
現状の車高が走行中リア下がりになっている可能性があるので,レーキをつけてみようというのが
前回のお話でした.
現状,リアの車高はフェンダーとの隙間で表現すると以下の通り.
加速時 ・・・ 指1本分以下
ブレーキング時 ・・・ 指2本分
完全に浮いた時 ・・・ 指3本分
指1本分は大体15mmくらいでしょうか.数字で聞くと結構な車高変化に感じますね.リアの車高を上げると,重心がフロント側に移動するので,それでフロント荷重が増しそうな気もします.
フロントの荷重が増え過ぎてフルブレーキング時にロックすると嫌だな・・・と思い,車高を何mm上げるとフロントの荷重がどれくらい増えるんだろう?と色々調べていたら,
コチラのブログで計算式を見つけました.折角なので,今回はこの計算式をお借りしてフロント荷重の変化量を試算してみたいと思います.
(今回は計算式は割愛します.詳細はリンク先のブログを参照下さい)
まず,車重は
7年前にコーナーウェイトを測った事があるので,その時の数値を引っ張り出してみます.
車両重量 = 981kgf
ホイールベースは2300mm,前軸荷重も644kgfと分かっているので,前軸からの重心位置を割り出すと,
重心位置 = 790mm
タイヤ直径は205/50R15で587mm,重心高は分からないので全高(1270mm)の半分と仮定すると,
重心高 = 1270 / 2 = 635mm
ここから車軸中心に対する重心高を求めると342mm.前軸との重心距離は861mmとなります.
また,前軸との重心角度は23°でした.
これをベースに,リアの車高を10mm上げた場合を試算すると以下の通り.
ホイールベースの変化量 = +0.022mm
車体傾斜角の変化量 = +0.249°
重心位置の変化量 = -1mm
前軸荷重の変化量 = +0.687kgf
リアの車高を上げると,ほんの僅かとはいえホイールベースって延びるんだなぁ~と思いつつ,前軸荷重はたった0.6キロ増えるだけなんですね.絶対値が644キロ中の0.6キロ増ですから,割合にして0.1%.考えるのが無駄に思える値ですね(苦笑).
折角調べたので,念のためにリアの車高を20mm上げた場合も試算してみると,
ホイールベースの変化量 = +0.087mm
車体傾斜角の変化量 = +0.498°
重心位置の変化量 = -3mm
前軸荷重の変化量 = +1.34kgf
ホイールベースの変化量は4倍になってますが,それ以外の数値は順当に倍になるくらいですね.元の値が小さいので大差ないです.
あまりにも変化が少ないので,試しに重心高を車高の2/3(847mm)だと仮定し直して,リアの車高を10mmアップした場合を試算し直してみると,
ホイールベースの変化量 = +0.022mm
車体傾斜角の変化量 = +0.249°
重心位置の変化量 = -2mm
前軸荷重の変化量 = +1.08kgf
重心が高い方が前軸への移動量は増しているようですが,それでもたったの1キロ.無視出来るレベルですね.
・・・という事で,リアの車高を上げてもフロントの荷重は全く増えない事が分かりました.なんとなく,前傾姿勢にすればフロントの荷重は増えるようなイメージを持っていたのですが,そんな事はないんですね.勉強になりました.
さて,これでリアの車高を上げてもフロントに影響を与えない事が確認出来たので,レーキを付けた時のネガはもうなさそうかな? あとは,車高上げると多分キャンバーが減る方向になるので,それを現状と同じ値になるように再調整が必要なくらいですかね・・・.

(リアの調整式アームがようやく日の目を見そう・・・)
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Posted at
2022/09/04 00:48:09