LSDの慣らしが終わったので,TC1000へ行って来ました.
前回走ったのが
7月上旬ですから約3ヵ月振り.この日は気温20℃台の曇り空と過ごし易く,朝方だと半袖では少し肌寒いくらい.一方で気圧は1020hPaとかなり高く,酷暑で辛かった時期を抜けて,そこそこのタイムは出そうな印象ですが,湿度は高いので閉め切った車内だと蒸し暑い.気温が下がり出すと動き始める人達も多いと思うので,ピットを取るつもりは全くなかったのですが,運良く一番最後の1個が空いていたのでそこへ滑り込みました.
「気温も下がってきてフォーミュラ枠もある日なのに,意外と台数少ないんですねぇ~.ピット取れちゃいましたよ」と常連さん達に挨拶をしに行くと,「ああ,フォーミュラ枠は午後に移ったからね」との返事.ああ,そうか.だから姿が見えないんだ・・・と思いました(フォーミュラの暖機時のレーシング音で苦情でも寄せられたんですかね?).
そのままコース側を見ると,夏の間に設置されたフェンスが(↓).
多分日光と同じパターンで,ドリフト走行時の観戦対策(安全性向上)なんだと思いますが,最終コーナーを立ち上がってくるクルマを見づらくなったのは残念ですね.
そんな感じで3ヵ月振りのTC1000を歩き回った後にクルマに戻ってみると・・・,
ん!? これはまさか!!
うわぁ~,マジか! ヤツらサーキット内まで入ってくるのか!?と思い,常連さん達にビラを見せに行くと,「最近工具の盗難とかも増えてきているらしいし,スタッフの方に伝えた方が良いですよ」とアドバイスをくれました.伝える前に一応「AirTag(位置情報を知らせる端末)」が仕掛けられていないか確認しておこうとクルマに戻ると,犯人の方から寄ってきました.
大体この手の人間は,2代目プリウスに複数名で同乗している事が多いのですが,今回の犯人は黒いDC5に乗っていて「コノタイヤダトマガラナイヨ」とか,「コノタイヤタノシクナイヨ」とか訳の分からない言葉で話し掛けてきたので,「280ナンカカウカラダヨ. セメテ200ニスレバマダマシダッタノニ」とこれまた異なる言語で返して追っ払ってやりました.いや,マジで最近コインパーキングどころか,地方のビジネスホテルの駐車場とかも止めるのが怖いご時世なので,ネオクラシック世代のクルマにこういう事をするのは止めて下さい(笑).
・・・とそんな感じで走行前から一騒動ありましたが,まずはT2枠(8:15~)からスタートです.
先導走行があれば,そこで感触を掴んだ後に1本目~と目算していたのですが,この日はS耐と被っていたのでサーキットアドバイザーがいらっしゃらず非実施.タイヤもキレイだし,気温も低いし,計測1から全開でいきたいところでしたが,LSDを変えると動きが一変するので念のために80%くらいのペースで警戒しながら入っていくと,
全てのコーナーで良い感じ~♪ ハンドリングが素直になった印象で,ターンイン時の抵抗感が少ない.ステアリングを切った瞬間,クルマが反応するのでライントレースがし易く,今までと比べるとタイヤ1本分くらいのコントロールの幅が増えた感じ.これまでヘアピン・インフィールド出口・最終コーナー等で縁石ギリギリを狙うのが難しかった(クルマが縁石に寄って行かない・アクセルを開けると外へ外へと向かおうとする)のが,IN側のタイヤを思い通りに縁石にのせられるようになりました.これは楽しい♪
計測1の感触からIN巻きする気配はなかったので,ならば行ってみるか!と95%くらいまでペースを上げてみると,
41.747.コンディションを考えると41.6秒くらいかなぁ~?と思っていたのでマズマズのタイムではあるのですが,タイムボードの横を通り過ぎた時にトップタイムが「41.73」となっていたので,
うわっ,1/100秒届かないのかよ!
と少し火がつき,そのまま計測3へ.
しかし,既にタイヤは熱が入りきっちゃっているので 41.765 と2/100秒ダウンに留めるのが限界.これ以降は41.9秒,42.4秒とガクッと落ちたので終了としました.
LSD変更後の感触としてはネガティブな部分が一切なく,全コーナーポジティブな印象なので,これならタイヤ冷やして1発を狙ってみるかーとA7枠(11:00~)へ.早速計測1から全開で入って行くと,
タイヤがまだきてない・・・.ウォームアップに気を配らないといけない時期に入ってきたんだなぁ~と思いつつ,途中で止めてやり直した結果は,
41.875.1本目より蒸し暑い印象なので順当にパワーダウンしているかなぁ~と思いました.
ここから先はタイムは出ないので,限界の見極めで色々試してみると,
フルブレーキング時にリアがすっ飛ぶ感じが.制動力も落ちている印象を受けるので「こりゃ,リアが接地してないな・・・」と思いピットイン.
減衰を前後1段階落としてみます.前後のタイムを比較すると42.2秒→42.1秒と縮まっており,ブレーキング時の安定性も明らかに向上しました(減速度もイメージ通り出ている感じ).ロガーで確認してみても(↓),
変更前(青)に比べて変更後(赤)は空走時間が短く,ブレーキングの過程でコントロール性も上がっているので,こちらの方が良さそうでした.
ただ,ブレーキング時に若干ジャダーが出ているのが気掛かりで,酷い時は1コーナーで左側にクルマが行こうとするので,これの原因究明をしようかピットで悩んでいると,
orangeEP@ahirukantaiさんがご到着.挨拶も兼ねて雑談していると,使用期限を迎えて公式戦では使用出来ない備品をどうするか?という話になったので,「今のorangeさんならサインとセットで出せば高額で売れるのでは?」とチャチャを入れておきました(笑).
そして,1番ピットの方には大きく「ナラシ」と書かれたアノ方のクルマが.
キレイな外装が目を惹きますが,車内のロールケージが特に素晴らしかったです.

(しょこさんがお漏らしの水で遊んでました・・・笑)
そうこうしているうちに12時半を回ったので,ジャダーの原因は多分タイヤだろうという事で,フロントタイヤを左右入替えてP1枠(13:00~)へ.
午前中とさほどコンディションは変わらず,時間だけが経過しているので,「だとすると計測1は滑るかぁ~?」と思いつつ,ブレーキだけ温めて計測1でアタック.朝一の41.7秒を超えるためには,ギリギリのところを攻めるしかないのでチャレンジしてみましたが・・・,
敢えなくスピン(泣).なんとか持ちこたえられるかなぁ・・・?と思ったのですが,リアタイヤが限界を超えてしまいました.そして,その後のアタックでは 41.811 と2本目のタイムを上回りこそしたものの,1本目のタイムには及ばず.
その後は一度ピットに入り,タイヤが冷えるのを待って再度アタックとかもしてみましたが,41.8秒と同程度のタイム.今日はここら辺が限界という事で終了しました.
仕様変更後のLSDの感触としては,
非常に良い!(*´꒳`*)
今までコーナーへの進入で言う事を聞かず,ひたすらアンダーステア気味なのを腕力で捻じ伏せて曲げていたのが,何の力も要らず素直に曲がってくれるようになりました.LSDのON⇔OFFはEG6用の頃ほど明確ではありませんが,進入が素直になった点からも引っ掛かりがなくなったのは間違いありません.また,立ち上がりでアクセルを開けても,以前はガッ!と食い込んで即座にアンダーステアが始まっていましたが,今回はスルスルと曲がり続けてくれるのでアクセルONのタイミングも早くなりました.この感じならもう少し放り込む感じでコーナーに飛び込んでも曲がってくれそうです.
また,仕様変更の際,ショップから「高速コーナーでのコントロールがシビアになる」と懸念を示されましたが,TC1000の1コーナーレベルであれば特に不安感もなく,
今まで1コーナーでアンダーステアを出すと2コーナーまでの間に戻って来れなかったのが,途中で戻って来れるようにもなったのでメリットしか感じません.とにかく低速~中速~高速,進入~エイペックス~立ち上がりと,コーナーのありとあらゆる部分で全てポジティブな感触なので,それなりの金額を払った甲斐があったと大満足です♪
ただ,今回唯一ネガティブだったのが,今までLSDによって押さえつけられていたインリフトの悪影響が開放されてしまった点で,
明らかにリアのリバウンドストロークが足りないのがよーく分かりました.ステアリング操作に対して素直になった事で,より大きくボディが捻じれるようにもなりましたし,「これぞCR-X!」といった感じでジムカーナには持って来い!な感触なのですが,サーキットの真冬の路面でアタックするには大分心もとない感じなので要対策ですね.「LSDが決まらないと足のセットは出ない!」の格言通り,今後は足回りのセット見直しを進めようと思います.
後片付けを済ませた後は,おだてのまつさん,こもりん.さん,かずやん!さん,しょこさんを追い掛けてサロンへ.
ボッチ席から特盛のご飯を見つつ(↓),
久方振りのモツ定を味わって帰宅しました.
以上,長くなりましたが,CR-Xっぽい動きが出てきたTC1000でした.