
タイヤの仕様が変わったのか? 路面温度が高過ぎるのか? 理由は分かりませんが,とにかく
先日のTC1000はタイヤのオーバーヒート(表面温度が80℃オーバー)に悩まされました.
さすがにこれだけ表面温度が高いとグリップも低下してしまうので,タイヤの温度が上がり過ぎないように,少しタイヤを守ってやる必要があると思うのですが,クルマのセッティング,あるいはドライビングをどう変更すれば守れるのかなぁ~?と考えていました.
セッティングと言っても,ダンパーの減衰とタイヤの内圧くらいしか調整代はなく,減衰は緩める方向にしか調整出来ず,緩めたらOUT側のタイヤの負担が増えて余計オーバーヒートするだけ.内圧も下げるといっても下げ過ぎればヨレて過熱する可能性もある訳で,あんまりやりようがないなぁ~とも思いました.
となると,ドライビングで何とかするしかない訳で,当日のサーキットアドバイザーの講義を聞いていたところ,「温度を上げ過ぎないためには,タイヤが過熱している"時間"を減らす」と仰っていました(↓).
そう言えば,以前,
冬場のウォームアップで苦しんでいた時にも「早く温度を上げたいなら,過熱している"時間"を増やす」と教えて頂いたので,それの逆をやれば良いのか!と納得出来ました.
となると次は,「その"時間"を減らすにはどうすれば良いのか?」を考えないといけない訳なのですが,タイヤを横に使っている時間を短くすれば過熱している"時間"も短くなるはずなので,U字のコーナリングではなく,なるべくV字のコーナリングをした方が良いのかな?とか思っていました(↓).
ただ,なんでもかんでもV字で走れば良い訳でもなく,タイムを狙うならコーナー毎にU字とV字を使い分けないといけないはず.じゃあ,どのコーナーを攻めて,どのコーナーを守るべきか? アドバイザーに質問してみたところ・・・,
「全部のコーナーで守って下さい」
d(‘∀‘*)
との事でした(笑).「ぜ,全部ですか・・・(汗)」と面食らっていると,「全てのコーナーでタイヤの限界を絶対に超えさせない走り方が大事.か言って,グリップを余らせてもタイムは出ないので,スキール音が出ないギリギリのところを見極めて,そこで走らせる」「そういうギリギリの見極めはタイヤのグリップに余裕がある冬場では練習出来ない.こういう夏場でこそ練習になる」「その経験が冬場のアタックで活きてくる」との事でした.
ムムム・・・仰る通り.ならば,私がスキール音を出してしまうコーナーはどこなんだ?と車載を見返してみると,
どうやら,この辺りのポイント(↓)のようです.
①1コーナーの縁石の始まり~ショートカットのパイロン手前
②ヘアピンの頂点~立ち上がり
③インフィールドの1個目(13R)~2個目(12R)に向かって向きを変える辺り
④洗濯板通過後の着地
⑤最終複合の1個目(20R)で向きを変えるポイント
④・⑤はどうもフロントではなく,リアタイヤが鳴っている気がするので,今回は無視するとして(リアがオーバーヒートする分には向きが変わり易くなるだけなので,そんなに困らない),①・②・③は確かにフロントタイヤの負担が大きい箇所なので,ここを改善ですね.
早速,細かく見てみると,
①1コーナーの縁石の始まり~ショートカットのパイロン手前
当該部分をロガーデータで確認してみると,こんな感じ(↓)でした.
ほぼ完全にブレーキをリリースして,タイヤのグリップを全て横に使っている区間ですね.う~ん,ここはクルマの向きを変える部分なので守りようがない.守る方法があるとすれば進入速度を抑えるとか?? でもそれじゃタイムが落ちるし.フロントタイヤを使わないで向きを変える方法なんてあ・・・,
Σ( °o°) アッ!
あった!
1コーナーの手前から向きを変える方法が(↓).
そうか.この暑い時期だからこそ,このコーナリングにトライしないといけなかったのか!
よしっ,次回からこれを練習してみよう.
②ヘアピンの頂点~立ち上がり
ここもロガーデータを確認してみると(↓),
1コーナーと同様にブレーキを完全にリリースして,タイヤのグリップを全て横に使っている区間ですね.ここは1コーナーのような技は使えないので,大人しく進入速度を抑えるしかないかなぁ~? 無論,ただ抑えるだけでは遅くなるだけなので,その分距離を縮めないとダメだろうな.ここはV字のコーナリングを徹底してみますか.
③インフィールドの1個目(13R)~2個目(12R)に向かって向きを変える辺り
ココは,私にとってTC1000で一番フロントタイヤのグリップ使って向きを変えるところ.さすがにどうしようもないかな? ここを抑えちゃうとバックストレッチの伸びが悪化して明確にタイムが落ちますし,さすがにココは守れない.ココはTC1000で唯一と言っていい左コーナーで,右フロントを使うのはこのコーナーだけだし,右フロントのOUT側の表面温度を見ながら判断ですかね・・・.
以上,TC1000でタイヤを守る箇所でした.
どうせ
変更したブレーキブースターの特性に合わせてヘアピンは再攻略しないといけませんでしたし,ドライビングの面で今後取り組むべきなのは1コーナーですかね.果たして,120km/hオーバーの速度域でブレーキよりも先にステアリングを切る事が出来るのか? チャレンジですね.
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筑波サーキット・コース1000 | 日記
Posted at
2023/07/20 20:58:18