途中リタイヤに終わった
先日のナリモ・ジムカーナ練習会 ですが,予期せぬタイミングで自己ベスト更新となりました.
まさか自己ベストが出るとは思っていなかったので,GPSロガーの電源を入れておらず,ロガーデータなしとなりましたが,車載は撮っていたのでそちらを使って反省会(回)をやっておこうと思います.ただでさえ分析の難しいジムカーナで,0.18秒の差の原因を画像だけで読み解くのはかなり苦しいのですが,まぁ,やってみましょう.
いつもの通り,まずはサンプルデータから.
【前回(58.37)】
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【今回(58.19)】
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クルマ的には仕様はほぼ一緒ですが,フロントのアライメントが少し違います.
キャンバー角 ・・・ 4° → 3°
トー角 ・・・ OUT 20' → OUT 10'
タイトターンが多く・高速コーナーが少ないので,横方向のキャンバー角の影響はほとんどないかなぁ~?と思いますが,ブレーキングとトラクションという縦方向の影響は出そうな気がします.
一方,トー角の方はステアリングの切り始めがクイックになるので,ジムカーナには有利な方向.その分だけ立ち上がりでの踏ん張りは落ちるとは思いますが,果たして違いは出るのか?
次にコンディション.
前回 ・・・ 気圧:1001.7hPa 気温:20.2℃ 湿度:77%
今回 ・・・ 気圧:1020.3hPa 気温:11.0℃ 湿度:43%
前回は雨上がりのグリーンなコンディションだったので,それと比べると雲泥の差という感じですね.あっさりと自己ベストが出た原因はこのコンディションの差が大きそうです.
続けてロガーデータ・・・と行きたいところですが,ナイので代わりに車載の比較を(左:前回 右:今回).
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これをコマ送りで見ていきます.
スタート~ホームストレート
カメラの位置が前後方向で若干異なるようですが,1速→2速へシフトアップするタイミングはほぼ一緒(↓).
イコール,車速の伸びもほぼ同等でしょう.
14R
今回(右)の方はタイムを出す気がなく,抑え気味(マージン残した)で進入したので,ブレーキングの開始は若干手前.そこからステアリングを切っていく訳なのですが,
前回(左)の方は「オリャー!」と力を籠めて切っているようで,頭の位置が下がっているのに対し,今回(右)の方は比較的リラックスしているので頭の位置があんまり変わりません.舵角的にも今回(右)の方が若干少ないので,トー角変更による切り始めのレスポンス向上が効いているんでしょうね.
10R
そのまま進入していく10Rは,ほとんど変わらないかな?
若干今回(右)の方が舵角が少ないような気もしますが誤差レベルかと.
15R
続く15Rはクルマの動きが異なります.前回(左)はリアが流れてカウンターを当てるためにステアリングを戻し気味.対して今回(右)はリアが流れていないのでそのまま切り込んでいます(↓).
8R
前回(左)のカウンターが致命傷だったか?というとそんな事はなく,立て直し~素早く切り込む~切り返しのステアリング操作が出来ているので,8Rの時点では同じ向きにノーズを向けられています(↓).
ここでも若干今回(右)の方が舵角が少ないので,この差がトー角 10'の差なのかもしれませんね.
13R
S字の切返しとなる13Rでは,ステアリング捌きに大きな違いはないように思いましたが,左手の位置に違いが(↓).
前回(左)は左手を半回転させて目一杯切っただけでは足りなかったので,持ち替えて天井部分を握っていますが,今回(右)は目一杯切った状態を維持しています.乗っていた時の印象としては目一杯切った状態で「若干手アンダーかなぁ~?」と思うくらいで,ギリギリだけど曲がれそうな気が・・・といった感じでそのままアクセルを踏みました.
立ち上がりではギリギリコース上に残れたので,結局この後も持ち替える事はしなかったのですが,車載を見てみると,今回の方は立ち上がりで若干カウンターを当てていますね(↓).
ここでリアが振れた記憶はないのですが,スタートから初めて左リアタイヤに負荷を掛けるポイントなので,温まりが足りなかったか? タイヤカスで滑ったか? どちらかでしょうね(この後,スピンした事を考えるとタイヤカスかなぁ~?).
10R
ここはハンドリングの違いが出ていて面白いです.進入は前回(左)の方がターンインに向けてステアリングを切り込んだ後,一度戻して,また切る,ソーイングをしています(↓).
今回(右)の方がずっとステアリングを切り続けているので,前回(右)の方は何かしらハンドリングに曖昧さを感じていたのでしょうね.一方,10Rの立ち上がりではこれが逆転していて(↓),
前回(左)が一定の舵角を維持しているのに対し,今回(右)の方はソーイングしています.この後,スピンした事を踏まえると今回(右)の方は立ち上がりでリアが少し流れてカウンター気味だったんでしょうね.リアが流れる直接の原因はタイヤカスだと思いますが,このソーイングのポイントの違いはリアタイヤのインリフトのタイミングの差でもあるんじゃないのかなぁ~?と思いました.
7R
ここは一緒かな?と思いましたが,左手の位置がまた違う(↓).
ここでは今回(右)の方が舵角が多いので,曲がらないと感じているんでしょうね.ここはコース上で最もキツいターンなので,
TC1000の分析結果 を踏まえるとこれがキャンバー角の影響かな?
8R
ヘアピンの立ち上がり側になる8Rでも,今回(右)の方がステアリングの戻しが遅いので(↓),
やはり曲がらないんでしょうね.
12R
ヘアピン後の切返しとなる12Rは,完全に一致.
18R
そこからの立ち上がりとなる18Rは,今回(右)の方がステアリングを戻すタイミングが早い(↓).
今回(右)の方がクルマが前に進んでいるという事なので,
SATの効果 が出ているかなぁ~?と思いました.
10R~15R
ひたすらアクセルを踏んでいるだけなので,ここは違いがないかなぁ~?と思いましたが,こうして並べて見比べてみると,前回(左)の方は若干ソーイングしていますね.
何かハンドリングに曖昧さを感じていたという事なんでしょう.
ショートカット
正規コースを外れて戻る部分ですが,進入では違いがないものの,立ち上がりでは若干今回(右)の方がカウンターを当ててる(↓).
このアライメント設定だと立ち上がりでオーバーステア気味(エグジットオーバー)という事なんでしょうね.
10R
続く直角コーナーは明確に舵角が違う(↓).
13R
ここは違いなし.
8R
S字の切返しとなる8Rでは,今回(右)の方が早くステアリングを戻して切り込めている(↓).
ショートカット
ここは違いなし.その先の10R~15Rも一緒ですね.
8R
ここは進入のブレーキングで,今回(右)の方はカウンターを当ててる(↓).
全開で踏み抜いてきた10R~15Rで若干オーバーステア気味だったのかもしれないですね.
15R
ここも違いなし.
7R~12R
ここは7Rの進入で若干右リアをコース外に落としています(↓).
静止画だと分かりませんが,動画だとカメラが揺れているので落っこちたのが分かります.乗っている時はそんなに攻めたつもりはなかったので,恐らくここでも意図しないリアの振れが起きているんでしょうね・・・.
15R
最終コーナーも若干今回(右)の方が舵角が少ない気もしますね(↓).
以上,車載からハンドリングの違いを見比べた結果でした.
0.18秒の差がどこで生まれたのか? 正直分かりませんね.アライメントの違いによるハンドリングの違いは見て取れますが,それぞれメリット・デメリットがありそうでタイムが縮まる部分もあれば,ロスしている部分もありそう.やっぱりロガーデータがないのは痛いですね(泣).
なお,今回のキャンバーを起こして,トーを狭める変更の結果を纏めると,
・ターンイン時のステアリングレスポンスは上がっている
・一方,立ち上がりではフロントのレスポンスが良過ぎるのか? 若干リアが振れている
・基本的に上記はトー角の影響と思われるが,これによってインリフトのタイミングが変わっている可能性がある
・クルマ的には曲がる方向なので,タイムとしては縮まると思う
・但し,リアタイヤへの依存度が高くなるので,タイヤカスがついているとスピンし易い
・キャンバー角の影響としては,ステアリングを180°以上切るコーナーで曲がらない
・その一方で,舵角の少ない高速コーナーでは違いがない
・ヘアピン状の低速コーナーで遅くなっている可能性がある
・・・といったところでしょうか.なお,この後スピンした影響で,リアタイヤにダメージを与えたようで(↓),
表面に切り傷のようなものが入っていました.肌もザクザクに荒れてますし,フロントに続き,リアタイヤにもダメージを負ってしまったようですね.orz