• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2014年01月02日

最近のクルマはボンネットのデザインがおかしい。

最近のクルマはボンネットのデザインがおかしい。 若者のクルマ離れが深刻だと言われて久しい。
そりゃそうだ。
小学生だった頃、空前のスーパーカーブームが訪れ、ヨーロッパの芸術的に美しい、カロッツェリアがデザインしたスーパーカーの洗礼を受けてきた俺たち。その後バブル経済が到来し、国産車もハイソカーブームの波が押し寄せ、男の子たちはいかにカッコイイクルマに乗り、イイ女をナンパできるか?だったし、おしゃれな店でメシを食い、クリスマスにはシティホテルのスイートでシャンパンを空ける。
こういう文化は俺たち肉食系男子が作ってきた。

ところがバブルがはじけたあとの1994年、初代オデッセイが出現して以来、クルマに一番必要なのは居住性だと言わんばかりに、デザインや操縦性を後回しにし、各メーカーは競って居住性を追及。
結果、ほとんど移動する居間と化したタイヤの付いたただの箱みたいなクルマばかりになってしまった。
加えて、なんだか動いているんだかいないんだか実感が湧かない、CVTなどというしょうもないドライブトレイン、コストダウン優先で、貨物車みたいなトーションバーという安っぽいサス、さらに近年では動いているどころかエンジン掛かっているんだかいないんだかわからない、HVやEV。
もうほとんど家電じゃん。
クルマがステータスシンボルから、家電と同じただの耐久消費財に成り下がった今、そんなモン誰かが持ってて時々乗せてもらえばいいし、あるいは必要な時にレンタルすれば充分。
高額な購入費や維持費を掛けてまで所有しようなどと、若者だけでなくよほどの事情でもなければ思わないだろう。

そしてさらに追い討ちを掛けるように、ただでさえカッコ悪い近現代のクルマのデザインに、ある異変が起きていた。

それが今回考察したい「ボンネット」のデザイン。
俺も平成17年、自分のクルマ人生で唯一のミスチョイス、ニッサン・ティーダアクシスを買った。
買ったと言っても能動的に買いたかったわけではなく、13年間乗った愛車ジェミニが限界を迎え、早急に足クルマが必要で何か買わねばならなかったのだが、すでにその当時もう新車で買えるクルマには、欲しいデザインなどなかったのだから、仕方ないと言えば仕方ない妥協の選択だった。
で、そのティーダのボンネットがまさにそうだったのだが、どういうわけかボンネットが異様に高い。
フェンダーのウエストラインから、不自然に嵩上げされているような感じ。
俺はどうしてもこの高いボンネットや、やる気のない加速が好きになれず、1年3,000km足らずでフルオプションしたティーダは売っ払った。
しかし周りを見廻すと、このボンネットのデザイン傾向、どのクルマもみんな同じようだ。
最初俺は、現代のクルマのデザイントレンドなのかと思っていた。
それにしても変だなと。
だが、実際にはそうではなかった。

では実際どこがどう変なのか、なんでそうなのかを調べてみた。
マークXジオを例に解説してみたい。
俺が言いたいのはこうだ。


おわかりいただけただろうか?
実際のAピラーの付け根部分が、ボンネットで嵩上げされており、見かけ上のAピラーの付け根部分で結合されている。

ではなぜどのクルマもこんな感じになってしまったのか?
それはいつからなのか?
調べたら、これは国交省より2003年(平成16年)に公示され、2004年(平成17年)から施行された、保安基準の改正(関連情報URL参照)によるものだったことがわかった。
要するに、人をボンネットへ跳ね上げた時、その衝撃で凹んだボンネットがエンジンブロックなどの固いパーツに干渉して、結果的に人身に致命的なダメージを与えると。で、このボンネットの嵩上げで、致死率が飛躍的に軽減されるというもの。

なるほど、理由についてはよくわかる。
しかし、クルマにとって一番重要だとも思える、いわゆる「顔」の部分であるボンネットのデザインに規制を掛けるとは。。。
そんなことをすれば、クルマのデザインは死ぬ。

でも、これは国内の基準だしと、思っていたらとんでもない。
そもそもは海外の実験データに基づいて、日本も追従したような経緯で、輸入車メーカ-もまったく例外ではない。
BMWだって、E90以降のボンネットをご覧いただきたい。


例に漏れず嵩上げされている。
もちろんそこはBMW、うまく処理されてはいるが。。。

俺が現代のクルマに魅力を感じない、一番の理由はこのボンネットデザインにあると言っても過言ではない。
その昔、プレリュードがエンジンを傾けて搭載し、フェラーリ308と同じボンネット高にしたとか、低く薄いシャープなボンネットのクルマが多数存在したが、今はどれも異様に高く分厚い。
カッコ悪っ!

まあ、俺は今の愛車2台が人生最後の2台なので、関係はないがw

余談だが、かつての愛車「セリカXX(MA61)」のボンネットも実は実際のウエストラインより一段嵩上げされている。


これは恐らく、車高を低くデザインして、ミッドシップスーパーカー風にしたいけれど、フロントエンジンのためどうしてもボンネットを低くするのにも限界があって、それをクリアするためウエストラインを低くして、全体の車高を下げるという工夫だったと思える。
今のクルマの嵩上げと、真逆の発想だな。
その当時、あと10年、20年後には国産車もランボルギーニやフェラーリに引けを取らない、カッコよくて速いクルマが登場するだろうと期待していたが、奇しくもA級戦犯オデッセイを出現させたH社から、唯一NSXが発表されたが、現実は真逆の道を辿ってしまった。
ブログ一覧 | 考察 | クルマ
Posted at 2014/01/02 12:53:51

イイね!0件



今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

タイヤ交換
投王[ナヲウ]さん

おやつは「カール」
rodoco71さん

奥様とドライブデート💑 at ト ...
YEBIさん

🥢グルメモ-987- 肉蕎麦トム ...
桃乃木權士さん

MTB2025に参加しました〜♪
shumikaPPさん

末廣ラーメン本舗 カップ麺
RS_梅千代さん

この記事へのコメント

2014年1月2日 13:33
全く同感です。
マセラティクアトロポルテでさえ、(このボンネットの規制を受けていないようには思われますが、)腰高で不格好なトヨタ的なデザインになってしまいました。新型が出てから旧型の中古車価格が高騰してるそうです。
古いクルマの方が魅力的なクルマが多いのですが、そうは言ってもLS600なんかにナメられたくないですよね。。
そうするとやはりP社ぐらいしか安心してカッコイイと思えるメーカーはないです。。
NAシルキー6にはデザインを差し引いてもクルマ好きを唸らせる魅力があったのに、BMWにはホント失望です。
なので現在、魅力的な羊狼セダン不在です。
あ、新型S-classはちょっとは欧州的なデザインに回帰しましたか。。
コメントへの返答
2014年1月2日 14:16
E90乗りのheartbreakerさんもそう思われますか。
クルマのデザインが自由にのびのび引けた時代は、90年代までで終わりましたね。
パワーだって、一昔前の方がパワフルで楽しいです。
BMWももう、終わってますね。
特にF30。
そいう意味でもE90は貴重ですね、大事にしてください。
ボンネットは高いですが(^^;)
2014年1月2日 14:56
なるほどそ~いう事だったんですか~カッコ悪い車しか作れない原因は!@@;
勉強になります!^^ 本当に新車で欲しい車・・・無いですよね・・・。
コメントへの返答
2014年1月2日 19:16
そういうことみたいです(^^;)
ちょうどその頃から欲しいと思える新車は消滅していました。
こんなクルマを若者に欲しがってくれというのは、ムリでしょう。
2014年1月2日 16:46
こんにちは、
ジャガーFタイプは衝突時にボンネットを浮かすギミックを使って低いボンネットラインを実現してますね(確かスカイラインにも使っていたような)。
コストに厳しい日本車(特にトヨタ車)では、実現不可能ですね。
4Drセダンが必要になり、デザインには目をつぶって燃費性能とセールスの策略に嵌ってF30を買ってしまいました。(~_~;)
コメントへの返答
2014年1月2日 19:18
こんにちは。
確かその機構はボルボV40が世界初採用だったような。。。
でも、ボンネットは嵩上げされてるんですよね(@_@)
そのギミックを収めるためのスペースか?
今、新車を買おうとすれば、他にないですから仕方ない選択ですね。
2014年1月2日 20:24
なるほど♪。

おおきく頷きました。

ワタシも最近のクルマのボンネットなんでこんなカッコわりんだろ、と思ってました。

なるほど、そーだったのか。残念。
コメントへの返答
2014年1月2日 20:28
これをわかった上で、街行くクルマのボンネットを眺めてみてください。

2004年を境に、見事にこのデザインに統一されているのがわかります。

嘆かわしいことです。
2014年1月2日 21:11
解説の写真が非常にわかりやすいです。

メルセデスベンツでも、先代Bクラスが相当する
気がします。

クルマに興味がある若者の中で人気なのは、
某T社の気色悪いCMでお馴染みのあのデカい
1BOX貨物車らしいです。
軽自動車でも、リコールでお馴染みの某H社の
貨物車が大人気ですよね。
おそらく、いつでもどこでもヤリたくなったら即ヤレる
からでしょう。
ラブホ代を浮かせたいのかもしれません。

今の自動車業界、いかにDQN受けするかが
ポイントのようで嘆かわしいです。
ちょっとそれてしまってすみません。
コメントへの返答
2014年1月2日 22:27
ありがとうございます。

メルセデスも先代Bクラスに限らず嵩上げされてます。。。

うーん、若者はクルマそのものには興味ないんじゃないかと思えます。
それはムッシュさんのおしゃる通りの目的など、別のことに興味があって、その手段に過ぎないんでしょう。

ほとんどが貨物車で、足も貨物足なのが現状です。
金を払う価値はないですね。
2014年1月2日 23:13
はじめまして。

友達のイイね!から覗きに来ましたが、面白い!
成る程、ボンネットでしたか!今の国産に全く興味無くなってかれこれ何年?

やっと欲しい車に出逢いましたが、コイツもボンネット高いなぁ・・・(笑)
ですが新型は更に高く・・(/--)/

お持ちの両車共に良いですね!趣味同じだし(笑)
エスプリは子供の頃欲しかった車ですし、アルピナB6はBMWの中で一番格好いいし!

では、楽しい記事を見にまた来させて頂きます!
コメントへの返答
2014年1月2日 23:29
はじめまして。

コメントいただき、ありがとうございます。
恐縮です(^^;)

ミニバン全盛の国産に、興味を持てと言われても無理な話です。
唯一の希望のセダンやクーペまでこのボンネットじゃねえ。。。

ミニはデザイン上、嵩上げの形跡はなく、ウエストラインと一直線のフェンダーが自然な仕上がりな、極めて希少な存在ですね。

愛車たちを褒めていただき、ありがとうございます。
俺もまったくその通りだと思ってますw

また是非お立ち寄りください。
2014年1月3日 8:04
明けましておめでとうございますm(__)m
本年もよろしくお願いいたします。

私も自分のプントのデザインでどうしても理解できなかったボンネットからのライン…何度も「繋がるのはそこじゃないだろ」と思っていました(´・ω・`)

最近はほんとカッコイイクルマないですよね。。。
あとすこしデザイン頑張ればいいのにってよく思います(´ω`)
コメントへの返答
2014年1月3日 9:00
ご丁寧にありがとうございます。
こちらこそ、よろしくお願いします。

なるほど、プントもこの規制のあおりを受けていましたか。
デザイナーもきっと泣いてるでしょうね。

自由にのびのびデザインできなくて、デザイナーもかわいそうです。
2014年1月7日 10:19
はじめまして。アズーロと申します。

ブログを拝見していて、

モヤモヤしてたものがスッキリしました。

ちょっとまえに現行の3シリーズに乗りましたが、

ドライブポジションも高く、

なんだかミニバンみたいな違和感がありました。

車体全体が大きくぼてっと見えるのも

これが原因なんですねぇ…

コメントへの返答
2014年1月7日 12:56
はじめまして、コメントうれしいです、ありがとうございます。

モヤモヤしてましたかw

まあ、知ったところで、スッキリ晴れやかな気持ちというよりは、やるせなくなるような理由ですよね。

俺も最初は、最近のデザイントレンドなのかと思ってましたが、規制によるものだとわかったら、なんともカッコ悪くてしょうがなくなりました。

そうです、ボンネットを上げると、そこだけ違和感出ますから、全体的にボコっと車高を上げねばならず、かくしてウスラデカい最近のクルマが出来上がりというわけです。

2004年以降のクルマ、例外なくこのボンネットなので、今度観察してみてください。
2014年8月14日 14:04
初めまして(^^)
自分は歩行者頭部保護基準に適合していない最後のクルマに乗ってます。
カッコ良さよりも安全性が重要なのは分かりますが見て惚れてしまうクルマが少なくなった気がしますね。
低重心に作れるエンジンや接触時にボンネットが上がるようにしたりして、なんとかカッコ良く作っているクルマもありますけどね(^^)
色んな縛りがある中で、安全性とカッコ良いボディーデザインを両立させたクルマが出てくると良いですよね。
コメントへの返答
2014年8月14日 14:49
初めまして(^^)
なるほど、コペンですか。
これまた趣味性の高いクルマにお乗りですね。
現代のクルマ、俺はひとつも惚れるデザインはないです(^^;)
それがですね、本来エンジンを低くマウントできるはずのミニバンやRVまでどういうわけか嵩上げしてるんですよね。。。
そしてボンネットを上がるようにしたギミック搭載車も嵩上げしています。
つまり例外なしです。
不思議です。
なんかこう、画期的な新技術で、以前のような薄いボンネットを実現して欲しいものです。
まあ、俺はもう人生上がりの2台なので、関係ないっちゃ、関係ないんですが(^^;)

プロフィール

「[整備] #Cクラスカブリオレ C63s Cabriolet、AGMバッテリー交換 https://minkara.carview.co.jp/userid/146487/car/3260276/7982291/note.aspx
何シテル?   10/24 13:23
スーパーカーブーム直撃世代。18歳で免許を取り、学生トレーダーとなってから、バブルも手伝って一財産。当時憧れだった高級スポーティーカー「セリカXX」を学生であり...

ハイタッチ!drive

みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

掲示板

<< 2025/5 >>

     123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

リンク・クリップ

メルセデス・ベンツ(純正) キーホルダー 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/05/14 23:15:05
シフトノブ交換&加工 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/01/03 23:45:36
ランボルギーニ・カウンタック50周年本(カウンタック・レジェンズ) 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/12/28 09:01:55

愛車一覧

メルセデスAMG Cクラス カブリオレ メルセデスAMG Cクラス カブリオレ
205系AMGの最高グレードC63s Cabrioletです。 左ハンドルを含め、選択で ...
ランボルギーニ ガヤルド スパイダー ランボルギーニ ガヤルド スパイダー
人生初ランボルギーニであります。 黒いボディ、赤い幌、黒いホイール、そして赤い内装とカー ...
ランボルギーニ カウンタック ランボルギーニ カウンタック
ウルフカウンタックレプリカです。 ベースは対米輸出仕様のMR2 Spider(日本名:M ...
プジョー その他 PEUGEOT VTT605 JANNE (プジョー その他)
さらなるシェイプアップのため実戦配備。 近年増殖している自動車メーカー系自転車の先駆け ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation