原人閑居為不善、無所不至的改造 （8） ろくろっ首リモコン

冒頭のタイトル画像は米国ダン L. フェイン氏による特許：　自動車用自動痰壺（たんつぼ）である。このような偉大な発明の足元にも及ばないが、原人が工夫した改造について今後折に触れてご紹介申し上げます。

原 人 閑 居 為 不 善（ゲンジンカンキョシテフゼンヲナス）、無 所 不 至 的 改 造（イタラザルトコロナシテキカイゾウ） である。
なお、原人閑居の話題については、こちらも参照されたい。

おかりしました 妖怪ろくろ首とはこのようなお化けをいう。今回の改造は通常3 m弱のウィンチリモコン・ケーブルをろくろ首のように長くしようというものだ。林道ではまったときはウィンチの操作に自由度がほしい。ワイヤレスリモコンというものもあるが、電波法上合法でないらしい。

３極（芯）ケーブル 材料のその１はホーマックで買ってきたソフトゴムの3極（芯）ケーブルである。ごわごわの純正リモコンケーブルに比べ、柔軟なので使いやすそうだ。ケーブルの直径は8 mmと純正リモコンケーブルの6 mmより太い。

コネクタTHB391 材料のその２はタカチ電機工業の防水ケーブルコネクタ THB391 2個。それと異なる径のケーブルをシールするゴムブッシュだ。ウィンチは泥濘や雪の中で使うことが多いため、絶対の防水が必要である。

説明書 これが説明書だ。中央でビスで電線を固定し、両端ではブッシュで締め付けて水が浸入しない構造になっている。今回は標準の7 mm～9 mm径のケーブル用ブッシュに加え、5 mm～7mm径のケーブル用ブッシュも購入した。ブッシュは10個単位で売るのでクヤシイ。

リモコン そして材料その３はWARN純正リモコン（３pinタイプ）である。両端から70 cmの所で惜しげもなく切断する。どうして70cmかというと、防水コネクタが地表の泥や雨水につからないため、車体前面のリモコン受け口の高さ、手に持ったハンドピースの高さを考えてのことだ。

リモコンケーブル リモコンケーブルのコネクタ側切断面の３芯のトポロジーは時計周りに赤→黒→緑である。

延長ケーブル 一方延長ケーブルの一端のトポロジーは反時計周りに赤→黒→白となっている。これは都合がいい。３極のコネクタは４、3、2 番の受け口に線をつなぐようになっており、コネクターの4を赤、3を黒、2を緑・白とすれば正しく結線できる。

線剥き 色線を剥くのは20 mm、そのうちの先端6 mm部分で銅線を出す。

結線 そうして各色線のトポロジーと受け口の番号に注意しながら結線を行う。結線は穴の横にあるネジで銅線を締め付けることによる。そして、くるくるとケーブルグランドを回して強く締め付けるとゴムブッシュが締まって防水となる。

完成 はい、うまくできました。実際にジムニさんでテストすると正しくウィンチが作動しました。

百均ケース 100円ショップで買ったちょうどいいケースがあったので、それに入れておくことにしました。本日の工作終了です。実は前回の「なんでも前掛フック」はこの長いケーブルを引っかけておくためのものでした。

閑居改造シリーズ
原人閑居為不善、無所不至的改造（１）長押槍掛（なげしやりかけ）
原人閑居為不善、無所不至的改造（２）引立轅(ながえ）
原人閑居為不善、無所不至的改造（３）伊能図生成工夫
原人閑居為不善、無所不至的改造（４）からくり引出し
原人閑居為不善、無所不至的改造（5）空力雪樋（ｸｳﾘｷﾕｷﾄﾞｲ）
原人閑居為不善、無所不至的改造（6）春待原人閑居小工夫
原人閑居為不善、無所不至的改造（7）なんでも前掛フック
原人閑居為不善、無所不至的改造（8）ろくろっ首リモコン