ナリモを走った後のダメージチェックとしてショップに点検してもらったら,ハブボルトがNGとの事で入庫となりました・・・.
今回はどこにもぶつけなかったので大丈夫かなぁ~?と思ったのですが,ナリモ単体ではなく,1年間の蓄積ダメージの方でダメでした(泣).まぁ,折れる前に見つけてもらえたので良かったですが,EF8の場合は,たかだかハブボルトの1本を交換するためにハブ本体をバラさないといけないので,ハブベアリングの手配等アレコレ必要となり,おかげで週末のファミ走は走れませんでした.
そんな感じでクルマもないので,やれる事といった頭の中の妄想を広げるくらいですが,アンチリフト率を計算した辺りでネタも尽きたので,新たなネタを仕入れに「東京マガジンバンク」へ行ってみる事にしました.
「東京マガジンバンク」は「都立多摩図書館」内に開設されているサービスで,週刊誌から学術雑誌まで幅広い雑誌の提供しており,バックナンバーも揃っているため,研究・調査にオススメとの事で行ってみました.図書館で本を借りるなんて小学生以来なので(笑),借り方を備忘録がてら残しておきます.
まず,入口から入って左手側にある「総合案内」へ行きます.

(東京都立図書館:
都立多摩図書館二十八景より)
そこでトレイに置いてある「入館証」を受け取り,「総合案内」の横にあるゲートを通過して図書館内へ.
館内中央付近にある「蔵書検索」の端末まで進み,借りたい本を調べます.

(東京都立図書館:
都立多摩図書館二十八景より)
上の画像は「データベース検索」用の別の端末なのですが,図書館内は撮影禁止なので代用です(笑).
「蔵書検索」の端末はこんな画面でした(↓).
最初に左上からログインするのですが,これは「総合受付」で借りた「入館証」のバーコードをリーダーで読ませる形でした.これで人とデータが結びつけられたので,あとは「蔵書検索」で目当ての本を探して,辿り着いた先の「資料の利用」で「予約」ボタンを押します.これで貸し出し予約が出来たので,後はスタッフの方が書庫から本を持って来てくれるのを待ちます.

(東京都立図書館:
都立多摩図書館二十八景より)
準備が出来ると,館内に掲示されているモニターに「入館証」の番号が表示されるので,「資料お渡し・返却カウンター」へ行きます.

(東京都立図書館:
都立多摩図書館二十八景より)
こちらも「相談カウンター」で代用(「資料お渡し・返却カウンター」はこの横です).カウンターでスタッフの方に「入館証」の番号を伝え,本を受け取ります.この際,「入館証」の中からバーコード付のカードを抜き取って渡し,本の返却時はこのカードと交換する形となります.
・・・といった流れなのですが,これが最初分からず暫くアチコチ右往左往して(苦笑),やっと理解出来たので今回は丁寧に残しておきました.
そうして借りた色々な本を読み解き,今回学習出来たのは以下の2点.
①ワイドトレッド化は必ずしも吉とならない
フロントの限界引き上げ+ロール量抑制のための手段の1つとして,ワイドトレッド化があると思うのですが,よくスペーサーを使って強引にワイド化するとステアリングレスポンスが落ちると聞きます.

(自動車を物理する:
抜群に効くワイドトレッド化 その4より)
私は,その理由はステアリングの転舵軸の外を広げるからだと思っていて,スペーサーを使わなかったり,極端にINSETの小さいホイールを履かないのはそういった考えからなのですが,その一方でちゃんとアームを伸ばして,転舵軸自体を外側に持って来れば,そんな事もないんだろう~と思っていました.
ところが,どうやらそうでもないらしいです.1997年のJTCCでレギュレーションが変更されてオーバーフェンダーの装着が許可され,日産のプリメーラは前年から片側50mmアームを伸ばしたそうなのですが,ドライバーから曲がらないと大不評だったそうです.それで仕方なくアームを元に戻し,5~10mmのスペーサーを入れる形で妥協したら(電車スタイルにしたら)不満がなくなったそうです(↓).

(右のチェイサーに比べて,左のプリメーラが電車スタイルなのが分かります)
ワイドトレッド化によって確かに高速コーナーは良くなるが,低速コーナーはメタメタになる・・・.
当たり前と言えば当たり前なんですが,「アーム長を伸ばしてもそうなるんだぁ~」と勉強になりました.
なお,その電車スタイルの副産物として,タイヤとフェンダーの間に隙間が出来たため,これによって空力も良くなった(ドラッグが減った?)そうです.
フェンダーにルーバーが付けられない
現代のRally 1でも同じ話を聞きましたし(↓),
見た目の好みはあると思いますが,電車スタイルは機能美って事ですね(笑).
②地面に近づけるのはフロントだけで良い
昨年,
最後のリアバンパーにもアンダーパネルを装着し,これでボディ下面は覆えるだけ覆ったのですが,正直これで速くなったか?というと疑問でした.
私のEF8は車検対応で車高が90mm以上あるので,こんな高さでもダウンフォースって出るんかいな?と思い調べてみたら,「
10mm近くまで下げないとダウンフォースなんて出ないよ」との事でした.ただ,その一方で,アンダーパネルを装着した事でクルマのフィーリングが変わった事もまた事実で,特にリアは確実にインリフトしにくくなりました.この違いがダウンフォースが発生しているって事なのかなぁ~?と漠然と思っていたのですが,
冷静に考えてみると,前述の論文と矛盾しますし,そもそもクルマの「限界が上がった」というよりは「安定した」という感触なので,これは恐らく,
・下面の平滑化によって空気がキレイに流れるようになり,空力起因で姿勢が乱れる事がなくなった
・数kgの重さのアンダーパネルをボディの一番下に付けた事で,重心が下がった
・・・といった事が原因なんじゃないのかな?と思っています.富士スピードウェイ(MAX:190km/h台)レベルまで行けばもう少し違った印象になるかもしれませんが,TC2000(MAX:150km/h台)レベルであれば,正直私のEF8程度のパワーだとアンパネは不要,むしろ外して軽量化した方が速い!とまで思っています.
とはいえ折角付けたものですし,何か性能を引き出す方法がないかなぁ~?と調べてみたら,「FFだったらフロントを下げろ!」という話を見つけました.
何を言っているか?というと,「フロントのスプリッター(チンスポイラー)を出来るだけ地面に近づけて,そこでダウンフォースを発生させろ!」って事のようです.そりゃまぁ,10mm近くまで下げられればダウンフォースは発生するでしょうけど,車高をそこまで下げるのは大変なんだよ~と思ったら,「いや,下げるのはフロントだけで良い.むしろサイド以降は車高が高い方が良い」との事.フロントのスプリッターを通過して以降の空気はさっさと抜きたいので,サイド以降が高い方が都合が良いとか.
「へぇ~,そういう考え方もあるんだ」と勉強になりました.確かにオーバーステア傾向にしたいFFの場合は,フロントのダウンフォースはあればあるだけ欲しいけれど,リアのダウンフォースはそんなに要らない訳で,だったら,横からさっさと抜いちゃえ!というのは合理的だなぁ~と思いました.
・・・とすると,サイドステップはむしろ邪魔か?と思いましたが,そういう場合はレーキを強めれば良いとの事.
となると,角度はどれくらい付ければ良いんだ?と調べてみたら,「スプリッターの角度は闇雲につければ良い訳ではない」という話も目にしました.ここで言っている「スプリッター」がフロントのアンダーパネル全体を指すのか? こういう(↓)フロントタイヤ前のアップスイープを指しているのか?までは分からなかったのですが,
風洞等で,ダウンフォースが最大値となる角度を探っていくと12~13°だったので,その角度で設計して実車を走らせてみたらダウンフォースが全く出ず遅かったとの事.そこで速いクルマを調べてみたら8°しか角度はついていなかった・・・と.これは風洞等,車体が水平な状態でシミュレーションすれば確かに12~13°が最も高い値を示すが,走行中のクルマは前後にピッチングするし,路面も常に水平ではなくアンジュレーションがあるため,12~13°だと角度がつき過ぎてストール(気流が剥離して急激にダウンフォースが失われる現象)する場面が出てしまうとの事.このため,ストールせずに安定してダウンフォースを得るためには8°くらいがちょうど良いのだそうです.
この手の話を理屈としては知っていましたが,具体的な角度までは知らなかったので,これまた勉強になりました.
以上,マガジンバンクで調べ物した結果でした.
これから先,EF8を速くするためにはフロントの限界を上げていくしかないのですが,まずは幅方向ではなく,上下方向で手を打った方が良さそうだと思いました.レーキをつけるとなるとフロントのバネレートアップも必要になってきますが,ブレーキロックの対策にもなるので,この方向性は都合が良いと思いつつ,リアの安定性も損なわないようにしないとダメだよなぁ~と思いました.
あと,レーキで1つ気になっているのが,「ストレーキ」の存在(↓).
これがあった方が良いのか? ない方が良いのか・・・?
車高の絶対値との兼ね合いもあると思いますが,ここも合わせて見直さないとなぁ~と思いました.