エピローグ？総括？

ちょっと留守をしている間に、実は納車が3日後だったりします。

今日は休みだったので次男の病院の付き添いに。
最早家族全員でのラストドライブは叶わぬ状況ですので、１回１回を更に大事に乗っております。
（でも、この２年くらいは漫然と乗ることは無かったかな？）

このクルマについて総括的なハナシでも…
長文スマソ

総じて
「オールマイティーに物凄く惜しいクルマ」
と云う印象でしょうか？

「スポーティ」と云うには若干足りないエンジン
→3000回転以上はパワフルだったけど絶対的な力はターボが上だったし、低回転の線の細さはクラッチミートに気を遣わせました。
「官能的」と云うには若干足りないエンジン
→高回転の音は中々にドラマチックですが、アイドリングや低回転でニャーニャーと音がしたり、低回転域の排気音が後席でこもるのは微妙かな？（このエンジン故と思って気にしなかったけど）
「ジェントル」と云うには若干足りないエンジン
→滑らかに回っているけど決して静かでもなく、燃費も良くはなかったし、排ガス性能もそれなりでした。
「スポーティ」「ジェントル」と云うには若干プアな足回り
→硬さとしなやかさはどっちつかずの面もありました。
微妙なシフトフィール
→スポーティなショートストロークではないけれど、かと言って官能的なフィールでもないし…
「プレミアム」を名乗るには若干足りない質感
→コスト度外視の面もあるのだけど、タイヤノイズや内装のガタつきなんかはやはりコストありき？
尤も、プレミアムになってたら買えなかったですね（笑）
「ファミリーユース」にはマニア過ぎる走り
→足回りは街中はやっぱり硬いよね。高速道路は良かったけど。


『「スポーツ」「官能」「プレミアム」「ラグジュアリー」などなどのいいとこ取りを目指したけど全て微妙に手が届かない』
クルマだったのかも知れません。

でもね。

やっぱり唯一無二、ミュージアム物の名車だったと思います。

・シンプルでスマートな造形（内装もね）は今でも眺めると「良いなぁ」って思います。この繊細なデザインは現在の車には無いです。（S４のマッチョ系＋これ見よがしなスマートさ風とは全然違う）そして前方の見切りの良さも現行のスバル車は及ぶべくもありません。外から見てよし、乗って見てよし、物凄く「スマートな」クルマでした。
・運転を楽しめるクルマとしては文句が無いです。大絶賛します。
マルチシリンダーならではの滑らかで自然なトルクが出るエンジンをマニュアルで操って、音や程よいパワーを愉しむ。ダウンサイジング化が進む中、中々の贅沢だったと思います。硬い足回りも決して脳味噌が揺すられるような変な振動は来なくて、高速では安心でしたし。そしてマッキントッシュの音楽環境も素晴らしかったです。最初は低音域と高音域を強調するあまり「？」な音だったのですが、何も強調せずフラットにしてメインボリュームだけ上げて聴くと素の音の良さを味わえました。移動空間が運転モードと音楽モードの両方で楽しむことができました。
・あまり出したくないけど「コスパ？」
この内容でこの価格は世界広しと云えどもこれしかなかったんじゃあないかな？

と云う位、最初に挙げた短所？も含めてベタ惚れのクルマです。

「だったら替えなきゃいいじゃん」
との声も当然あるのですが、いくら手を掛けても徐々に経年劣化は進んでおり、ワタシが運転している時ならまだしもヨメが乗ってて突然自走不能になったら困るだろうし、もうヨレヨレになってくのを見届けるのも辛いし、かと云ってあと何年経っても手放す時は辛いのは変わらないだろうし、そして動態保存をする程の財力は無いし…って考えた結果なんです。

始まりには終わりが必然なのでこのクルマを降ります。
（みんカラ当初の40歳まで乗る宣言は公約果たしました）
しかし、いつか振り返るであろう愛車遍歴では既に１位は確定と断言しちゃいます。

10年と9か月少々、本当にありがとうございました。