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2023年04月22日

2019年式マツダ3ファストバック感想文

2019年式マツダ3ファストバック感想文
レビュー情報
メーカー/モデル名 マツダ / MAZDA3 ファストバック XD プロアクティブ ツーリングセレクション(AT_1.8) (2019年)
乗車人数 4人
使用目的 レジャー
乗車形式 試乗
総合評価
おすすめ度
3
満足している点 1.高速域の安定感
2.よく躾られたディーゼル的な騒音
3.ダイレクト感のある6速AT
4.(デミオと比較して)余裕のある荷室・キャビン
5.高級装備が充実している

羨望のCセグを目指してCセグとしてはスタイル優先かつプレミアム感を大切にしている。結果的に2+2の有能なグランドツーリングカーとも言い換えられる。アスティナやランティスのような色気のある5ドアと久々に再会できた。
不満な点 1.荒れた路面のロードノイズ
2.(一般的に)堅めの乗り心地
3.あと少しだけ動力性能にパンチが欲しいかも
4.どうしてもスカイDに6速MTが欲しい
5.触感に対する造り込み不足

マツダがプレミアムなブランドになる為に価格アップは確かに必要だが、商品性はもう一歩踏み込んで+αのエクストラコストを支払いたくなるほどに顧客のわがままにもっと付き合って欲しい。
総評 ●唐突に感じるプレミアムシフトへのエチュード

マツダ3は2019年にアクセラをFMCさせ、世界統一名称「マツダ3」としてデビューした。



「誰もが羨望するクルマ」をキーワードにカチッとした存在感のあるトランクリッドを持ったセダンらしいセダン(これがイマドキ貴重な存在)と
スペシャルティ志向を強めたハッチバックの二本立てとした。特に後者は「ファストバック」と名乗り実用一辺倒の健康的なハッチバックから決別するという挑戦をしている。先代よりサイズアップしながらFRに移行する?マツダ6の穴を埋めようと努力しているのだろうか。



内外装は先代より情緒的である。どこから見てもマツダ車と分かる上に上質感が追加された点が新しい。引き算の美学をテーマに敢えてプレスラインに頼らず、曲面やリフレクションでデザインされた部分は90年代バブル期にデザインされた曲面デザインのクルマ達を思い出させる。内装も先代アクセラよりも一層高見えするデザインになった。ステアリングが新しくなったのは同時期のモデルは同じステアリングデザインとなるマツダに乗り慣れた身には否が応でも新世代を感じさせてくれる。

E/Gは先代同様にスカイGは二種類(1.5L/2.0L)だが、スカイDは1.8Lのみになった。先代でフラッグシップだった2.2Lディーゼルはカタログ落ちし、後で追加された世界初の火花点火制御圧縮着火を実用化したスカイアクティブX(2.0L)がその役割を担った。

何となく理屈っぽさのあった従来型(アクセラ)と比べると、マツダ3は情緒的な面をアピールするクルマになった。勿論その裏には技術的背景があったとしてもそれを敢えて説明しようとはしない。

このころマツダはプレミアムブランドを目指すと言い始めていた。それまでは世界シェア2%規模の中で2%を喜ばせるクルマ作りを掲げてきた。そのブランドロイヤリティを上げることをマツダプレミアムと言っていたのだが、それは同時にトヨタやホンダ、VWのようなノンプレミアムブランドでは無く、レクサスやアキュラ、AUDI、MBやBMWの様なプレミアムブランドを目指すように受け止められた。

分かり易いオーディオの音質改善に尽力したり静粛性向上にコストをかけるだけでなく、シートベルトのラップアウタをシート付けにしてシートベルト装着性を向上させたり、ワイパーアーム統合ウォッシャ(ウエットアーム式ウォッシャノズル)を採用して窓が汚れにくいワイパー、ワイパーついでに書くなら、車速に応じてワイパー作動角を調整する仕組み(トヨタがカムリに採用したフルエリアワイピングシステム!)など、クルマとしての基本的な商品性を地道に引き上げたのに、先代より価格アップしたことを指して「マツダのくせに高い(!)」という評判に繋がったことはマツダ3にとっては不本意な結果だっただろう。




本当は、既存のマツダオーナーに愛され、他社ユーザーも一定数吸引できる商品性のクルマを揃え、プレミアムブランドに負けないブランドロイヤリティ実現を目指す。という説明をしないと「技術向上の為にお金を使い過ぎたので利益率回復、投資回収目的でマツダがベンツ・ビ-エムを目指し始めた」的な扱いをされてしまう危険性に気づけなかった。プレミアムという言葉の濫用は注意が必要だったのだ。

試乗してみれば、最初はパワー不足を懸念した1.8Lディーゼルでも十分力強く、山越えの高速道路で見せた安定したコーナリングはかつて免許取り立ての私がVWヴェントでケタ違いだと感じたスタビリティの感覚に近いのは確かに素晴らしい。走りの面は価格アップに見合う納得感が確かにある。

しかし内装トリムが簡単に底付いたり、固い部分とソフト触感の部分の境目がハッキリしすぎている点、或いは天井の照明スイッチを押すために指で押すと天井ごとべこべこ撓んだり、意あって力足りずなショボい部分を持っている。我が家のデミオも初期モデルはセンターコンソールが手を置いただけで撓んで口開くような酷い代物だったが、本当のプレミアムブランドはこう言う些細な部分にも一定の配慮が行き届いているものだ。その配慮は設計的配慮なのでコストはほとんど掛からないはずなのにあと一筆が足りていない。



マツダ3が類い希な才能を持っていることはよく分かったが、プレミアムを名乗るならまずVWゴルフを超えなくてはならない。VWゴルフは走りが良いだけで無く、内装も新車状態なら一定の品質感を持っている。ショールーム段階で分かるような粗は無い。この辺りをもう少し研究すれば決して「井の中の蛙大海を知らず」にはならないと思う。もし、「マツダプレミアムは高級車を意味するプレミアムとは違う」と言いたいなら、プレスリリースに書いた言葉の使い方を改めるべきだ。あんな文章を読めば「マツダは、プレミアムブランド目指す」と受け止められても仕方が無い。個人的にはブルースクエア時代の親しみやすいマツダも好きだが、プレミアム化する黒マツダも応援したい。マツダは性急過ぎるプレミアム化ではなく、地に足の着いた進化を求めたい。プレミアムブランドにとって必ずしもヘリテージは必要ないのだが、その着実な進化の足跡を積み重る事はプレミアムブランドには必要だと思う。



ファミリーユースはCX-30の方が健全なパッケージングや荷室容量の大きさが得られるのでマツダ3は思い切りスペシャルティ路線に振った。個人的にはディーゼルにMTがあれば文句なく代替候補に浮上する。スカイXの為にそれは絶対にやらないのだろうが、私の中の決定版がデビューしない現状は非常に勿体なくもある。CX-5のMTも求められていた割に台数が出ていないのも理由の一つか。(それでも近所の方が新車でMT購入されていたが…)
項目別評価
デザイン
☆☆☆☆☆ 3

ファストバックのエクステリアデザインテーマは「色気のある塊」。フロントマスクはおなじみのマツダ顔で切れ長のヘッドライトに五角形グリル(ダーク金属調塗装)は既におなじみだが、フォグランプの設定を排した点が新しい。元々フォグランプはアクセサリーライトとしてしか機能していないので進化したLEDヘッドライトによって廃止もOKという判断をしたのだろう。パンパーに退屈な面が残らないようにレリーフを入れてあるが、個人的には少々デザイン的に寂しいと感じた。メーカーとしてはフォグランプ(本体+ベゼル+ワイヤハーネス+スイッチ)の分だけ原価低減が出来るから美味しいのだろうが、セダンのようにベゼルを置くとかCX-30の様にターンシグナルを別置きするなど、同じ事は出来なくても、もう少し配慮があってよかった。ヘッドライトは円柱状に発光する(ドーナツ型の円だけじゃ無く、側面も光る)点が新しい。



サイドは鋭利なプレスラインに頼らず、繊細な造形で光の移ろいや反射によって生命感を生みだしたという。ドア断面が波のようにうねり、光でハイライトを作りつつも地面が映り込んで表情がある。この手の意匠は板金が大変と否定する人が居るが、このデザインに惚れた人ならドアASSY交換で問題ないはずだ。ベルトラインは後ろ上がりのウエッジ傾向なのにドア下のレリーフと平行なのでバランスよく見えるのは面白い錯視効果だ。

そして最大の特徴はボリュームのあるクオーター部分だ。広い面積が単調だとつまらない印象になるところだが、技巧的な曲面のうねりによって筋肉質な動物の後ろ足を連想させる。そして映り込む景色が後席ヘッドクリアランスからなだらかにRrコンビランプ辺りまで円弧を描いて落ちていく様は、いわゆるファストバックのそれである。



投影したシルエットはファストバックどころかリフトバックでも無い単なるハッチバックなのに、マツダ3は絶妙なデザイン処理でファストバックに見えてくるのは凄いことだ。例えばファミリアアスティナやランティスのような本当?のファストバックスタイルと比べるとRrスポイラーの張り出しに見える部分が実はボディなのでバックドアヒンジを後ろに引いて後席ヘッドクリアランスに配慮し、ラゲージ容量も気にしつつファストバック的な見え方を実現している。マツダ3で面白いのは斜め前から見た時にクオーターがBピラー以降で大胆に削られているのでファストバックに見えるところだ。ファストバックという名前に違和感を抱きつつ、しばらく実車を眺めているとファストバックかな・・・・と妙に納得させられてしまう。



リアビューも独特で私は何となく「おにぎり」のように見えるのだが、ボリューム感がある。ヘッドランプ同様に円柱状に光るRrコンビランプや曲面で構成されたバックドアに個性を感じた。エクステリアは力作の域にあり、普遍性が薄まった代わりに曲面的なデザインで特別感がある。

インテリアも新しい部品が採用されて一新された。



ドライバー中心のコックピット感を包まれ感では無く、ステアリング両サイドに置いた左右対称の空調吹出し口で表現した。インパネはステッチやソフトパッドなどCセグでもお馴染みになった加飾があるが、水平基調のゆったりしたデザインに、空調の物理スイッチや腕の起きやすいセンターアームレストなど極端な奇を衒わずに「あたりまえ」の内装配置とした点は評価したい。特に、マツダコネクトの操作系を一新して更に操作しやすくなっただけで無く、ディスプレイが8.8インチに留まる点は商売の面では明らかに弱点になる。競合するカローラスポーツは10.5インチを実現している。

私はディスプレイの過度な大型化には否定的な立ち位置で自車の7インチで満足しているため、8.8インチでもかまわないのだが、商売上はこう言う分かり易い数値で「負け」ているとビハインドになる。インテリアと調和し、運転中の視界に入り込まない良さとこの手の分かり易いアピール性の中でいずれはインチ競争に巻き込まれてしまうのかなと思うと今の8.8インチでも十分にも思えたが、マツダは先日商品改良で10.25インチに拡大して対抗した。

スピードメーターも基本的には自発光メーター的なデザインなのだが中央部分に7インチ液晶が組み込まれ、速度計部分はユーザーの好みでデジタル表示や運転支援装備の作動状況が表示されるスペースとなっている。最近はフル液晶メーターにすることで金のかかる機械部分を一気に削減してグラフィックだけで勝負する安価な手法が業界を席巻する中でマツダ3のメカ/デジタル共存型のメーターはある意味で過渡期ならはの贅沢さを持っている。個人的にはいずれフル液晶になったとしても、先行する一部の全面タイプの様に出来の悪いカクカクした重たい動作で無ければ許容したいと思う。

マツダ3の内装で私が注文をつけたいのは質感不足である。布シートの表皮が少し安っぽいのは許せても、触感に関わる部分で不手際が目立つ。まずステアリングスイッチだ。広報資料には触感にも配慮したような記述があるが例えばステアリングスイッチの押した際の感度の悪さがまず気になった。



先代アクセラ(=デミオ)のステアリングは上下操作の際に力が入りやすい面の傾向を持っていたが、マツダ3はその逆で力を入れてスイッチが押されると斜度がきつくなって押しにくい。ボタン中央にはトグルスイッチ風の四角い突起が着いているがこれを使って上下操作ができるほどのレバー比も無い。



また、アームレスト部分はソフト表皮の内部構造をケチっており、底づく部分とそうでない部分の境界が少し触るとすぐにわかる。表現上手な車種では底付かない様に表皮そのものがクッション性を持っているが、マツダ3は表皮も薄く、裏面が堅いところとストロークする部分がはっきりと違いすぎるため、興醒めしてしまう。こういう手で触る部分は最も質感が分かり易い部分である。



天井に着いている室内灯はLED光源となり、レンズが小型化されてスマートになった。ボタンスイッチを押して光らせるのだが、ボタンを押したときにだらーんと天井と一緒に大きく撓んだのも衝撃的だった。(衝撃的だったので総評にも書いてしまった)

他社だと客が指で押しそうなところにはウレタンブロックを設定して手押し剛性を確保するのが一般的だ。ましてや室内灯の操作力に負けて撓むなど言語道断レベルである。「別に押せば室内灯が光るんだからいいだろ」と考えがちだが、乗員が指を出して操作する際に撓むことなど想像もしていない場面でだらしなく撓んでしまうと、想像以上のチープ感が出てしまい非常に損をしている。CX-60では改良されてウレタンブロックが設定されているようだが、今度は押すと異音が発生してしまっており、操作するたびにギュギュ音が出ていた。

上記はほんの一部だが、マツダ3がもしプレミアムを目指すなら美しい見た目や動的な乗り味だけでなく実用性や完成品質に至るまでを一定以上のレベルでデザインされるべきだ。残念だが、デザイナー達は美しいモックアップを作ったあと、その志が製品に反映されているか厳しく見守らねばならない。ちょっと触っただけで分かる違和感はデミオが出たときのコンソールぐらつき問題から何も変わっていない。

残念だがマツダ3はこの点でまだ一人前のプレミアムだとは呼べないのである。せっかくマツダ3は新世代の引き算デザインで装飾過多な現代のカーデザインに一石を投じたはずなのに肝心な部分で惜しいミスを重ねているというのが私の感想である。表皮材の内部構造まで造り込まれた質感(というより品質感)が改善されれば★4だと思うが、現状は3とする。
走行性能
☆☆☆☆☆ 4
運転席に座り込んでスタートスイッチを押すと1.8LディーゼルE/Gが起動した。普段からディーゼル車に乗っているが、アイドルの段階でマツダ3はデミオよりも明らかに静かである。



1.5Lベースで排気量をアップした1.8LディーゼルE/Gは圧縮比14.8の116ps/4000rpm、27.5Nm/1600-2600rpmというスペックを誇る。先代のアクセラには2.2Lディーゼルがあったので、パンチという点では物足りないスペックに映るが、最新版だと130psに出力向上が図られている。面白いのは116ps版のオーナーに向けても制御プログラム最新化サービスによって4.6万円程度で最新版相当の出力を手に入れられる点だ。テスラが先行するソフトウェアアップデート的な考えに近い。他社だと、ボルボがV40向けに高出力ロムパッケージを20万円程度でリリースしていたが、こちらは更に手を出しやすい金額だ。

E/Gが起動する瞬間はディーゼルを感じさせるが、走り出すとデミオオーナーなら感動できる静粛性が楽しめる。残念ながらガソリン車ユーザーの目線だとまだ全域でまだディーゼルを感じさせるはずだ。

市街地走行時に運転席から見る景色はスッキリしている。ホンダのように「ノイズレス」を徹底した境地には達していないが、ワイパーが見えるとか、右左折時に三角窓の桟がピラー視線を妨害するなどの悪影響は小さい。




ATは変速が早くショックレス。6速を悪く言う意見も目にするが個人的には6速ATなら何も困らない。デミオMTで感じたハイギアード故の低速での扱いにくさはATがうまくぼかしてくれるので市街地のスローな運転やストップアンドゴーでは快適だった。(後述するが6速が原因ではないにせよ弱点もあった)

乗り心地はデミオと比べるとソフトで突き上げ感が小さい。デミオは高速道路の安定感と引き換えに市街地での突き上げが酷く、普通に走っているだけでドラレコが衝撃を感知する程だ。デミオオーナー視点のマツダ3に格の差を感じた。もっと広い視点で言えば乗り心地は堅めだ。

店舗で車庫入れを試したが、正直、斜め後ろの視界やバックミラーに頼った駐車は難しい。デザイン的にも死角的にもあのクオーターピラーは主張が強い。大人しくアラウンドビューモニターを活用することで従来並みの扱いやすさを維持している。クルマを止めると幅の広さは意外と気になる。全幅1795mmというのは扱いにくい車幅だなと思う。確かに室内を広くしたりデザイン自由度が増えたり、寸法的な制約を減らすことは作り手にもメリットが大きい。しかし、例えば衝突部材の高機能化や新素材の活用などクルマを小さくする努力が製品に結実しているという例を最近は聞かない。マツダ以外を含めても自動で駐車する機能や後輪操舵、CRFPなどの採用もあるがボディサイズそのものを小さくしようとする努力をしていないのでは無いか。マツダ3の非凡なデザインを肯定したい一方で、視界の悪さや車幅の広さなど実用面での素性の悪さは指摘したくなる。勿論、オーナーはモニター画面や慣れを最大限活用してスマートに走らせていると思うのだが。

乗り心地
☆☆☆☆☆ 4
(走行性能続き)

幹線道路を走らせて高速道路を目指した。市街地走行で感じる弱点(取り回しや突き上げ感)がディーゼルE/Gのトルクフルな走りで徐々に希釈されてくる。いよいよ高速道路に流入した。i-DMを青く光らせながらランプウェイを旋回していくと舵が一発で効く感じに安心感を覚える。

本線合流で力強くアクセルを踏んだ。ディーゼルらしいトルクフルな走りでグッと加速できる。先に回転が上がってからGが立ち上がる無段変速車とは違う力強い内燃機関独特の振る舞いは古典的自動車好きなら必ずや気に入るはずだ。高速道路での回転数は80km/hで2600rpm程度、100km/hで2000rpmである。計算上、アウトバーンの推奨速度130km/hでも2600rpmなので5500rpmから始まるレッド?ゾーンを考えれば、ほとんどのシチュエーションでエンジンの50%以下の実力で走行をしていることになる。

ベルト式CVTのモデルならもっと低い回転で走らせる事も出来るのだが、マツダ3の場合6速ATだからこそ右足と駆動力と関係性が一定の気持ちよさを楽しめるのはメリットである。多段ATの場合、巡航するときは極度なハイギアードで走りアクセルを踏み足すと即座にソフトダウンする場合があるが、マツダ3の場合は回転数に呼応して駆動力が増加するだけである。この気持ちよさは加速タイムや燃費よりもフィーリングの面で素晴らしい。特にE/Gにトルクがあるのでちょっとした上り坂でも高いギアで登ってしまう。勿論、登坂車線が必要な上り坂では1段下のギアにシフトダウンするが、キックダウンスイッチを踏めば即座に2段以上の飛ばしシフトを以て俊敏に加速体制に入る。

高速道路を定常走行させていると加減速を繰り返す市街地よりもNV性能の印象が良い。主な音源になるはずのE/G音の回転変動が無いから回りの音と紛れてくれるし高い音も聞こえにくい。驚くべき事にサイドドアガラスが分厚く、目分量だがプログレと同等の厚みだった。(プログレはt5.0mm)カローラスポーツやインプレッサと比べれば厚板ガラスは質量が重いことで高い音を着実に跳ね返してくれて隔壁感がある。



良いなと思ったのは高速域でも風切り音が小さいことで、ドアに三角窓が無かったり各部の隙間をゴムシールで埋めているのが効いている。特にバックドアとルーフの隙間を埋めるウェザーストリップは後席のバックドア開閉時の逃げスペースに入り込む気流の抑制に効果があるだろう。流速の早いルーフを流れる気流は曲面に沿って流れていくが、ここに隙間があると入り込んで発音してしまう。マツダ2では隙間を塞がず、空間内に壁を作り方策が採られているが、やりたいことは同じだ。勿論、弱点は持っていて荒れた路面のこもり感やコンクリ路面のロードノイズは大きめであった。一言で言えば欧州車風の高周波重視な味付けだ。



マツダ3の走りの面で最も素晴らしいのは険しい自然条件の中で作られた高速道路が持つ自然の線形を苦にしない操縦安定性である。上り坂を駆け上がりながらトンネルを抜けてRがキツめなコーナーを気持ちよく抜けてふと速度計を見ると驚いた。オンザレール感覚の虜になると免許が幾らあっても足りない。注意が必要である。市街地で堅めだと感じた脚はここで輝き出す。決して曲がりたがる過敏さが無く、どっしりと必要に応じて曲がる。途中、PAのランプウェイで強めの旋回を試みたが限界は高い。タイヤすら鳴かずに横Gが立ち上がった。限界は相当に高いのでは無いかと思う。性格的にスポーツカーではないが、優秀なツーリングカーだと感じた。



予定よりも長く走って高速道路を降りた。Sモードに入れたのだが、入れた瞬間にダウンシフトしてくれると有り難い。パドルシフトは回転合わせの為にE/Gを空ふかしする制御も入っていてショックを小さくしながらダウンシフトできた。制限速度50km/h、センターライン橙、信号少なめの田舎道を走らせた。のどかな国道を南下して岐阜県を楽しんだ。まさか代車で県外までツーリングするアホは私くらいだろう。



冬場は積雪する様な地域で走っているだけで心が晴れそうな快適な道路なのだが、マツダ3は車幅が広いので走行時のライン取りの自由度が小さく、対向車が居ると少々気を遣う。また路面が荒れているのでインパネからピチピチという異音が発生していた。

流れに乗って走っている際、ATが変速に迷うようなシーンが何度もあった。アクセル開度が小さいからシフトアップするが、今度はギア比が高すぎてうまく走れないシーンがあった。このセッティング、デミオ1.5LのスカイGに試乗したときと似た感想を持ったのだが、こういうところに文句を言うと何速に入っているか分からないのが気持ち悪い10速ATとかになっちゃうんだろう。(MTならいいのに)60km/hは日本ではよく使う車速であるためギア比そのままでファイナルで調整とかもアリだったのではないか。

ちなみにデミオと比べると、排気量の差はあれども絶対的なパンチはデミオの方があると感じる。これはMTによるギア段の高い選択自由度や高回転まで伸びるMT専用のE/Gセッティングも効いているのだろう。

走行性能に評点をつけるなら★4つ。高速道路の安定感はクラスを超えているし静粛性へのコダワリも良い。2.2LのスカイDがなくなった事への批判はあるが個人的に1.8Lでも満足できた。(130ps版なら尚更だろう)ここにMTがあれば言うこと無しの★5つなのだが・・・
積載性
☆☆☆☆☆ 3
マツダがこだわる運転姿勢の良さは勿論マツダ3でも味わえる。その中でロングホイールベースを活かして後席もレッグスペースが広い。グラスエリアが小さくて薄暗い空間に低く座って着座姿勢としては脚を投げ出すような姿勢を強いるが、ヘッドクリアランスがこぶし2個分あってスペシャルティとしては十分に広い。

ディーラーで車を借りてチャイルドシート(CRS)を後席に取付けた瞬間にそのアドバンテージが分かる。デミオにはないISO-FIXバーのカバーを外しCRSを取付けても、足元スペースに余裕があり、助手席の乗員は気持ちよくシートを適正な位置に下げることが出来る。デミオだと前後席の余裕が無いので前席に座っていても後席の娘からシートバックを足で蹴られる運命にあるが、マツダ3はホールベースが広いので助手席はゆったりとした位置にシートを下げることが出来る。

Rrシートは大人が着座してもヘッドクリアランスは私でギリギリ。レッグスペースは広いので頭がつかえるなら尻を前にずらして座って下さいという不真面目なパッケージングだ。元々Cセグメントでそこを求めるなら他の選択肢がごまんとあるのだから、マツダ3はWill VS的なスタイル優先で方便としての5ドアだったとしても世の中は困らない。(そもそも2%の為のブランドなのだから)

2+2的な性格の割にはRrドアトリムの上部がソフトパッドの割には後席A/C吹出し口がないなど仕様選択は独特のセンスだ。(褒めていない)



ラゲージルームは334L(VDA法)なので280L程度のデミオより広いがカローラスポーツの352Lには負けている。

長さ200㎜×幅100㎜×高さ50㎜の箱(容積1L)を何個乗せられるかで決まっているので、カローラスポーツとの差分は18L・・・例えば上記の箱の厚みが900mm分の差と言うことでよく分からないので身近な例としてビール500ml缶が1ケース24本入りで横410mm、高さ180mm、奥行き280mmだと分かった。1Lが100万立方mmなので缶ビールひとケースだと2066.4万立方mmだから、約20.6Lだと分かる。およそ一個乗るか乗らないかの差になると言うことだ。

子育て中の我が家の場合、デミオだとベビーカーを乗せると着替えの入ったバッグが2個入ったらいっぱいになってしまうが、カップルやベビーカーを諦めれば十分な広さがあると判断しているのでマツダ3でも十分だろう。狭くてたまらないという事にはならない。Cセグメントなのでデザイン優先のプロポーションと言えども、居住性や積載性はそれなりに確保できているのはさすが。

ただ、高速道路の安定感や石はねによる車体の防錆に貢献しているかも知れないサイドシルのモールだが、乗降時に子供が足を乗せてしまいバキッと外れないか少々不安な形状をしていた事を指摘しておきたい。誤って子供が踏んでも破損しないような取り付け強度を確保しておくべきだが、この形状はパッと見てステップに見えてしまう。(空力上問題が無いなら足が乗らない断面にしたいところだが…)



マツダ3は容積は小さめながらも全面カーペット張りのデッキサイドトリムによって上質感と静粛性を演出している。樹脂打ちっぱなしのカローラスポーツやソフト植毛素材のシビックもVWゴルフを見ているのでマツダ3の場合はクラス水準よりも奢った素材が使われている。ファストバックを名乗り、ユーティリティよりスタイル優先という立ち位置だが、最低限の実用性は確保しているようと言える。
燃費
☆☆☆☆☆ 4
マツダ3はアイドルストップを備えたディーゼルAT車である。市街地をのんびり走り、高速道を目一杯走らせて田舎道を走行。帰りはのんびり高速を走らせて帰ってきた。100km程走らせたが燃費計上だと23.0km/Lを記録した。カタログ値はWLTCモードで21.2km/Lをマークしている。高速道路モードは24.1km/Lだが、日本有数の山岳地を抜けるルートをハイペースで走らせたので燃費計23.0km/Lは納得感のある数値である。(我が家のデミオ相当の精度なら20.7km/Lと推定される)



試乗中、DPF再生が無く条件は良かった。我が家のデミオだと燃費計で30km/Lは超えてきそうなレベルなので重い分、ATの分は悪い。ただ、我が家のデミオは6万kmを超えてDPF再生サイクルが130km前後で推移しているので毎週末に私が乗る度に再生を繰り返している。妻の通勤距離が減ってチョイノリ主体になったことも原因なのだが、燃料を使ってススを燃やすDPF再生の頻度が上がると実用燃費が悪化傾向にある。元々1.8Lディーゼルエンジンのコンセプトも「ライトサイジングで燃費良く」なのでDPFサイクルも減っているらしい。こう言うメリットはもっと広く宣伝すべきで、ディーゼルオーナーへの訴求になるはずだ。

元々のセッティングで燃費の為にDPF再生を我慢しすぎると詰まりによるトラブルも懸念される。世の中にはディーゼル車用にE/G内部を洗浄してくれる業者も存在する。CX-5のスカイDからもう11年が経過し、ススだけじゃ無くメーカーにノウハウが溜まってきたと信じたい。

マツダ3開発時のマツダはガソリンとディーゼル双方のメリットを合わせつつスカイアクティブXの実用化に注力していた。内燃機関にロマンを感じるマニアだけで無く、ディーゼルを選んでいた層にもスカイXを選んで貰いたかったと思う。結果的に出てきたスカイXは普通に走れることがスゴイとは言え、宣伝するほどの驚きの走りと高効率を発揮したとは認知されていない。販売実績から見ればマツダの予測(願望)は外れたが、今更戻れないとディーゼルを諦めてるんじゃ無いかと私は心配であった。ただ、CX-60の新開発ディーゼルによって少は今後に期待が持てたので。リスクを減らす意味でもディーゼルは継続した方が良いというのが私の意見だ。原油からガソリンを精製すると必ず軽油が出来てしまうので、有効活用するために一定のディーゼル車は必要だ。

この走りでこの燃費なら私は4★だ。(DPFは未知数だが…)
価格
☆☆☆☆☆ 3
試乗したのはXDプロアクティブツーリングセレクションでXDプロアクティブに運転支援システムを追加することで文字通りツーリング時の疲労軽減を狙った仕様設定となる。

下位グレードのプロアクティブから追加される装備の目玉はCTSだ。CTSはは高速道路上で白線を検知して高速道路での渋滞時などにアクセル・ブレーキ・ステアリング操作をアシストすることで、ドライバーの疲労軽減に役立つ。CTS作動時は自動で車速を調整し、先行車との車間距離を保ちながら追従走行する。コーナーではレーンに沿って操舵トルクをアシストして、細かな運転操作が続く渋滞時のミスを誘発しそうなシーンで運転をサポートする。要は全車速追従型クルコンに操舵支援がくっついたものだ。

加えて、ドアミラーにリバース連動機能をはじめ、スーパーUVカットガラス(フロントドア)+IRカットガラス(フロントガラス/フロントドア)、運転席10wayパワーシート、シートヒーター機能、ステアリングヒーター機能が標準装備されるなど、本革シートを求めないなら高速ツーリングが得意なディーゼル車では最もお薦めできる内容だ。車両本体価格は285.9万円。

MT派としては注目すべき15Sのスタート価格が218.1万円。デミオでも追加できるAHS(アダプティブハイビーム)がOPすら選べないなど、マツダらしくない剥ぎ取りが気になった。これもスカイXへの誘導を目的とした15S冷遇なのだろう。デミオ/マツダ2のステップアップを狙うなら15Sの仕様充実は考えて欲しい。(20Sを大きく値引きするのかも知れないが)

先代15Sは195.5万円(15Cは182.5万円)だったので顧客目線で22.6万円のアップだ。一方でXDは0.3Lの排気量アップを考慮しながらXDプロアクティブ比較で29.9万円アップだが、性能アップ分を考慮すれば実質値上げはしていない。

先代で一度廃止されながら復活した2.0Lもスタート価格247万円も先代15Sプロアクティブ(214.9万円)や新型15Sツーリング(227.4万円)と比べれば排気量0.5Lアップ(55万円相当)の性能向上を考慮すれば実は大きな値上げはしてないのだ
デビュー当時に高いと言われたのは1.5Lのスタート価格が上がりすぎた点が悪目立ちしたものと考えられる。

個人的には価格が上がったように見せない為に15Cを残しても良かったのでは無いかと思う。自動車は価格が高いのでイメージだけでも先代継承しないとお客が追従出来なくなるからだ。

安全装備のアップ、NV性能のアップなど実際のコストは掛かっている。カネはかけているが果たしてその意義を顧客や世間にアピールが十分出来ただろうか。例によってブランド化粧品のような内容を語らないカタログや一般人が読まないカー雑誌ではなく、もっとマツダ3が到達した羨望のCセグがなんたるかをアピールすべきだろう。デミオの時にどうでも良い(失礼)内装パネルの美しさを語るセールスマンに感心したが、黒マツダのセールスマンは品がいいものの良さをしっかり語るべき。まだマツダはイメージだけで利益率の高い商売が出来るレベルではない。汗をかいて商品を開発し、汗をかいて顧客に哲学やコダワリを知ってもらう必要があるのではないかと私は思う。
その他
故障経験 おまけ

●国際トレンドに救われてきたマツダCセグメントの歴史

アクセラの祖先は1963年にデビューした「ファミリア」である。まだまだマイカーは贅沢品という風潮の中で軽自動車とは一線を画す小型大衆車の市場が花開くはずだという読みで開発されたが、投資の早期回収や市場ニーズの都合上、先行してライトバンが発表され、1964年にセダンが追加された。カローラやサニーに先行する形で簡素に過ぎたパブリカの失敗を横目に新時代を予感させるフラットデッキスタイルとオールアルミ「白いエンジン」でデザインとエンジニアリングで個性を主張するマツダらしい大衆車であった。その後、幾多ものFMCを経て1998年に最後のファミリア(イサム・ゲンキ)が発売された。

既にフォード子会社となっており、バブル期の経営的失敗によって可変バルブタイミング採用のE/Gや5ドアHBを流行のワゴン仕立てで見せ方を変えたSワゴンで注目されたが、カペラ共用のP/Fによって間延びした印象や質感不足はどうしても否めず、日本のモータリゼーションを牽引したファミリアの存在意義が問われつつあった。

この時代はフォード傘下だったが、支配が前向きで経営陣マツダの良き理解者だった。結果、Zoom-Zoom時代のマツダは一気に分かり易くなった。運転して楽しいエンジニアリングと欧州志向のクルマ作りが促進され、ファミリアは2003年に「アクセラ」に名称を変えて真の国際派Cセグメントへと変身を遂げた。

これまでのファミリア(或いはマツダ)の歴史を振り返っても欧州由来の技術を取り入れて上手に商品にしてきたが、アクセラになった際に欧州目線に本腰を入れてきたように思う。

アクセラになってフォードフォーカスやボルボS40/V40と同じP/Fを得てボディサイズを拡大し骨格が欧州化した。全長4400mm、全幅1745mmを超えるたっぷりしたサイズになったが国際的には当たり前のサイズ感である。アクセラはファミリアから名称変更するほどキャラ変をしつつも「ドアミラー間の寸法は5ナンバー車同等を維持している」と主張するなど日本市場で完全にソッポを向かれない為の配慮はある。この頃になると3ナンバーボディが徐々に受け入れられ始めており、ファミリアの市場を引き継ぐ1.5Lと2.0Lに加えて最上位には2.3Lモデルを追加した。

アクセラは走りの良さと従来のマツダ車の質感不足から脱却したことで日本でもよく見かける車になった。



メインマーケットの欧州でも評価され、国内累計生産台数100万台を達成(発売から3年2か月)した。日本では大ヒットした赤いファミリアや初代デミオよりも地味な存在(失礼)だが、日本市場に囚われないグローバル化によって欧州をはじめとする海外市場で台数が裁けるようになった。この状況は他の日本メークも同じようにグローバル化によって台数を増やし、スケールメリットを追い求め始めた。

リーマンショックあとの2009年には2代目のアクセラがデビューした。日本市場では空前の燃費ブームが沸いていた。10・15モードの数値を異常にアピールし始め、ドライバビリティや快適性よりもカタログに記載される燃費に重きを置く時代になっていた。

欧州仕込みの走りが持ち味のアクセラも燃費を意識せざるを得ず、i-STOPの採用に踏み切った。いわゆるアイドルストップ装置なのだが、直噴エンジンを活用して再始動時にクランク角を調整し、短い時間で再始動できるようにした。セルモータを回して始動するのでは無く、圧縮上死点後40°~100°に調整しそこで燃料噴射を行うことで従来0.7秒だった始動時間が半分の0.35秒になった。そうやって停止中に少しでも長い時間E/Gを止めようとしている割には減速時、フィーリングを損なわない様にギリギリE/Gを止めないなど「お前どっちやねん」的な性格がありながら、ギリギリのところで当時の日本市場にあった燃費命のメンタリティにも一定の配慮をしている。



その後、2011年にはガソリンエンジンの熱効率を追求したスカイアクティブ技術が織り込まれた。当時、マツダは内燃機関の熱効率を極限まで追求し来るべきHEV全盛時代には必要最低限の電動化によって軽量で価格競争力のあるクルマを生産し続けられるような体幹を鍛えようとした。HEVこそが次世代のエコカーであるという当時、マツダの意図を正しく理解した人たちはどれくらい居ただろうか。

マイナーチェンジながらE/Gと変速機が一新されてレギュラー仕様ながら圧縮比12.0でほぼ全域ロックアップを作動させる6速ATを駆使して10・15モード20km/Lというインパクトのある低燃費を発揮した。

2013年に3代目アクセラがデビューした。2011年にE/GやT/Mに加えてボディもスカイアクティブ技術が反映されたCX-5既に出ており、アクセラも晴れてフルスカイアクティブの新世代モデルになった。直噴技術で圧縮比を上げたガソリンE/G、逆に低圧縮化することでディーゼルの良さを残しつつ軽量かつクリーンな排ガス性能を持ったディーゼルE/Gの二本立てとなった。さらに骨格が一新されたことでステアリングとシートのズレのない正しいパッケージングが組み直され、マツダが考える最良を体感しやすい身近な存在となった。



また、アクセラにはトヨタから技術供与されたTHS仕様があることも話題になった。燃費はプリウスには及ばなかったがマツダらしい乗りやすさは評価されていた。個人的には2.3Lターボのマツダスピードアクセラに変わって2.2Lディーゼルに6速MTが組み合わされてスポーツ一辺倒ではなく、力強い走りを豊かさに繋げて更なる飛躍を意識させる仕様設定になっており、友人もこの仕様に乗っていた。

当時のマツダは一括企画と言う言葉があり、デミオからアクセラ、アテンザまでを面で企画し、開発されている。金太郎飴のようなデザインだけでなく、技術的にもサイズを変えた相似形で作られている。だから後続車で採用されたアイテムが年次改良でシレッと採用されて商品としての鮮度を保てるようになる。小規模メーカーのマツダらしい戦略と言えるだろう。

新型はその中では新世代商品群のトップバッターとなった。スカイアクティブXをウリにしており内燃機関にこだわるというメッセージだが欧州の潮流からは大きく外れているのが新型マツダ3だ。



完全BEVのマツダ3が必要なのでは無いかと焦りそうになるが、ギリギリのところで内燃機関の息の根は止まっていないほか、欧州メークからも本格的なHEVが現れ始めた。今後の欧州トレンドとマツダ製Cセグメントの動きは楽しみである。
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Posted at 2023/04/22 23:29:39

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