
駆動系一新後にアレコレやって
何とか復帰した41秒台.まだまだ今の仕様でタイムを出すために求められているドライビングが理解出来ていませんが,いずれにせよ,1ヘアの攻略が重要なポイントである事が改めて浮き彫りとなりました.
1ヘアはTC1000の中で一番のハードブレーキングが求められる箇所であり,ターンイン時のクルマの姿勢・ライン取りの僅かなズレが明暗を分ける事が今回走って証明されたので,これの改善が必須です.
そのターンイン時の姿勢ですが,ブレーキパッドの変更によりブレーキング時のコントロール性は良くなったものの,リアのスプリングを変更した影響でリアタイヤの接地が薄れている事が分かりました.
(
仕様変更後,初回のTC2000からブレーキング時の姿勢が不安定)
TC1000だと1コーナーが顕著ですが,ブレーキング→ステアリングを切り込んだ瞬間にリアが流れるので,ゼロカウンター気味になりました(↓).

(ステアリングセンターがズレているので分かりづらいですが,コーナーのこの位置↑で右に切ってません)
リアタイヤの接地が薄れている原因は,バネレートを下げた事(10キロ→8キロ)によって,リバウンド側(伸び側)のスピードが落ち,フロントのバンプ側(縮み側)のスピードに追いついていないためと思われます.この推測の裏取りをするために,前回の2本目ではリアの減衰を2段階落とし,疑似的にリバウンドスピードを上げて走ってみたのですが,狙い通りリアの不安定さは解消されたので,原因はこれで間違いようです.
リアのレートを上げていってもこれ以上は縮め代がないと判断して,逆にレートを下げてインリフトさせる試みだったのですが,ドライビング精度を向上させるためには,やっぱり安定したクルマの姿勢が欠かせないようなので,今回はこの問題の解決方法を考えてみたいと思います.
まずは今回実際やって効果が確認出来た「減衰を下げる」.一番安価で簡単な方法ですが,これだとロール(左右)方向の減衰も落ちてしまうんですよね.問題にしているのはピッチング(前後方向)の動きなので,減衰で対処するのは根本的な解決にならないかなぁ~と思っています.
次に「リアのバネレートを上げる」.簡単に言えばスプリングを元に戻すって事ですね.実際
その仕様で40秒台に入れてますし,ピッチングの問題を解決した上でロールも抑えられるので良さげに思えますが,唯一縁石の走破性が下がるんですよねぇ・・・.TC1000だと
洗濯板を下りた後の跳ねが課題になるので,安易にコレも選びたくない.
他には「リアの車高を下げる」がありますが,これもロール方向に影響に与えるのでパスですね.
う~ん・・・.<(;´ー`) コマッタナァ
絶対値を変えず,リバウンドスピードのみを変える方法がないか・・・?と考えて,
ハッ!Σ(゚0゚;)!!
ヘルパースプリングを外せばいんじゃね?
私のEF8は,CR-X特有のピーキーな挙動を抑えるためにリアに3キロのヘルパースプリングが入っています.
これがあるおかげで,私程度の腕前でもピーキーなCR-Xを安心して走らせる事が出来るのですが,ヘルパースプリングのレートは,当然の事ながらメインスプリングよりもレートが低いので,バンプ/リバウンド両方の過渡特性に影響を与えます.
絵を書きつつ,どう影響を与えるのか?改めて考えてみると・・・,

(絵は
コチラから拝借しました)
バンプ時(縮み側)は,ヘルパースプリングが線間密着するまでの間,ヘルパーのレート(3キロ)でサスペンションは縮みますが,ヘルパーが完全に潰れて以降はメインスプリング(8キロ)のレートで縮みます.従って,ヘルパーを抜くとサスペンションの縮み始めからメインスプリングのレート(8キロ)となり,相対的にバネレートが上がる事になります.クルマの姿勢的には,ピッチング(前後方向)は加速時にリアが沈みにくくなり,トラクションの向上が見込め,ロール(左右)方向も,スプリングの縮み始めからメインスプリングのレートで立ち上がるのでロール量の低減が見込めます.総じて良化方向ですね.
一方,リバウンド時(伸び側)は,ピッチング・ローリング共に最初からメインスプリングのレートで伸びるため,リバウンドスピードが上がります.これは狙い通りでOKなのですが,ヘルパースプリングがなくなった分,サスペンション全体のストローク量は減ってしまうので,タイヤのリフト量が増える可能性があります.
以前,
日光でヘルパースプリングの有無をテストした際,このコーナリング中のリフトが厄介で,最終的に「ヘルパーあり」を選択した記憶があります.
とすると,単純にヘルパースプリングを外すだけではダメで,リフト量を低減させるためのもう一工夫が必要・・・.
( ゚д゚)ハッ! メインスプリングを長くするか!
ヘルパースプリング分ストロークが減るのを,メインスプリングを長くして(6インチ→7インチ)ストロークを伸ばせば補えるのでは? 更に1インチ長さが増える事によって落ちる応答性に対しては,レートは維持しつつも銘柄を低反発(HYPERCO)→高反発(Swift)にする事で補えるのでは・・・? そんなアイデアを思いつきました.
一方,ここまでリアを中心に物事を考えてきましたが,「リアのリバウンドスピードを上げるのではなく,フロントのバンプスピードを落として,バランスを取ればいいんじゃないか?」という考え方もあると思います.フロントのバンプ(縮み)側のスピードを落とす最良の手は,フロントのバネレートアップですが,これは高速コーナーでのゲインも見込みめる事からやりたい事の1つです.
ただ,以前フロントのバネレートを10キロ→12キロに上げた結果,車高も上がってしまい,
フロントタイヤの負担が増えてしまいました.もしかしたら,今のLSDの仕様であれば負荷を増やしても大丈夫なような(というかむしろそうした方が良いような)気もしますが,空力の事を考えるとやっぱり車高が上がるのは避けたいところです.
車高を上げずにバネレートを上げる(かつ車検対応90mmをを実現する)には,ダンパーの調整代を増やすしかなく,車高調の買い直しが必要になるのですが,駆動系一新に大枚を叩いたばかりなので躊躇していると,ショップからこんな製品を紹介されました(↓).

(ZEROFIGHTER:
EG/DCフロントダンパーフォーク)
ダンパーフォークの取付長さを純正から25mm短くする製品のようです.
(ちなみにダンパーフォークというのは,ココ↓です)
製品のセールスポイントにも「
現在使用の車高調がこれ以上下がらない方やスプリングを遊ばせたくない方,現在の車高調は継続して使用したいけどさらに車高を下げたい方にオススメです」とあるので,ちょっと興味が湧きました.
タイヤとエンジンが変わらず,駆動系に若干ハンデ(?)がある状況で,あと0.4秒削り取るには,足回りを煮詰めていくしかないので,この夏も色々変えて試行錯誤していかないとダメだなぁ~と思う今日この頃でした.
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セッティング(ダンパー) | 日記
Posted at
2021/06/12 11:53:36