どうも、銀匙です。
台風が関東を通ってる時、スマホで暇つぶしをしていた私はとある記事を見つけました。
ヒューズチューン
第1印象はなんだそれ、でした。
ほら、ちょっと前にハイレゾ音源とかで音が良くなるマイクロSDカードとかあったじゃないですか。
あれもデジタル信号のデータファイルを格納するだけのSDカードを何かして何が変わるんだとか思って通り過ぎたわけですが(レビューも大喜利になってましたし)、こっちの方は一見道理が通ってるようにも見えるんです。
ヒューズはもともと過電流で焼き切れるように柔らかい金属を使ってる。
過電流でなくても使用すれば加熱し、使用後は冷えるので、膨張収縮を繰り返すので、ヒューズはおよそ10年程度で使用期限を迎える。
期限を超えたヒューズは規定電流より低い値で切れたり、配線抵抗が増えることがある。
よって10年以上経った車のヒューズを変えると本来の性能に戻ることで、設計通りに電流が流れ、車の調子が戻る(良くなる)。
へー、ふーん、ほー、ぐらいなんですが、やってる人が変わった変わったと言ってる人と、いや、解らんよこれ?といってる人に分かれてたので、やってみようかなと思ったわけです。
そもそも御年24歳のパジェロミニ君。
そして切れてもいないヒューズを途中のオーナーが替える筈もないでしょうから、下手すると24年物・・
うちのパジェロミニはNAの5MTでABSとかの装備もないXR-2というグレードなんで、ヒューズの数は比較的少ない筈なのですが、それでも室内とエンジンルームにあるヒューズボックスを調べると、これだけありました。
●平型ヒューズ(予備含め)
10Aが5つ
15Aが10個
●ヒュージブルリンク
20Aタイプ 1個
30Aタイプ 2個
40Aタイプ 1個
80Aタイプ 1個
平型ヒューズというのは平型の中でも一番大きい、初期から存在してるやつですね。こんなんです。
ヒュージブルリンクというのは結局はヒューズなんですが、ディーラーいわく、規定値に達しても突入電流なら見逃すといった特殊な動作のあるヒューズという事らしいです。事実上専用部品ですとの事だったので、純正在庫を探して買いました。1個800円位しますが、24年前の車の純正部品があるだけありがたい。
ヒューズとヒュージブルリンクすべて合わせて5000円くらい払いましたかね。
で。
取り替える時に、ヒュージブルリンクの方は出来なかったのですが、平型ヒューズの方はひと工夫してみました。
ラジコンとかでよくやる、端子部を鉛筆で塗りつぶすやつです。
雑ですが、いつもまぁこんなもんです。
え?これの効果?なんか接点同士のミクロな凹凸をカーボンが埋める事で、接点間スパークが減って導通抵抗が減るとかなんとか言われてた気がしますけど、ラジコンやってた時にちょっとでも電池寿命が延びればいいなあと思ってやっていた習慣ですから、正直効果を体感してるとかそういうのより、おまじないです。
おそらくは物理的に鉛筆の芯をこすりつけるので、端子についてる油分や汚れを削り取って導電性が回復するとか、そんな程度なんじゃないでしょうか。
後は地味に1つずつヒューズを抜いて、エアブロワで埃を飛ばして、端子を鉛筆で塗った新しいヒューズを差して、の繰り返し。
ヒュージブルリンクはエアブロワだけですね。
80Aだけネジで端子が止まってるので、軽く緩めてあげる必要があります。
ヒュージブルリンクはエンジンルーム側にまとまっています。
ケースついてても結構埃が入ってますね。
私は作業中、バッテリのマイナスは抜いてました。
最近のハイブリッド車とかだとバッテリを外すときに別のバッテリを繋いだりするようですが、うちのは消えてもカーオーディオの設定位なので、単純に外します。つまりディープシャットダウン。
で、どうだった?というのが皆さんの関心事だと思うのですが、分かんないレベル、というのが正直な所です。
加速の時にもう一息分良くなってくれたような、いや変わらんだろというような、もうほんと、そんなレベル。
劇的にエンジン静かになったーとか、すげー加速ーとか、そういうのは全然ありません。
予定通りというか、そりゃそうだなというか。
そもそもこのチューニングに反対的立場を取ってる人のコメントに、それならハーネス全交換しないとダメやんか、みたいなことが書いてあって、まぁそうやねと頷いてました。
ご存じかもですが、実は家で使ってる延長コンセントタップとかの配線って、寿命はおよそ20年とメーカーは言っているのです。
しかし30年以上使ってるケース、ざらにありますよね。
なぜなら家の中の配線は変えられても、家の内側、つまりブレーカーから各部屋までの配線なんて取り替えないでしょう?マンションなんて電線から取り込む受変電設備からコンセントまで結構な距離がありますが、変えてるわけがない。
更に言えば、切れたりしない限り、発電所から自宅最寄りまでの電線がそんなに定期的に取り替えられてるかというと、あんまり見たことないと思うんです。
でも普通に電気は来て、機器は動いてるわけです。
オーディオマニアでもコンセントから機器までの話はこだわるのに、コンセントより内側については不問にされてるやん、というのはタブーな指摘らしいです。はい。
ま、それはおいておいて。
で、じゃあ変わったという人はプラシーボなのかというと、そうじゃなくて思い当たることが1つあるんです。
それが先ほど言った「ディープシャットダウン」です。
簡単に言えばバッテリーのマイナスを30分から1時間程度外してしまい、ECUとかメインコンピュータのコンデンサに溜まった電気をすっからかんにすることで、コンピュータ類にリセットをかける行為です。
リセットをするとECUは現状把握を再度行いますから、経年変化した現状のエンジンや諸々の状態に合わせて最適化をしてくれるんです。
こっちの方が効いてるんじゃないかなと。
うちの24年物のパジェロミニでさえ、ディープシャットダウン後にエアコンやファンを全部止めて10分ほどアイドリングすると再学習しますと書いてありますので、ディープシャットダウンしたらエラーになる車を除けば、5万キロとか10年経ったとか、そんなタイミングで1度ディープシャットダウンしてみるといいかもしれません。
なにせタダですからね。
うちの車は納車後何度もディープシャットダウンしてるので、今更驚くほどの変化がないのも仕方ありません。
ポイントはバッテリを外す時間で、5分やそこらではコンデンサから電気が完全に消えません。なので普通のバッテリ交換作業ではディープシャットダウンにはなりにくいです。
先程も書いたように、30分から1時間は外しておいてください。
ダメな車種でも警告灯が付くくらいの影響ならディーラーでお金払えば消してもらえるとは思いますが、悪影響の範囲や対応費用はディーラーさんとご相談ください。
でも、ミニじゃないパジェロは確かダメだった(警告灯点灯)はず。
私の場合は24年物のヒューズはちょっと怖いからという精神衛生的な予防交換という意味もあるので費用が掛かってもしゃあないだったのですが、結果としてはヒューズチューンは割と金かかる割に効果はよくわかりませんよ、というスタンスです。
ちなみに交換した古いヒューズも一応トランクに放り込んであります。
この先部品がなくなっていくのは自明の理ですからね。念の為。
それでは、この辺で。