
残念ながら
第5戦には間に合わなかったアップデートですが,来月の毎年恒例,国際コースチャレンジには間に合わせて頂きました.
今回のアップデートは,リアウイングに付けた
ガーニーフラップと対となる,フロントアンダーパネルです.
今回チョイスした製品は,JUN MACHINE SHOPの「
汎用フロントディフューザー(タイトル画像参照)」.はい.先程「アンダーパネル」と言いましたが,単なる平板のパネルではなく,れっきとしたディフューザー形状ですね・・・.
現状,私が空力で改善したいのは「ダウンフォースの獲得によるコーナリングスピードのアップ」ではなく,「ブレーキング時のリアのスタビリティ向上」です.このため,ディフューザー形状になってフロントのダウンフォースが増える事は実は狙っておらず,出来れば単なる平板の方が良かったのですが,このJUNの製品にはコレ(↓)が付属していたので,選んでしまいました.
そう,ストレーキです.
S2000のTYPE Sに装着された事で有名ですが,私は
以前調査を行ったZE1からヒントを得ました.フロントタイヤの回転によって生じるタイヤ前部の高圧域(空気抵抗が生じる部分)に対して,フェアリングを行う事で前面から当たる空気を逸らし,抵抗を減らす部品ですね.
普通の人は「アンダーパネルを付けたついでに,ストレーキを付ける」という考え方だと思いますが,私の場合は「ストレーキを付けたいので,その土台にアンダーパネルを付ける」という,やや本末転倒なコンセプトになってます(笑).
さて,その「フロントディフューザー」ですが,前端部はバンパーに直付けする事になるので,そこから水平に後方に向かって伸びる事になります.通常であれば,その伸びた部分によって得られる整流効果がオイシイのですが,前述の通り,私は別にダウンフォースが欲しい訳ではなく,後方まで伸ばすとオイルパンが覆われてしまってオイル交換が面倒になる点を考慮し,バンパー後端部くらいでカットしてもらえば良いかなぁ~?と思っていたのですが,EF8のフロントメンバーが低い位置にあるので,これに干渉し,大分手前でカットする事になりました.
どれくらいカットしたか?というと,まず,コレ(↓)が購入したサイズ.
これをメンバーを避けるようにしつつ,バンパー形状に合わせるとこんな感じ(黄色い部分)になりました.
ご覧の通り,中央のディフューザー部分が2/3くらいがカットされるイメージです.
そして,完成した姿がこちら(↓).
こちらの角度の方がディフューザーの状態が分かり易いですかね?
メンバーに直結しているので,ジャッキアップポイントも生きてます.
勿論,本命のストレーキも,しっかりと装着.
ちゃんとフレームから吊ってますので,強度も安心.
(そして,バンパー下部を覆う事で,
エアカーテンの実現に向けて,また一歩前進です)
さすがプロの仕事ですね.素晴らしい出来です.
(工場長,有難う御座いました!)
さて,その効果の程ですが,街乗りレベルで感じたのは以下の点です.
①クルマが真っ直ぐ進もうとする!
アクセルを踏んでいくと,40~60km/hレベルでもクルマが左右にブレずに真っ直ぐ進もうとしているのが感じ取れます.当初,パネルの装着によってフロントオーバーハング部分の重量が増え,フロントが重くなった事によりそう感じたのかと思いましたが,交差点でステアリングを切った時には抵抗を感じないので,これがストレーキによる整流効果かもしれません(今回装着したストレーキはは空気を車体中央に集める形状です).
②車内が暑い!
「アンダーパネルを付けると,ボディ下部に熱が逃げないので水温が上がりやすい」というのは,よく聞く話なので覚悟していたのですが,まさか車内が暑くなるとは思いませんでした.
なんで車内が暑くなるか?というと,私は通常時はエアコンの吹き出し口を外気導入にしているのですが,そこから結構な風速で熱気が入ってきたからです(手を当てると「暖かい」というのが確実に分かるレベル).熱気はともかく,60km/hレベルで,この風量というのは驚かされました.パネルによって下側に逃げ場を失った熱気が上昇→ボンネット裏側に沿って移動→外気導入口へ・・・という事なのでしょうね.
③路面の凹凸をよく拾う!
特に飛ばしてもいないのに,やたらと路面のギャップを拾ってクルマが上下に揺れるので,最初は「この道,こんなに路面が悪かったっけ? タイヤの空気圧が狂ったか?」と思っていたのですが,どうやらディフューザーによってフロントタイヤが押さえつけられ,それによって,タイヤが路面の凹凸に追従するようになったようです.これはサーキットで効果が期待出来そうですね.
④ストレーキの内側が擦る!
今回装着したストレーキは結構大きいので,バンパーよりも低い位置に付くと擦るだろうなぁ~とは思いましたが,ストレーキの外側(左右に伸びる側)は全く擦れないのに,内側(中央側)がザラザラ(=擦っている)なので,どうしてだろう?と思って覗いたら分かりました.パネルが車体中央に向かって僅かに傾斜しているため(中央部が最下端になる逆凸型),パネルに平行に付いているストレーキも中央側が低くなり,擦ってしまうようです.
出来れば,こんな感じで路面と平行になるようにストレーキを斜めにカットしたいですね.
さぁ,次はサーキットでのインプレッション.
低速でも確実に効果が分かったので,どのような結果になるか楽しみです!
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セッティング(空力) | 日記
Posted at
2019/09/21 00:13:24