![自己ベスト更新からの反省会(Sec1編) 自己ベスト更新からの反省会(Sec1編)](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/045/656/272/45656272/p1m.jpg?ct=f592d1ed9a22)
かろうじて
自己ベストを更新したTC2000でしたが,実は内心ではもうちょっといけるんじゃないかと思ってました.
夏の間に前後のバネレートを上げたので,これだけで何もしなくてもコンマ数秒は上がるだろうと思っていましたし,ミッションに不安はあるものの,TC1000では早々に40秒台に入ってクルマの状態も良く,
先月の見学時にコース攻略のヒントもいくつか入手出来たので,今回こそ
5年前のプロのタイムを超えたい!と思っていました.
しかし,結果はまたもプロのタイムに届かず,ドライビングもしっちゃかめっちゃかで,この速度域での走り込み不足が如実に表れてしまいました.ドライビングの問題点を反省し,今後に向けて何をすべきか?を纏めておこうと思います.
まず,比較材料ですが,今回はこの2つを用います.
【前回:1'07.713】
【今回:1'07.692】
次に両者の条件差.
【前回:1'07.713】
気圧 ・・・ 1014.5hPa
気温 ・・・ 5.0℃
路面温度 ・・・ 8.8℃
タイヤ ・・・ 225/50R15(外径:607mm,幅:233mm)
ギヤ比 ・・・ EG6相当(3.230/2.105/1.458/1.107/0.848 ファイナル:4.400)
【今回:1'07.692】
気圧 ・・・ 1011.6hPa
気温 ・・・ 13.3℃
路面温度 ・・・ 15.5℃
タイヤ ・・・ 205/50R15(外径:587mm,幅:214mm)
ギヤ比 ・・・ TopFuelクロス(2.500/1.800/1.250/0.957/0.733 ファイナル:4.926)
コンディション的には前回の方が良いですね.タイヤは,205化による小径化がハイギヤードなクロスミッションで相殺されて,2~4速の車速カバーレンジは全く同一でした.従って,純粋にタイヤ幅が9mm細くなった,という感じですね.
そして,いつもの通りLAP+による比較です(青:前回 緑:今回).
全体的に見ると,今回(緑)の方が車速の伸びが良いですね.各コーナーのボトムスピードは今回(緑)の方が低いですが,全体的に手前側にシフトしているので,早く止めて・早く立ち上がるというのが車速の伸びに繋がっている気がします.
では,細かく見ていきましょう.
ホームストレートエンド
今回(緑)の方が5km/hも車速が高いですね.条件的にパワーが出ている訳ではないので,路面改修(↓)でμが上がり,トラクションが良く掛かるようになったのでしょうか?
1コーナー
今回(緑)の方が進入速度が5km/h高いですが,ブレーキングを開始するポイントは同じ.ヒール&トゥをしながら4速→3速に落とすところまで(↓)で,今回(緑)の方が0.15秒リードしています.
しかし,ここから3速→2速と落とす断面で,今回(緑)の方が急減速.前回(青)に追いつかれています.波形から読み取ると,前回(青)の方は早めにブレーキの踏力を抜いて,なるべくフロント荷重を長く維持させようとしているのに対し,今回(緑)は踏力を緩める事なく,一気に車速を落としているようです.この違いは何によって生まれたのか?というと1コーナーのライン取りの考え方です.
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(前回:青 今回:赤)
路面改修のおかげで全体のグリップが上がっているので,今までと同じポイント・同じ速度で立ち上がるとコーナーの出口でコース幅が余るようになりました.出口で余るという事は,もっと車速をのせられるという事なので,全開にするポイントをもっと手前にする必要があります.しかし,手前にするためには,より早くクルマの向きを更に手前で変えておく必要があります.幸いにしてTC1000に合わせたセットだと,ブレーキング時はかなりオーバーステアな傾向なので,これを利用してエイペックスの手前からインに切り込んで行くラインを取る事にしました(右側の緑丸の位置で赤線が下に来ている).
この際,1コーナーの進入でエイペックスでちょうどインに寄るようなラインで進入すると,先述の切り込む分のスペースがなくなってしまう(右側がすぐ縁石になるので,切り込むと縁石に当たる)ので,進入でわざとイン側を空けるようにし(左側の緑丸の位置で赤線が左側に来ている),それによって生じた空間を使って切り込むスペースを作り出しました.
これがボトムのポイントが手前になった,ボトムから先の加速が良くなった(車速が伸びた)理由と思われます.今回はこの恩恵もあって,1コーナー~1ヘアの間で0.25秒稼ぐ事が出来ています.
1ヘア
今まで1ヘアは,進入~中間までなるべくインベタで走らせ,立ち上がりで外側に膨らんで車速をのせるのが良いのだろうと思っていたのですが,とある方のアドバイスを聞き,このポイント(↓)で縁石から離れないようなラインに変えました.
エイペックスを過ぎて,アクセルを開けながら徐々に外側に膨らんでいく・・・のではなく,アクセルを開けつつも縁石をなぞっていくイメージです.分かる人には分かる言い方をするなら「日光の7コーナー」と同じ考え方です.見落とし易い縁石を見落とさず,着実にエイペックスを踏んでいく走らせ方ですね(アンダーを出しながら車速重視で大回りするような事はしない).
ただ,難しいのはこのポイントまでに向きを変えるには,1ヘアの中間で一度インから離れなければなりません(インに寄っていると縁石が邪魔で向きを変えられない).しかし,1コーナーと違い,1ヘアはバンクを上手く使うために進入でイン側を空けるような手段は使えません.このため,コーナーの入口ではタイトにイン側に寄せた後,中間ではインを開けて,出口で再びイン側に寄せる,というV字状のコーナリングを実現させなければなりません.
そのためのキーとなるのが1ヘアの進入速度.飛び込みのラインはインベタ時と同じまま,ブレーキングの開始ポイントを遅らせて,わざとオーバーシュートし,それを使ってイン側のスペースを生み出す・・・訳なのですが,これが難しい!というか,怖い!!(笑).
EF8は決してリアのスタビリティが高い訳ではないので,ハードブレーキングをするとリアが浮いてフラフラします.水平なところでブレーキングしてもフラフラするのに,バンクによって右タイヤと左タイヤに掛かる力が均等にならないので余計フラフラです.
シビアな挙動に対して正確にステアリングを操作するために,足で踏ん張って,しっかり身体を保持したいのですが,左足(クラッチ)は3速→2速へのシフトダウンに備えて浮いている状態,右足(アクセル)は3速キープ(回転数維持)のために僅かに浮いている状態で,足で踏ん張る事が全く出来ません.こんな力が入れにくい状態で,上半身だけでステアリング操作し,1ヘアに飛び込むのはホント怖いんです.何度か1ヘア手前のS字,2個目の縁石を下りてからブレーキングしようと試みましたが,どうしても操作が間に合う自信がもてませんでした・・・.
その結果,進入がヌルくなり,中間でインから離れる量も不足して・・・,
ターゲットにしていたポイントで
縁石にドカ乗り!
本当は縁石をなぞるラインにしたいのに,もうこれだけで「このラップ失敗だなぁ~」と思いました(泣).
まぁでも,やっぱりこのラインの方が立ち上がりの車速の伸びが良いので(↓),ダンロップの進入までに更に0.1秒稼ぎ出し,トータルで0.26秒のリードを広げる事が出来ました.
これでようやくSec1が終了となるのですが,反省する事が多過ぎて長くなってしまいました・・・.
一旦ここで区切って,続きは
次回にしたいと思います.