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九郎田一馬のブログ一覧

2010年10月09日 イイね!

〔過去試乗記〕 マセラッティグラントゥーリズモSオートマティック

〔過去試乗記〕 マセラッティグラントゥーリズモSオートマティックGT-Rに続いては、これも個人的にとても印象的だったマセラッティグラントゥーリズモ。今年初めのJAIA輸入車試乗会で試す事ができた1台です。




まず簡単にラインナップを整理しておくと、基準となるグラントゥーリズモはV8の4.2L405psにトルコン式6速ATの組み合わせ。これに対しハイパフォーマンス仕様のグラントゥーリズモ「S」はエンジンが4.7L440psと強化され、ギアボックスは6速の2ペダル式セミオートマ。ちなみにSはミッション搭載位置もトランスアクスル方式と変更を受けています。

そして今回試乗したこのグラントゥーリズモ「Sオートマティック」。これはエンジンはSの4.7Lに、トルコン式6速ATを組み合わせた仕様。価格はちょうどノーマルとSの中間くらいであり、日常性と過激さを絶妙に組み合わせたモデルと言えるでしょう。ちなみに、トランスアクスル方式のSは前後重量配分が47:53とリア寄りになるのに対して、こちらのトルコンAT仕様は49:51と、より前後バランスは良好となっています。

さて、説明もそこそこに早速試乗開始。アイドル状態では室内はあくまで静寂。シフトをDポジションに入れての動き出しは極めてスムーズ。これもトルコン式のコンベンショナルなATのおかげもあってのマナーの良さでしょう。

しかしまぁ走り出してみると、なんと乗り心地の素晴らしい事か。一応Sを名乗るだけあり、足回りはハード仕様でタイアはピレリの超扁平極太20インチ。しかしながら路面が細かく荒れていようが大きくうねろうが、サスはしなやかにストロークし嫌なフリクションは一切感じられません。かといってブカブカとするような動きは皆無で、ピッチ方向の動きもバシッと1発で収まり高速域でのフラット感も上々。車重2トンに迫るとは思えないほどのステア操作に対するダイレクト感とクルマとの一体感もさすが。ステアリング自体の重さも気にならず、先ほどの低速でのマナーの良さも含め、日常域での快適性はさすがラグジュアリークーペ、と膝を叩きたくなります。

…しかし、これだけで終わらせないのが、マセラッティの真髄。ひとたびアクセルを踏み込めば、そこにはイタリアの血が沸き立つ快感が湧きあがります。

足回り以上に素晴らしいのが、やはりエンジン。排気量が大きい事もあり、3000回転以下でのんびり流す領域でもトルク不足は全く感じられず、3~5000回転では徐々に乾いたサウンドが耳に届きます。そして極めつけはそこから先…「コ」の音が強くいかにもフェラーリの血筋を感じる素晴らしいサウンドとともにタコメーターの針が上昇し、炸裂するパワーとともに体に響く鼓動とこの素晴らしいきめ細やかな回転フィール!440psという出力はちょうどトップエンド付近で発生されるという、排気量を考えれば超高回転仕様のこのエンジンの魅力は、どんな速度域でも、どんな回転域でも、それぞれ違った、しかしどこでも素晴らしい魅力的な表情を覗かせてくれます。こういう場面で唯一初期制動が甘めに感じられる6ポッドのブレーキフィールにはひと癖ありますが、慣れてしまえば踏力に対するコントロール性は上々です。

またATはこういった場面でも、トルコン式ながらパドル操作に対するレスポンスは十二分に素早く、スムーズそのもの。これならば日常性に幾分かの犠牲が伴うであろう2ペダルセミオートマより、この通常のATモデルのほうがベターなチョイスでしょう。

インテリアの質感とセンスが素晴らしい事は言わずもがな。リアシートに座る機会もあったのですが、身長178cmの自分でもキチンと座る事ができて実用性もすこぶる良好。またさらに求めるならば、ポルシェパナメーラよりも2000倍くらいはカッコいい、4ドアのクアトロポルテも選べます。

ごくごく短い試乗時間ではありましたが、乗る前に抱いていた印象は裏切られるどころか、さらに心酔してしまいました。あえてフェラーリではなくマセラッティを選ぶ理由とその価値を、今回身を持って体験できた事を大変幸せに思います。
Posted at 2010/10/09 11:24:31 | コメント(2) | トラックバック(0) | マセラッティ | 日記
2010年10月09日 イイね!

〔過去試乗記〕 日産GT-R

〔過去試乗記〕 日産GT-Rご訪問ありがとうございます。

本日からここ「みんカラ」で、自分なりに思うこと感じたことを、試乗記としてまとめてアップしていきたいと思います。よろしくお願いします。

まず第1弾は、昨年のTMSプレスディで乗った日産GT-R。なかなか一般素人が体感できない乗り味を体験できた事は、自分の今までの運転経験上でも強烈に印象に残るものでした。11モデル登場も楽しみです。








「今回、販売直後でデリバリーも試乗会もまだなので、Zロードスターが一番人気になると思ってたんですがねぇ…笑」。

前回の東京モーターショウで華々しく登場してから、ちょうど2年。この2年で大きく自動車を取り巻く環境は変わったものの、日本自動車界のヒーローとしていまだに注目度は抜群に高い…最初の日産の方のコメントや、一般公開初日には展示車の運転席に座るべく長蛇の列ができ、1日分の試乗枠がわずか数分で埋まってしまったように、改めてこのGT-Rというクルマの注目度がまだまだ色褪せていない事を実感しました。


ずっと自分も一度試したかったものの、これまでそのような機会はなく、今回がR35GT-R初試乗となります。試乗車両はイメージカラーのアルティメイトメタルシルバーに塗られた最上級モデルのプレミアムエディション。


空力の事も考えられた少し操作しづらい、しかしこの車に乗るための普通とは異なる特別な儀式的行為としてのプロセスと考えれば、ちょっと変わったドアノブの実用性も気になりません。アイポイントは思ったより高め。1つのダイヤルでシート調整を全てまかなえるこの電動シートの操作ロジックは、GT-R以外の日産車にも是非広めていって欲しい逸品。


インパネはやはり見た目上はゴチャついている印象は拭えませんが、質感は上々。メーターの視認性は抜群で、中央のシフトスピード、サスの硬さ、VDCのモード変更を行えるタブ状のスイッチの操作性も分かりやすいものでした。ちなみに今回は限られた時間と距離の中だったので、終始ノーマルのデフォルト状態で試乗しました。


エンジンスタート。一瞬間を置いてから、図太いエキゾーストが車内に響き渡ります。決して透き通ったサウンド…という分類ではありませんが、この迫力ある重低音はそれはそれで雰囲気満点。GT-Rのキャラクターを考えてもちょうどマッチしています。試乗待ちの間に道路を通るGT-Rのその音は、他の車種とまるっきり異なり、はっきりと耳に残るだけでも、圧倒度でいえば十分に合格点。


さて、Dレンジをセレクトして、ゆっくりと発進。こういった極低速時はツインクラッチ車の苦手とするところですが、さほど違和感もなくスムーズにスタート。1~2速での変速にややもたつきが感じられましたが、これは今回のエンジンON・OFFを頻繁に繰り返す特殊なシチュエーションによる影響かもしれません。


足周りはハッキリ言ってかなり硬め。しかしながらごくごく低速で走っていても、ボディ剛性の驚異的な高さのおかげか、決して安っぽいガタピシするようなものではなく、何か硬いシェルの中に密閉されているような感覚。個人的には不快ではないどころか、むしろ心地いいほどでした。ブレーキも癖さえつかめば問題なし。街中を流していると、すぐさまポンポンとシフトアップして気がつけばもう6速に。街乗りでも特別な事を意識することなくスッと乗れます。


しかしながら決して退屈なわけではなく、ステアリングから伝わる豊かなインフォメーション性や、微動だにもしなさそうなボディ剛性の高さ、リアから聞こえてくるギアボックスの音(こちらもむしろ好意的に受け取れます)…。普通に乗れるは乗れますが、「ただものではない」感も十分に伝わってきます。


さて、少しこのGT-Rの本性を覗いてみよう…ということで、パドルシフトを弾いて一気に2速へ。右ウインカーを出して前方の車を抜くためにフルスロットル!その瞬間、タコメーターが3500回転を超えたあたりから猛烈な加速Gが体を襲い、そこからはもうまさにワープ感覚。今そこへ行きたい!と思った瞬間もうその場を通り過ぎるような、そして気がつけばあっという間に制限速度オーバー。09モデルはローンチコントロールがなくなったとはいえ、0-100km/hを3秒台でこなすこのGT-Rのフルスロットルを合法的に楽しめるのは、時間にしておよそ1~2秒…というところでしょうか。


485psを誇る3.8Lツインターボとアテーサが生み出すこの爆発的な加速は、追い越しの時でさえ、強烈なグリップをもつフロント255リア285の20インチタイヤを一瞬空転させトラクションを失わせるほど。アクセルやブレーキを踏まずに、ただアクセルを抜いただけで、それまでの強烈な加速Gが途切れて首がつんのめる車は、このGT-Rが初めてです。

パワーフィールについては、3500回転から強烈に…というところまでしか感覚的に追いつけず。1速ではレッドまでなんとかブン回してみたもののメーターの動きに目が追いつかず、2速ではその強烈な加速感に先に人間の性能が追いつかなくなりそうになり、5000回転そこそこがやっと。当然この加速に対応する旋回性能や制動性能をこの一般道の短時間で試せるはずがなく、自分のような素人がどう頑張ってみたところでひたすらオン・ザ・レール。しかしながら、決して全開で走らずとも…ゆっくり流している状態でも積極的にワクワクできる、いわゆる「低速官能」をこのGT-Rがキチンと兼ね揃えている事は実感できました。

とにかく常に冷静さを持とうと思いつつ、結局圧倒されっぱなしで終わってしまった15分間。おそらくGT-Rの本来の性能のたった数%、それもたった数秒しか自分の能力では味わえませんでしたが、そのたった数%、数秒は、自分の中でこのR35GT-Rがいかに凄いのか…それをまざまざと記憶に刻まれるだけのインパクトを感じるには十分でした。試乗後日産の方に、「いい音出して踏んでられましたね」と笑顔で話しかけられ、それに対して心の底から同じように満面の笑みで答えた自分。



このような時代の中でこんな「スーパーカー」を作った事だけでも、全ての面において評価に値するでしょう。個人的には好き嫌いという次元を超えて、とにかくまず存在することだけで愛でたい1台。このGT-Rというクルマは、日本人が世界に対して誇りを持てる1台。そのようなクルマがまさに今存在している事実を、とても喜ばしく思えます。

Posted at 2010/10/09 11:10:44 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日産 | 日記

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