
EF8の先輩に挑むEF8vsEF8,2022年最後の舞台はTC2000.
今年の対戦成績は過去に例がないくらい善戦する事が出来て,ここまで3勝3敗の完全な五分.つまり,今回勝った方が年間を通じての勝者となります.私がTC2000を走るのは
1年振り.対する先輩もTC2000は1年振り.お互い走り方を忘れているのは間違いなく,10℃を切った路面では双方ともにペースアップに時間が掛かりそう・・・という事もあり,今回はノーハンデの真向勝負となりました.
どちらかと言えば苦手なTC2000ですので,余計な話はせずに早速1本目から行ってみましょう.
朝一のコンディションは気温:9.6℃,路面温度:8.2℃,気圧:1022.8hPaとタイムアタックには絶好のコンディションですが,ここまで路面温度が低いとリアの温まりが心配・・・・・・・・・でしたので様子を見ながら走り始めましたが,そこまで神経質になる程ではなかったようです.しかし,「じゃあ,そろそろ行ってみるか~」とアタックしてみるも,タイムは11秒台・・・.
(;゚д゚) ェ…ナンデ?
去年もスロースターターでしたが,今年は輪を掛けて酷いですね・・・.タイヤはちゃんとグリップしている感があるのですが,なんだかクルマ全体の動きが大きく,フワフワしているような印象が強い.80Rも全開で踏み抜く気になれず,ちょっとスロットルを戻す感じに.そして,一番困ったのがブレーキ.「止まらない感」が凄くて,特に1ヘア・2ヘアでイメージしている程の減速感がなく,スゥ~と前に流れるような感覚で,おっかなくて奥まで突っ込めない.
ただ,これらはクルマがどうこうというよりも,恐らくTC2000の車速レンジに身体の感覚が合っていないだけなような気もするので,「単純にドライバーがヘタレなだけだろ!」と思いながら走ってました.そこは「ま,1年振りだし,しゃーない」と割り切り,やれる範囲で走らせた結果,まさかまさかの10秒も切れない体たらく・・・.
対する先輩も「リアがフラフラで,本気で行くとスピンする」との事で,こちらは1本目を丸々をタイヤのウォームアップに使ったような状態.実は手の内を見せずに2本目で一気に勝負をつける作戦なんじゃないのか?と思いつつ,こんな結果(↓)となりました.
先輩 ・・・ 1'11.641
私 ・・・ 1'10.364 (-1.277)
とはいえ,さすがに私も10秒を切れないのは情けないと思い,そんな話をAT使いのBB6に話したら,
「は? なにやってんの!?」と言われ,リザルトを見ると(↓).
(llllll゚Д゚) ヒィィィィ…
「ヤバイ! AT車に負ける!!」と反省し,BB6の1本目の車載を頂いて勉強しました(↓).
最高速はいつもと同じくらい出ているのでストレートは問題なさそうですが,とにかくコーナーが遅い.Sec2はそれなりのタイムであるのに対し,Sec1が特に遅いので,やはりブレーキングがネックになっているようです.
そして2本目.今回はこれで終わりなので,これが正真正銘最後のアタックです.
コンディションは1本目より気温が7℃上がり(14.8℃),路面温度も12℃上昇(17.6℃).これならリアタイヤのウォームアップはもう気にしなくて大丈夫.2本目は手の内を隠した先輩が大幅に上げてくるでしょうから,こちらも初っ端から飛ばしていかないとヤバイです.
「さて,どうするべ・・・」と走行開始前の待機中に思案したところ,そう言えばプロが「TC2000なんて,ブレーキを強く踏むところは1箇所もないよ!」と仰っていた事を思い出し,「よ~し,ならば『ブレーキが効かない!』じゃなくて『自分がブレーキを弱く踏んでるだけ!』と思い込む事にするかぁ~」と自己暗示をかけて,コースイン.
すると,1ヘア・2ヘアのブレーキは全く気にならなくなり,80Rも踏めるように.自己暗示成功!(笑) これでようやくドライビングに集中出来るようになり,問題点に色々気づくようになりました.
問題点の1つ目は1ヘアの立ち上がり.失火してエンジンの回転が上がりません・・・(↓).
動画を見て頂くと,首がカックン!としているのがよく分かると思いますが,別にコレ,ブレーキを踏んでる訳じゃないんです.アクセルを開けに行っているのに,回転が上がらないので失速してるんです.
ダイレクトイグニッション化してから今回が初のTC2000ですし,今までTC1000や日光で燃調合わせをしてきたので,使用回転域が異なるTC2000で走ると,こういう事が起こるだろうなぁ~と覚悟はしていたのですが,まさかこのタイミングで起こるとは・・・.何とかタイムは9秒台前半まで縮める事が出来たのですが,この失火が消えないとこれ以上は縮められそうにありません.
「さて,どうするか・・・」とクーリングラップ中に思案.使用回転域を変えれば失火は出ないはずなので,1ヘアの進入を3速キープではなく,手前で4速までシフトアップして突っ込むようにして運転領域を変えてみたところ,これが成功! 微妙にまだ立ち上がりで失火している感はあるのですが,3速キープ時よりはマトモに加速するようになりました.しかし,今度は次の問題が・・・.
問題点の2つ目は,1ヘア手前での3→4速にシフトアップする事による加速G.
3→4速にシフトアップするポイントは,大体S字の1個目の縁石を降りたこの辺り(↓),
でシフトアップするのですが,シフトアップした直後の加速Gに身体が慣れておらず,感覚が追いつかない.1ヘアの進入は下りなのでバックストレートとは異なり,シフトアップしても加速感が鈍らず,感覚的にはまるでドン!とシートに押しつけられるかのような急加速に感じてしまい,正直怖い.
「これは自分の技量でコントロール出来る範囲を超えているな・・・」と感じたので,3速で引っ張り切ってから4速にシフトアップするのではなく,ちょっとだけ早めにシフトアップするように微調整.これで加速Gの変化が小さくなり,安心して飛び込めるようになりました.恐らくこの走らせ方ではタイムロスが大きいとは思いますが,クルマを壊したら元も子もないなので,今回はこれで我慢しました.
問題点の3つ目は,1ヘア立ち上がりのシフトアップ.
これはドライバーが100%悪いのですが,右にGが掛かった状態で2→3速へシフトアップするシーンだと,私はどうしてもゲートに対して斜めに力を掛けてしまうようなんです(↓の赤矢印).
そのせいで3速に入らない事が度々あり,タイムロス・・・.シート変えないとダメかなぁ~?
問題点の4つ目はダンロップ~80Rの切返しのレスポンス不足.
ダンロップは,タイヤのグリップ的にまだイケそうな感じがあるのですが,クルマのロールが大きく かつ 収束が遅いので,フワフワ感が長くかなり怖い・・・.こもりん.さん曰く「ここはただの大きなS字」だそうなのですが,レートダウンして以降,こういう切返し(S字)をクルマが苦手にしまっており,ロールがなかなか収束せず,クルマの挙動が落ち着かないんですよね・・・.このため,今回はダンロップの出口で少し余裕がもてるような走らせ方に調整しました.
最後5つ目の問題点は,80Rで外に流れ続ける点.
先程も述べた通り,タイヤのグリップ的には余裕がありそうなので,80Rは全開で踏んで駆け抜けているのですが,その途中でクルマが横に流れ続けるんですよね・・・.
私,今まで80Rでアウト側の縁石に乗った事なんてなかったのですが,今回は何回か踏む羽目になりました.これも恐らく前述のロールの収束が遅い事と関係があるんでしょうね.いずれにせよTC2000に対してはセットアップが合っていない事は間違いなさそうです.
・・・と,そんな感じで問題点だらけだったのですが,今回はドライビングを修正して合わせ込むしかないので,最後の11周目にセクターベストを全部揃えて,
1'08.469 をマークする事が出来ました.チェッカーフラッグが出た時は「もう1周欲しかった!」と悔やみましたが,セクターベストを全部揃えてこのタイムなんですから,今のクルマ&ドライバーではこれ以上は出なかったかも.
そんな感じで自分の走りに夢中になっていましたが,一方の先輩はどうだったのか?というと・・・,
先輩 ・・・ 1'08.812
私 ・・・ 1'08.469 (-0.343)
0.3秒差で
私の勝利! ୧(˃◡˂)୨ ヤッター
先輩を初めて追い掛けた
2015年の鈴鹿から7年.ようやくここまで来れたかと思うと感無量です.今回もそうでしたが,その場その場で自分にやれる最大限の事を考え,トライし,それが最終的な結果に結びついたかと思うと本当に嬉しいです!
先輩,7年もの間,壁となって立ちはだかってくれて有難う御座いました.本当に楽しかったです♪
・・・と,そんな事を先輩に伝えようと思っていたら,先輩の方から,
「来シーズンはアメリカに行く!」
と言われました.突然の話でビックリしましたが,先輩は過去にも向こうに行って,現地でCR-Xを調達してクルマと共に戻ってきた事もあるので(↓),
きっと今回も,ドライバー・クルマ共にパワーアップ(ウェイトアップ?)して帰ってくるに違いありません.来年サーキットで会えないのは非常に寂しいですが,1年経ったら戻ってくるつもりのようですので,その時に「遅くなったな!」と言われないよう,私も1年間研鑽に励みたいと思います.
先輩,今年も有難う御座いました.現地への旅路もお気をつけて.
再来年,再びコース上で会える日を楽しみに待ってます!