メーカー/モデル名 | ダイハツ / タント VS(AT_0.66) (2006年) |
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乗車人数 | 4人 |
使用目的 | その他 |
乗車形式 | 試乗 |
おすすめ度 |
3
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満足している点 |
1.4人が快適に座れるパッケージング 2.必要に応じて荷室がスペースアップできる 3.市場を創出した自由な発想 4.市街地走行に適したロックアップ無しの4速AT 5.人に優しい照明付きスイッチ |
不満な点 |
1.限界の動力性能 2.規制されないロール 3.バタつく乗り心地 4.車重の重さ 5.燃費はお察し |
総評 |
●今の軽自動車市場を作った立役車 いま日本で最も売れている車種は軽自動車、それも全高1700mmを超える様なスーパーハイトワゴンと呼ばれるボディタイプだ。 今の売り上げトップはN-BOX(ホンダ)、他にもスペーシア(スズキ)、ルークス(日産)、ekスペース(三菱)などがあるが、その源流は2003年にダイハツが発売したタントである。 初代タントは大きな車と小さな軽、2台を所有しなくても、一家に一台のメインカーとして家族のあらゆる生活シーンで活躍できる新しいジャンルの軽を提案した。 ![]() タント発売から遡ること10年前の1993年、スズキは人をアップライトに座らせて背高パッケージで包んだワゴンRで軽自動車に革命を起こした。その2年後、ダイハツはムーヴを発売。ミラをベースに類似した意匠であからさまなパクリと言われて批判を受けたが、実はダイハツもムーヴをワゴンRとほぼ同時期に発売できるように準備していたものの、開発が遅れたためにハイトワゴンのパイオニアの座をスズキに譲らざるを得なかったのである。 しかも、スズキはフロアも新設して着座姿勢も整えたが、ダイハツはミラのコンポーネントを流用したかったのか全高の高さの割に着座姿勢に大きく手を加えなかったことも批判的な意見があった。 新規格となった2代目ムーヴでは初代のネガを解消したが、ダイハツは初代ムーヴの過剰な頭上空間について何かを掴んでいたのかも知れない。タントの諸元を下記に示すが、当時のハイトワゴン「ムーヴ」の1630mmを大きく超える1725mmの超トールボディを持ち、ヘッドクリアランスは座高が高い人でも使い切れないほど(私が座って握りこぶし4つも入る)。 ![]() これら諸元を比較して分かるのはタントの室内スペースがキャブオーバー1BOX並みであることが分かる。それでいてキャブオーバー型1BOXとは比較にならないほど足元が広く、低床ゆえに乗降性も優れており、子育て世代の日常生活のお供としての全く新しい価値を見いだすことができた。 デビュー当時、私はこういう車に対して否定的な立場をとり、広さが欲しいならステップWGNなどのミニバン御三家を買えば良いし、「過ぎたるは及ばざるが如し」だと固く信じていた。確かに当時、ムーヴもミラアヴィも完成度が高く普通車を喰うほどの内容に近づいていた。その方向性から外れて座って乗車するには明らかに無駄な頭上スペースに活路を見いだしたタントはナンセンスに思えた。 それなのに、世の中の子育てファミリーを中心にタントはヒット。当時スズキを追いかけていた軽No.1争いに勝利する立役者の1つとなった。ホイールベースも長く、室内も広い。頭上の過剰なスペースを得たときに軽自動車のキャビンの自由度が大きく拡がることを世の中に知らしめたのである。 ![]() ところでイタリア語でたくさんを意味するタントだが、関西地方でも同じ意味で「タント」を使うことがある。 「たこ焼きぎょうさん買うてきたから、たんと食べや!」(たこ焼きをたくさん買ってきたから、たくさん食べなさい) という感じになるはずである。 そして同じ在阪企業であるナショナル(当時)も冷蔵庫にタントという名前をつけていた。私なんかは冷蔵庫の名前の方が先に馴染みがあったので「なんや、車にもタントて名前つけるんかいな」と関西地方の方言を話していた当時の私は思ったものである。 ![]() 初代タントと生活を共にして軽ハイトワゴンがこれほどまでに受け入れられたポテンシャルを感じることが出来た。 例えば、3歳児が一人で乗り込めるフロア。小学2年生が室内で立てる室内高、週末の買い出しで1週間分の食料と日用品が乗せられる荷室など、どれもが実用的でありながら、市街地だけなら走行性能や静粛性もガマンできるレベルであり、更にA/Cもよく効いた。 子供達はすっかりタントが好きになり娘は街を走る初代タントを見つける度に「たんと!」と言うし、息子も「あのタントは何代目?」と訊いてくるようになるほど我が家の子供達にも刺さったようだ。 ![]() 彼らを虜にしたタントが持つ軽キャブワゴンの室内空間と軽セダンに近い乗降性が両立した使い勝手は確かに新しい。子供だけでなく、大人4人が乗っても満足できるフル4シーターパッケージと荷室の使い勝手は、誰にでも優しいユニバーサルデザインだ。 例えば忙しい朝の時間帯、親である私がタントのドアを開けてあげれば子供達は自分で乗り込んでくれる。そして回転機構の着いていない簡素なCRSでも子供を抱きかかえてCRSに乗せてセットしやすい。 ![]() 更に保育園に到着後、ドアを開けてCRSから子供をフロアに立たせておけば水筒やショルダーバッグをかけて身支度を済ませてから降車できるのは、雨の日にはありがたい。晴れていたとしても、CRSから降りた子供を車の後や脇に立たせて 身支度をさせるのはあまりスマートではないが、デミオやプログレでは普通にそれをやっていたので新鮮だった。 ただ、自動車である以上避けては通れない動的性能に関してはお世辞にも良いとは言えず不足気味。カップホルダーに置いたコーヒーがこぼれるほどの突き上げのひどさ、登坂車線の常連になれる駆動力など動的性能が明らかに割切られており、不満があるならターボモデルを買うしか無いが、乗り心地の悪さについては恐らく打つ手がないだろう。 ![]() この広さを知ってしまうと、家族を乗せて帰省できちゃうな!とか東京ディズニーリゾートへ行けちゃうな!と夢が膨らむのだが、走りの質感から来る長距離ツーリングでの疲労感が大きく、期待に応えてくれそうにない。あくまでも「近所の用事を済ます」「行っても隣町」レベルなら普通車に負けない使い勝手を享受できるだろう。 初代タントは「走らせてナンボ」の自動車としての実力で評価するならバランスの取れた軽セダンよりも2段は落ちる。しかし初代タントがヒット作となり、今の軽スーパーハイトワゴン市場の礎を築いた歴史的事実を振り返れば自動車らしさよりも、使い勝手を求めるユーザーの方が多かったという(≒Rが廃止された)事実を直視しなければならない。 総評としては初代タントは先例のないダイハツオリジナルの企画なので作りたい商品が作れた自由な風を感じた。BMCに拠って重箱の隅をつつくレッドオーシャンではなく、ブルーオーシャンに活路を見いだすクリエイティブな戦略が光る。競合より先にハイトワゴンを世に出せなかった悔しさをバネにして大きな市場を創出した功績は大きい。 この企画の良さで4★を進呈したかったが、一般ドライバーにはあまりにも過酷な動的性能が看過できず1減じて3★とする。 気兼ねなく思い切り試乗させてくれたオーナーに感謝。 ![]() |
デザイン |
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初代タントのデザインは特徴的で遠くから見てもタントだと分かる程、当時としては個性があった。
![]() フロントマスクは横長のヘッドランプにツルンとしたフード、そして圧倒的なおでこ(ウインドシールドガラス)の広さが特徴的でサイドの絞り込みはほとんど無くハコフグのような正面視である。 ![]() 最大の特徴はAピラー前のFRクオーターガラスである。従来からある三角窓よりも大型の四角形の固定窓によってルーフが前方に延長されている点が新しい。ルーフ前端が前に動いたことでサンバイザー取り付け部(FRヘッダー)が頭部から離れて開放感が得られた。試しに本来のAピラーとフェンダーを強引に繋げてFRクオーターガラスを削除してみたが背の高さとエンコパの調和が崩れて美しくない。 ![]() タント以前に四角い固定窓をつけてルーフ前端を前方に追いやった車があっただろうか。このFRクオーターガラスは不勉強な私からは発明だとすら感じられる。例えばステップバン、ワゴンRと比べてタントが差別化できているのはFRクオーターガラスのお陰である。上記の様にエンジンルームが大きく見えることを嫌えば、ボンネットを短くし、Aピラーを思いっきり寝かせてワンモーションフォルムにしたくなるが、それこそ90年代以降のMPV型乗用車にありがちな使い古された処理になってちっとも面白くない。いまや、当然のように日本中の自動車メーカーがスーパーハイトワゴンで使っている様式はタントから生まれている。 ![]() ちなみに上記の車はダイハツが2001年の東京モーターショーに出店したコンセプトカーMUSEである。既にクオーターウィンドゥとフレームドアを使う構成はこの場でさり気なく提案されていた。(もっとでっかい予告編もここにはあったのだが・・・) タントに話を戻すと、Rrドア後もにRRクオーターガラスが設定されているので6ライトならぬ8ライトというキャビンの広さを期待せざるを得ないほどの明るさが特徴である。全高に対して低めのベルトラインの影響で否応なしにルーミネスを感じさせる。ドアは目立つキャラクターラインを入れず、水平基調のタイヤが小さく見えすぎないように円弧のキャラクターラインでバランスを取っている。 サイドドアは前後ともヒンジ式スイングドアが採用されているのは初代タントだけの特徴である。 以後の競争の中でスライドドアでなければ話にならない、という勢いでスーパーハイトワゴンにスライドドアが装着されていく。 しかし、ヒンジドアも捨てたものではない。90度という大開口を持ち、短めのドアのお陰で現代的なU字型の白線が描かれた駐車場なら隣の車にぶつけることなく全開にできる。そしてベルトラインから上は細身のフレームドアなので見た目にもドアフレームがスッキリするだけでなく、ドアガラスの面積も大きくでき、軽量というメリットもある。 ![]() RrビューはFrと同イメージの横基調のRrコンビネーションランプと大きなバックドアガラスが特徴だがバックドアが広すぎてRrワイパーを使用しても払拭面積が全く足りず、バックミラーを見てもバックドアガラスが綺麗になっていない事例もあった。それでも空力を最大限に考えるならクオータとバックドアガラスの合わせ面はできるだけ尖らせて気流剥離による渦を後方に飛ばししたいところを全く逆の丸い角Rをつけている点が現代では見られない優しい印象につながっている。 タントのエクステリアはあくまでも優しく、中身ほどスペース第一主義でもない。スッキリしたドアフレームはディビジョンバーを持たずスッキリと窓の大きさを訴求し、ベルトライン下は車体を一周するようにRをまわして表情を作っている。 ![]() インテリアは圧迫感のないアクのないデザインだ。実際に各部品は他のダイハツ車の流用がメインとなるが、タントはセンターメーターと専用サイズのオーディオを両側からA/Cレジスターで挟むような構成は2000年代にありがちな処理だった。 また、サイドウォークスルーを実現するための足踏み式PKBやガングリップタイプのシフトレバーも当時よく見られた。 タントの特徴は目に入りやすい高さの内装材カラーを元気なベージュでまとめている点だ。決してコストをかけていないが、色使いだけで底抜けの明るさを感じさせてくれる。 試乗車は特別仕様車ゆえ黒内装だが、単純な真っ黒にせず、グレーとの2トーンでまとめているところも当時としても頑張っている。 ユニバーサルデザインにも配慮されていて各種ツマミは配置も大きさも適切なだけでなく、スイッチには夜間照明が備わっている点もクラスを超えた配慮と言えるだろう。光軸調整やドアミラー調整、更に運転性以外のPWスイッチに照明が仕込まれているのはすごい。 ![]() タントはインパクトある見た目をソフトで優しいイメージでうまく包み込んだ。内装もドアトリムに表皮を貼るなど触感的にも配慮されており、あくまでもソフトイメージに徹している点が特徴だ。エクステリアと同じようにただの四角い箱ではなく角を丸く処理しているので内外装のイメージもマッチしている。また、当時既に一般的だったフラッグシップの「カスタム」から部品を剥いだしたノーマル系ではなく、あくまでもファミリー志向でしっかり作られている点も好感度が高い。 |
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走行性能 |
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●市街地
ドラポジを合わせてつまみを捻るとE/Gが始動する。ガングリップタイプのセレクターレバーをDに入れ足踏み式PKBを解除するとクリープでスルスルと動き出した。 ![]() 市街地ではルーズなトルコンを使って滑らかに発進し、3000rpm程度を保ちながら60km/h程度までは巧みに加速する。単純な油圧ATの割には変速ショックも小さく快適ですらある。 この感覚は20年前なら当たり前のものだが、現代のCVTだとそうはいかない貴重なものだ。油圧式ATはアクセルを踏み増しても一旦はトルコンの滑り範囲内で加速できればE/G回転が上下に慌ただしく変化する事は無く速度の調整がし易い。そしてアクセルオフ時にトルコンがショックを吸収しつつ加速を直ちにやめてくれるので扱いが容易である。 このドラビリの良さは当時の水準で特に素晴らしいとも思えないが現代の小排気量車の現状思えば寧ろ美点だとすら感じられよう。 さすがに家族4人を乗せると、アクセルの踏み込み量が深くなり、5000rpm程まで使う感じになるが 想定内の走りのイメージの中では十分走ってくれるが、前方の右折車を避けるために空いているスペースに加速しながら車線変更するようなシーンでは敢えて車間を詰めてくる普通車に対してなすすべもなく・・・ということや、右折時にタイミング良く曲がろうとしてもレスポンスと加速力不足で諦めざるを得ないような事も多々あった。 また、ホイールベースが長いため、最小回転半径は4.5mと当時の軽自動車の相場より大きめだが、 実質的に困るような場面はなく、ちょこまかと小さな路地にも入り込んでいける。ただし、交差点を右左折する際のロールは相当大きい。前後ともスタビライザーが備わらない事もあってロール速度自体は一定で予測しやすいものの、ぐらりと傾く絶対値が大きい点でタントらしさを感じる。 ![]() また、悪路や踏切などを通過した際のハーシュネス・・・・いや突き上げがとんでもなく大きく、 カップホルダーに置いた飲み物がこぼれる程だったのには閉口した。重量級のボディに対してサスストロークが十分に取れていないのではないか。 余裕を持った優しい心を持って60km/h以下で走る市街地走行では大きな不満も無く用事を済ますことができそうだ。 ●高速道路 せっかくなのでタントで片道200km弱の日帰りドライブを企てた。家族と簡単な荷物(外食セット+連中のお着替え)を積んで最寄りのICから高速道路に流入した。 参考までに、料金所から測定した0-100km/h加速は25秒程度である。1速は7500rpm(40km/h)までは元気に吹け切るが、2速から緩慢になり、やっとのことで80km/hに到達して3速に入ると、90km/hから先は中々速度が上がらない。 100km/hまでの加速はアクセルを床まで踏み抜く気合いが求められる。 ![]() ただ、一旦車速が乗ってしまえば平坦路面では車速の維持は可能で100km/hでのE/G回転数は4000rpm程度となる。この時、定常走行をしている限りタントの室内は意外と静かだ。例えば過去に試乗させて貰ったワゴンRも100km/h時に同じような回転域なのだが明らかに静粛性が高いのは、ドアトリムに貼られた吸音材やダッシュアウターサイレンサーがよく働いていると思う。 試乗車は後期型なので吸音天井が採用され、ルーフの広い面積を活かしたアイテム選定だ。 ただ、舗装が荒れた路面ではロードノイズが大きく会話が遮られるほどだったのと、後席から透過してくる音が大きくい事は気になった。それでも軽自動車にしては防音材が奢られていて作り手の「タントは軽の一種のフラッグシップ」という認識を垣間見ることができた。 ![]() また、風が強い伊勢湾岸道においてタントの直進性が優れていることに気づいた。過去に試乗したアトレーワゴンで似たようなルートを走らせたことがあったが、ターボと言えども動力性能に余裕は無く、横風に煽られて常に修正舵を当て続ける疲労感を思い出すと、タントはFFで重心(全高も)が低い分だけアドバンテージになっている。試乗車に着いていたエアロパーツも床下に入る気流を遮ることで安定感が増したのだろうか。 ただ、どうしても風の影響は受けてしまいがちで車速が上がれば、空気抵抗を強く感じるのは新鮮な感覚だった。大型トラックの後ろを走るとスリップストリームで心なしか走りが安定し、坂道での失速も少なかった。 日本有数の殺伐とした自動車専用道路へ接続したが、自動車の性能差がハッキリ現われるこの路線ではタントの動力性能の不十分さが露呈した。6%の上り坂ではE/Gがピーピーわめくだけでちっとも車速が維持できず、登坂車線の世話になった。 平地ではそれなりに走れても上り坂が来る度に失速するので追い越し車線に出るときは細心の注意が必要だ。不幸中の幸いはドアミラーが大きく見易いため追い越し車線を走る後続車がよく見えるし、追い越し車線で速すぎる後続車に貼り付かれてしまうと、小振りで遠くにあるルームミラーはほとんど何も見えない(笑)。 県境を越えて下り坂になると元気になるが、当時としても珍しいソリッドディスクブレーキは踏めばそれなりに効くものの総重量1tを超えるタントを繰り返し制動するには少し勇気が必要でエンブレのお世話になる。市街地ではショックレスだった4速ATだが、下り坂コーナー手前で3にシフトすると、同乗者の身体が揺れるほどのショックが出る。あくまで市街地に特化した適合をしていて空気抵抗による自然減速がデフォルトなのかも知れない。ショックと言えば乗り心地も市街地同様突き上げがきつい。路面が荒れた区間ではガタガタとクルマ全体が揺れるだけでなくワイパーが揺すられて動くのが目視で分かるほどだ。これは家族向けの車としては相応しくない。ただ高速域でもロールが大きく、Ωカーブでは同乗者から怒られそうになるが意外と姿勢は安定していて転覆するような恐怖感はない。 ![]() 帰路ではもう少し流れの速い高速道路を急ぎ足で走らせたのだが、上手にスリップストリームを使いながら100km/h巡航+αで帰宅をした。開通年次の新しい高速道路では勾配が緩やかなのでなんとかアクセルを踏み込めば速度を維持することができる。荷物も積めて4人が快適に座れるがゆえ、長距離ツーリングに連れ出したくなってしまう素質があるのだが、タントの主戦場は明らかにここではない。もっとも、軽キャブオーバーの動的性能と較べればと大きな違いがあるが万人に勧められるものではないし、ターボの動力性能があるからと行って突き上げのひどさだけは承服しがたいものがあった。 比較的平坦な都市高速なら十分走れるが、中国道や中央道では涙目になりながら青筋を立てて登坂することになりそうだ。 (乗り心地項へ続く) |
乗り心地 |
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(走行性能項から続く)
●ワインディング 似合わないと分かっていても、私の実家付近のように生活道路にちょっとした山道が含まれる地域は多い。 ![]() タントも遅いと分かっているので上り坂ではアクセルを深く踏むが、ローとセカンドを行ったり来たりしながら何とか登り切った。この道は山麓を走る広域農道だ。ここでは先行する地元の登録車について走行していたがしばしば引き離されそうになる。 絶対的な動力性能の不足と、スタビ無しの過大なロールを考えるとタントが速く走れるはずはないのだが、高速道路の時と同様にロールはすれども 決して危なくないようしつけてある点は評価できる。一カ所だけ深いコーナーを、片輪にじっくり荷重を乗せながら曲がったが、立ち上がり加速でモタつきつつもRrグリップを最後まで死守している点は安定志向で良い。この手の非力な車共通の美点だがドライバーが一生懸命になっていても 周囲から見ると非力な軽自動車が普通に走っているだけのように見える点だ。 ![]() 大きくロールしながらコーナーをクリアし、上り坂で失速しながら丘を越えて橋の継ぎ目でベルトライン上のドアフレームがわなわなと揺れるのを感じながらワインディングを走り抜けた。 ●試乗まとめ● 市街地から高速道路、時々ワインディングも走らせたが、市街地が最もタントが輝けるシーンである事は他の軽自動車と同じである。それまでミラやムーヴで行っていた、スーパーへの買い物や子供の保育園、塾の送り迎えなどで+αの使い勝手が楽しめる。1名乗車であれば、通勤や出張は周囲に伍して走行出来る。 ![]() ハッキリ言ってとにかく走らない。870kgという重量級の車体をNAの最上級E/Gと言えども58ps/6.5kgmで引くのは絶対的な動力性能が不足気味であることは理解しやすいだろう。 ![]() 試乗車は自然吸気E/Gだが、パワー不足はダイハツとしても百も承知のようで最初からターボE/Gがラインナップされており、差別化の為と言うより動力性能という実利を採ったような仕様設定であった。 タント一台で全てをこなす、という意気込みはパッケージング面では感じられるが走らせてみるとそれが実現出来ているとは思えなかった。 市街地★3 高速★2 ワインディング★2 乗り心地さえよければ+1が可能。 |
積載性 |
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他の項目でも述べた通り、タントの最大の魅力は室内が広いことである。その広さは室内長が2000mmであることからミドルクラスセダン並みを謳っていたが、もっと分かり易く言えな軽キャブオーバーワゴン相当の居住空間をFFでありながら持っているという事だ。
大人4人の乗車に耐える後席スペースであり、子供が中で立てる室内高がある。FFゆえに荷室はキャブオーバータイプより短いが、Rrシートを畳めば低床で、子供用自転車が積めてしまうほどで大きな荷物と人を同時に運ぼうとしない以上は軽自動車として、或いはABセグ登録車と比べても十分なスペースである。 運転席に座ると高めのヒップポイントなのに、どこか初代ムーヴの様な低いところに座っている感覚がある。握りこぶし4個分の前代未聞のヘッドクリアランスや遥か遠くにあるサンバイザーなど、当時はタントでしか得られなかったパノラマ空間が広がっている。ドアミラー付近に固定窓のある車は多数存在するが、Aピラーが斜めに走る関係で左右の確認時にピラーが邪魔に感じる。タントの場合はAピラーが垂直に近い角度なので視界を遮られる感覚が小さいのも魅力である。 ![]() クッション性のいいシートや足踏み式PKBやガングリップタイプのシフトレバーなどサイドウォークスルーに必要なメカニズムは織り込まれている。上下に15mmの調整レンジを持つチルトステアリングを使ってもステアリングは少々上を向いているので、ドラポジを取ろうとすると背もたれを立てて前に座る必要がある。ただ、そのままだとステアリングを回すのが窮屈になるので、理想からは遠ざかるが少しシートを後ろに下げ、背もたれを倒し、ステアリングを下げた。 玉座ともいえる後席にも座った。昨今のハイトワゴンの現状を憂いている私にとって初代タントは諸悪の根源だとまで考えていた。すなわち、ヒールヒップ段差が低くてだらんと足を延ばした着座姿勢で、室内長をアピールするためにRrシート座面が長すぎて足が引けず、シート自体も畳むために薄いのだろう、と。 事実は小説より奇なりと言っていいのかわからないが、初代タントの印象は全く違っていた。 確かにシートバックが短めで座面は長めでもう少し角度をつけてほしかったが、ヒールヒップ段差もそれなりに取れていて身体が綺麗に収まったのである。広い後席で工藤静香のように「ヤンヤンヤーン」が出来てしまう。 ![]() Rrシートスライドを最後端まで引くと、足が組めるほどのレッグスペース(こぶし6!)があり、頭上空間はこぶし3個分ものスペースが残る。CRSしか載せないから、とろくに考えもせずカタログ値を追いかけたパッケージではなく、大人の使用に耐えうるキャビン空間である点は意外な美点であった。 そしてラゲージはRrシートスライドを活用することにより週末の買い出しに不満のないレベルのラゲージが確保されるほか、Rrシートバックを前に倒し、レバー操作することにより後席足元に格納することでフラットな1370mmもの荷室が得られる。 ![]() そしてタントが真価を発揮するのは後席に子供を乗せるようなシーンだ。ドアを開けてあげると、3歳の子供でも楽々とタントに乗り込むことが可能。そこから親が抱っこしてCRSに乗せるのだが、天井が高いので抱っこして持ち上げても天井に子供の頭をぶつける心配が無く、ターン機構のないCRSでも楽に乗せられる。 走行中はシートバックを足蹴にされることもなく、見晴らしが良いので子供の機嫌も良好である。目的地で降車させる場合も、ドアを開けてCRSのベルトを解除すると子供自らフロアにずり落ちるように降りてその場で立つことが出来る。車内で水筒やショルダーバッグを肩にかけさせてから降車できる。これが従来型の軽自動車なら、ドアを開けて親が抱っこで子供を降車させてから、車外の安全な場所で身支度をする事になる。 ![]() 実は雨の日にこれをやるのは大変なのでタントの便利さは身に染みるアドバンテージなのだ。車の中で子供が立てる・・・だから何だっていうんだ!と馬鹿にしていた2003年の私には想像も付かない便利さであった。 現代のスーパーハイト軽ワゴンと違って初代タントの場合はヒンジドアだが、現代のU字型白線が引いてある駐車場では90度まで開くドアを全開にしても隣の車にぶつかることがない。 ![]() ![]() 他にも、シートバックポケットが大容量で分かり易かったり、子供の靴を入れておくのに便利なフロアボックスなど、ちょっとした隙間は全て収納に使っていると思ってしまうほどポケッテリアも充実している。 ![]() この使い勝手こそがタントの発明であると実感できた。 これ一台で全てをこなすコンセプトに基づいた結果、特に子育て層に刺さるパッケージとして評価されて今日の発展につながった。個人的には後席に大人を座らせてもそれなりに座れる点は最新モデルよりもアドバンテージがあるかも知れない。 |
燃費 |
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タント(NA_FF)のカタログ燃費は10・15モードで18km/Lである。当時のミラアヴィは同じユニットでありながら20.5km/Lを記録しているので12.2%悪い。質量も10.3%重く、空気抵抗に影響する前方投影面積も推定で11.3%大きいのでなんとなく、その図体の大きさが燃費に対する影響が大きいことを感じさせる。
![]() 私が1700km弱走らせた際の最終的な平均燃費は14.2km/Lを記録した。カタログ値、それも10・15モード値の79%を達成しているので正直なカタログ値だと言える。特に市街地ばかり走った日常使用で13.4km/L程度、高速道路を流れに乗って13.8km/Lなので市街地では車重の重さが、高速では前方投影面積の大きさからくる空気抵抗の大きさが影響していそうだ。まぁ、燃料タンクも当時は軽としては大きめの36Lタンクを積んでいたので実質的には十分リーズナブルな航続距離と燃費性能を持っていたと言える。 一応、タントの特性を意識した控えめなエコ運転で300km近くを走破した際は16.8km/Lを記録した。ただし、このペースでツーリングすると目的地に着く前の日が暮れてしまう感がある。 ツーリング時はある程度距離を稼ぎたい場面も多いので上記の燃費を出したまま遠出するのはちょっと私には難しいかなという感覚だ。 |
価格 |
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2003年にデビューした時点の税抜価格(消費税率5%)を下記にまとめた。
![]() 最廉価のLは99.8万円と100万円を切る低価格だが、同時代のミラなら総額100万円でも買えたので スタート価格が99.8万円のタントは付加価値を付与したモデルとなる。 その意味では、マニュアルA/CやEPS、撥水フルファブリックシート(Frアームレスト、Rr独立リクライニング&スライド+格納)、フルトリム、UVカットガラス、後3面プライバシーガラス、Rrヒーターダクト、CDステレオラジオチューナーが標準装備されていてタントの世界観をお得に感じられるグレードだ。 恐らく最量販となるXでは電格ドアミラー、後席ユースフルトレイ、オートA/C、インテグレートCD/MDチューナー+Rrスピーカー、14インチアルミホイール、ABSが備わって普通車顔負けの装備水準となるが、当時のヴィッツ1.0上級グレードとほぼ同じ価格なので当然と言えば当然だ。価格差の13.2万円も装備差を考えると納得感があり、タントはXを買っておけば間違いない、という感があった。 ![]() X LimitedはNAの最上級グレードでフォグランプ、Frスポイラー、サイドマッドガード、Rrスポイラーでスポーティな印象が与えられてXの6.8万円プラスだが、DOPで揃えるよりは相当お買い得にしてある。 ターボ仕様のRは途中で廃止されたグレードだが、高トルクなターボE/Gが手に入り、ATにロックアップ機構がつき、ブレーキローターも大径ベンチレーテッド化し、FrスタビライザーやABSが追加される一方で、14インチながら樹脂キャップになり、マニュアルA/Cとなるあたりはタントのパワー不足を懸念して設定されたLとXの中間的な仕様設定となる。価格はL比較で23.2万円プラスとなるが後には販売数が少ないためターボ仕様は後述するRSに一本化された。 シリーズ最上位のX Limitedのターボ版という位置づけでサスやブレーキも強化される以外の変化点は小さい。X Limitedとの価格差15.2万円はほぼターボ代とみて良いだろう。おなじターボ仕様のRとの価格差12万円は(オートA/C:推定2万円。エアロパーツ+フォグ:6.8万円。アルミホイール:推定4万円)といったところだろう。 個人的にはRを選びたくなるところだが、街で見かけるタントは殆どが自然吸気のXであったことから、大衆の意識はタントに求めたのは走りの良さよりも日常生活圏内の道具としての便利さだったと歴史が証明している。 ![]() 今回の試乗車は2006年に追加されたVSというグレードでLをベースに、エアロパーツやフォグランプ(6.8万円)カスタム譲りのブラックの専用内装などが与えられた特別仕様車である。内外装だけでなく、ABS(3万円)や14インチアルミホイール(推定4万円)、キーフリーシステム(推定3万円)なども備わりながらマニュアルA/Cに留まっているのが特徴。価格はベース車より13万6500円高い118万6500円(4WDは128万4150円)なので、L Limited的な内容の割にお買い得な価格設定になっている。 当時の某自家用車誌でもお買い得グレードとして値引き10万円込みで総額120万円程度と紹介されていた。(ちなみに2006年頃のタントは値引き目標10万円リセールB+評価だった) 下記にダイハツのミラ、ムーヴ、タントの各世代毎の開始価格をまとめた。 ![]() ミラはそもそもスズキアルトに対抗するために生まれた軽ボンバンである。低価格である事が評価されたことを踏まえて価格上昇幅は小さく、庶民の足としての役割を全うしていた。 車庫の関係で軽自動車しか保有できない層のために軽ボンバンのベースである軽セダンの上級車種は走行性能を向上させたり登録車顔負けの装備を奢っていた。 1990年代中盤に軽ハイトワゴンのムーヴが参戦し、分かり易い「広さ」という商品性によって販売価格を引き上げて収益性を改善し、それがユーザーにも納得されたので支持を得た。 ワゴンRとムーブの戦いをトッポBJやライフやプレオが追いかける展開だったので、熾烈な販売競争になり「あれもこれも」という状況に陥っていた。 そこに2003年の軽タントが切り拓いたスーパーハイトは、更なる広さに活路を見いだした。この流れを見ていて思うのは、4輪独立懸架やマルチシリンダーE/Gだのの高級メカニズムやコダワリのNVだの操縦安定性といった動的質感の向上に拘るより、分かり易い広さや収納・アクセサリー類の充実が特に評価されてきたんだとも気づくことが出来る。 ![]() もちろんじっくり試乗して大きなボディを危険な挙動が出ないよう躾ていたり意外と悪目立たないE/Gノイズ対策などその裏に真面目なエンジニア達の成果も知ってはいるが、悪くいえば、自動車工学としてのあるべき姿が蔑ろになっていると捉える向きもあるかも知れない。しかし、荒削りな部分もありながら軽自動車の欠点の一つであるユーティリティ面のハンデを克服すべく徹底したお客様目線の商品作りになっているとも言える。 軽だから安くなくてはいけないとか、普通車以下で無ければならないというわけで無く、隙あらば食ってやる、というガッツをタントからも感じた。 |
故障経験 |
お借りした時点で12.9万kmを超えていたタントだが、オイルの白煙もなくドラシャもパキパキ音は出ておらず、各種装備品も完動。オーナー曰く1万円の格安中古車との事だが、それなりに誤魔化されているのかぱっと見はヘッドライトも透明感があり綺麗に見える。ただ、実はFr周りに修復歴があるらしく寸法が合わないのかヘッドライトや複数の外装部品はタイラップ留めだった。![]() 「借りている間は愛車」として扱ってしまう習性があるのでつい色々磨いてしまった。 室内のニオイとりを設置してガソスタの洗車場で掃除機や細部の吹き上げを実施。帰宅後、エンブレム周りを歯ブラシで洗い、ハイマウントストップランプのレンズの黒ずみが気になったので 外して拭き上げた。そして何となく斜めを向いていたRrワイパー位置を微調整すると、少し凜々しくなったような(気のせい)。 ![]() 細部を色々と眺めていると、さすがにお疲れの様子でフェンダーに表面錆(締結全然無いけど・・・)が認められるほか、ロッカーとRrクオータの隙間を埋めるシーラーが割れている。大開口のドアオープニングの角部なので応力も集中しそうだし、ねじれるような入力で割れてしまうのかも知れない。 ![]() そして最も気になったのはドアフレーム根元である。度重なる開閉時のモーメントでシーラーなのかドアフレームなのかいずれかが切れていた。 ![]() 確かに従来のモデルと較べると段違いにフレームが長いのでドアとの溶接部に応力が集中する。フレーム構造は断面が薄いので意匠性が高く、フレーム幅も細くできるので窓が大きく取れてタントにとってもメリットのある構造である。しかし、従来のモデルと較べると全高が高いため自重が大きく溶接部へのダメージは大きくなる。また走行中にドアフレームに触れてみるとかなり動いていることがわかり、持ち前の突き上げの大きさもあり、写真のような破壊につながっているのかも知れない。 切れが進展してドアフレームが折れるまではまだ時間がかかりそうだが、複数のドアフレーム構造の車を保有してきた経験と照らし合わせてもこんな状態になったドアはタントだけだ。 10万kmオーバーとは言え、この様に目に見える箇所で亀裂が入る車は珍しい。 |
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