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2025年02月02日 イイね!

2024年式 JEEPラングラー ミニ感想文

2024年式 JEEPラングラー ミニ感想文●おしゃれは我慢
JEEPラングラーに乗る機会に恵まれた。試乗車はバリバリの2024年式の2.0アンリミテッド・ルビコン。



GENERL PORPOSE VEHICLE→GP→JEEPというネーミングの由来だと聞いたことがある。そんなJEEPラングラーは第二次世界大戦時に開発された究極の実用車とも言える軍用車をルーツに持ち、1987年の初代モデルはタイヤを小径化し、乗用車ライクな雰囲気も持たせた三菱でいうパジェロのような立ち位置のオフローダーだ。数回のモデルチェンジを経て試乗車と同じJL系は2018年にデビューした。



試乗したルビコングレードは走破性を高めたトップグレードで専用の17インチマッドテレオンタイヤや4Lレンジの減速比を他の2.717よりもローギアードな4とするなどハッキリと走行性能に差が付くような装備差がある。スタビライザーをスイッチ操作によってフリーにすることでサスストロークを一時的に増加させる電子制御式Frスウェイバーディスコネクトシステムという呪文のように長い装備も装備されているのは珍しい。

ボディサイズは4870mm×1930mm×1855mmと大柄でホイールベースは3010mmという長さだ。フレーム式の伝統的なオフローダーの方式を真面目に守っていて車重も2tを超えるヘビー級。その巨体を2.0L直4DOHCターボで走らせるというのだから少し心配になってしまう。



質実剛健な出自のラングラーだが、実車を前にすると7スロットグリルや丸型ヘッドライトがカッコイイ。4人で試乗したが全員が「カッコイイ・・・・」と思わず口にしていたくらいだ。そのうち3人は「必要に迫られて仕方なく車に乗っている」レベルの車に興味が無い層なのにそう言わしめるJEEPの商品力は明らかに突出している。

全身から走破性の高さ、タフさが滲み出ている。例えばE/Gフードオープナーは無く、フェンダーの横の留め具を外してE/Gルームにアクセスする、とかワゴンボディに見えるが、実はFRPの外装はボルトオンで外れてオープンになる、などあらゆる部位に特別感がある。



更に外ヒンジのドア、継ぎ目が剥き出しのサイドシル、バックドアを開けたら見える必要以上にカッコイイサイドシルなどなど全身からJEEPのエッセンスが湧き出していた。ラングラー自体は1987年だが、JEEPは1941年から続くブランドだ。その事を最大限活かしたヘリテージの有効活用も見ものだ。



例えば17インチホイールや内装の一部にJEEPのアイコンが埋め込まれていて所有する者にJEEPの世界に浸って貰うための工夫は随所に見られる。



乗り込んでみると、想像よりも現代的で例えばランドクルーザー70の様なメカめかしい操作系では無くAppleCarPlayが使える12.3インチタッチパネルモニターやフルカラー7インチディスプレイ付きメーターやオートエアコン、ACC、衝突軽減ブレーキなど現代の実用車レベルの装備は備えているところが特徴だ。

走破性と信頼性を第一に考えるなら、なるべく機構が単純でプリミティブな物の方が良い。現地で故障しても修理して帰ってこられるからだ。しかしラングラーは悪路を走るための本格的な機構を備えながらアクセサリー的な装備を備える。もしかすると大半のユーザーにとっては本格オフロード機構の方がアクセサリーになるのかも知れないが、先に書いたとおりの本格的なメカニズムとファッショナブルなクルマとしての性格を打ち出しているのは朴訥としたランクル系とは異なる在り方で面白い。

プロユースの機能を持ちながらそれをファッショナブルに見せてプレミアムカーとする手法はレンジローバーも同様だが、JEEPはどちらかというとオフロードイメージをことさら大切にしている様に感じる。



運転席でドラポジをとるとペダルレイアウトが悲惨で左足の置き場に困る。いまやJEEPもストランティスの一員であり、ストランティスといえばアルファロメオのジュリエッタのMTも全く左足の置き場が考えられていなかった。JEEPの場合ATなのにブレーキペダルのすぐ横が足が入るスペースになっているがフラットなフロア面に足を置くので戸惑ってしまう。ランクル70も同様だがトランスミッションが大きいのでセンタートンネルも大きくなりペダルレイアウトが苦しくなりがちなのは理解してあげなくてはならないが、ATでこれかと思うと、個人的にはこれだけでも毎日のる事を遠慮したくなってしまう。

大出力E/Gを積んでいるから、トランスミッションも張り出しが大きくトンネルも大きい。ラングラーよりもマシだが、ランクル70だってかなり厳しい印象だった。こういう弊害をなくすにはマツダCX-60の様に湿式多板クラッチを使うなどの飛び道具を使わないと難しいだろうが、BEV化という手もある。

一方で4人乗りステーションワゴンとしての使い勝手は、あまり良くなく、ローディングハイトが高く後席の着座姿勢も脚を投げ出したような姿勢で、滑りやすいシートクッションゆえ尻がズレるとかアシストグリップが遠いとか特に褒められたものでは無い。軟派SUVの分厚いステーションワゴン的な快適さは望むべくもない。



JEEP、しかもイメージリーダーのラングラーなのであくまでもオフロードカーであることを軸として基本価値を維持し続け、決して自らのステータスを下げずにファッション性を持たせることで感覚価値を与え、ブランド全体の概念価値を高めている。

実用車としてJEEPを選ぶならグランドチェロキーもあるのだから、ラングラーは精神的支柱であれば良い。

1時間あまりの試乗タイムだったが、絶大なファッション性と引き換えに運転には多分に慣れを要する。「おしゃれは我慢」、と何処かで聞いたことがあるがラングラーに乗るということは目一杯おしゃれをするということなのだろう。★3だが、ファッション性とヘリテージの有効活用のうまさに1つ加算している。オンロードを走るクルマとしては★2
Posted at 2025/02/02 22:59:23 | コメント(2) | クルマレビュー
2025年01月25日 イイね!

2007年式コペン感想文

2007年式コペン感想文








満足している点


1.見る人を笑顔(・∀・)にするエクステリア
2.全てを許してしまうオープンエア体験
3.初心者に優しいアクティブトップ
4.絶品の4気筒E/Gと油圧P/Sフィーリング
5.10年に亘る生産継続


不満な点


1.ステアリングシェイク
2.ルーフ閉時の低級騒音
3.旋回中のバウンド時にフェンダーライナー干渉
4.市街地で気を遣う地上高
5.リクライニングして休憩ができない


用量用法を守って楽しくお使い下さい

歴史の始まりは1999年の東京モーターショー。ダイハツのコンセプトカーの中に軽のオープンを意味するKOPENというモデルが展示された。



KOPENには4気筒ターボE/Gに4輪ダブルウィッシュボーン式サス、4輪ディスクブレーキ、更にシーケンシャルモード付き4速ATと本格スポーツカーのようなスペックを誇ったオープンカーだった。ただ、この手の提案は決して新規性があるものではなく過去のモーターショーでもオープンスポーツモデルの提案は数え切れないほどあった。



たとえばスバル(富士重工)1961年のスバルスポーツが展示されていたし、1987年にはバブルの明るいムードを反映したJOCARではミッドシップ4輪駆動という夢のある仕様が奢られていた。





ダイハツも例に漏れずユーノスロードスターの成功に感化されたのか1991年に1.6LのX-021が出品されたが実際に市販されたオープンスポーツはリーザの完成車を熟練工が改造した「リーザスパイダー」で380台生産されただけに留まっていた。

90年代はバブル景気で企画された楽観的な軽スポーツカーが多数リリースされており、1991年のホンダ・ビート、スズキ・カプチーノ、1992年のオートザム・AZ-1はまとめて平成のABCトリオと呼ばれていた(Wikipediaではそう言っているが・・・)。

それぞれに特徴があり、スーパーカーを凝縮したようなAZ-1を除くビートやカプチーノは開放的なオープンスタイルだった。我慢できなかったのだろうが二度軽オープンカーのショーモデルを出していたスバルも1994年にヴィヴィオに1000台限定でTトップを追加した。このように軽のオープンモデルは小さなトレンドになっていた。

だからこそ1999年にショーモデルとして参考出品されたKOPENの軽オープンというコンセプトは周回遅れとも言えたのだが、かろうじて新しい提案があるとすれば軽自動車として初となる電動油圧による格納式ハードトップを備えていた事だろう。

確かに馬車の時代から普及期の自動車は幌によるオープンタイプがポピュラーだった。耐候性に優れたクローズドボディが主流になったのは、快適化・高速化が求められていた時代の要請だったが、快適なクローズドボディとオープンの愉しさを両立できないか、という技術的挑戦も案外歴史が古いのだ。



軽く調べてみると、旧くはプジョーが格納式ハードトップを装備し、開閉を電動化した初めての量産車種はフォードフェアレーン500スカイライナーであるという。長いRrデッキがせり上がる姿はまるで勝鬨橋のようだ。

1990年代になるとメルセデスのSLKやプジョー208CC、VWイオスなど従来のソフトトップに満足しないスペシャルティカーの+αの要素として格納式ハードトップが再び脚光を浴びていたトレンドもKOPENが電動油圧による格納式ハードトップが与えられる由縁だった。今までパーソナルカーとしての派生車種はスポーティに仕立てることが多かったが、もっとカジュアルにオープンエアを楽しめる格納式ハードトップはこの時期のちょっとしたブームの兆しがあった。

KOPENが好評だった事を受けてダイハツは市販化を決定。2001年には2度目のショーモデルCOPENを出品した。K(軽)オープンを意味する「K」をコンパクトの「C」に置き換えたコンパクトオープンに車名が変わり、翌2002年に正式に発売された。初代コペンはこのトレンドを追い風に軽自動車ながら電動油圧の助けを借りた格納式ハードトップを押し込んで見せた。90年代初頭のABCトリオが採用した後輪駆動であるとかユーノスロードスターが採用した4輪独立懸架といったいわゆる本格スポーツカー的なメカニズムを採用せず、FFでRrトーションビーム式サスペンションという現実的な選択をしている点も特徴である。

その分、アクティブトップ(格納式ハードトップ)や4気筒ターボE/G、マニュアルモード付き電子制御4速ATを備えて「スポーツ一直線」というより万人ウケしやすいファッション性の高いパーソナルカーというフォーマットでデビューした。




149.8万円(MT/AT同価格)という当時の軽自動車のハイエンド価格帯だったが、当時のリアルな感覚でも高いと思わなかった。4気筒ターボE/Gで格納式ハードトップを備えたスポーティなクルマなのだからムーヴやMAXの最上級グレードと同等の価格帯でも納得感がある。さらに、コペンは本社工場のエキスパートセンターという元々ミゼットIIを生産していたラインで製造されていたこのも価格以上のプレミアム感の醸成に寄与している。

コペンの生産はダイハツ社内の高技能者を集めて手作りに近い工程で手間暇をかけていた。例えば、ある部品を取付ける際のトルク指示が1.0Nm~2.0Nmの指示があるとすると、本来は指示範囲内のどのトルク値で締まっていても良いのだが、エキスパートセンターでは人間の手で1.5Nmに近づける努力をする。工程内のタクトタイムは60分なので、一般的な自動車工場の1分とか2分よりも遙かに長い作業時間が与えられるので一人の作業者が工程内で品質を作り込んでいる。一般的な量産車であれば、トルクがばらついても問題ないように設計するし、車体の建付けも最悪バラツキでも干渉しないように余裕を持って設定するものだがコペンの場合はそこを切り詰めているからこそ、軽という小さな枠の中でこのような趣味性の高いクルマが生産できているのだ。

並のプランナーならミラやムーヴといった量販車種と混流生産させる事を考えるかも知れない。ラインにおける部品の種類には限りがあるから、コペン専用部品は極力他車と共通化を強いられるし、設備の都合上作れずに簡素化、他車都合の設計変更を強いられてしまうため、コペンのあのエクステリアデザインは実現出来なかっただろうし、緻密な建付け調整が求められるアクティブトップを組むことが出来なかったはずだ。

運良くそれで立ち上げても趣味性が高く販売量が限られるコペンはその混流ラインでたまにしか流れてこない。そういう機種は作業の習熟が進まず、品質も出荷OKレベルにはなっていても、設計者が意図した図面の中央値狙いにはならないのだ。

このエキスパートセンターは10億円という多額の投資を行っているが、ミラやムーヴだと50億円は下らないというから、少量生産のメリットを活かして投資効率と品質の最大化を図る事が出来ている。あの時代のダイハツのあらゆるピースが綺麗にハマった成果が初代コペンだったのだろう。



デビュー後のコペンは意外に街でよく見かけたし、私の周りでも同期や会社の先輩3名、後輩が1人、出向先の上司も所有していた。2輪を卒業してコペンが欲しいという友人と共に一緒に中古物件を探し、新車に近い価格ながら、バリものの中古車を一緒に選んだこともある。だから、今回お借りする以前にも私の周りに7台もコペンが走っていた事になる。

「オープンカー」という手を出すにはハードルの高いジャンルでありながら、愛らしい形とワンタッチでハードトップが開閉できてしかも、耐候性が抜群という機能を兼ね備えたシングルのパーソナルカー、お洒落なセカンドカー、或いはちょっと贅沢な通勤用車という丁度良いニーズにコペンがハマったのだと思う。

やはり軽自動車だったこともコペンのユーザー層の幅を拡げていた。バブル期に1.6LのX-021を商品化していてもユーノス・ロードスターと競合し、1.6Lから1.8Lにスープアップした改良に果たしてダイハツが追従して1.8Lを用意できただろうか。(トヨタから4S-FEを融通する手はあっただろうが)



コペンは元々5年で2万台生産する程度の計画であった。つまり月間334台想定されていたという。決して事業として大きな利益が出るモデルではなかったが、月販500台目標だったところ、デビュー一ヶ月で5000台を受注、三ヶ月後に10000台を受注するなど想定以上の人気を得ることができた。

ライバル不在とは言え、新車効果が落ち着いて販売量が減ってきても時折限定車で話題を喚起しながら粘り勝ちをしたと私は評したい。結局、歩行者保護に関する法規が必須になってしまう2012年8月ギリギリまで販売された。

ダイハツ自身は世界的大ヒットのマツダに遠慮して決してヒットしたとは言わないが、ほぼ国内限定の市場に向けたニッチ商品としては充分にヒットしたと言えるのでは無いか。

定量的に語ればABCトリオ(A:4409台、B:3万3892台、C:2万6583台)の合計に迫る5万8496台が生産された。1.3Lに16インチホイールを組み合わせた輸出モデルを含めると6万6444台生産されている。つまりコペン1モデルでBとCの合計に匹敵する台数が生産されている。

コペンは愛くるしいエクステリアデザインやワンタッチで開閉できる気軽なオープンエアモータリングの敷居の低さとキビキビした走りの両立が今までに無い魅力だった。また、ハードトップを閉めればガチャガチャという低級騒音に襲われるし、オープンにしたらしたでステアリングシェイクや意外とハードな乗り心地など、それなりの覚悟を求めてくる。

これがコスト意識が緩慢な1990年代に産まれていたなら、ATの為にJB-EL(自然吸気の58ps)あたりが積まれて走りの特性が分かれていただろう。しかし、実際のコペンはターボE/G一本で、しかも比較的ハードなサスチューンを選択していたがそれがコペンの個性をかえって際立たせたかも知れない。

20代の頃、まだコペンは新車で売っていたし、オーナーの同期から短距離を一度乗せて貰っていたので、全く未知というわけでは無いはずなのに、今回1ヶ月に亘って生活を共にしてすっかりコペンの世界にハマってしまった。

たとえば朝、子供を送る段階で屋根を開けてしまい、通勤路は農道を含んだロングコースを選んでしまう。夜、残業もみっちりやって疲れ果てているはずなのに、そして帰宅後に課せられた家事が山積みなのを分かっているはずのに防寒着を着込んだままオープンのコペンで遠回りをして帰宅してしまう。



防寒着を着込んでヒーターをガンガンにかけておけば真冬でもコペンは思ったほど寒くない。サイドドアガラスを上げておけば高速道路だって余裕のオープンクルージングが可能である。家とは逆方向の峠道をコペンでドライブすれば脳から分泌されるドーパミンで感性が研ぎ澄まされていったし、ナイトドライブで冷え切った身体を温める背徳のカップヌードルもたまらないグルメだった。

休日もちょっと親戚からもらった玄米を精米するとか、子供を習いごとに連れて行くとかそういう用事を見つけては屋根を開け、隙あらば遠回りして帰ってしまうので私はコペン依存症・・・或いは寄生虫に身体を乗っ取られたカマキリの様ですらあったのだ。

ワイヤー引きスロットル、MT、油圧P/Sという気持ちよく走れる3要素が備わる上に4気筒ターボでオープンボディなのだから「楽しい」が渋滞するレベルだ。この幸福感がホンモノなのかを確かめたくて、現代のEPSやCVTから決別したいという某スギレン氏を誘ってコペンに乗って頂いた。ほどなく満面の笑みを浮かべるスギレン氏を助手席から見て「ああ、コペンはホンモノだ」と実感した。



コペンに乗っていると「そんな些細なこと気にせんでもええやん」という大らかな気持ちになれる。自転車のように近所の路地を走り回っても探検するもよし、たまにはレーシングカートのような気持ちで目を三角にして走っても楽しい。コペンで走り続けたい、もう目的地に着いてしまうのが嫌だな、と名残惜しくなるのがコペンの魅力だ。

だけど、コペンから降りて私が普段運転しているRAV4やカローラに乗り換えれば数分で2リッターハイメカツインカムの低速トルクの強さとかセダンの剛性感から来る安定した操縦性によってコペンの魔法から醒めるのである。

重要なのは絶対的な性能が秀でているかでは無くて、乗る人を陶酔させる魅力を持っているかどうかなのだ。その意味でコペンはスペシャルティカーとして第一級の素質を持っているし、運転を楽しみたい人のための相棒としてもライトウェイトスポーツとしても充分以上の実力と類い希なバランス感覚を持っていると確信している。

運転直後に評価をつけたらうっかり5★にしてしまいそうだ。しかし、公平に見ればステアリングシェイクはもう一筆入れて欲しかったので4★である。ファーストカーにしないのなら、これは買いだ。興味がある人は検討して欲しいし、オープンを抜きにしても4気筒5速MTで油圧P/S・ワイヤー引きスロットルという極めて運転しやすい特性に惹かれる方にも勧めたい。



●デザイン

コペンがデビューした当時、丸いフォルムを見た人は、ミニソアラとかアウディTTのパクリ、ニュービートルと・・・・と言った具合に他車に似ていると指摘されることが多かった。

確かに冷静に見ても、確かに丸っこいフォルムやレトロ感を狙ったコペンはそういう指摘があってもおかしくない、と思わせるだけのものはある。

しかし、コペンのエクステリアデザインを担当したデザイナーは1990年の「オプティ」を担当したデザイナーと同一人物で丸いヘッドライトと丸いフードバルジは初代オプティと同じモチーフなのだという。聞けば1991年のX-021も同じでありダイハツはオリジナリティのある丸目のデザインテイストを既に擁していたのだ。

「2人乗り小型オープンスポーツカー」生産累計世界一のギネス記録にもなったマツダのロードスターだって最初はエランのパクリと言われてきたのだからコペンだって「出る杭は打たれる」的いちゃもんが着くのも想定できる。ましてやダイハツは、ミラジーノに「コンパーノにインスパイアされた・・・」という苦しい言い訳をした過去がある。それだけにオプティをモチーフにという話を聞いても受け付けない人が居たとしてもまぁ仕方ない。



コペンの特徴はお椀をひっくり返したようなフォルム、笑顔のようなフロントマスクと前後そっくりなリアビュー、格納式ハードトップである。

フロントマスクは肩が丸く削られたシルエットと大きな丸目ヘッドライトの下には小振りなフォグとターンシグナルがあり、E/Gフード見切りを延長した形状でラジエーターグリルにつながっている。90年代後半の日本を賑わした2ちゃんねるでよく見るAA(アスキーアート)のような表情は見る人を笑顔にする。

フードは鉄に較べて変形しやすいアルミ製(ヤング率が鉄の1/3)だが小さい曲率を持つため、張り剛性もそれなりにある(洗車機で凹むようなことは無い)ものの、少し力を入れて拭き上げるような動作をすると全体が変形してしまう精密機械のような繊細さも持っていた。



このフードの上部にはおでこのように凸面がつけられている。フードバルジはE/Gなど内蔵物とのクリアランスを取る為に設定されることが多いが、コペンの場合はデザインのためのバルジ形状なのだという。それは同じデザイナーの作品であるオプティ、X-021(ショーモデル)にも共通する手法で車両センター付近が一番曲率が小さく端に行くほど大きくなっているのだとか。旧車ではこういう処理が多いということで永続性、ロングライフデザインを考えたときに内面から湧き上がる押し出す力が感じられる意匠として採用したそうだ。

ラジエーターグリルはグレー塗装されて楕円形の穴が抜いてある四段構成なのだが意匠面が上を向いていて光を受けて明るく見え、洗車時に拭き上げもし易く、ありがちなハニカム模様とか格子模様とは違うコペンらしい個性がこのグリルパターンから伝わってくる。現代のラジエーターグリルは冷却性能よりも空力を考えてギリギリの開口しか設けない割に意匠的に大開口の見た目を与える例が多い。そこで意外なほどラジエーターグリルが塞がっていて冷却性能ギリギリにしてしまう例もある中でコペンのラジエーターグリルはごくシンプルで自然だ。例の楕円形のパターンを抜けてくる風は余り多くないが四段構成の隙間から走行風をたくさん吸うことができる。



サイドビューはAピラーがある方が前、くらいしか判別できないほど前後対称に見える。開発中はアルファロメオスパイダーのようなウエッジシェイプも検討されたようだが、前後対称・水平基調のシルエットはコペンならではだ。

15インチという当時としては大径のホイールを履きながら、ホイールアーチの平坦面でホイールの存在感をダメ押ししている。実はプレス成型的には平面を打つことが意外と難しい。というのは、曲率をつけてあげないと薄い鉄板はびよんびよんに撓んで映り込みが汚くなるからである。フラットな面というのは実は微妙に凸形状になるようにしてあったり、本当にフラットな面では図面とは異なって金型メーカーの職人が図面の公差内で誤魔化してしまうといったような神業が存在する世界である。

「すべて本」のデザイン開発記では社内規で30mm以内というところを55mmまで寸法をとっているので恐らく生技泣かせの平坦面なのだろう。その報酬はタイヤの踏ん張り感を強調するだけで無く、フェンダーの断面の角度を寝かせることができ、コペンが持つ曲面的嗜好を無理なく成立させられた事だ。カーデザインというのは、情緒的でありながら、コンセプトの実現のために意外と理屈っぽく見た目を整えている。

サイドシルに長方形の蓋が着いているが、これは開発中にホイールベースを伸ばした名残であるようだ。燃料タンクの関係で後輪を後ろにずらしたとのことで2001年のショーモデルだと綺麗にツライチだが、量産型ではツギハギの跡が残ってしまった。(広告やすべて本に出てくるコペンは全て継ぎ目が埋められているのが不思議だ)

ドア後~Rrホイールアーチまでのエリアは3ドアにとって重要な部位でここが間延びするとダックスフントのように胴長に見えてしまう。4ドアと2ドアでホイールベースを強要するモデルの場合、3ドアのドア後端からが単調になってしまうのは画像検索してみればよく分かると思う。例えば往年のフェアレディZも2シーターと2by2を比較してみれば2シーターの方がプロポーション的には有利であることが分かると思う。

コペンの場合、ドア見切りが機能上必要な開口部より後方にある。もちろんドアヘミング(ドアの外板と内反を爪折りして接合する工法)のためでもあるが、コペンの場合は明らかにそれよりも後に引くことで不便にならないギリギリまで後に引いて退屈な面が残らないように気を遣っている。他車の場合はエアインレットをつけたりエンブレムをつけたりキャラクターラインを入れてこの部分が悪目立ちしないように配慮しているが、コペンはツルンとした意匠が売りなのでやれたのはドア見切りくらいである。

これ以外にもドアガラスとクオーターガラスの間でパキッとクリーンハウスが折れていたり、本来はカッコ悪く見えてしまいがちな要素をコペンは持っているのだが、駐車場にちょこんと止まっているコペンを見ていると絶許(絶対許さない)の対となる「全許(全部許す)」状態である。



個人的にコペンで好きなのはリアまわりだ。前後対称?と思わせるような面白い丸型テールの表情が可愛らしいが、Rrにルーフ格納機構とルーフそのものを収納するスペースが必要なのにそれと悟られない丸いフェンダーは見所がある。

また、Rrコンビネーションランプは赤いレンズ面全体が光り電球の光が直接見えないように工夫されている。コストが厳しい登録車であっても豆電球が分かり易いクルマがごまんとある中でコペンはしっかりとした意志を持って投資され、それが成功している。ただ、デザインのためだけで無く、室内から電球を交換できるような構造にするために自ずとそうなったそうだが結果はとにかく大成功だ。

コペンのエクステリアデザインは、私が考える「いいデザイン」の中には必ず選ばれると思うくらい好みだ。近年、ダイハツから1.5Lクラスのサイズ感で初代コペン的なショーモデルが出品されていたが、不思議なくらい間延びして見え、僕はノーリアクションだった。日本らしい小さくしていいものにする思想が表現されたデザインだ。



大好評だったショーモデルと変わらぬテイストが維持されたエクステリアとは異なり、大きく現実的に変えられている。ショーモデルはアルミ削り出しのセンタートンネルや正面のソフトパット3連メーターが特徴だった。シルバーと味のあるグリーンの組み合わせは明るく大人っぽい気品を感じた。

ただ、量産設計となるとそこには様々な要件が積み重なってこのテーマを守り抜くことが難しくなったため、永続性のあるデザイン、狭い室内をスッキリ見せるデザインに改めた。サイズに制約がある中でドラポジに拘ると、例えばドアトリムは大きく削られてグリップ位置に制約が出る。大柄な人が座って膝を曲げたときに干渉しない一まで前に出されている。さらにネット式のドアポケットは収納しないときは柔らかいのでその分を室内スペースとしても扱える。

更に面白いことにインパネの丸いエアアウトレットはユーノスロードスターの流用品らしい。投資節約と言わず、先駆者へのオマージュなのだと解釈している。この丸いアウトレットをイメージの中心としながらも実用性が高く、スポーツカーらしさも残している。メーターは3連メーターが近接して融合したようなレイアウトとし、アナログの水温計・燃料計も残されている。



オプションで真っ赤な革内装が選べたがスポーツカーらしいアイコニックなカラーリングで元々の真っ黒な内装色とのマッチングも良い。ショーモデルのグリーンも良かったが黒い内装色とのマッチングは少々悪かっただろう。

もう少しCMF(カラー・マテリアル・フィニッシュ)的質感表現があっても良いと思ったが、モデルライフ途中では効果的に内装色を追加して鮮度を保ったことは良かった。オリジナル状態でも格上のオープンモデルでも同等レベルに留まっており、当時の軽自動車としては標準的で納得できるレベルにはある。キャビン居住性との寸法の取り合いの中では伝統的なスポーツカーに見えるように善戦したといえる。

デザインは外装4.5★で内装3★ オマケして平均4★。

●走行性能

~まずはクローズで~
朝、出勤前に子供を保育園に連れて行かなくてはならない。カーポート下にちょこんと佇んでいるコペンの丸っこいキュートな後ろ姿がある。どちらが前なのか分からなくなりそうな外観は子供受けが良い。2ドアなのでドアが大きく、隣の車が気になると思いきや、軽自動車なので大きな開度でも乗降できて子供にとっては乗り込みやすい。スイッチ操作でラゲージドアを開け、カバンや上履き、水筒を突っ込んで私も乗り込んだ。普段より足を奥に突っ込んで一気に尻をハイバックシートに落とした。

ドアを閉めるには少しかがんで前方にあるグリップを握って閉める。この配置関係はレバー比ゆえドアが重く感じるのだが、もともと軽量なドアを持つコペンなら気にならずに済む。



端からこのクルマのキャビンが広いはずなんて無い。全く期待はしていないから、運転席に座ったかまくらの中に張り込んだような秘密基地感と同時に「あれ、座れる」という意外な感想が浮かぶ。絶対狭いはずなのに感覚的に決して狭くない。

頭はルーフに接触しないし、足元が存外に広い。ペダルレイアウトが自然でステアリングとの不自然なズレも無いからドラポジは素直に決まる。少しストレートアーム気味なポジションの方がコペンには似合う。

考えてみるとFRよりトランスミッションがはみ出さず、センタートンネルが不要なことから有利、MRはホイールベースを短くしないと無意味なことから、キャビンは運転姿勢が取れるか取れないかの限界を狙うため、FFは有利だ。

キーを回してJB-DETが始動した。始動した瞬間に高く澄んだE/G音が気持ちよい。アイドル振動が小さく、回転数も低いのは4気筒E/Gを積んでいるからだ。



軽自動車で4気筒は、1989年のレックスを皮切りに1990年のセルボモード、1993年のミニカなど軽自動車の新たな標準になるかと思われたが、摩擦損失が多く、排気量固定ゆえ1気筒あたりの排気量が小さく、低速トルクが細いためスポーティな性格のモデルで無ければ魅力が出にくい。結果、さほどのニーズが無かったため、量販モデルは再び3気筒となったが、コペンに4気筒を積むというのはクラスレスな軽自動車という意味で大正解の選択だった。以後、あらゆる場面で4気筒の正しさを答え合わせする羽目になっている。

暖まると1速に入らなくなるロッド式マニュアルトランスミッションは、発症するまでは節度感があってスポーツカーとしての期待値を上げてくれる。少しゴリッとした感触のまま1速に入れて発進を試みた。

低速トルクが細い4気筒、というフレーズが頭によぎるが、軽量でローギアードな事もありクラッチミートは行いやすい。保育園の送迎とかコンビニとかそういう用途なら、2000rpmごとにシフトアップしていれば難なく走る。3000rpm位まで回せば充分俊敏で運転の楽しみが得られる。



E/G音が澄んでいて3000rpmまで回してもどこか心地よい。走り出してからずっとガチャガチャと騒がしいのは路面の凹凸で重たいルーフが暴れているから。サンバイザー付近でロックしているから、飛んでいくことはないが路面入力で屋根が浮いて落ちてくるときに音が出る。普通の車を乗り継いできた人ならうるさくて我慢ならないだろう。気になる音はこれくらい(だが随分うるさい)で他は乗り心地が悪いとか突き上げが酷いというレベルでは無くクーペなら許されるレベルだった。小さな路地も安心して走れ、対向車が来ても何も怖くないのは軽自動車の魅力そのままだ。

ある雨の日、せっかくなのでクローズ状態のコペンで夜の峠道を走らせた。低いドラポジのコペンはただでさえスピード感があるが、クローズ状態だとかまくらの中にいる様な感覚でぴったりと身体にフィットしたような感覚になる。



3速から4速あたりで軽く流していると、コペンのシャープな切れ味に驚きを感じる。丸っこい愛らしい見た目とは裏腹に反応がスポーツカーのそれなのだ。切ったら切っただけ曲がっていくし、3000rpm以上を維持していれば加速は充分満足できるので軽自動車だと言うことを忘れてしまいそうになる。

脇からシカが飛び出してきて何回か急制動を行ったが想像より手前でキュッと止まってくれる。機敏なのに信頼できるコペンの走りはスポーツカー的な味が相当濃く、なんとなくダイハツ技術陣のコペンに対する意気込みや、それまでの鬱憤がここで発散させているかのように感じた。それくらいクローズ状態のコペンはよく曲がり適度に加速する。ヘアピン続きの下り坂でも安心して突っ込めるし軽自動車ゆえにライン取りが自由で走りやすい。山を下りきる頃、すっかりコペンは優秀なスポーツクーペだと確信した。

途中雨が降ってきた。ミストや間欠時間調整ができないワイパーをLOとHIを切り替えながら走ったが雨打ち音も小さく、さらにソフトトップだとたまに発生する雨漏りなんていう失態を一切見せず、ハードトップクーペとして淡々と走ってくれた。

キャビンが小さいから空調もよく効いて曇りも皆無だ。Rrウィンドゥもガラスなのでデフォッガーが有効でかつてのビニール製ウィンドウを採用したオープンカーと比べれば雨天時の快適性は相当違う。かつて同級生のお父さんが所有していたBMW Z3は雨天に走ると水滴が落ちてきたのが衝撃的だったが、ウェザーストリップ設計者の細やかな設計技術とばらつかせない製造品質の賜だろう。

クローズ状態のコペンは決して広くもないし開放感も無いが、ソフトトップの不便さを払拭しながらもスタイリング的に格納式ハードトップが欠点になっていない点も素晴らしい。

この状態で高速道路も走らせているが車高の低さが空気抵抗の小ささに直結して動力性能に不足は無い。5速のままでも4速にシフトダウンしても充分な駆動力が得られる。100km/hの回転数は4000rpm近く、相当ローギアードなのだがうるさい!と腹が立たないのは音色が良い4気筒ターボの静粛性のお陰だ。横から見たときに翌断面に似ていることから揚力が発生して高速域で少し落ち着きが無くなることを懸念したが、ここでコペンが出しうる速度域では問題だとは感じなかった。


~市街地~

晴れた朝、先にアクティブトップを開けておいた。靴を履いて玄関から出てきた娘は大喜び。ちょっと保育園に行くだけでもテンション爆上げだったのは面白かった。保育園に駐車後、登園する子供もじっとこちらを見ているし、付近を集団登校する小学生達から「あ、屋根が無い」とか「小さい」という率直な感想がそのまま耳に入るのも楽しかった。



コペンは屋根を開けただけで世界が変わる。視界が急に開けて今まで見えなかったものが見えるようになる。毎日あれほど通った会社への退屈な道のりも新たな発見が続出した。オープンだから風を感じて匂いを感じた。外界から遮断されたパーソナル空間も自動車の魅力の一つだが、そればかりじゃない、ということをコペンは教えてくれる。朝日を浴び、真っ黒な内装色でも室内が明るく感じられ、そしてシームレスに外とつながるのも悪くない。屋根を開けるだけで、いつもの送迎や通勤が楽しくなってしまうのがコペンの魅力だ。



視界が広いから右左折も死角が無く安全だ。普段はパノラミックビューモニターに助けられて車に乗っていても、そんなまどろっこしいものを必要としないコペンは安全性が高いとすら感じてしまう。

一点注意したいのはコペンは最低地上高が105mmと低いので路面干渉リスクが高いことだ。保安基準の90mmは達成しているものの、これ以上シャコタンにする必要が無いスマートさだが、ショッピングモールのスロープ段差などでFrサブフレームを干渉させてしまうリスクは非常に高いので注意されたし。この最低地上高を実現するためにE/Gオイルフィルタエレメントは専用品番を起こすという気合いの入り方だ。

また、少し元気に左折するようなシーンでホイールがバウンドしているときに操舵するとフェンダーライナーと干渉する音が聞こえた。タイヤの包絡軌跡は検討しただろうが、フルバウンドしてブッシュが縮んだような場面までは見切れていないのかも知れない。尤も普通にステアリングを大きく切っただけで干渉する某車よりはマシか。



いわゆるタウンスピードで走っていればコペンは低速でも扱いやすく、妙な癖が無いので安心して運転できる。具体的にはワイヤー引きスロットルのレスポンスが良好でクラッチも繋ぎやすく、トルクも充分ある。また、屋根を開けていても冷たい風が吹き込みにくく快適性も充分ある。

また、油圧P/Sはロックtoロックが2.9というクイックなステアリングだが、これが交差点を曲がる際にステアリングを持ち替えること無く一発で曲がりきれるところが気持ちが良い。ほとんど持ち替えること無く曲がれるのはタイトなキャビンを持つコペンにはありがたい。そして油圧P/Sゆえに微小領域の反応が素直で気持ちが良いのと操舵からの戻りも自然なので運転そのもにストレスが無い上にヘッドクリアランスはこぶし∞個の開放感も味わえる。

いまどき、気持ち良いE/G+しっとりした油圧P/S+ワイヤー引きスロットルをMTで楽しめる車があるだろうか。ましてや屋根が開いてしまうのだから罪深い。

なんでもない市街地を4速50km/h位で走っていても楽しい。コペンはアクティブトップ以外は当時として旧い技術・大衆車向けの技術を使っているが、それらをフィーリングの良さという強みに変えている。だから、市街地をのんびり走っていても笑顔になってしまうのである。



少し褒めすぎているので苦言を呈すると、名古屋走りをしようとするとタービンブレードと当たって削れても問題ないアブレダブルシールを使ってロスを減らしたとはいえ、ターボが効いてくるまで若干モタつくのと、乗り心地自体はリーズナブルであっても必ずしもコンフォートでは無いので心して乗って欲しい。

~高速道路~

オープンカーにとって不利な高速道路を走らせる。ETCゲートを越え、ランプウェイを駆け上がる。決して舗装状態が良くない(特に本線以外)ので荒れた路面を走るとドーンとショックが入るが底付感は無い。2速全開で80km/h、3速7000rpmで100km/hまで回しながら本線に入った。



普通の4気筒E/Gでも4000rpm以上の領域はE/Gがうるさくなるが、コペンのJB-DETは澄んだ音質で8500rpmまで回るので心地よいから音量が大きくても許せるというお得なしつけ方をされている。

8500rpmまできっちり回した全開加速では0→100kmで13秒を少し切るくらいで絶対的な速さがあるというレベルではない。高回転域では頭打ち感が出るので恐らく7000rpm程度でシフトアップした方が速そうでもある。この高めのレッドゾーンの意味はワインディング路で明らかになる。

100km/h時の回転数は4000rpm。この回転数だと、アクセルをほんの少し踏み増しただけでレスポンスよくトルクが立ち上がる。低回転でトルクが湧き上がる気持ちよさも確かにあるのだが、予め高回転域で運転するコペンは難しい技術を使わずに高レスポンスを実現している。確かに過給機の最適化を図りものの本によると2800rpm時のアクセルレスポンスは30%改善されたという。またターボチャージャーはコペン専用品でコンプレッサハウジングのシール構造をアブレダブルシールとし、高精度の樹脂材を使用してコンプレッサー翼との隙間を1/3に縮小する、或いは軽量化で慣性モーメントを削減し、インペラ数を増やすなどコペンのために技術が奢られている。バブル期の遺産だったギア駆動の狭角DOHC16バルブ(≒ハイメカツインカム)の高回転型E/Gだが、単なる時代遅れでは無くしっかりコペンの魅力につながっている点は幸運だった。



高速道路の回転域ではコペンはどこからでも速い。新東名の120km/h巡航も容易い。その気になればもっと上の速度域でも巡航が可能だと確信できる。(リミッターはあるだろうが)市街地だと少し堅めの乗り心地も丁度良くなり、直進性も確保されている上に上記のレスポンスの良さゆえに軽らしい動力性能のギリギリさを感じること無く高速道路を走れてしまう。



・・・ここまではクローズ時と印象が同じだが高速道路をオープンで走る行為は強い走行風が気になるだろう。風が吹き込んで極寒、と思われるかも知れないが、ヒーターをMAXで稼働させ、コートを着て手袋をしていれば耐えられるレベルだ。
サンバイザーを上目に調整して気流を飛ばせば渦を後方に飛ばしてくれて長い髪も乱れない。そしてサイドドアガラスを上げておけば更に快適な走行が約束される。だから、モーターサイクルに近い開放感を得ながらも快適性は明らかに自動車らしい実力も持っている。



私は結局300km以上オープンで高速道路を走らせているが、雨が降っていない限りこのままオープンで走り続けたいと思える程気に入った。独身者でスーツケースを助手席に積んで長距離運転して実家に帰省する、なんてドライブも冒険心が満たされそうだ。

~ワインディング~

このクルマで峠に行くなというのは吉本新喜劇を観劇して笑わずに我慢する、或いは山崎蒸留場を見学した後の試飲会に行かないくらい勿体ない行為である。

結論を先に書くと、コペンは峠が最も楽しい。市街地でスクーター的にも使えるし、高速道路でも安定して走れるが、全ては峠のためである。

この日のために選んだのは三重県と滋賀県を結ぶ某峠。クローズ状態のままハイペースで走らせた高速を降りて適当な路肩でルーフを開けた。少し肌寒いが紅葉が美しい。2速と3速を多用する登りは後ろから来たペースの速いライダーに道を譲りながら楽しんでいく。複雑なアクティブトップを積んでいるとは言え、830kgという軽量なコペンは高回転を維持していれば決して加速は遅くない。とにかく速さを追求するレースをするような走りでは無いのでコーナーに侵入し、切り込んで立ち上がりで強めに加速、早めに次のコーナーに備えるという普通の峠ドライブレベルだとコペンは丁度良い。



全開加速しても(良い意味で)たかが知れているのでコペンの性能を遺憾なく発揮させながら走行できる。本当に速いスポーツカーを持ってきても持て余してしまうだけで無くミスをした際の被害も甚大になる。もっとも、コペンのコーナリングは安定していてコントローラブルだ。

オープン時のコペンはほぼ常時、路面の凹凸を拾ってワナワナとステアリングが左右に揺れるシェイクが発生していた。これはルーフを閉めていると発現しないのでルーフが開いたことで剛性が低下したのだろう。ちょっと最近のクルマでは感じないようなシェイクのレベルに驚いた。特定のE/G回転で振れが大きくなるというより路面入力で大きくステアリングが揺れてしまう様だ。またウインドシールドガラスとAピラーもワナワナと揺れて振幅が目で見えるかの如く暴れている。楽しい操縦性とパノラマビューによってほぼ相殺されているが、もう少し何とかならないのかという思いもあった。

上り坂の深いコーナリングでは立ち上がりで少々トラクションが抜けるような感覚が少々あった。メーカーオプションのLSDがあれば相当楽しかっただろう。胸すく加速を味わった後で再びコーナリングだ。車高が低くコーナーでグラッとロールするような感覚が無くズバッと舵が決まる。

以前運転したロングホイールベースコンセプトのオープンスポーツモデルと比べると、同じくらいクイックなステアリングだが、応答遅れが無く反応がリニアなのはコペンの方だ。何というかステアリング操作に対する反応の分解能が高い。単位入力あたりのボディねじれ角で表現されるボディ剛性の観点ではホイールベースが短い方が有利だ。コペンの場合は床下に大型のX字ブレースを入れるなどオープンモデルとしては異例なほどシャキッとした走りが楽しめるのは開発陣のスポーツカーへの情景がそうさせたのかも知れない。この見た目なのでもっと穏やかな方向性でまとめても充分に支持が得られただろうと私は推測する。過激な方向に持っていくだけなら3rdパーティが勝手にどんどんカスタムパーツを出すからだ。



快晴の青天井の峠は空気が澄み切っていて髪を冷たい風がなでてゆく。

山頂のトンネルを抜けると下りセクションが始まる。私の技量だと上り坂でも充分速いと感じてしまうのだが、下りは「待ってました!」とばかりジェットコースターのような感覚で駆け抜けていく。当時の開発陣曰く「六甲なら負けない」とのこと。

高回転で歌うJB-DET、浅いコーナーをアクセルを軽く抜いてほとんど減速させずに安定してクリア。クローズ時の剛性感は明らかに無いのに不思議とバランスが取れている様に感じる。重量配分は車検証でFr520kg/Rr310kgだが、ルーフを開ければ重心が下がり前後バランスが改善されているのかも知れない。FFゆえコーナリング中に限界域に近づいているときに扱いやすいこともコペンの魅力だ。アクセルを抜いてリアを積極的に流すような運転はできないが自分のAE92の様な愉しさがある。



橋の継ぎ目を越えても、堅くとも角の無いショックに留めて私の目線は動かされない。そこから先はつづら折りのヘアピンが続くのでしっかりヒールアンドトウを使ってシフトダウンしてコーナーに侵入する。レブリミットが8500rpmと高いので高速域から低いギアを選んでもオーバーレブすることなく変速できる点に懐の深さを感じる。相変わらずステアリングはスパッと決まるし立ち上がりも鋭い。集中して走り込んでいくうちに車内でエンドレスリピートしていたTUBEの「風に揺れるTommorow」が段々聞こえなくなった。



意のままに駆け抜けるために運転に集中する事はなんて気持ちが良いことなのだろう。勿論、私が普段運転するRAV4やプログレだって気持ちが良い瞬間があるのだがコペンのそれは別格だ。もしかすると山奥の誰も居ない露天風呂で大自然に囲まれながら開放感に浸る、或いは「ヌーディストビーチ」で開放的な気分の中でアクティビティを楽しむ行為に近いのかもしれない。(後者は想像に過ぎないけれども)



この純度の高い運転行為を楽しむのにコペンは何の不足も無い。並の屋根が開くだけの自動車よりも楽しくなってしまう。ちょっとオーバーペースかなと思ってもコーナーでちゃんと前輪に荷重をかけて無理をしなければ深いコーナーも刺激的な横Gに耐えながらクリアできる・・・と思っていたのもつかの間。下りコースの終盤、なんでもないコーナーで減速が不十分でラインから外れそうになった。ブレーキが甘くなり、タイヤも熱でダレてしまったのだ・・・。



あともう少しで走りきる惜しいタイミングでクーリング走行に入らざるを得なくなった。少しだけタイヤを奢ってみたり、ブレーキ系にも手を入れたくなってみたくなる。そうすると、8500rpmまで伸びて欲しいなぁ・・・などと考えてしまった。

久しぶりに嗅いだ焦げ臭いニオイを楽しみながら、いつもよりゆっくり自宅を目指した。



コペンの走行性能は軽自動車として、ライトウェイトスポーツカーとしても ★4(走りきってたら5)

●収納居住性

まず大前提として軽自動車であり、格納式ハードトップを持つコペンに充実したポケッテリアを望む人は少ないだろう。機能の厳選、mm単位の調整によってドラポジが整えられ、一般では考えられないほどの建付け調整を人の手で行って格納式ハードトップを積み込んでいるからこの意匠とパッケージを実現していることを人は
自然に理解してしまうからでは無いだろうか。

オープンにするための手順をおさらいしよう。E/Gを始動した停車状態でサンバイザー外側付近のロックを解除する。小さなキャビンなので運転席に座ったままロック解錠が可能だ。




その次に、センターコンソールのプッシュ-プルSWを「引く」とアクティブトップが動作を始める。このスイッチ操作はちょっと悩ましくて、窓を開けるときは押すのでこの時の感覚で何回か間違えたことがある。



前後に押し引きするのトグルスイッチだと直感的に分かる(屋根を後に開ける/屋根を前に閉める)のだが、スイッチを新設する投資は受け入れられなかったと思われる。既存のPW用SWにタンポ印刷する他なかったのだろう。

さて、そのSWを引くとまずPWが全開になり、普段は下がらないQTRウィンドゥも全開になる。次にトランクリッドがリンク機構を駆使して前開き(一般的なトランクの反対)でせり上がる。賢いのはトランクリッドの跳ね上げ時に立体駐車場などで上部構造物に接触してしまわないようにリンク機構を使って車両後方に動きながら最低限の動作量になるようになっている。



トランクリッドが上がりきったら、次に屋根が持ち上がる。おおっと歓声が上がりキャビンが開放感に包まれる。




屋根は「く」の字に折れながらラゲージスペースに格納されて、最後にトランクリッドが自動で締まり、「ピッ」と動作完了を知らせてくれる。ここまで20秒足らずで終えてくれるそうだ。サンバイザーの位置を整えたら走行可能だ。



ただ、些細なことだが、上の写真の様にルーフを開けた際に段差が残ってしまうのがほぼ完璧なデザインのコペンにとって玉に瑕なのだ。そんな完璧主義者のためにオープニングカバーがある。当初はオプション装備だったが、2008年以降標準化されている。



下の写真の通り、完璧な見た目になるのだが、実際に取付けるのが面倒くさい・・・。私も2回取付けたが、恐らく一生に2回ということになりそうだ。



屋根を閉める時は、SWを「押す」と閉める動作を行う。逆の動作で屋根がウィンドシールド枠に設置し、トランクリッドが締まる。最後にブザーが鳴っても窓は全開なのでPWを操作して屋根を上げてやる必要があるのが開けるときとは違う。

アクティブトップ作動中は内外気切替レバーの左にある作動灯が点灯するので、万が一の作動中の完了し忘れやロック忘れを防止してくれる。この作動灯のピクトグラムがISOの一般的なものではなく、コペン専用にデザインされている点にも注目しておきたい。



この状態でラゲージオープナーボタンを押した。ぼん、と作動音がした後トランクリッドが浮いた。前開き(通常のセダンと同じ)に開いたラゲージスペースの光景はほとんどがルーフで後端には傘やちょっとした洗車道具が置けるか置けないかのスペースしかない。



ルーフを閉めてしまえば思いのほかラゲージは大きく、ゴルフバッグも載せられるというからゴルフを趣味とする当時のおじさんたちのセカンドカーにはぴったりだし、気合の入った人なら旅行用のスーツケースを積み込んで旅行し、ホテルに荷物を置いた後はオープンで周遊が楽しめる。この手のクルマとしてはよく考えられている



ただし、長距離ドライブにおいて車内で休息をとる事が難しい点は要注意だ。2+2のオープンならまだしも、軽2シーターともなると、運転姿勢は満足いくポジションが取れたとしてもリクライニングしたり脚を伸ばすことは不可能だ。



ライダー達のようにベンチで寝転んだりしないと身体を伸ばすことすらままならない。かつて20代だった私がヴィヴィオで行っていたような夜通し走り続ける貧乏自動車旅行をコペンで行うには若者でもハードルが高い。オーナーの方はどうやって休息をとっているのだろう。

コペンは居住性も積載性も誇る車ではない。絶対評価で★1だが、軽オープンということを考えれば★3。私の通勤やドライブ程度の目的なら収納も納得感があり、クローズ状態ならスーツケースも積める。ノーマル状態からオーナーが手を加えないと快適なドライブは難しいだろう。

●燃費

コペンのカタログ燃費はアクティブトップのMT車で18.0km/Lだ。これがディタッチャブルトップのMTだと18.8km/Lに向上し、同じアクティブトップATだと15.2km/Lとなる。

既に初代フィットなどによるカタログ燃費競争が始まりつつあった当時、コペンの燃費が良いと思って居る人はそんなに多くなかったが、この燃費では買って貰えない、と焦るほど悪い燃費でも無かった。

今回の燃費記録は試乗で1770km余りを走らせて平均13.1km/Lであった。カタログ燃費の72.7%と決して悪くないのだが、給油毎に注目すると12.1~15.4km/Lまでの幅がある。



楽しすぎて走らせまくった燃費が前者で、長距離ツーリングで燃費を多少意識して走ったのが後者である。おそらく屋根を閉めて高速道路の走行車線を淡々と走っていればカタログ値超えは不可能では無いと思う。しかしながら、コペンが持つ愉しさが私に低燃費走行など許してくれないのであった。

「ああ、燃料を多めに噴射してるんだろな」と頭で考えながらも脳が喜んでいるという状態に陥るからである。

かつての私はカローラですら淡々と高速道路を走って20km/Lを出したことがあるのに、コペンではうまく行かないという面白い経験をした。ただ、燃料タンクが40Lあるため、長距離で普通に走っていれば一気に500km程度なら十分に可能だ。軽自動車のサイズ感で満タンから500km一気に走れるBEVはまだない。航続距離という意味でもコペンはリーズナブルな燃費性能を持っていると言える。★4つとする。



●価格

価格は下記の通り、変速機やルーフタイプにかかわらず統一価格と非常に珍しい。



最も主力となる電動油圧アクティブトップ仕様は15インチアルミホイール、フォグランプ、前面UVカットガラス、電動リモコンドアミラー、油圧P/S、チルトテレスコピック機構、PW、キーレスエントリー、マニュアルA/Cなど基本的な装備品がしっかり装備されている。

安全装備も最初からフル装備で両席エアバッグやABSは当然としてEBD(前後制動力自動制御システム)やプリテンショナー・フォースリミッター付きシートベルトも装備されている。

原価的に不利な電子制御4速AT(マニュアルモード付)が5速MTと同価格というのはATが割安というより、MTの価格が少し値上げされて好事家から粗利をとろうという商人魂を感じるが、今回試乗した限りだとMTの愉しさゆえ、AT同価格でも許容できる。



この状態が標準仕様で、コペンには3つのパッケージOPTと4つの単独OPTの設定がある。

①Gパック
プロジェクター式ディスチャージヘッドライト
イモビライザー
CD/MDデッキ一体式AM/FMチューナー(16cmスピーカー×2)
・・・税抜価格10万円

②スポーツパック(アクティブトップ専用)
専用ハードサスペンション
Rrパフォーマンスブレース
「COPEN S」デカール
・・・税抜価格10万円

③レザーパック
シートヒーター付本革シート
MOMO社製本革STG(約5.1万円)
・・・税抜15万円

その他、単独OPTは

オープニングカバー(アクティブトップ専用)
・・・税抜価格2万円

LSD(5MT専用)
・・・税抜価格3万円

エアロディフレクター付きロールバー(ディタッチャブルトップ専用)
・・・税抜価格2万円

特別塗装色
・・・税抜価格3万円

アクティブトップとディタッチャブルトップは同一価格だが、装備内容が細かく異なる。ディタッチャブルトップはアクティブトップには備わるラゲージパーテーション、電磁式トランクオープナーとイージークローザーが装備されず、エアロディフレクター付きロールバー(税抜2万円)も着かない。その代わり、スポーツパック(税抜10万円)、Rrスポイラー(約4万円)が標準装備されている。

つまり、差額12万円が発生しているはずなのに同価格ということはアクティブトップは12万円相当だということになる。この低価格は大変魅力的だろう。確かにディタッチャブルトップはアクティブトップより30kg軽量で走りに特化した純スポーツカー的な性格を強めたモデルであるが、アクティブトップで精一杯敷居を拡げようとしたオープンカーの世界を考えると、途中で仕様が廃止された歴史的事実も納得がいく。



さて、私だったらアクティブトップの5速MTを基本にGパック+LSDに用品でMOMOステを選ぶ。ディスチャージと手頃なオーディオは欲しいし、本革ステアリングも欲しい。LSDは今回試乗してどうして元は思えなかったが、トラクション性能に対しては備えておきたい。スポーツパックはつけなかったが、標準設定でも峠で充分笑顔になれたので不要と判断した。そのお金でブレーキとタイヤに投資しておきたい。シートヒーターも魅力的だが、標準シートでも充分だと思えたし、寒さに対してはブランケットを準備しておけばいい。

ちなみに、2008年末の新車情報雑誌に掲載されていた購入金額見積もりは下記の通り。

本体  1498000円
消費税  74900円
取得税  40400円
自動車税  7200円
重量税 13200円
保険料  26280円
登録諸費用30000円
リサイクル 9550円

総額1699530円
3年後残価45%

OPTをつけても200万円もあれば買えてしまうのは当時でも相当なバーゲンプライスだった。先人たるABCトリオも150万円付近の価格だったので決してボッタクリの高さではなかったが、コペンの場合はマニアックは諸元を捨てた見返りに装備水準が高く、実利をとった割安感があった。



モデル末期にはアルティメットエディションが税込182万円(税抜173万円相当)だったが、これも特別装備内容を考えれば決して高い訳では無かった。

そして現在、中古車価格は高騰している。2014年から2世代目が発売されているにも関わらず初代の程度の良い個体は200万円を超える価格で売られている。

新車価格の149.8万円は間違いなくバーゲンプライス。★5

●故障

アクティブトップは複雑な動作をあっという間に実行して日常と非日常を20秒足らずで切り替えてくれる見事な舞台装置である。ただ、残念ながら試乗車は油圧が正常に立ち上がらないためスイッチ操作をしてもゆっくりしか動かず、しまいには「んーーーーー」というだけで一向にトランクリッドが開こうとしなくなる。30秒ほど経つとSWを引き続けても以上と判断されて動作を止めてしまう。



仕方が無いので片手でSWを操作し、片手で動かないラゲージドアを手動で押してやるというツイスターゲームのような姿勢を強いられる。季節が進んで更に寒くなると全く動かなくなってしまった。片手ではきついので、ストックしていたレジ袋を右足に靴下のように履いた状態で足でSW操作して両手で開閉を行った。



そんな大変な思いをしてまでわざわざ屋根を開ける必要があるのか?という疑問が湧く人も居るだろうが、コペンには屋根を開けたくて仕方なくなる魅力があるのだ。

アクティブトップが魅力の大きな割合を示すコペンなのに、アクティブトップが故障してしまうと本当に辛い。真面目に修理すると相当高額(40万円以上説あり)だが、専門店が自力でリビルト品を販売しており、これを使えば安く修理できる。

Posted at 2025/01/25 01:03:51 | コメント(3) | トラックバック(0) | 感想文_ダイハツ | クルマ
2025年01月05日 イイね!

試乗感想文アーカイブ(2025年1月1日更新版)

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2020年式ホンダフィット感想文

2024年式WR-V Z+感想文

2014年式ホンダヴェゼル感想文
2021年式ホンダヴェゼル e:HEV Z感想文

2024年式フリードe:HEV AIR EX感想文

1990年式シビック35X感想文
2017年式シビック HB(CVT)感想文
2021年式シビックEX(CVT/MT)感想文

1987年式クイントインテグラVX感想文
1989年式インテグラZXi感想文

2023年式ZR-V感想文

2018年式インサイトEX感想文

1997年式ステップWGN_G感想文
2017年式ステップWGNスパーダ・ハイブリッドG・EXホンダセンシング感想文
2022年式ステップワゴンe:HEVスパーダプレミアムライン感想文

2007年式アコード20EL感想文

1991年式アスコット2.2Si感想文




●三菱

1990年式ミニキャブブラボー感想文
2002年式ミニキャブタウンボックスLX感想文
2011年式ミニキャブMiEV感想文

2012年式ミラージュ感想文

2001年式ランサーセディアワゴン感想文

1991年式ギャランVientoミニ感想文

2018年式エクリプスクロスGプラスPKG感想文

2012年式アウトランダー感想文

1990年式デリカ・スターワゴンLINKS感想文


●マツダ


2022年式フレアXS(ワゴンRカスタムZX)感想文

2014年式デミオ13S感想文
2014年式デミオXDツーリング感想文
2018年式デミオ13S感想文
2018年式デミオXDツーリングL_PKG(納車12ヶ月経過)

2008年式マツダベリーサ 感想文

2019年式マツダ3ファストバック感想文

2020年式マツダCX-30 X L_PKG感想文

2023年式MX-30 Rotary-EV感想文

2022年式CX-60感想文

1992年式センティア感想文


●スバル

1965年式スバル360スタンダード感想文

1995年式ヴィヴィオef-s感想文

1999年式プレオRM感想文
2001年式プレオLS感想文

1987年式ジャスティLJ感想文

2011年式インプレッサG4感想文

2012年式フォレスター感想文

2011年式インプレッサG4 2.0i-Lアイサイト感想文

2014年式レヴォーグ感想文

2018年式フォレスターツーリング感想文


●スズキ

2004年式ワゴンR FX感想文

2012年式スイフトRS×スイフトスポーツ比較感想文
2017年式スイフトスポーツ感想文

2018年式ソリオバンディットHV感想文

2018年式ジムニーシエラ感想文



●ダイハツ

1992年式ミラPIT_4WD感想文
1993年式ミラ Jターボ感想文

2012年式ミラココア プラスG感想文

2000年式ムーヴ カスタムターボRS感想文
2001年式ムーヴCR感想文

2011年式ムーヴコンテ カスタムRS感想文

2006年式タントVS感想文
2011年式タントL+2009年式タントXミニ感想文
2022年式タントファンクロス+2019年式タントカスタムRSミニ感想文


2007年式アトレーワゴンカスタムターボRS感想文

1986年式シャレード ブランシェII感想文
1988年式シャレードGT-XX感想文

2019年式ロッキーPremium感想文

1993年式アプローズ16Si感想文



●いすゞ

2004年式いすゞエルフカスタム感想文




●メルセデス・ベンツ

2012年式メルセデスベンツA180感想文
2012年式メルセデスベンツB180感想文




●BMW

2020年式BMW320d xDrive M Sport感想文



●VW

2012年式VW UP!感想文

2020年式VW T-Cross感想文

1975年式フォルクスワーゲン1200L ミニ感想文

2009年式ゴルフVIコンフォートライン感想文

2022年式アウディQ4 e-tron感想文




●アルファロメオ

2011年式アルファロメオジュリエッタ感想文



●フィアット

2007年式フィアット500 1.2POP感想文



●プジョー

2012年式プジョー208感想文



●ルノー

2010年式トゥインゴ ルノースポール感想文
2018年式ルノートゥインゴGT(MT)感想文
2010年式ルノー・ルーテシア R.S.感想文



●アルピーヌ


2018年式アルピーヌA110ピュア感想文



●シトロエン
2011年式シトロエンC3感想文

2011年式シトロエンDS3スポーツシック感想文


2011年式シトロエンC5セダクション感想文



●ボルボ

2013年式ボルボV40感想文
2013年式ボルボV40SE感想文

2022年式ボルボXC40 Plus Pro B3感想文

2005年式ボルボXC70感想文



●ロータス

2020年式 ロータスエリーゼスポーツ220II感想文



●アストンマーティン

2016年式アストンマーティンV8ヴァンテージN430感想文




●BYD

2023年式BYD ATTO3感想文

以上
Posted at 2025/01/05 20:58:41 | コメント(0) | トラックバック(0) | 感想文_車レビュー | 日記
2024年12月29日 イイね!

2024年を振り返って

今年から感想文アーカイブそのものは別ブログとして公開します。

2024年は勤務先で異動して本格的に業務が開始した一年でした。完全に異動したものの、入社以来12年ほど携わっていた業務で得た知識と人脈を使うことができるので前職場ほどの苦しみは無く、ピンチもありながら面白おかしく過ごすことが出来たのは幸運だったと感謝しています。新しい職場は人間関係が非常に良いので分からないことを質問しやすいというのが大きいですね。3年ロスしましたがまだまだこの先も頑張れそうです。

先月には隣のグループの方がメンタル不調で休職になってしまい、急遽代打で私が業務を引き継いでいます。優秀だけど業務を抱え込んでSOSが出せないタイプの真面目な方でしたので引き継ぎが無くても大体内容が分かるのが不幸中の幸いでした。こちらの業務も私の過去の経験で何とかなる種類の仕事だったので来年の春くらいまではやることになると思います。担当の方が復帰したらもう少し上司が仕事の分担を考える事でしょう。来年からは元々の業務の人員が一人減るのでいち係員の私は業務倍増。

これと併行して社内のリノベーション活動にも挑戦しています。私の勤務先は優秀な若手の退職者が増えており、昭和的な風土も原因の一つとして働き方改革とオフィスの刷新を行う事になり、昔一緒に働いていた他部署の方が事務局となった事を機にご指名を頂いて全く畑違いの仕事も行うことになりました。全く違う部署でどちらかというと私の仕事の背反部署の方ですが、熱意とか突破力とかがずば抜けいて一緒に居るだけで学びのある方です。

更に、社外の展示会や社会貢献活動(某学生競技の審査員を拝命しました)など会社生活の中で最もバラエティに富んだ業務内容を一気にこなしています。社会貢献活動の一環で東京出張が増え、今まで関わる機会の無かった同業他社の方との飲み会(私はノンアルですが)も密かな楽しみです。新幹線にも駅弁も食べ慣れてきまして、帰りのホームで食べるきしめんも楽しいです。

ちょっと新幹線の予定を後に調整したりして、田舎者丸出しの東京観光を(こっそり)楽しんでいます。

昼休みを使って一度訪れてみたかった靖国参拝してみたり、途中下車して銀座の日産ギャラリーでS13やZ33を見学したり。こんな洗練された都会に本社があった日産自動車って凄いですね。だけど、過去の名作を飾ることも素晴らしいけどもっと日本で「これです!」と言えるクルマを銀座の一等地でドーンと展示して欲しい感はありました。コンセプトカーも劇用車もヘリテージカーも良いんですよ!良いんだけど・・・・。日産90周年ムービーを見ながらコーヒーをいただいて来ました。







夕方に会合が終わったら、60分間で一周できる「はとバス」ツアーに参加してみました。オープントップのバスで東京駅~国会議事堂~東京タワー~レインボーブリッジ~築地~銀座~東京駅というルートで60分間で2200円という価格で充分以上、これでもかと言うほど名所を見せてくれるんです。





どこも自分で車を運転して行ったことがある場所ではあるんですが、詳しいガイドを聞きながら回る、それも見晴らしの良い2階建てバスから見学するというプロならではの洗練されたツアーに私は感心しっぱなしでした。最後には「東京のバスガール」まで歌ってくれるんです。このツアー、色んな方に勧めています(笑)

別の機会には地下鉄を駆使してホンダの本社を尋ねてコーヒーを飲みながら新型フリードを見せてもらいましたが、まさか日産とくっ付くなんて思いもしませんでした。ホンダの本社もカッコイイですね。




増税メガネがまだ首相だったころの国会議事堂や首相官邸を歩いてみました。電信柱も無くてとても綺麗で静か。そして厳粛に警備されている場所で何だか現実離れした場所でした。




昔からそう聞いていましたが公共交通機関が発達していて短時間で色んな場所に行けてしまうのが良いですね。一気に浅草寺を参拝して子供の頃に高速道路から眺めた「う●こ」ビルやスカイツリーを見て、飲みたい電気ブランを横目に帰りは日本橋の日本国道路元標も見てきました。











免許取り立ての時代、親戚のパジェロミニVR-IIを借りて国道4号を走ってここまで来たことがあるし、高専卒業時に同級生のミニカで国道1号を制覇したときのゴール地点として訪れたことがあります。一人だと、スピーディに動けるし家族連れでは顰蹙を買いそうな場所もササッと行ける。

2025年秋までは人生史上で最も新幹線に乗って東京に行ける期間が続きます。東京在住の方からすれば何が珍しいんだ、という突っ込みも入ると思いますが地方から来た私のようなものからすれば観光資源だらけで刺激的な都市でした。本当は一つのスポットでじっくり過ごしたい場所もあるのですが、日帰りなので早歩き弾丸ツアーとなります。

・・・こんな感じですが、サラリーマンとしてもちゃんと働いていますのでご心配なく。残業はそんなに激しくなくて、年間450Hr以内で済んでいるので若い頃よりは効率的にやれるようになったのかな・・・・。

ただ、加齢のせいか寒くなってから慢性的な頭痛に苦しんでおり、結構な頻度で痛み止めを服用しておりました。飲み過ぎもヤク中みたいで良くないんで葛根湯を飲んで血行をよくしております。40歳過ぎるとガタも来る・・・と思いますが若い頃の被害追突事故の後遺症かな(痛みが似ている)とも思い始めています。決まって12月ごろに頭痛が酷くなります。一生付き合っていかないと行けないのかなと諦めモードです。お酒を飲む量も減りました。MRIで見てもらいましたが、医者曰く「まだ綺麗なのでいける」とのことでした。

ちょっと面白かったのは冬タイヤに交換したら、良い運動になったのか頭痛が治まりました。(でも腰がちょっと痛いですけどね)運動不足なんでしょうね。RAV4は16インチだからまだしも、22インチとか言ってる最近のSUVだと交換すること自体を躊躇しそうです。

家族もおかげさま様で健康そのもので、土日は家事育児習い事送迎や買い出しで潰れてしまいますが、何とか家庭と仕事を両立している状態です。ちょっと健康方面にも意識を向けていかないと、免許返納までの期間が早くなってしまうので。

趣味の方はというと、帰宅後ちょっとだけみんカラ徘徊してみたり、フレックスタイムや有給を使って時間を捻出したりしています。いくら家庭人とは言え趣味が無い人生は私には考えられません。限られた自由時間に合わせて下さる周囲の友人達には感謝しかありません。久しぶりに数回、イベントに出席したりギャラリー参加をする事が出来るようになってきました。良い傾向なので2025年はもう少しそういう機会が増えると嬉しいです。

18年所有しているカローラGTはというと先日、取材をして頂きまして某メディアの一つのコーナーに登場させて頂きました。自分のカーライフを人に語るという経験がほとんど無かったので改めて自分の記憶の整理にも役立ちました。

2025年は車検イヤーで、カローラとRAV4とプログレとデミオの車検があります。(なんで全部一気やねん)各車が抱えている懸案事項も一つずつ潰していきたいなと思っています。

無事通過できるでしょうか?乗ると心が安らぐプログレはもしかすると進退を考えねばならない時期が来つつあります。

年末年始は私の実家に帰省し、一泊二日で四国にも脚を伸ばして来ます。デミオは夏タイヤなので雪が心配・・・・。デミオは久しぶりに手洗い洗車をしてウインドシールドガラスの油膜取りをしてあげました。視界の確保は大切ですからね。

感想文や取上げたいブログネタは溜まっているんですけど、ゆっくりやらせていただこうと思います。待っていただいている方も申し訳ありません。

皆様、どうぞ良いお年をお過ごし下さい。

●2024年試乗車(年式順)



1988年式ブルーバードH/T SSS ATTESAミニ感想文
1991年式ギャランVientoミニ感想文
2001年式プリウスプレミアム21ミニ感想文
2006年式タントVS感想文
2011年式タントL+2009年式タントXミニ感想文
2011年式ムーヴコンテ カスタムRS感想文
2016年式アストンマーティンV8ヴァンテージN430感想文
2020年式MIRAI感想文
2022年式タントファンクロス+2019年式タントカスタムRSミニ感想文
2023年式C+pod感想文
2023年式N-BOX感想文
2023年式MX-30 Rotary-EV感想文
2023年式ZR-V感想文
2022年式アウディQ4 e-tron感想文
2024年式WR-V Z+感想文
2024年式フリードe:HEV AIR EX感想文


今年16台試乗。昨年同様、短時間のみ・助手席のみの試乗はもう少しあるのですが、私が自ら運転して記録に残せる程度の距離・時間走らせた車種のみ残すルールにしています。

ユニット別だとBEV2台、FCHV1台、PHEV1台、HEV3台、ICE車9台。ついにFCEVに乗ることができて個人的には感無量ですし、ロータリーEVも面白かったです。動力源のバリエーションが増えているというのは純粋にエンジニアの末席を汚すものとしては嬉しいですね。それでもまとめてみると一番乗っているのはICE車。ノイマイヤー的にはBEVシフトは当面先です。(するかどうかも分からん)

ブランド別だとトヨタ3台 日産1台 ホンダ3台 三菱1台 マツダ1台 スバル・スズキ0台 ダイハツ4台 AUDI1台 (略)アストンマーティン1台でした。

超高級スポーツカーから歴史的に重要な車、初代から最新型まで同車種短時間で試乗して進化を辿ってみたり・・・。私に色々体験させて下さる皆様に感謝申し上げます。最近はレンタカーも短時間借りて市街地から高速道路、時々山道も運転できるので私の経験値も大いに上がってきていると思います。

若い頃はどんな車を運転しても「アグレッシヴに」一辺倒でワンパターンでしたが、最近は良い意味でおじさんになって車に合った運転スタイルを模索しようと思うようになって来たのも感じます。多分普通の方はもっと早くそうなってると思うんですけど。

年式的にも1988年式から2024年式まで36年も開きがあるのも面白いですね。こうやって、自動車の歴史を俯瞰して見られるのは良いですが新しい車が最良というわけでは無い、という経験が度重なるのは喜べません。「これくらいの性能悪化は許される」の尺度がバグってんじゃ無いのか?と感じることは少なくありません。

それは今年訪れた安全技術展で感じた安全技術の進化が「ドライバーを運転から遠ざけること」に向いているということの影響を受けていたとしたら、自動車の魅力を語る上で本当にそれだけが正しいのかどうかは活発な議論が必要だと思います。

このままだと、2024年の私が「もう少し・・・・」と思った車が20年後位に乗ると、「SUGEEEEE」ってなる可能性も否定できません。そのとき、私は還暦を過ぎていますが、そういう未来は少し悲しいなと思います。

2025年も、マイカー達との楽しい時間を楽しむと共に、良い車との出会いもありますように。

Posted at 2024/12/29 21:50:28 | コメント(2) | トラックバック(0) | 一般ブログ | 日記
2024年12月10日 イイね!

1988年式ブルーバード+1991年式ギャラン+2001年式プリウス ミニ感想文

ハチマルミーティング2024に参加した際に歴史的に重要な5ナンバーセダン3台に乗せていただいたので、ごくごく簡単ながらメモを残す。


1988年式ブルーバードH/T SSS ATTESA

~作った人たちもブルーバードが好きだ~
ブルーバードの話題に触れる前にとにかくCMを見て欲しい。開発責任者が語る形式と手ぶれを許しながらライブ感ある映像が見る人のハートを鷲づかみにする。



いまだったらこんなCM絶対に作らせて貰えないだろう。日産の施設で何度もリハーサルを繰り返して作ったのだろう。いまならYoutubeで専用動画なんかはあるかも知れないが・・・。ほとんどCGで誤魔化されてしまうんじゃないだろうか。

今回の主役のブルーバードが売られていた1988年当時、バブル期と言うこともあって人々の購買力も上がり消費マインドも高く、そこに排ガス規制を乗り越えて技術力を蓄えた各メーカーが意欲的な新機構を次々に送り出した。普及型DOHCやパッシブ制御のサス、そして今回の主役フルタイム4WDシステムなどである。

現代の目線で見ると面白いのはこうした技術が積極的にセダンに織り込まれていたと言うことである。当時の自動車市場の中心はセダンであり、その中でもブルーバードはそれまで20年以上コロナとの販売競争を続けてきた日産の支柱とも言える小型車だった。



試乗したのは1988年式の前期型ハードトップSSS ATTESAである。もうハードトップというのも今や聞きなれない専門用語になりつつある。オープンカーが当たり前だった戦前の世界、雨を凌ぐための幌(ソフトトップ)に対して鋼板性や樹脂製のしっかりした屋根を取り付けた車をハードトップ(H/T)と呼んだ。対候性が良く、時としてオープンエアも楽しめるのだが、いつしか固定式の屋根であっても、セダンには備わるピラーを取り去って窓を下げたときの解放感を残したピラーレスH/Tが産まれた。(その場合ロッカーやクオーターとルーフを強化する)

ドアサッシュを廃止して窓ガラスを支える機構をドア内部に持たせることで見た目にも開放感があるだけでなく、車高を低くしても乗降性を悪化させないメリットがありスタイルを追求するためにサッシュレスドアを採用したクーペやセダンもH/Tと呼ばれ始めた。性能のためにピラーを残した「ピラードH/T」なんて今では当たり前ながら当時はきっと理解しづらかっただろう。

かくしてブルーバードにはスタイル派の為のH/Tセダンの設定がありイメージリーダーでもあった。従来は2ドアだったが、セドグロやローレルがピラーレスH/Tを採用する中で1982年には910系ブルーバードで4ドアH/Tセダンを発売し、高級車のみに許されていた世界観を下方展開させて人気があった。競合車のH/Tは2ドアばかりでセダンがなく、今よりもっと熾烈だった販売競争では4ドアH/Tの存在はライバルにはないブルーバードの強みだった。

当時幼稚園児だった私もブルーバードはカッコイイ車として認識していたし、街でよく見かけた910系と並んでカッコイイブルーバードだと私は思う。同じマンションに後期のセダンがいた関係もあり個人的にも馴染み深いブルーバードだ。

H/Tを今の目で見ると低い全高と傾いたA・Cピラー、水平基調で長さを強調したプロポーションは80年代ならではの美意識で逆に新鮮だ。長めのオーバーハングも重さよりエレガントさを感じさせ、加飾によるエモーショナルの表現よりクリーンで控えめな表現でありながら黒く縁取りされたラジエーターグリルやRrコンビランプは個性的で遠くから見てもブルだと分かる。



一点だけ、エンジンフードとAピラーのつなぎとトランクリッドとCピラーのつなぎの線の段差感が残ってつながりが悪いと思ってしまうがそんなことは些細な問題でありハードトップの魅力を分かり易く表現したグッドデザインだと思う。スタイリングでも高い評価を得ていたが、競合するトヨタはカリーナEDによってブルーバード4ドアH/Tもそのデザインでスマッシュヒットを飛ばしていたので日産としてはブルーバードのデザインを磨くだけで無く、基礎体力とも言える動的性能「走る」「曲がる」「止まる」を鍛えた。

この観点で目玉となったのがATTESA(アテーサ)だ。ATTESAとはフルタイム4WD技術の名称で「Advanced Total Traction Engineering System for All」の頭文字である。

前後回転差を吸収するセンターデフを持つフルタイム4WDにビスカスカップリングを組み合わせており、基本的には前後50:50でトルク配分するが、前後輪がスリップしたときはビスカスカップリングがトルクを適切に配分するのでとにかく安定した走りが可能となる。ビスカップリングがない場合は、センターでフロックを使って機械的に直結させる必要があったが、ATTESAは更なるイージードライブを実現している。



1980年にアウディがラリーに勝つためのメカニズム「クアトロ」として発表したフルタイム式4WDからたった7年で一般の人の手に届くATTESAに進化したのは当時の勢いを感じてしまう。

試乗車はこのATTESAとCA18DE型1.8LツインカムE/G(135ps)と4速ATの組み合わせであり、まさにブルーバードが実現しようとしていた高性能とイージードライブを兼ね備えたスタイリッシュな4ドアを体現している。

是非、というオーナーの勧めに従って鍵を受け取って乗り込んだ。



運転席は特別何か特徴的な装備が有るというわけでは無いが、ラウンドしたメーターバイザーが助手席まで滑らかに滑り落ちていくような大らかな意匠で、メーターは中央に速度計、右に回転計、左に燃料系と水温計、シフトポジションインジケータが配置された。虚仮威し的な意匠性よりも質実剛健とした視認性を与えながらも旧来的な絶壁インパネから脱している。



後期型では意匠が替わってしまう四角いATセレクターレバーをDレンジに入れる。
スポーティな性格を持ったブルーバードだが発売当時(1987年)に既にAT比率が5割を超えていたのでMT同様にATにも力が入れられていたし、前述の「新型ブルーバードSSS ATTESA 技術開発NOTE」を知っていれば寧ろATに乗ってみたいという気持ちになってしまう。

運転姿勢は自然でATゆえ左足のスペースも充分ある。FF一世代目までは足元が広いことをアピールする意味もあってフラットなフロアを目指し、センタートンネルも小さく作っていたが、FFベースとは言え後輪も駆動する4WDではそれなりのセンタートンネルが求められる。特に4WDは凹凸が車内に張り出すような場合もあるがブルーバードは問題ない。

後席はH/Tとしては標準的で現代のエモーショナルセダン(笑)並にヘッドクリアランスが小さい。特に頭上がバックドアガラスに来てしまうので直射日光で暑いという弊害がありそう。後席には小柄な人か子供であれば問題はなさそうだが、標準身長の大人4人乗車は厳しそうだ。

確かにブルーバードの走り出しはイージーだ。デフロック操作不要のフルタイム4WDなのにタイトコーナーブレーキング現象は無く滑らかに曲がれるのは技術の賜物だ。ただし135ps/6400rpmを誇るCA18DEを以てしても1300kgを越える車重はさほど軽快感は無い。パワーウェイトレシオは9.7kg/psとなり、最後のブルーバードシルフィ(9.47kg/ps)に少し負ける程度だ。当時の水準でもカムリやマークIIを少し凌ぐパワーウェイトレシオであり、アクセルを踏み込めばしっかり車速は上がるのだが。



当時としては画期的な4駆とATの組み合わせとは言え、コンベンショナルな油圧式ATのため車速とアクセル開度だけでギア段が決まってしまうので、登坂時にロックアップが作動したり、意図せずシフトアップしてしまうことから駆動力不足が生じて実力よりも遅いと感じてしまう感はあった。一歩先ゆく運転感覚を身に着けるためには電子制御化されたE-ATの搭載が待たれていた。積極的に走るときは7000rpmまで回せる恩恵にあずかってO/D OFFと2レンジを使った方がいいだろう。

加速時に少し駆動系と思われる比較的低めで唸るようなノイズが気になった。これはコンポーネントが増え、複雑な4輪駆動ゆえに多数の共振点と伝達経路を持ってしまうため仕方ない事だ。

車速が上がってきて誰でも感じられるブルーバードの良さはタイヤの接地感である。ATTESAなんだから当たり前、と怒られそうだがフルタイム4WDの良さはまさに4輪で路面を掴む感覚で私が初めて4WD車を所有したときに感じた感動が得られる。車体が低いので多少大きくロールしても恐怖感がなく、べったりとタイヤが路面をとらえている。そしてこの高いシャシ性能を発揮させている縁の下の力持ちがボディのしっかり感だ。ピラーレスH/Tでありながらサイドドアガラスからパキパキ音も出さずに剛性感が感じられたのには驚いた。過去に試乗した他社のピラーレスH/Tと比べると日産の経験が生かされているのだろう。あくまでもニュートラルな旋回性能や安定感ある加速などボディがしっかりしているからこその実力だ。

エンジンよりシャシーが速い状態こそが安全な実用車だとするならばSSS ATTESAはまさにそれである。これよりモアパワーを求めるとCA18-DET型ターボE/Gを積んだLimitedが用意されているし、NAでもう少しスリルが欲しいなら、ビスカスLSDが備わるFFを選ぶ選択肢もある。この時代はH/Tとセダンが同列に位置付けられていて販売上の序列付けを行っていない点も選ぶ人に優しい。

今回試乗したブルーバードH/T ツインカム1.8SSS ATTESAは新車価格248.6万円。

当時新車で売られていた私のカローラ1.6GT(MT)は153.2万円、ビスタH/T2.0VRフルタイム4WD193.6万円、コロナ2.0GT-Rは212.4万円、レオーネ1.8GT/IIが225万円なのだから、ブルーバードのプライスは決して安くない。それだけこのハイテク技術に自信を持っていた現れなのだろう。

それでもこのブルーバードはヒットしよく見かけた。それは日本人をターゲットに企画され、当時の技術アピールがうまく当時の顧客にマッチした結果と言える。



当時のCMを見ても読ませるカタログ本文を見ても意気込みとブルーバード愛を感じた。このクルマに携わった人はみんなブルーバードが好きだったんだろうなと伝わってくる。それだけに次世代で北米のニーズやバブルに目が眩んだ商品企画のゆがみが残念でならない。

ブルーバードのような技術アピールは現代では流行らない。流行らないだけで自動車メーカーの中の人は今も変らずに開発に勤しんでいると思うのだがもう少し技術をただしアピールする努力をした方が良いのでは?と感じた。世の中の全員がクルマに興味を無くしたわけでも無いのだし、技術のアピールは古くさいと脊椎反射的に言われがちだが最近こういう取り組みを続けているのはスバルくらいかなと思う。走行製造のCGの駆動輪を青く塗って「チュイーン」というモーター音のSEを追加して一丁上がりでは物足りない。

日産が本当に技術でガチンコ勝負をしていた時代の作品に触れられてオーナーに感謝申し上げる。


1991年式ギャラン 1.8ヴィエント

~ハイテク満載の背高セダン~

ブルーバードに乗った後で、当時のライバルだったギャランを運転する機会を得た。試乗車は後期型のお買い得仕様1.8DOHCを積んだヴィエント。N兄氏のご実家で愛用されてきた家族間ワンオーナー車でE35Aを名乗る。



1987年にデビューしたギャランは、「インディビジュアル4ドア」というキャッチフレーズがつけられていたが、これは80年代後半からの個人主義の進展をクルマで表現したもので、既にモノ揃え消費も一段落しつつあり、質の高さや自分らしさを表現するツールとして三菱が産みだした運転する喜びを生みアクティブな生活をもたらす新技術を散りばめ、従来の価値観と一線を画す存在感のあるスタイルで包んだ新型車である。

ここで「フルラインハイテク」の三菱らしい最先端メカニズムを軽く紹介したい。イメージリーダーだったVR-4は2.0L直4ターボE/G(205ps/30.0kgm)を搭載。元々三菱が得意としていたターボ技術とサイレントシャフトに加え、DOHC16バルブとしては世界初のローラーロッカーアームによって摩擦ロスを低減し、高回転まで気持ちよく回るスポーツエンジンを搭載。

更にシャシ性能も飛躍的にアップしており、「ACTIVE FOUR」と名付けられたギャランのシャシーはビスカスカップリングを使ったフルタイム4WD、当時流行していた4WS、Rrサスにダブルウィッシュボーン式を採用した4輪独立懸架、4輪ABSから構成されている。

4輪駆動を主役に安全で速い技術をセダンに包み込む思想は当時のスバルや日産でも行われていたが、三菱の場合FF用にもハイテク技術を開発してギャランに実装している。例えばアクティブECS(Electronic Control suspension)は車両姿勢を走行状態に合わせて空気バネを使って制御することで操縦性と乗り心地を両立しようと試みた。オリフィスを切り替えて減衰力を切り替えられるダンパーによってシャシの性格を変える試みは既に行われていたが、エアサスに手を出すとは当時の三菱らしい。

ステアリングセンサやアクセル・ブレーキセンサの感知でロール制御(外輪に給気し、内輪側を排気)、アンチスクワット、アンチダイブ制御を行う動作モードは他社でも実績があるが、アクティブECSはショックアブソーバーだけでなく空気バネの内圧を調整する点で効果を出しやすい。



更にエアサスならではの車高調整機能も備わり、高速域では車高を下げて安定性や燃費に配慮するだけでなく悪路を検知すると自動的に車高アップを図るだけでなく、整備用に車高を上げるとオイル交換が簡単にできたと言う。

アクティブECSはAUTOにしておけばクルマ任せで最適な状態に調整してくれるが、違いを分かり易くしたかったのか性格を割切りすぎたのか各モードの制御が極端だったと言おう当時のオーナーの声もあり、このあたりは現代のドライブモードが持つ悩みと変らないのだなと親近感が湧く。

ギャランは更に当時としては最先端のEPSをも一部グレードで実用化している。燃費性能のためのEPSではなく、SPORTモードを選べば操舵力をノーマルと中高速域で手応えの向上をスイッチ操作で切り替えられる特性のための採用をしている。現代のドライブモードでも行われるEPSチューニングを1987年の段階で実用化しているというのは先進性に恐れ入ってしまう。

更にギャランは単にハイテクを駆使しただけのオタクっぽいクルマでも無かった。
一目見てギャランだ!と識別できる全高1430mmというセダンの相場を無視したかのような背の高いフォルムはそれまでの背高セダンの先駆けだった1982年の初代カムリの1395mmをも越えていた。これまでの背が低く繊細で流麗なフォルムを是としてきた日本のセダンのトレンドに反し、マッシブで背が高いギャランならではの世界観を持っていた。

ビッグキャビンを実現するなら全高を上げるしかない。しかし、全長4.5mクラスのセダンで全高を上げてしまうと、ずんぐりむっくりのちんちくりん(悪口)になってしまう。同レベルの全高のままバランスが取れている車種は、例えば初代センチュリーが挙げられ、全長5mクラスで全高1450mmをマークしているが伝統的なセダンプロポーションを維持している。このことからギャランがいかに「異様な」プロポーションだったかが分かるだろう。



そのパッケージングを魅力的に見せる秘策はウエッジシェイプと逆スラントノーズ、サッコプレートとS字曲面である。

昔から背が高くキャビンが大きく見えすぎるクルマはその違和感を消すためにウエッジシェイプ(前下がり・後上がり)を多用する事例が多い。ギャランの場合、フェンダー先端からドアまでで傾斜させ、ウエッジシェイプ的だが、ベルトラインを極力水平に引きながらトランクリッドもその勢いで繋いでいるのでRrタイヤが小さく見えすぎる弊害を最小化している。プロポーションをよく見せる為にフロントエンドは逆スラントである。これによりE/Gフードを長く引っ張ってプロポーションを調整している。

そして前後バンパーの上下見切りを維持する形でサイドプロテクションモールとサイドマッドガードが融合した「サッコプレート」でボディを薄く見せている。ツートーン塗装やサイドプロテクションモールだけでも近しい視覚効果は得られるが、樹脂部品による成型自由度の高さを活かして平行線をたくさん入れている。ドアハンドル直下のキャラクターライン上は太陽光を受けて明るく見えハイライトにしている。ライン下は凹面で暗く見せることで実際のドアよりも薄く見せている。当時としては大胆な凹面を使ったくびれが類い希で有機的で力強い個性を持っていた。



「うねりのフォルム」と三菱自身が呼んだギャランのエクステリアデザインは競合関係にあったブルーバードやコロナ、カペラなどがまだスマートで流麗なプロポーションの美を追究していた時代にギャランだけが逆張りとも取れる背高フォルムを採用しながらも、数々の処理によって有機的でマッシブな力強さに変換して新時代のスポーツ4ドアに見せた。本来はスポーティから後退するパッケージングを見事に個性に置き換えた偉業は快挙だったと言っても過言では無いだろう。



2000年前後にセダンでも背の高いフォルムを提案する動きがあったが、ギャランほどの鬼気迫る絶妙なバランスを実現したクルマは無かった。彼らも追究すればギャランになってしまうし、当時はツートーンカラーやサッコプレートはオールドファッションであるとして使いづらかった面もあるがいずれにせよ一種の奇跡がギャランに起こったと言えよう。



今回試乗した1.8DOHC仕様はギャラン発売後に追加されており、それまで2.0のみだったDOHCのボアを縮小してを最量販帯域に展開した実質的主力エンジンである。2.0DOHC(140ps/17.5kgm)からは少々スペックダウン(135ps/16.2kgm)していたがサイレントシャフトやローラーロッカーアームなど先進的な機構を引き継いでいてお買い得感が高い。

1989年のマイナーチェンジでは2.0DOHCは145ps/17.8kgmに性能アップを果たし、のちに160psを発揮するプレミアム仕様になったため、1.8DOHCこそがレギュラーガソリン派に向けた実質的上級E/Gである。

試乗車はVientoというお買い得グレードである。2.0譲りの1.8DOHCの新E/Gを積み、過剰なハイテク装備をそぎ落としつつ、上位グレード相当の内外装のエッセンスを移植されている。14インチアルミホイールやマッシブなエアロバンパーや4シーター風スポーツシート、そしてA/Cとカセットデッキが装備されて175万円という価格は全く以てバーゲンプライスと言うほかない。

およそ実用面で引け目を感じさせず、ギャランの特徴を厳選して織り込んだお買い得量販グレードの鏡のようなサービス精神は三菱以外の各社が持ち合わせており、令和の自動車マーケッター達に爪の垢でも煎じて飲ませてやりたいくらいだ。

鍵を借りて当時珍しかったバータイプのアウトサイドドアハンドルを強めに引いて乗り込むとクラスを越えた快適なキャビンの居心地の良さが感じられた。セダンなのにタイトさが一切無く、開放感があり明らかに快適だ。



正面には大型のメーターが目に映る。このあたりは初代FFカムリの影響(特にタコ無しの大型速度計)も受けているのでは無いかと個人的には推測するが位置を追究してドライバーに見えやすく・近づけられた操作系は私個人は三菱重工が昔作っていた自動車教習所用のシミュレータでお世話になった事がつい昨日のことのようだ(20年以上前だが・・・)。

インパネは低めで包まれ感より開放感を重視している。オーディオ用2DINスペースが一番下にあり、冗談にヒーターコントロールがあり、一等地は空調ダクトが占めている。当時らしく全吹出し口にシャットダイヤルがつけられている。

当時のカタログを見てびっくりしたのは本目パネルがディーラーオプションとして設定されているのだが、これってまさにDreizack-Stern?



E/Gを指導してスタイリッシュなガングリップタイプのATを操作すると選択したシフト位置がメーター中央のシフトポジションインジケーターが動く。当時、AT普及期に誤操作によって暴走事故が増えていた時代だったのでシフト位置がどこにあるかをメーター中央にシフト順に直感的に表示したギャランは親切である。

近年稀なオフセット配置されながら手元に近いPKBレバーを下ろし、静々と走り出したギャランは極めて真面目だった。中は広くて快適で走りは真っ当。欲しい加速ができてブレーキも現代の車と較べて少しも不満が無い。

7000rpm以降がレッドゾーンとなる4G67はとにかく軽快な印象で加速が軽い。直前に試乗していた4WDのブルーバードとの対比で特にそう感じたのかも知れないがE/G音も比較的済んでいて小気味よい。具体的なフリクションの値は分からないが本来サイレントシャフトの影響でフリクションロスが増えるはずだが、ローラーロッカーアームによって幾分か取り戻したのだろう。

大型エアロバンパーに組み合わせてあるデュアルロードランプは、フォグランプなのに4灯式でLOビームだとフォグランプが点灯し、HIビームだとドライビングランプに切り替わるという贅沢な補助ランプである。ガラスレンズのハロゲンヘッドライトでも充分明るいはずだが、LEDはおろかディスチャージも無かった時代なので灯火類を積み増すことで光量を確保し安全性に寄与しているのだが、なんとも贅沢さを感じた。

試乗はアップダウンのあるコースで行われたが、ATは電子制御AT(2モード4速ELC)は良い働きをした。2つのシフトスケジュールを持つことが出来るので普段の燃費を意識した早めのシフトアップ(ECONOMY)と引っ張り気味の(POWER)を任意で選択できる。



シフトスケジュールだけでなくロックアップ作動も制御するので上り坂での走りっぷりは大きく変わる。スイッチで選択するタイプは見た目にも「有り難み」がある一方でイージードライブ派(ほったらかし)の人たちは存在に気づかないまま生涯を終える可能性もある。そこで90年代中盤以降でスイッチ操作を行わなくても車両側が登降坂や曲がり角やコーナーを検知して自動的にシフトダウンを行えるように進化をしていった。ギャランのELCは存在を知っている人だけが積極的に操作することで意のままの走りを手に入れることができる。オーナーも上り坂では積極的に操作しているそうだ。

ギャランのサスペンションはFrマクファーソンストラット/Rr3リンク式トーションアクスルという形式でいわゆるトーションビーム式を採用している。これは駆動輪から切り離された後輪を活かしてワイドトレッドやキャンバー変化の小ささに目をつけた為である。

前後方向入力はトレーリングアーム、横力はラテラルロッドが受け持ち、左右逆相の場合は左右を繋ぐアクスルが捻れることで、半独立懸架的な立ち位置の車軸式懸架である。単純なリンク機構のためラゲージスペースが広くなるメリットもありギャランのFF系は3リンクトーションアクスルを選んだ。この方式に弱点が無いわけでは無く、ラテラルロッドが水平配置と言えどもストロークするとロッドが円運動するためにスカッフ変化があり車体とタイヤの位置関係がズレてしまう問題がある。

余談ながらこの問題をスグリを入れたブッシュで解決しようと試みたのが日産が1994年に市販化したマルチリンクビームサスペンションである。

一方、ハイパワーを受け止める4WD系はマルチリンク式と差異があるがFFも決して悪くない。不快な突き上げ感なども無く充分レベルの高い走りを実現していた。

ギャランは、先代までのマークII的なハイソ感覚から脱却して生命的な力強さを表現したボールドなセダンという新しい立ち位置で勝負をした。そこに三菱らしいハイテクが散りばめられておりカーオブザイヤーを受賞するのも納得の力作だった。
試乗車は複雑な機構は控えめで信頼性が高く、基本がよくできた真面目なセダンだった。



このギャランが以降のギャランの方向性を決定づけ、2005年に国内販売が終了するまでのイメージ的な原典になったが、特に痛かったのは試乗車の次期モデルに当たる92年発売の7代目が全く不評で評判を落としてしまったことである。バブル景気の最中にイケイケで開発されて大きく上級指向になって女性からの支持を得るためにデザインを変えて、キャビンも小さくしてしまった。同じようにカペラもアコードも3ナンバー化で失速し、ブルーバードもコロナもバブルで踊らされてしまった。(オースター後継という控えめなキャラゆえに地に足の着いたプリメーラはモデルライフ的にもバブルに踊らされずに済んで被害が少なかった)

このクラスのセダンがマーケットのボリュームゾーンで良い技術が集まってきた、という素晴らしい時代の頂点にあった一台がギャランであり、先に試乗したブルーバードだったんだなとしみじみ思う。三菱の名作に触れることが出来てオーナーに感謝申し上げる。

2001年式プリウスプレミアム21

~0→1にした革新的なクルマ~

1997年、「21世紀に間に合いました」でデビューしたプリウスは世界初の量産ハイブリッド乗用車である。世界初のシリーズパラレルハイブリッドTHSを搭載して当時のガソリン車の約2倍の燃費を達成した。日本国内で発売し、世界中の注目を集めた。

初期の改良点を織り込んだ上で2000年に初のマイナーチェンジを実施した。このマイナーチェンジ版は燃費を向上させながらバッテリーの小型化でトランクスルー機能の追加やトランクスペースの拡大(362L→392L)、ウォッシャータンクの容量拡大(2.5L→4.1L)など地道な改良が施された。このモデルから欧州や北米に輸出されて自動車先進国はハイブリッド車を知り、恐れをなした。



プリウスの特徴的な心臓部であるTHSはE/Gと駆動用モーター、発電用モーターを持っている。後退と発進はモーターによる駆動のみで行われるが、モーター性能を超える場合にE/Gからの動力を混ぜて足し合わせて走行している。なのでハイブリッド車の最高出力はシステム出力で示されてガソリンE/G+モーターの最大出力を掛け合わせた(≠単純和)値になる。例えば今回試乗した2001年型プリウスは100ps程度とされる。

モーターだけで駆動の全てを賄うシリーズハイブリッドはシンプルだが、これだと最高速度までカバーする大きなモーターが必要になるのと高速域でE/G単独運転ができなくなる。

一般走行時にE/Gがかかっているが、この時の運転状態は効率MAX状態なので穏やかに加速していたとしてもE/G回転数は高め一定で回っている。

E/Gには燃費が最良になる「燃費の目玉」という領域があるがここをめがけて運転している。それが例えばN回転/Pキロワット、などと決まっている。

走行するときに必要な駆動力を算出し、最大効率点のE/Gパワーよりも要求が小さければ、駆動力を全て電気に変換してモーターだけで走らせるか、必要なパワーだけでE/G駆動する。余剰動力は発電モーターを使って電気に変換して貯めておけば無駄にならない。一時的に踏み増したときは駆動力がE/Gの動力を上回る場合、バッテリーからモーターを駆動して補助するが、全開加速時はバッテリーに蓄えられた分の電力も動員してモーターを使う。

プリウスの低燃費の本当の秘訣はアイドリングストップでも発進時のモーター走行によるものでも無く、E/Gを常に燃費最良点に固定して使用している点であることは意外と知られていない。

いままでのICE車とは違い、E/Gが直接動力性能に寄与しなくて良いので極端に低出力低燃費の性格に振り切っていたのが初期モデルだ。現代も残る1NZ型にアトキンソンサイクル(遅閉じミラーサイクル)を組み込んだ1NZ-FXE型E/Gは58psしか発揮しなかったが、モーターが33kW(44.9PS)と組み合わせれば、およそカローラ並の動力性能を持つとされていた。ただ、前期型は動力性能が実用ギリギリで伊勢湾岸道を走らせると亀マーク(出力制限警告灯)が点灯して速度が思うように出なくなった苦い思い出がある。



今回試乗したマイナーチェンジを受けた後期型ではE/Gを73psまでパワーアップさせ、モーターも一時的にアップする制御や回生強化を行った結果バッテリーも小型化しながらもカタログ燃費は28.0km/L→29.0km/Lまで向上させた。

前期型には幸いにも運転経験があるが、後期型は運転したことが無かった。今回は駐車場からの移動時にドライバーを買って出て短時間だけ運転させていただいた。

試乗車はハチマルミーティング2024にエントリーしていたプリウスである。ユーロPKG風だが、Rrブレーキがドラムなので丁寧に仕立てられたユーロPKG風である。車高が少し落とされていたり、ピンストライプが入っていたり、北米仕様の本物部品が着いてたり、オーナーの色にしっかり染まっているものの、初代プリウスの良いところがスポイルされない範囲に留めてあるのはオーナーの見識である。



ちなみに実際のユーロPKGはRrディスクブレーキやRrバンパーR/F(左右を繋ぐブレースとして活用)を装着して欧州で見られる走行条件に適合した成果を日本仕様で味わえるセットOPTである。

久しぶりに運転席に座るとプリウスのパッケージングの気持ちよさは1mmたりとも色褪せていない。着座姿勢そのものがアップライトで気持ちよく、視界も開けている。アップライトでキャブフォワードでセンターメーター、という2000年前後のトヨタが空力性能(前方投影面積が悪くなって不利)をCD値低減で相殺して実用化したインテリジェントパッケージだ。

アメリカはカリフォルニア州に設立されたCALTYでデザインされた初代プリウスは3BOXセダンの形態を取りながら異様とも言えるずんぐりむっくり度合いはお世辞にもカッコイイとは言われなかったが、一目でプリウスだ!と分かる個性を持っていたし私はとても好意的にこのクルマを見ていた。

キーをさして捻るとセルは回らないが「READY」の表示が出る。デスクトップPCの様なスタートスイッチが現われるのは2003年の2代目まで待たねばならない。

左手でDレンジに入れた。ガングリップタイプのコラムシフトは操作しやすく
サイドウォークスルーをも実現していた。後年のミサイルと称された交通事故が増えた時期でも、初代がニュースになる事はよっぽど無かった事実がこのシフト機構の優秀さを端的に物語っている。

2023まで継続採用されていた足踏み式PKBを解除し、ブレーキを離すとEMVはEVであることを淡々と表示していた。この走り出しで一体何人のオーナーがドヤ顔をしてきたのだろう。

初代が売られていた当時、THSの原理などをよく知りもしないまま強めにアクセルを踏んでしまっていた。ジワッと踏んであげればちゃんとEV走行で走り出すことが出来るし、60km/h程度までちゃんとモーター単独で走行が可能だった。ショック無くE/Gが始動すると、EV走行が終わった「がっかり感」はあるものの、NVもよく躾られていた。当時としては珍しい2点+トルクロッド式のE/G懸架方式が採用されて振動伝達には有利な方式が採られていたのである。新しい時代の乗り物を感じさせるNV性能は、現代のTNGA群にも引き継がれて欲しい美点だった。



ルートは上り坂があったりカーブがあったりしたが「ホントにEPSなの?」と思うほどラックEPSのフィーリングは自然だし、登坂時にアクセルを踏み増しても、暴力的な加速はしないまでも、スーッと車速は上がってコーナーも不安感無くクリアした。ここはオーナーの手が入っている部分だとは思うが、初代前期型の低転がり一直線のタイヤはウエットグリップに難があって急制動時にABSが作動しても障害物を避けられるもののその手応えが希薄で冷や汗をかいた思い出もあったくらいだったので、こんなに気持ちよく走ることが意外だった。



我が儘を言って予定よりも長く10分程運転させていただいた。後年のもっと燃費も加速も良くなった世代が持っている不自然さや不快さが顔を出さないことは私にとってはとても意外だった。それだけ初代は在来型E/G車ばかりの市場で全く新しい動力源のクルマの味を作り込んだというエビデンスなんじゃ無いかと思う。初代プリウスがハイブリッド乗用車の世界を「0から1にした」功績は大きい。物体を引きずるときも静摩擦係数>動摩擦係数ゆえ、動き始めるときの方が大きな力を要するものだ。

一旦プリウスが世に出た後は「こうした方が燃費には良いんです」と理屈を並べれば不便で不自然なことでも平気でやってのける。でも最初から違和感の塊のようなクルマを世に出しても受け入れられずに大事な技術が花開かなくなったはずだ。

動力性能不足やカックンブレーキは初代でも指摘をされてきたが、その他のヘンな感覚を「特別なハイブリッドカーだから」と様子見で済ませ続けた結果が空前の大ヒットを記録した後で指摘が増えた3代目プリウスのブレーキ抜け問題だったのかもしれない。

肝心の燃費は21.6km/L。そんなにエコ運転に徹したわけではなかったが、2000年前後のモデルを集めても上り坂もあるコースをたった10分サラッと乗っただけで21.6km/L出せる車種はプリウスくらいだろう。



私は「所有するならMT限定」という宗教的縛りを課しているが、もしもこれに背くなら初代プリウスは所有してみたいクルマの一つだ。今回の試乗で歴代全てのモデルを単独運転した経験を得ることが出来たのだが、初代の力作っぷりは特筆ものである。何回も書くが、欧米先行の自動車技術のなかで日本人の英知を結集させた世界初の量産ハイブリッドカー、という名に恥じぬ実力を今も失っていない。

是非、THS車のオーナーもそうで無い人もオーナーの方が2002年に製作されたプリウスドライビングシミュレータも面白いので体験してみて欲しい。



ただ、私のようにこのクルマに興味を持ったとしても初代プリウスのチーフエンジニアだった内山田氏が会社から離れたと同時にニッケル水素電池の補給が途絶えたらしいので維持しにくくなっていることは間違いない。初代が27年前と言うことを考えれば立派なクラシックカーゆえ仕方が無いという理解もできる。ただ1970年代までの旧車とは違い、電子部品のちょっとしたNGだけで走れなくなってしまうハイブリッドカーに代表されるエコカーをネオクラシックとかヤングタイマーと呼んで維持する事は今後とても難しくなってきてしまうのではないかとも感じた。

貴重な初代モデルに載せていただきオーナーに感謝申し上げる。
Posted at 2024/12/10 23:23:35 | コメント(4) | トラックバック(0) | 感想文_車レビュー | クルマ

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