
1カ月ぶりの更新となりました。さて今回は東京モーターショウの話題を。大阪から、今週金曜~土曜にかけて行ってきました。幕張からビックサイトへと会場が変わり、都心からのアクセスは劇的によくなったおかげで、連日大盛況。今日閉幕しましたが、期間が短かったのにも関わらず参加人数は前回と変わらないほどだったとか。特に土日なんかはマトモに撮影できないくらいでしたね…金曜夜20時まで粘っててよかったです…(笑
っというわけで、今回はショーの中で気になった車をいくつかピックアップして、色々あれこれぼやいていくレポート。写真がテキトーなのは毎度申し訳ございません、です。
さて、まずは国産車から。
一番見たかったのはこれ。スズキのスイフトスポーツです。
新型がノーマルモデルでもすっごく良いのは1000kmロングランで確認済み。それに1.6Lと待望の6MT搭載なもんで、期待しない方がおかしい。いつもは試乗レポート中心に書いているこのブログですが、自分が買うのかどうか…という話はあまりしません。が、この新型スイフトスポーツは、本当にリアルに欲しい1台。
驚いたのは、先日発表された価格。6MTはなんと168万円!先代からほぼ据え置き。目新しいメカニズムはなく既存コンポーネンツの熟成…とはいえ、実に嬉しい。装備内容も明らかに充実。惜しいのは、RECAROとサイドエアバッグの設定がなくなった事、あとは相変わらずラゲッジスペースが絶望的に狭い事、くらいしかなくなってしまいました。あとはもうほぼ文句なし。車重も1050kgで十分軽い。
タイアサイズが195/45R17というかなり変わったサイズなのが心配の1つでしたが、実車を見てみると、ブレーキキャリパーとのクリアランスにはかなり余裕アリ。スタッドレス用のインチダウンも楽勝かな?こういうポイントをチェックするあたり、実にリアル(笑)
インテリアの質感も◎。シートもRECAROじゃなくてもまぁいいかな。メーターの数字がキチンと水平になったのも大歓迎。シフトフィールもスコンスコン。ペダルレイアウトも悪くない。いやー…欲しいです(笑)あとは何色にしようかなー…
スズキでもう1台気になったのは、この時期になると欲しくなるんですよねぇ…ジムニー(笑)久々に乗りこみましたが、室内のクオリティが凄くよくなっててビックリです。何台も所有するガレージと収入があれば、ぜひ手元に1台置いておきたい名車。ずっと作り続けてくださいねスズキさん!あと、個人的コンセプトカーナンバー1はスズキのレジーナに決定済み。左ハンドルなのが少し寂しくもありましたが…
さて、お次はマツダ。まずはコンセプトカー2台が超カッコいい。シナリ、と、タケリ。シナリは思いっきりコンセプトで、たぶんこのままの形ではマツダのブランド力では出せない…と考えてしまうのが少し殺生ではありますが、でも上手くこのイメージを残しつつ現実的なFFプロポーションに落とし込んだタケリは本当にお見事。これなら次期アテンザで期待できそう。楽しみ。
この目で生でこの2台を見る事ができたのは幸せでした。思えば、あの奇跡のデザインの小型セダンの傑作ユーノス500が東モに出展されてから今年で20年の節目。何か通ずるものを感じるのは自分だけでしょうか。
フルスカイアクティブ搭載のCX-5もじっくり観察。展示車見た印象では新型CR-Vなんかよりはるかに好印象。エンジンは特にディーゼルに大注目。性能は評判いいので、あとは価格がいくらになるのか…。個人的には、このコアラみたいな顔つきがイマイチ好きになれないのが惜しい点。
それよりマツダは、既存車種の方が気になる気になる。まずは言わずとしれたロードスター。特別仕様車のブラックチューンドが展示されていました。ブラック塗装のルーフ・ミラー・ホイールが渋い。しかし…なぜにホワイト??ここはやっぱりあの強烈なワサビ色のスピリティッドグリーンメタリックを展示するべきでしょう!と説明員の方に訴えておきました(笑)
いやーしかし、やっぱり運転席に座ると自然に顔がにやけちゃいますね。いいです。欲しいです。噂のあのFR車が巷では話題ですが、それでまた改めてNCロドスタに再び脚光が浴びる事を願いたいですね。乗ると本当に楽しくてたまらんですから、特に後期型NC2は最高の完成度です。
そしてもう1台。さらばロータリー!最終仕様のRX-8スピリットR。19インチのゴールドホイール、めちゃくちゃカッコよかったなぁ…専用のRECAROのバケットシートも凄くよかったし、リアシートの実用性がちゃんとしてる事も改めて確認したり。欲しい…やっぱ、エコエコだけじゃつまらん。クルマ好きが疼くのはこっちですね。
お次はレクサス。メインはGSですかね。LFAニュル仕様もありましたが、話題はもうあのクルマへ傾いちゃってますから。GSの方はちょっと地味かなぁ…っと思いつつ、実物は個人的には結構好印象。特にブラックのFスポーツは渋くてカッコいい。これでGSもやっと「アリストからの呪縛」から逃れて、レクサスのデザインフィロソフィーの仲間入りした感じです。インテリアもどこかで観たような印象のオンパレード?でしたが、でっかいナビの視認性は良さそうでした。ステアリングもかなり小径。ま、これは実際乗ってみてどうなのか、判断しなきゃですね。
トヨタブースでは、もうすぐ登場するアクアに注目。日本だけ専用名、海外ではプリウスcで売るそうです。価格はすでに雑誌で出ている通り、169万円スタート。ただこれは40km/Lを狙った燃費スペシャルグレード。リアには久々にあの「クルクル手動」のウインドーが復活します(笑)ってか、今の子供なんかは、あれで窓の開け方分かるんだろうか…
燃費出す上での注目で言えば、車高の低さ。1445mmというのは、最近のこのセグメントで言えば圧倒的に低い。そして軽さ。ベースモデルで1050kg、量販グレードでも1080kg。THSの軽量化が進んでる事が伺えます。その分、実際の走りのクオリティがどうなっているかは少し心配ではありますが…
さて、気になるのは、パッケージング性能。この低さでどうか…実際リアシートに乗って確認しましたが、さすがにヘッドクリアランスはギリギリ。ただ車高が低い=ヘッドスペースを稼ぐために着座姿勢を寝かしてごまかす…みたいな事になっていなかったのは○。リアシート下にバッテリーを積んでいるのでラゲッジスペースを稼げている分、足を引き気味に座るとかかとがぶつかるのは致し方ないところか。いずれにしても、アクアの登場でフィットHVがこてんぱんに…という事は、なさそう?ホンダは少し安心しているかも。
インテリアはセンターメーターなものの、シフトノブは通常のゲートタイプ。それより気になったのがステアリング。ご覧の通りプリウスと同じものが使われているのですが、この楕円ステアリング、ステアリングパッドの模様はプリウスのシボと同じ処理がされているのですが、当然アクアのインテリア側のシボはプリウスとは違う…というわけで、ここに物凄く違和感を感じました。展示車は関東自動車工業にあったもの含めてこのズレが確認できたので、生産仕様もこれでいくのでしょう、きっと。あと、16インチ仕様は回転半径が5.7m!と驚異的にデカくなるのもいい加減対策してもらいたい。
さて、続いては日産。ででーんとかまえていたのはジュークのニスモコンセプト。この展示車、今回ジュークRと相当間違えられてた気がしましたね。「これの中身、GT-Rなんだぜー!」なんて声を近くで何度聞いた事か…もちろん、実際はぜーんぜん違います。なぜかというと、これ、欧州仕様にあるMT仕様がベースだから。Rならパドルになってるはずですから。
こちらの見慣れない色のジュークは、どうやらいずれ特別仕様車で出るそうな。ホイールやエアロ含めて。でもタイアが、ヨコハマdbじゃなくてミシュランのパイロットスポーツ履いてまして。なんで!何か裏がある!って説明員の方に突っ込んだら、欧州仕様の17インチはこのミシュラン履いてるんだとか。なるほど。
スイフトみたいに、欧州仕様のアシとタイアで特別仕様で出したら面白い?ちなみにFFでもいいからMT仕様導入しないんですか?と質問したら、私それ今日お客様からもう何回も言われて…とのこと。皆考える事は同じです(笑)
こちらはGT-R2012モデル。07年のTMSのスターは、4年後もまだまだその人気は健在。運転席に座るためには長蛇の列に並ばねばなりませんでした。前代未聞のサスペンション左右非対称セッティング…こういうオタク心をくすぐるネタ提供性はさすがのGT-R。たぶん次回2年後のTMSでもさらに進化させてくるでしょう。
さて、次はダイハツ。注目のコペン後継車のD-Xは…うーん…こういう路線もアリ、ってな具合でしょうか。個人的にはスズキの名車(迷車?)X-90の香りがちょっとばかり。
来年から登場10年、それでもやっぱりコペンいいなぁ…。どうやら生産中止の噂も出てきたので、新車で買えるのもいよいよ最後か。今売れてるのはほとんどATばかりなんだとか。欲しいなぁ…
次はホンダ。現行車種は見事に興味なし。黄色のCR-Zが目立つくらいで、個人的にはアコードタイプSや新型CR-Vをチェックした程度。マイナー後のインサイトは見ておくべきだった…と思いつつ、こんな車種ラインナップで「気持ちいいってなんだろう?」とか言ってる場合じゃないですよホント。震災円高洪水…で一番苦労してるのは分かりますが。
新規プラットフォームと新エンジンで相当に気合い入ってるNBOX、革新的どうこう言われたところで実際でもやはり個人的にはタントのパクリ、以上。二番煎じところか三番煎じ。燃費数値だってTNPで頑張ってるダイハツに完敗で、無理やり新ジャンル作って「クラスNO1!」を謳う…草葉の陰で親父さんが泣いてます。
けど、そんな中でも希望の光が。今回Nコンセプトと題して4台が出展されており、1はBOXノーマル、2はBOXカスタム、3はBOXスパイク仕様?そして4は…そうそうこれこれ、こういうのを待っていた!Nコンセプト4。そう、あのNコロの再来です。
モックアップでインテリアはナシ状態でしたが、スタイリングの良さはここ近年ホンダでも傑作じゃないかなぁ、これ。十分に現実的だし、大きく傾斜したテールゲートは今は亡きエッセの面影が。この場合サンクって言った方がいいか…(笑)何はともあれ、これも当然センタータンクレイアウトでしょうから、コイツには超期待。会場では、もっと注目されてもいいと思ったんだけどなぁ…。
もう1台。EVスター…っと言いつつ、誰が見ても期待しちゃうのはビート後継車として。写真で見るより全然小さくてビックリ。これなら多少削れば軽枠でいけるはず。EVもいいけど、新しい3気筒をミドに積んで…こういうの頼みますよ、ホンダさん!
スバルの注目はS206。カービューニュースでは残り少ない…って出てましたが、土曜に現地のSTIの方に聞いた分では「おととい完売しました」とのことでした(笑)。気になったのはインプ初採用となった19インチのミシュラン。今までピレリやBSなどの装着経験があり、今回も開発に向けて相当色々なタイアを試してマッチングを探っていったとの事でした。19インチになった理由は、快適性とスポーツ性の両立を図っていった上で、このサイズ採用に踏み切ったんだとか。新型インプとは切り離して、後継車も今後何か開発してるみたいでした。
その新型インプ、気になったのはグレードによってパワステが電動と油圧で違う事。あとはアイサイト装着がAWDモデルに限られる事。この2点を質問したところ、パワステに関してはアイドルストップ装着車には電動パワステを採用し、油圧を残したのは廉価版のコストとの兼ね合いだとか。アイサイトに関しては、FFでもVDCが今回全車標準なので技術的には問題なく採用可能、ただ2駆にすると新たに認可などを取得し直す必要があってそれがとーっても大変なので、まずは採用実績のあるAWDモデルのみの設定に限った…との事でした。写真がないのは、インテリアのクオリティがちょっと期待外れだった為(苦笑)
あと注目はスバルツアラーコンセプト。これはめっちゃくちゃカッコよかった。現行レガシィをあれほどブサイクにしてしまった事に対してようやく反省の色が出たのか(笑)前回よりもより現実的になりつつ、プロポーションはグッと引き締まってさらにエレガントになったのも◎。
さて国産車はこのあたりにしてお次は輸入車…とその前に、あえて取り上げなかった三菱。理由は、とても内容の濃いPHVのコンセプトカーが超地味、ミラージュが全然期待外れで何の感慨もなかった、あとは現行車種展示数では今回ショー参加メーカー1番だった三菱なのに、なんとランエボⅩの展示がなかった事!これはクルマ好きとして断固抗議。アイミーヴカフェもいいですが、ジキルとハイドですよ、そこは。ギャランフォルティスあるからそれでいい?いや、そんな問題じゃないでしょう。というわけで三菱は怒りを込めてスルーします。
というわけでお次は輸入車で気になったものを数台ピックアップ。こちらは好き嫌い関係なく全メーカー扱いではないのでご了承を。
まずは、まさかのスズキの斜め向かい側(笑)という場所にブースを構えたVW。注目は「ニュー」じゃなくて「ザ」になったビートル。先日公表された価格は250万円!これは結構頑張りましたね。エンジンは1.2TSI+7DSG。ゴルフベース、ですがリアサスペンションはトーションビームなのでご注意を。パッと見の印象は「随分大きくなったなぁ」。個人的にはイマイチそそられませんでした。
室内にも。ダッシュボードは常識的な長さになって、リアシートは確実に広くなって…けど反面個性はやはり失われてしまった気も。ステアリングのグリップがとても細かったのがノスタルジックを少し感じさせてくれました。あとはトゥアレグハイブリッドや、日の丸カラーのゴルフカブリオレもよかったなぁ。MC後のティグアンを見てしまうとCR-VもCX-5も霞んじゃいますね。
アウディは…人多過ぎてじっくり見れず(苦笑)生のル・マン優勝マシンはよかったなぁ。現実的なところでいうと、アウディA1スポーツバッグ。これ地味に東京がワールドプレミア。バカ売れのアウディの中では、どうも在庫の捌きがイマイチなA1だそうですが、これできっと日本でも売れるはず。後席居住性を確認したかったものの、ターンテーブルに1台あっただけで触れる車両はなし。残念。
意外?と言っては失礼か、実はとっても生で見たかったシトロエンDS5。いやーこれはよかった。このジャンル分け不可能さ、まさにクロスオーバー。最近のシトロエン系、特にDSシリーズは完全に「?」だったのですが、これは刺さりました。例えるならば、現代版ネコバスのフランス翻訳?
リアゲートの開口部はアヴァンシアやシグナム風にルーフに食い込む形で…ってこの2車がどれほど有名なのか(笑)テールゲートにグリップ部分は、なんと見た目重視でなし!外側からはスイッチで開閉どうぞ、と。
ジャガーブースでは、マイナーチェンジされたXFに注目。このワル顔、最高。従来の出目金顔よりも2000倍くらいカッコよくなりましたね。3Lグレードならなんと595万円。いいと思います。
そして、今回輸入車じゃ個人的1等賞!ランドローバー・レンジローバーイヴォーグ。
ショーモデルそのまんまに見事生産化したそのデザイン性はもちろんのこと、インテリアのクオリティも抜群に高く、そして見た感じ絶望的かと思われていたパッケージングが、あらら全然とってもマトモで、リアシートもラゲッジスペースも広々。これには驚きました。さすがに後方視界だけはデザインの犠牲になっていた印象ですが…。
見た目は3ドアは最高、けど5ドアでも全然エレガントさは犠牲になっていません。このブースにはえらく長居をしてしまいました…2L4気筒ターボ+6AT、これで450万円スタート。まさしく小さなレンジローバー。ちょっとしたサプライズですよ本当に。
再びドイツ車に戻りまして、今度はポルシェ。もちろん注目はコードネーム991となった新型ポルシェ911。
サイズはほとんど変わらず、見た印象もどー見ても911そのものなんですが、プロポーションが全然違って、これに見慣れると997が一気に古臭く見えてしまう不思議。いやーデザイナーの上手さに関心しちゃいました。ホイールベース延長分は、今後必ず行われるであろうハイブリッド仕様への対策と見た!
次はメルセデス。新型Bはちょっとイマイチうーん、なので個人的にはショー中そのマットカラーが大いに注目されていたCクラスクーペに注目。
これかっこよかったです。Eクラスクーペはこれで存在意義をほとんど失ってしまったようにも思えますが…個人的には、アヴァンギャルドの顔よりも、このセダンのエレガンス顔の方が好みなのですが。やっぱりエンブレムはこれくらいの大きさが品があっていいでしょう。
新型SLKもクオリティがグッと上がってて好印象…でしたが、その向こうにあるこのSLSロードスターを見た日にゃ…。いやー、かっこよかったなぁこれ…。もっとも、SLKであっても手の届かない高値の花ではありますが(笑)
西館4階のスマートモビリティ展示のコーナーにポツンと置かれていた、LPG仕様のヒュンダイi40。これ、超大穴でした。
撤退以降世界で旋風を巻き起こしているヒュンダイ、その実力を知らないのは実は日本人…今回実際に触れてみて、いやーそのクオリティの高さに驚き。これは本当に舐めてかかっちゃいけません。
僕個人的には、韓国という国は正直好きじゃない…むしろ…韓流ブームなんてクソくらえ、ってな立場ですが、だからといって「ヒュンダイwww」なーんて事でバカにしちゃ痛い目に遭いますよ、って事を痛感しました。決して見縊るなかれ。相手の強さに盲目になる事は、決して勝者にならず。頑張れ日本車。
さて、画像がなくて大変申し訳ないのですが、前回数々の輸入車が辞退する中、ちゃんとTMSにきてくれたロータスとアルピナ。もちろん今回も来てくれました。もう全力で拍手、全力で感謝。日本人のクルマ好きとして、素直にありがとう!本当に楽しかった2日間でした。また2年後も、楽しいTMSになる事を願って、今回のレポートを終えたいと思います。
…って、あれ?
今回最大の注目、あの、例の、2台。スルー?
…はい、もちろんそんな訳ないです(笑)
というわけで、次回、トヨタ86&スバルBRZのレポートは、また別で編集中。
スバルの方に聴いた話、FA20のエンジンについて、アイシンのミッションについて、ヒストリーガレージの展示車をじっくり触ってあらゆる場所を観察したレポート、さらに…
そう、実は、もう乗っちゃいました!笑
というわけで、メガウェブで開催された86プロトタイプ、しかもMTとAT両方!の試乗レポートも含めて、次回またこちらにアップしたいと思います。このために2日間に渡り、計10時間以上wクソ寒い中朝から列に並んで頑張った成果であります(笑)乞うご期待!
