
またも
勝てずに終わったTC1000.
勝てると思った戦いに負けると精神的なダメージが大きいですが,メゲていても状況は何も変わらないので,結果を振り返り,悪い点を反省しつつ,次への光明を見出したいと思います.
それでは,いつもの通りLAP+での分析へ.
前回自己ベストをマークした時と,今回の走りを比較してみます(緑:前回 青:今回).
①ホームストレートエンド(1つ目の赤丸)
やっぱり気温が高い事もあってストレートスピードが伸びてませんね・・・.その不足分を補おうとした気合と根性の跡(今回=青の方がブレーキングポイントが奥)が見受けられますが,全く効果はありません.
②1コーナー進入(2つ目の赤丸)
突っ込み過ぎた分ブレーキングの時間が長く,ボトムは3km/h低下.ボトムが低くても,その分だけクルマの向きが変われば良いのですが,車速の軌跡を見る限り,スピードは伸びてない(タイヤを横に使い切っている)ようですね・・・.先週走った方々のコメントで「新路面に違いを感じない」という方が,結構見受けられたのですが,私も同じように感じました.改修前に比べれば勿論状態としては良いのですが,秋ノ陣初日の時ほどの効果はない(効果が落ちてきた)ように思えます.
③2コーナー出口(3つ目の赤丸)
新路面の効果が薄れたと感じる一番のポイントは,ここですね.車速が105~110km/hの部分を見てもらえば分かりますが,車速が伸びてません.走っていた時は「曲がらない・・・」と感じましたし,実際ラインが膨らんでアウト側の縁石にタイヤがのりましたし,走行後に左フロントタイヤの表面温度を測るとOUT側の方が高く,完全にタイヤが倒れこんでいる状態でした.
④1ヘア進入(4つ目の赤丸)
今回の一番の反省点はココですね.ブレーキングでクルマをしっかり止められてない.今回(青)のデータは3本目のものですが,2本目でチャレンジした時にココのブレーキングでクルマを止められず,エイペックスにつけない事が多かったため,ブレーキングを開始するポイントを少し手前にして調整しました.
【前回】
【今回】
ただ,それでも止まらず,LAP+の比較を見ると,今回(青)の方がボトムのポイントが奥になっており,ここのブレーキングも新路面なので,もしかしたら効果が薄らいでいる事の証左かもしれません.
・・・と思いつつ,新路面が終わった1ヘアの縁石部分(ブレーキングが終わったところ)で,今回は僅かにリアが巻く挙動を示していたので,原因は路面ではなく,リアタイヤのグリップが落ちてきている事なのかもしれません(リアタイヤは替えて,まだ3回目のはずなんですが・・・).なお,これで0.1秒失ってます.
⑤インフィールド(5~6つ目の赤丸)
進入(5つ目の方)は,車速の曲線が乱れており,また気合と根性の痕跡が見えますね(苦笑).ただ,それよりも問題なのは立ち上がりの方.ボトムが3.4km/hも落ちています.つまり,「曲がってない」という事なのですが,どうしてだろう?と先輩に追われている時の映像を見ていて気づきました.
先輩に追われている最初の周は,リアタイヤから白煙が上がっていないにも関わらず,2周目,3周目では上がっていました.追いかけられたのは1本目.当日ベストは3本目ですから,タイヤの劣化具合を考慮すれば,当然この時も白煙は上がっていたと推測されます.
この間のラップタイムを見ると,
1周目 ・・・ 41.983
2周目 ・・・ 42.348 (← S2000に引っ掛かったせい)
3周目 ・・・ 42.073
という感じで白煙が上がっている方がタイムは落ちています.これは
以前説明した通り,白煙→IN側のリアタイヤが接地してない→限界が低い,という図式なので,そりゃボトムが落ちるのも当然です.なお,これで更に0.15秒失っています.
⑥バックストレートエンド(最後の赤丸)
ここが今回唯一の好材料.インフィールドのボトムが下がった分だけ,向きを変える時間が稼げているので,立ち上がりの車速は今回(青)の方が伸びてます.これで0.05秒ロスを取り戻しました.ただ,やっぱりブレーキングには不安が残る(止まらない)せいか,開始のポイントは若干手前ですね.これが終端速度で0.5km/h及ばなかった理由ではないでしょうか.
以上を纏めると,今回タイムを失ったのは1ヘア・インフィールド(2ヘア)といったタイトコーナーでのブレーキング~ターンインの領域.そして,恐らくその原因はリアタイヤのグリップ低下でしょう.当日は先輩に対抗する事に意識が行き過ぎて気づかなかったのですが,リアのグリップが不足しているなら,ウイングを立てて対処すれば良かったです・・・.
それで0.2秒を稼ぎ出す事が出来れば,勝つ事は出来た訳ですから,そういった的確な判断をするだけの「冷静さ」が足りなかった事が今回の敗因ですね.こういった競った状況で,最後の引き出しを見つけられるかどうか?が先輩との大きな違いだと改めて痛感しました.
ブログ一覧 |
筑波サーキット・コース1000 | 日記
Posted at
2019/09/14 10:23:11