リアのリバウンドストローク不足の対策として,再びヘルパースプリングを使う事にしました.
スプリングをHYPERCO→HAL springsに切替えて以降,スプリングの長さが7インチとなった事もあり,ヘルパースプリングを廃止していたのですが,バネレートを14キロに上げてからフルブレーキングするとリアが両輪共浮いて,簡単にスピンモードに入ってしまうため再び投入する事になりました.
考え方としては,メインスプリングを7インチ(178mm)→5インチ(127mm)へ短縮し,これによって出来た約50mmの空間に,ほぼレートのない(0.2キロ)ヘルパースプリングを入れる事で伸び代(リバウンドストローク)を稼ごう~というもの(↓).
このヘルパースプリングはレートがほぼない(素手で簡単に縮まるレベル)ため,1G状態では潰れる事から,
1G→0G (浮いた時) ・・・ ヘルパーが潰れた分だけリバウンドストロークがそっくりそのまま増える
1G→1G以上(沈んだ時) ・・・ ヘルパーが既に潰れているため機能せず,メインスプリングのレートで縮む
という形になります.
このアイデアで唯一心配だったのは,メインスプリングを7→5インチに縮めるため,車高を維持するためには思いっきり車高調のスプリングシートを上げる必要があり,今使っているAragostaの「
TYPE-S」でこの上げ代が足りるのか?という点でした.
このため,
車検整備時に工場長に上げ代を調べてもらったところ,
「約25mm(≒1インチ)」あったそうで,スプリングを2インチ(≒50mm)も縮めると足りないかなぁ~?と思ったのですが,「メインスプリングとヘルパースプリングの間にスペーサーも入れますし,ヘルパースプリングに若干プリロードが掛かるかもしれないですが,ギリ大丈夫では?」という見解頂いたので,クルマを引き取ったその日のうちに5インチスプリングを発注しました(↓).

(変更後のメインスプリングは,HAL springsの
ID65 5インチ 14kgf/mm 高反発)
発注時にちょっとしたミスがあってHAL springsから電話が掛かってくる事態となりましたが,何とかその翌々日の午前中にスプリングが到着.到着早々ショップに電話を掛けて「今からスプリング交換は出来るか?」とお願いしたところ,他の作業の合間を縫ってメカニックのSさんが特急で仕上げてくれました.
(突発の依頼だったにも関わらず,毎度本当に有難う御座います!<(_ _)>)
ただ,組付けの過程で少々問題も発生しました.
今回使ったヘルパースプリングはレートがほぼない代物なので,メインスプリングの重量で潰れないようにヘルパースプリングをメインスプリングの上に載せる形でお願いしたのですが,それで仮組をしてもらったところ,ヘルパースプリングとメインスプリングの間に入れる金属製の「
ヘルパースペーサー」がダンパーのダストブーツに引っ掛かってしまいました・・・(↓).
「ならば,ヘルパースプリングを下にするか?」とSメカが仮組をし直してくれたのですが,そうすると今度は「ヘルパースペーサー」がケースのねじ山に引っ掛かってしまいました(↓).
いずれも軽く引っ掛かる程度なので,ダンパーが真っ直ぐ動けばちゃんとストロークはするのですが,金属同士が接触する可能性が残るのはあまり嬉しくない・・・.Sメカに「どうしますか?」と聞かれ,ねじ山が摩耗するのは致命的な事態になりかねないので下に入れるのはナシ.かといって上に入れて引っ掛かるのも嫌なのでダストブーツを抜いて,何も接触しないようにした状態で組んでもらう事にしました.
加えて,ヘルパースプリング固定用のスペーサーも,HYPERCOの金属製「ヘルパースペーサー」ではなく,Swiftの「
樹脂スペーサー」に変更(↓).
こちらのスペーサーの方が万が一接触した際のダメージが小さいのと,薄いのでリバウンドストロークをより稼げるという判断で変更となりました(念のために持って来ておいて良かった~).これでHYPERCO(ヘルパースプリング)・Swift(ヘルパースペーサー)・HAL(メインスプリング)という3社混合セット(苦笑)となりましたが,まぁ,全てID65用なので問題ないでしょう.
完成後に試走した際の印象としては,7→5インチ化によって反発力が上がったのか? トラクションの掛かりが良くなった(加速時にリアの沈み込みが減った)気がしました.次いでギャップを乗り越えた際に若干コツコツした印象を受け,5インチ化の弊害か?と思いましたが,想定していた程酷くはないので十分許容範囲内.最後に直角コーナーでのターンでリバウンドストロークを確認しましたが,内輪側が「浮いてない」印象を受けたので狙い通りの効果は発揮しているのではないでしょうか.総じてみると,デメリットは少なく・メリットは確実にありそうなので,あとはサーキットでテストして最終判断ですね.
以上,ヘルパースプリング再び!でした.
なお,最後に今回の交換過程で7インチと5インチの14キロ(高反発)のデータを入手出来たので,「
コイルばねっと」で計算した結果も載せておきます(左:7インチ 右:5インチ).
これを見るとほぼ同じバネ定数なので,これなら5インチ化によるフィーリングの違いは確かに少なそうですね♪
Posted at 2025/02/10 02:41:50 | |
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セッティング(ダンパー) | 日記