
敢えて「お人形」といわれると、まずとっぱし思い浮かべてしまうのは怪奇大作戦の「青い血の女」。あれは怖かった、いや、今でもちょっと怖い(それに比べると、チャッキーなんざかわいいモンであるw)。
ただ、あの目には意志がある。だからスリラーとして怖いのであって、人形自体の怖さではないのかもしれない。
ところが、である。
今回訪れたお人形歴史館に並ぶ裃雛たちは、目が違う。
虚空を見つめる、とでもいおうか、どこを見てるのかわからないけれど、一点を凝視して離さない視線。そしてそれとバッタリあったときの、むこうからは逸らすことのない(そら無いわな)あの伝えてくるものが何もない黒い穴のような眼、その割に薄っすらと開いた何か言いたげな口元… なんというか、マジで楳図かずおを連想させる怖さだ。
ヲッサン的には「恐怖=理解できないモノ」であり、それが解消されるのは「正体見たり枯尾花」に凝縮されていると思ってるんだが、その論法からいくと、目線の先に見つめているものがわかると、多少怖さも薄れようものだと思う。だが、そこは物言わぬお人形、叶わぬ夢ですわな。
本来、裃雛ってのは江戸時代後期に岩槻で発祥した人形で、当時では(今でも?)ゆるかわな存在だったそうな。まあ見る人が見ればそうなのかもしれないが、ざんばら髪にあの目線の人形がひな壇に数百体も並んでいるこの場面、もうマジで逃げ出したくなる。
とはいえ、折角貴重な人形も見れるんだからと、己を鼓舞して引き続き見学。
要は気持ちの問題、と片付けようしてはみたものの、背を向けるとなんとなく視線を感じるような気分になってしまう。うーん、こりゃダメだ。
結局早々に退散、その後はまあ何事もなく、で良かったw
てか、なにかあったら怖すぎだが(^^;
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ふらり | 日記
Posted at
2019/11/26 22:36:29