以前のブログで、RAVPower Wi-Fi SDカードリーダー(6,700mAhバッテリー内蔵)と記述した機材について使ってみたところ、長期にわたる旅先での各種データ管理に有効だと思いましたので、同様のお悩みをお持ちの方の一助になればと思い少し詳しく紹介させていただこうと思います。興味のある方はご一読ください。
皆さんは、泊りがけで旅に出かけた際の動画や写真のデータは、どのように管理されていますか。最近の動画は4Kの物も一般的になってきて、一日で100ギガを越えるようなデータが生まれることも珍しくは無いと思います。
一番手っ取り早いのは、ノートパソコンを持参することでしょうか。その次にメモリーカードを必要な枚数揃えることですかね。最近はメモリーカードも安くなってきたので、この方法は現実味のある方法かもしれません。
しかし、動画の撮影に興味を覚えた今春以降、私はメモリーカードからポータブルHDDに直接データを転送できる器材があるのではないかと思い探してきました。しかし、価格が高かったり速度が遅かったりと、あまり良い評価のある器材は見つかりませんでした。
ところが、最近YouTubeでハーレーダビッドソンに乗っている方の動画を見ていた時に、旅先でのデータ管理がこの器材で解決したとおっしゃっているのを発見しました。早速この方の紹介している機材をネットで検索してみたところ、転送速度についてはあまり良い評価ではなかったのですが、なにより価格がリーズナブルでした。私は直感で「これだ!」と思い、ネットで探して購入しましてみました。
この器材の型式名はRP-WD009で、サンバレーという中国の会社が作っている物です。寸法は11.3 x 7.6 x 2.5cm、重量は199.4gです。外観は写真のとおりで、少々厚みはありますが手のひらに収まるサイズです。
AC電源は不必要で本体に6700 mAhのバッテリーを内蔵しています。大型のスマホ並みです。なお、本体に充電しながら他のデバイスを充電してはいけないと書かれているので、明確な記述は無いのですが、本体を充電しながら各種機能を使うことも禁止ととらえた方が良いと思います。接続できるデバイスの上限ですが、HDD等及びメモリーカードともに2TBです。
本体右側面に電源スイッチ
左側面に、メモリーカードスロット、転送開始SW及びWi-Fiの速度変更SW
上部のゴムカバーが付いている中に、LANのコネクタ、USB―Aポート(デバイス接続用)及びUSB―Cポート(充電用)があります。スイッチ類はこれだけです。
この製品のメーカーの謳い文句を引用させていただくと、「RAVPower FileHub "RP-WD009"は、多機能型ワイヤレスカードリーダーです。この1台でファイル共有やファイルのバックアップ、SDカードデータの保存などのデータ管理から、Wi-Fiルーター機能、モバイルバッテリー機能なども兼ね備えた便利なマルチツールとなります。」だ、そうです。
では、以下個別にその使い方を含めて紹介いたします。
1 メモリーカードからHDD等にファイルを転送する
この機能が、私がメインに使おうと思っているものです。この機能に必要な物は、本体と外付HDD及びメモリーカードです。アクションカメラ等のメモリーカードはmicroSDなので、アダプターは必須です。SDカードサイズ以外のメモリーカードは使えません。外付HDDもUSBのバスパワーで駆動できる物が良いと思います。
まず本体にメモリーカードを挿入します。次に上部のカバーをはぐって、USB―AポートにHDDを接続します。次に本体右側面にある電源ボタンを5秒以上長押しします。するとWi-Fiとバッテリーインジケーターが点灯し、SDカードインジケーターが点滅します。
少し待っていると、SDカードインジケーターが点灯したままになるので、次に左側面の「SD→USB」ボタンをSDカードインジケーターが点滅を開始するまで長押しします。(数秒です。)この点滅が継続している間は、データをUSBに接続したHDD等にコピーしています。この点滅が点灯に変わると、コピーは終了なので、電源ボタンを長押しして電源を切ります。
私は試験的にmicroSDカードに10ギガの動画を入れてコピーさせてみたのですが、約10分かかりました。1分当たり1ギガといったところですね。仮に100ギガのデータをコピーするには単純計算で100分かかります。宿に着いてすぐにコピーを始めれば寝るまでには終わるでしょうが、夜遅く到着すると寝ている間に仕事をさせないといけないと思います。これをどう見るかは人それぞれでしょう。
ちなみに、コピーの終わったHDD内を見てみたら、「SDbackup」というフォルダが作成され、その中にさらに年月日時間付きのフォルダが作成されていました。そして、中を見たらちゃんと動画が保存されていました。
2 本体に接続したHDD等の中にある動画や写真をスマホで見る。
スマホに「RAV FileHub」というソフトをグーグルプレイ等で探してインストールし、本体に動画等の入ったストレージを接続して電源を入れます。次にスマホを本体のWi-Fi接続に変更します。パスワード等は取説に記載があります。インストールした「RAV FileHub」を立ち上げればOKです。次の写真は、HDDを認識しているスマホの画面です。
次の写真は、HDDのファイルリストを読み込んでいるスマホの画面です。
後は任意のファイルを選んでやれば再生が始まります。なお、本体左側面にある「2.4G/5G」ボタンを3秒間長押しすると接続速度の変更ができます。デフォルトは2.4Gで、ボタンを押すごとに5Gと2.4G/5G併用の3種類を選べます。それぞれのモードで個別にパスワード等の入力が必要です。
再生時間が本体の電池の容量内という制限はありますが、スマホのメモリー容量に関係なく大量のデータを扱えるのは便利だと思います。なお、本体には最大5台のスマホを接続することができますが、この5台が同時に動画等を見るとフリーズしてしまうような気がします。取説にも3台以下が推奨されるとの記述もあります。試してないので詳細は不明です。
ちなみに、仕様上のWi-Fiスピード:733Mbps(300Mbps@2.4GHZ、 433Mbps @ 5GHz)
規格:IEEE 802.1 1ac / 802,11nです。
3 HDD等の中にあるデータをスマホに取り込む。
上記2の状態で、ファイル管理の項目から写真等を選択してスマホにコピーすることができます。もっとも、今どきはカメラから直接スマホにコピーできるようですから使うかどうかは微妙ですね。なお、ファイル管理はコピーの他、移動、削除も可能です。
4 Wi-Fiが無く、有線接続しかないネット環境のホテルに泊まった
本体にLANケーブルの接続口があるので、ケーブルを持っていればホテルの部屋でWi-Fi環境を構築できます。
5 スマホ等に充電する。
本体内には6700 mAhのバッテリーを持っているので、本体にスマホ等をUSBケーブルで接続し、本体の電源を入れればすれば1~2回程度充電することができます。ただし電池が無くなればファイル転送等の機能も使えなくなるので、非常時限定ということです。
この他にブリッジ機能として、既存のWi-Fi環境にこの器材を接続して、その器材を起点に別のWi-Fi環境を構築できる機能もありますが、ここでは詳細は省略します。
いかがでしょうか。私としてはメモリーカードのデータコピーとHDDに保存した映像等をスマホで再生する機能を利用して旅先でのストレスを解消しようと考えています。ちなみにお値段ですが、私は7,693円(ヤフーショッピング、送料込み。)で購入しました。
この情報が、少しでもデータ管理でお悩みのあなたの参考になれば幸いです。