お盆から半月が経とうというのに、この暑さは何でしょう。
もう何十年も前から山へ出かけるたびに、
この川で泳いだら気持ちいいだろうな~
そんなことを考えたものですが、一度も実行することなく来てしまいました。
地図にどれだけマークを書いたことか。
ふと、
もう川遊びすることもないかな…
そう思ったら、妙に悲しい気分になりました。
緊急事態宣言が出てコロナの治まる気配もありません。
そんな中、越境するのは気が引けますが、「できるだけ人と会わないように」と自分に言い訳して、伊賀方面へ出かけることにします。
午前は先日訪れて知った、加太越え鉄道遺産を回ってみます。
出発
06:20
国道23号線はけっこうな交通量。
流れも早く、左車線が70ぐらい、右車線はたぶん100ぐらい。
とても中央寄りは走れません。
気温は暑くもなく、もちろん寒くはなく。
06:40
桑名に差し掛かる辺りから交通量は半減しました。
どこへ消えてしまったのでしょう?
気がつけば75km/hを超え、緩やかな上りでも加速する余力があります。
ノーマルのCD90エンジンでもこんなに走るのね。
先日は間違って名阪自動車道にのってしまい引き返しましたが、今日は迷うことなく1号線へ。
07:50
国道1号線をしばらく走って、関から南へ。
25号線から関西線の鉄橋が見えます。
まずは大和街道架道橋。
08:15
このトンネル、過去に何度も通ったけれど、ちょっと変わってると思っただけで、歴史のあるものとは知らなかったな。
まだ涼しくはならないけれど、たくさん飛ぶ赤トンボの姿に、秋がそこまで来ていることを感じます。
イ(シバ)シ(工)業 砕石工場。
昔から一種異様な雰囲気だったけど、まるで廃墟のような様相。
これでも稼働しているらしく、構内を車が走る音が遠くから聞こえます。
ここではオートバイのお二人と言葉を交わしました。
早々に「出会って」しまいました。
大阪から浜松方面に向かうとのこと。
ご安全に。
08:30
鉄道遺産ですが、
「加太地区まちづくり協議会」で紹介されています。
ただ、パンフレットを見ても正確な位置が分かりません。
実際に訪れた人たちのブログを参考に、場所を確認しておきました。
大和街道架道橋の次に訪れる遺産は加太隧道。
R25からほんの50メートル離れたところにガートレールが途切れた箇所があり、そこから薮に入ります。
こりゃ知らなくちゃ分からないや。
08:45
それほど荒れた道でもありません。
でも斜面を滑り落ちそうになったので、途中から徒歩。
水路に沿って上っていったのですが、行けども行けどもそれらしい場所が見つかりません。
GPSの山地図を見ると、とっくに目的地を通過してました。
こういう時、役に立ちますね、GPSレシーバ。
林の中を迷走して、やっと加太隧道に到着。
トンネルの真上に『柘植地』の石碑?があります。
09:05
トンネルが見える場所。
「加太」の文字が見えます。
09:10
アケビがたくさんの実をつけています。
こんな気象状況でも、秋なんだな。
なかなか列車は来ません。
しばらく待っていましたが、あきらめてトンネルを離れたら「カタンコトン」。
そういうもんです。
大杣池
三重の観光スポットにはなっているようだけど、グルリには別荘?が並んでいて湖畔に近づくことができる場所が分かりません。
眺めてみたいという気にもならず、通過です。
09:30
賑わう時期もあるんでしょうか?
あまり使われているようにも見えない別荘が物悲しい雰囲気。
これはこれで嫌いな景色ではありませんが。
加太隧道の堅坑
道路から30~50メートル奥の林の中に煙突があります。
たまたま東大阪ナンバーのスクーターが停まっていたので分かりましたが、通過してしまうところでした。
大阪からスクーターなんかでよく来たもの…いゃ、自分の方が遠くから来てるか。
少し話しをして見送りました。
09:35
JRのOBさんなら、ご存知の人がいそうなものですが、何に使われていたものか、ハッキリしないようです。
この人の
ブログは実に面白くて、鉄道に興味のない自分も ほ~~~と感心しながら読ませてもらいました。
煙突と思われるその中。
現役の頃は、トンネルまで抜けていたんでしょうね。
名阪国道と並行したり、上を渡ったりしながら道なりに走ります。
と、おかしな形のゲートが。
脇の看板には「林道喜和谷線」とあります。
このまま入れそうなんだけど、かえって入りづらいです。
10:00
フラットダートを抜け、出口には「林道松田線」の看板。
林道だったんだ。
10:05
次は第165号架道橋。
ここは2週間前に来たばかり。
「林道板屋線」の南口に位置します。
今日は林道を走るつもりではなかったけど、鉄道遺産を回る道はみんな林道のようです。
外も中も 老朽化して傷みが進んでいますね。
10:15
こんどは板屋川に降ります。
水遊びする家族がいました。
こんな川が身近にあるといいなぁ。
10:20
板屋川橋梁
国道にかかる橋からふと見下ろすと、下流に小さな橋が見えます。
行ってみましょう。
10:35
加太川にある名無し橋。
水遊びに来たらしい親子と挨拶。
「おはようございます。 だいぶ暑くなってきましたね。」
10:40
加太駅
ここにも先日立ち寄ってます。
今日は雨除けの軒を設置する工事をしています。
何年か前に全体的な改装が行われたようで、古い写真にある駅舎とはずいぶん雰囲気が違います。
昔の方が良かったよね…
は言いっこなし。
人の営みの中で景色が変わっていくのは当たり前のこと。
いつまでも変わらない観光名所もアリでしょうけど、訪れるたびに変わっていく様を見ていくのも、ある意味旅の楽しみ方だと思うのです。
10:50
列車の本数はけっこう多いようです。
心掛けがヨロシイのか、駅とかトンネルでのシャッターチャンスはことごとく逃しております。
駅のすぐ東にある市場川橋梁。
加太川には何本も支流があって、地名は市場だけれど、市場川という川があるのかどうかは分かりません。
近隣には民家があるのでエンジンを止め、押して歩きます。
10:55
日差しは強く、気温も上がっています。
川で水遊びする人たちの姿も多くなってきました。
加太村の辺りにはコンビニはなさそうなので、亀山市街地まで戻ることに。
田舎では、マスクしない人がけっこういますね。
自分はいちおう着用。
感染リスクが減るとは思っていませんけどね。
オニギリとお茶を買ってリュックに詰めます。
360円也
11:25
川沿いの林道を奥に進みます。
水辺には鹿の足跡が残っています。
人の姿はありませんが、散弾銃の薬莢が転がっているので、気をつけないと。。
11:50
オニギリを食べ、短パンに履き替えて、川にトップン。
普通なら冷たくて入っていられないだろう時期なのに、日陰でも気持ちいい。
石を枕に川に寝っ転がって、ウトウト。
身体をツンツンするものが。
稚魚につつかれてました。
目を凝らして水中を見ると、川のいたるところを3~5センチほどの魚が無数に泳いでいます。
日の当たる場所に移ると、反射した陽が木陰にゆらゆらと光の文様を映してとてもきれい。
このところ暑いのもあったけれど、なんとなく気分が沈滞していて、気持ちの晴れることがなかったなぁ。
こうして寝っ転がって青空を見上げているだけで、癒やされます。
窪になっているところは、胸ぐらいまでの深さ。
泳ぐなんて何年ぶりだろう。
日が暮れるまでいるつもりだったけれど、もう充分。
14:10
揖斐長良川
流れに乗って、80弱で快適に走ります。
15:15
帰着
15:50
20年ほど前、兵庫県への往復で何度も通った加太村。
冬の明け方と夜中、暗闇の中 ヘッドライトに照らされた景色は、寂しく心細いものでした。
こうして訪れて過ごすことがなければ、暗く ただ通過するだけの土地のまま忘れてしまったでしょう。
長年の悲願、川遊びを満喫できたし、ずっと心のどこかに引っかかっていた加太村をめぐることができて、良い一日になりました。
本日走行:170km
消費燃料:2.7L
全行程
加太村西部
加太村東部