティなデザインになっており、個人的には好印象でした。

他のどんな車種でも同じようにバッチリとスポーティなドライビングポジションが決まるBMWの美点を改めて感じながら、エンジンをスタート。始動直後のエンジンがまだ冷えている状態でも、直噴化でよく言われるエンジンや排気系からのカチカチとした音は聞こえず。ただ以前よりややエキゾーストサウンドのニュアンスが軽くなったのを感じながら、やはり5シリーズのそれよりも遥かに操作しやすく高級感もあるコンベンショナルな方式のシフトノブを動かして、走り始めます。

走り始めて数m、まず最初に「全然違う!」と感じるのはステアリングフィール。今回から燃費対策の1つとして電動パワステが採用された3シリーズですが、その違いはそれこそ曲がり角を1つ曲がっただけでも従来モデルとの違いをはっきり感じる事ができます。

それは「ステアリングの重さ」。現在の3シリーズのアクティブステアリング「非」装着車や1シリーズに乗った際にまず感じるのが、パーキングスピード時の異常なまでに重くねっとりとしたステアリングフィールでした。「おぉ、これぞドイツ車だ!」とニヤッとできる輸入車フリークや、運転と同時に腕を鍛えたい筋骨隆々なアスリートならまだしも、特に女性などはちょっとこれだけで購入対象から敬遠され兼ねない、そんな印象を抱くものでした。その悪癖は従来のコンポーネンツを使うX1にもそのまま受け継がれています。



しかし今回の電動パワステの採用で、ようやくこのズシリと重かったステアリングが「ちょっと重いかな?」というレベルにまで改善されました。以前の重めの操舵感が好きだった人も、新型に乗ればこちらのほうがスムーズで好印象なイメージを抱くはず。ちなみに走り始めてある程度スピードが乗ってくると、ステアはずしりと座りがよくなり、直進安定性は抜群。また中立付近で微舵を入れた際の反応の素晴らしくリニアで、知らなければ電動式であると気付かないであろう完成度の高さを見せてくれます。

さてエンジンですが、こちらは燃費改善されたエンジンとは想像つかないほどの力強さを見せてくれました。発進直後からアクセルに対して低速からのレスポンスが非常に良く、そのままの力強さを保ったままレブリミット7000回転までスムーズに回っていきます。発進時のちょっとしたかったるさも、高回転域での頭打ち感も、まるでなし。4名乗車状態の重量が乗った状態でこれですから、過給機なしの2LNAでここまで軽快に走ってくれれば、まず動力性能に不満を感じる事はないでしょう。3シリーズを買う人が必ず1度は悩む「お手頃な4気筒か、余裕のシルキー6か」という選択ですが、絶対的なフィーリング面を覗けば、この廉価版でもある新しい4気筒エンジンになんら不満は残らないでしょう。325iのエンジンが2.5Lから3.0Lへと変更を受けた理由もここで納得。この新しい4気筒は、323i程度までカバーする実力を備えているのですから。

ただあえて「フィーリングを覗けば」としたのは、エンジンは間違いなくパワフルなのですが、どことなくライトな印象も感じられたのがその要因。もちろんそれはレスポンスの良さであり吹けの軽さであり、ポジティブな印象にもつながるのですが、以前のエンジンで感じられた4気筒とは思えないジェントルかつ高級感のあるエンジンフィールやサウンドも、性能向上に伴ってやや失われた感は少し否めないかもしれません。特にやや高周波が耳につくシューンと響くエンジンサウンドは、ひょっとすれば従来のBMWユーザーからすれば少し物足りなさを感じる部分かもしれません。もっともこれは535iに乗った時にも感じられた事で、BMWに対するエンジンへ求める期待のレベルが他社に比べて高い事の表れであるからこそ、というのも、535iで出した結論と同じところに落ち着いてしまうわけですが…。



しかし改めて3シリーズに乗って感じるのは、DセグメントのFRセダンとしての完成度の高さ。テスト車はBSトゥランザのランフラットを履いており、テスト車両がまだ500kmしか走っていないのでややリアの落ち着きのなさが感じられたものの、ランフラットの直接的なゴツンとくるショックはかなり低減されており、乗り心地もイヤ―モデルごとに目に見えない進化を重ねている事がよく分かります。下手に見た目につられてMスポーツを選ぶ必要性は、少なくともこの320iに乗る限りは感じられません。

他にもスムーズかつスポーティな走りにもよく応える6速ATの出来や、ブレーキング時のフィールと姿勢の良さ、ノーズの入りとリアのトラクションのバランスの高さなど、まさにFRのお手本、駆け抜ける歓び。これがHDDナビ標準で従来モデル据え置き445万円は間違いなくお買い得。もっとも、絶対的な価格の高さは、先日少し話題になった北米や欧州市場での価格差を考えると、「ぼったくり」感が否めないのは事実…ですが、他同クラスの国産セダンから比べると、たとえ2.0L4気筒でも、走りに関しては「格の違い」をまざまざと実感できる…ようやく完熟期に突入してきた新しい3シリーズ、今が一番買い時かもしれません。


Posted at 2010/10/13 23:21:20 | コメント(1) | トラックバック(0) | BMW | 日記

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