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銀匙のブログ一覧

2022年12月25日 イイね!

Eマウント純正レンズの使い方。

御無沙汰しています、銀匙です。

さて、タイトルの通り、Eマウントは初期のNEX-3からずっと使っているのですが、何台も使ってきたのはボディの方で、純正レンズの方はあまり使っていません。
なぜなら、

 性能対値段のバランスが悪すぎるから

です。

特にα7が出た後の、いわゆるFEレンズには泣かされました。
買う時の値段だけでなく、性能にも泣かされました。
それで買って1~2回使って出来にしょんぼりして売る、下手すると買う前の店舗内試使用で「あー・・」となって買うのを止めたのも1度や2度ではありません。

ただ、SONYだけが単独で自爆してるかというとそうでもありません。
ニコンもキャノンもオリンパスもパナソニックも、シグマやタムロンでもライカでもツァイスでもそう変わりません。

私はレンズには

 「持って外出出来なければ、肝心な時に使えなければならない」

それだけを基準に、持ち続けるか下取りに出すかを決めます。
前者は主に値段、後者は望む撮影状況下での応答と仕上がりです。

どんなに素晴らしい性能のレンズでも、30万40万する物を雨天の中鷲掴みにして無造作にカバンに突っ込むなど無理です。
その挙句、撮影して緑のゴーストが何重にもべったり貼り付いてたり、そもそもピントが迷ったり合わない合わせられないなどではお話にならないのです。

華やかな桜並木に僅かに乗る寂しさを緻密に切り取れるか。
夏のじめりとした蒸し暑い青空をその通り撮れるのか。
黄金の稲穂が一面の海となって見えた時、ゴーストなく撮れるか。
紅葉してる木を見上げ、逆光ごしに透ける葉脈を撮れるのか。
一面の銀世界で陰影と冷たくも柔らかな雪の膨らみ撮れるか。
満月にしっかりピントを合わせて画面一杯に大きく撮れるか。

 カメラを持つに値する出力か。
 撮りたいと思った時に、カメラはそこにあるか。
 スマホのように持ち歩けるか。


無論1つ1つの状況にそれぞれ適切なレンズを割り当てますから、上記を全て1本でやれとは言いません。
そんなレンズはありません。
それぞれそうおかしな要求では無いと思うのですが、FEレンズとして考えると叶えてくれるレンズはほぼありません。
そしてフルサイズレンズになると、それに加えてとても重く、かさばるようになります。
別に何本も携行しなくても、重さは単純に機動力を奪います。
持ちたくなくなるのです。
ミラーレスカメラは一眼並みの画質を、一眼より遥かに軽くコンパクトに持ち運べることこそ正義です。
重くてデカイので良かったなら、別にD3X辺りの一眼レフで良かったのです。


さて、そんな初心に帰り、じゃあEマウント純正レンズで使えるものは何もないのか。
そんなことはありません。
じゃあ例えば何を、どう使えば良いのか。

私が手元に残している3本を、ボディや使い方と合わせて紹介します。


1つめ。
SEL16F28 & NEX-5R


SEL16F28は、普通の呼び方で言うと16mmF2.8のレンズです。
APS-C専用レンズですから、35mm換算でいうと24mmF2.8です。
このレンズは、SONYがNEXというミラーレスカメラを売り出す為にNEX-3と同時発売した2本のうちの1つ。
極めてシンプルな5群5枚のレンズ構成、最短24cmから撮影可能、軽く絞っても円形を保つ円形絞り採用、
そして何よりも

 長さ2cm、重さ67gのAFレンズ。

という事です。

これをAPS-C系Eマウントボディの名機であるNEX-5Rに取り付けます。
電子水準器搭載、オールドレンズにも使える悪食受光部、レスポンスよく静かなシャッター、つるりとして服に引っかからないボディ。
そして極めつけは重量276gという軽さ。

 総重量、343g。
 幅11cm、高さ6cm、奥行6cmというサイズ。

現在のフルサイズ一眼ではボディどころかレンズ単体ですらこれより遥かに重く嵩張る物もザラです。
その用途は何か。

ずばり、昼間の風景、です。
スナップショットから朝焼けから夕陽まで、いわゆる明るいうちの風景を収めるならこれでいいのです。
散歩のお供でも良し、出張のカバンに放り込んでもよし、新しいレンズと比較するスタンダードレンズとしてよし。
機動力を阻害しない重さ、大きさ、その中で24mmという広い世界を適切に切り取れる能力。
このレンズはパンケーキサイズを得る為、パンフォーカスならF6.3かF8で撮影する事を求めます。
Pモードやカメラお任せモードで撮るとロクな結果が得られないのはレンズ特性とカメラプログラムの回答が異なるから。
なのでひと手間、人間が手間をかける必要がある。
かけた結果はそれぞれでご確認を。
カメラボディの世代的な問題とレンズのFの制約のせいで夜景や室内では無力です。
決して汎用とは言えないレンズですが、用途はあるのです。
ちなみに5Rのボディは中古で2万くらい、SEL16F28は中古で1万くらい。計3万で揃うのです。



2つめ。
SEL1855 & NEX-6


SEL1855は、普通の呼び方で言うと18mm-55mm F3.5-5.6のレンズです。
APS-C専用レンズですから、35mm換算でいうと27mm-82.5mmです。
このレンズは、SONYがNEXというミラーレスカメラを売り出す為にNEX-3と同時発売した2本の残り1つ。
最短25cmから撮影可能、軽く絞っても円形を保つ円形絞り採用、
SEL16F28ほどではないにせよ、194gという軽さと6cmという長さ。

これをAPS-C系Eマウントボディでファインダを持つ最小最軽量の名機であるNEX-6に取り付けます。
電子水準器搭載、オールドレンズにも使える悪食受光部、レスポンスよく静かなシャッター、SEL1855と組み合わせるとファストハイブリッドAFも使えます。
重さは5Rより少し重い345g。

このセットの総重量は539g。

つまりはミラーレスカメラの王道である、28-80というズームレンズをつけた一眼並みの性能を、掌のサイズと重さで実現した組み合わせです。

ファインダがあるので逆光に立ち向かったり、厳密なピント調整やフレーミングも可能です。

一方で、9群11枚というレンズ構成ゆえ、解放Fが3.5(5.6)まで下がること、そしてパンフォーカスならF6.3(出来ればF8)での撮影を求められます。
メーカーも気にして一応手振れ補正(OSS)はつけてくれましたが、それを加味してもSEL16F28より遥かにシビアな扱いが求められます。

ゆえにボディを両手と額で押さえられる、ファインダ付のNEX-6で扱うのがベストなのです。

では、用途は何か。
お供、です。

例えばdp0のような癖のあるカメラを主兵装として装備する時のサブとして。
例えば家族でちょっとしたお出かけして、どんな状況を撮影するか分からない時に。
例えばふらりとドライブに出かける時。

28mmという準広角から82mmという中望遠まで幅広いレンジで対応してくれるので、とりあえずの1台として頼みやすいのです。
それでいて雲を白1色のベタに写すような間抜けではありません。
こちらもカメラボディの世代的な問題とレンズのFの制約のせいで夜景や室内では無力です。
確かにRX100M3の290gよりは重いですし、嵩張ります。
でもファインダの質や、レンズの出力結果は格上です。
ミラーレスとはかくあるもの、そう一番純粋にSONYが表現した組み合わせだと私は思うのです。
なお、NEX-6のボディは中古で3万、レンズは中古で1万円位、合計は4万見ておけばいいです。


3つめ。
SEL1670z & NEX-6


SEL1670zは、普通の呼び方で言うと16mm-70mm F4通しのレンズです。
APS-C専用レンズですから、35mm換算でいうと24mm-105mmです。
このレンズは、1つ目と2つ目のイイトコどり。そしてツァイスブランドのレンズです。
広角は24mmから、解放Fは望遠側でも4を確保しており、なおかつ105mmまでズームできます。
円形絞りも採用しており、ファストハイブリッド、手振れ補正も対応しています。
ただし最短は35cmから、そして長さは7.5cm、重量は308gに達しており、上の2本よりも劣る面はあります。
なにより中古でもレンズだけで4万以上。新品なら7万以上です。

NEX-6の紹介は上でしましたので、総重量だけ言うと653g。

一眼でも28-80レンズの上位互換として存在していた、24-105mmレンズ版というわけです。
こちらはSEL1855よりレンズが重くなり、長さが長くなる分、SEL1855より手振れのリスクがシビアです。
ゆえにこれもボディはNEX-6が適切でしょう。
もちろんご予算があればα6600でも良いのですが、お値段以外にも重く、大きくなることを忘れてはいけません。

話を戻して、このセットの用途はというと、旅行です。
国内だろうが海外だろうが旅行での高画質で残したいほぼ全ての状況を網羅してくれるでしょう。
パンフォーカスならF5以上である方がより良いのですが、割とカメラのPモードなどに任せても追従してくれます。
旅において、意外と夜景の用途は少ないですからね。
ただし暗い室内の場合はF4まで絞りを開けても厳しいので、そういう時はスマホ使ってください。
お金を出しても全てを解決してはくれないのです。
とはいえ、慌ただしい旅行でレンズ付け替えるとゴミが入りやすいため、つけっぱなしでいけるという価値は思ったよりも高かったりします。
画角を割り切れるのであればSEL1855の方が壊れた時のダメージは少ないです。
それと、これは意外かもしれませんが、ツァイスブランドといってもSEL1855との「画質的な差異」はそうありません。

それだけSEL1855が優秀とも言えますが、このSEL1670zの投資額から期待しすぎてがっかりしやすいレンズとも言えます。
とはいえレンズで4万、NEX-6で3万の計7万ですから、上2つのセットを両方買えるのです。

このように、ソニーのEマウントレンズはほんの少しを求めるだけで急激に値段が跳ね上がるのですが、SEL1670zはまだ納得できる方です。
ちなみに、更なる広角を純正で求めるとSEL1018となりますが、あれはダメです。マゼンタフリンジや歪みが酷いです。
それならシグマのdp0か、フォクトレンダーのウルトラワイドヘリアーの12mmF5.6等を勧めます。
実は星景写真ならRX100M3が精度よく使えたりします。

とはいえ、この3つのレンズでは葉脈が見えるほどのマクロとか、画面いっぱいの人物や月面とかは撮れません。
マクロなら50mmF3.5マクロ、人物ならシグマの60mmF2.8Artを揃えておけば大体間に合うと思います。
月面クラスの超望遠を望まれるなら、SONYのRX10M3かM4、ニコンのB700かP1000など、1インチか1/2.3インチ受光部に専用レンズを組み合わせたコンパクトでないコンパクトカメラを勧めます。
何でも一眼でと考えず、適材適所で行く事が肝要です。
35mm換算600mm相当のレンズなんて、一眼フルサイズ用なら100万クラスになりますからね。

というわけで、純正Eマウントで残した3本のレンズの御紹介でした。


では、では。
Posted at 2022/12/25 17:08:23 | コメント(6) | トラックバック(0) | NEXとオールドレンズ | 日記

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「砂遊びに見る4WDの有効性 http://cvw.jp/b/161516/47369562/
何シテル?   11/26 21:42
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