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OX3832のブログ一覧

2023年07月30日 イイね!

続・POTENZAを履くS耐車両

続・POTENZAを履くS耐車両スーパー耐久(S耐)の第2戦からST-Q/ST-4/ST-5クラスで急追使用される事になったBRIDGESTONE(BS)のラジアルタイヤですが,今シーズンいっぱいはこのままラジアルを使用する事が決まったそうです(当初は「スリックタイヤが用意出来るまで」となっていた).

「スリック前提のS耐車両がラジアルタイヤを履いて走る」という事で,スリック⇔市販ラジアルでどれくらい違いがあるのか興味深く見ていました.

第2戦(富士スピードウェイ)の予選タイムを見てみると,RE-71RSを履いたST-5クラスのタイムは(↓),



クラスレコードの約3秒落ちといったところで,さすがに差があったようですね.ただ,ドライバーのコメントとしては「RE-71RSはタイムの落ち方がフラットで,フィーリングがとても良く,発熱も良いのでスリックタイヤと比べると扱い易い」そうで,ライフも2スティント(80周≒360km)もたせたクルマもあったそうですから,巷で聞いていた「RE-71RSは半分使うと崖がある(タイムが途中からガクンと落ちる)」という印象とは大分違ったようです.


一方,RE-12Dを履いたST-4クラスの方は,



Hankookのスリックタイヤとほぼ同じタイムが出ていて,ドライバーのコメントも「予め言われてないと気づかないくらい,フィーリングに大きな違いはなかった」そうです.厳密には「溝がある分,"支え"が少し足りない感触がある」「温度が上がった時にタイヤが動く」といった声もあり,スプリングレートを落としたクルマもあるそうですが(↓),


(REV SPEED 2023年9月号 付録DVDより)

トーやキャンバーのセットは最終的にスリック時と変わらない値に落ち着いたそうなので,本当に差は小さいんでしょうね.


スプリントレース(86/BRZ Race)用とも言えるRE-12Dを耐久レースで使うという事で,気になる摩耗に関しては,1スティント(40周≒180km)もったそうです.ドライバーのコメントとしても「冷えているところから熱が入った辺りで多少のグリップダウンはあるが,そこから先はタイムは一定でドロップしない」のだそうで,個人的にはこれがかなり意外な情報でした.

この要因に関して調べてみたところ,どうやら86/BRZ RaceとS耐のレギュレーションの違いが影響を及ぼしているとの事でした.

違いの1つ目が「車両重量」.

  86/BRZ Race(ZN6) ・・・ 1240kg
  S耐 ST-4   (ZN8) ・・・ 1150kg

その差90kgと,タイヤへの負担という意味では無視出来ない差ですね.


2つ目が「タイヤサイズ」.

  86/BRZ Race(ZN6) ・・・ 205/55R16 (外径:630mm 幅:212mm)
  S耐 ST-4   (ZN8) ・・・ 235/40R17 (外径:622mm 幅:243mm)

幅で約30mm,S耐車両の方が太く,車重の軽さも相まってタイヤへの負担軽減に繋がっていそうです.


以上,POTENZAを履くS耐車両の続報でした.

スプリントレースと耐久レースという違いがあるので,勿論ドライバーも走らせ方を変えているとは思いますが,10周もてば良いとして作られたRE-12Dであっても,30mm太くして・90kg軽くすれば,40周走れるというのは面白いデータですね.また,スリックと比較して違和感がないくらいグリップすると言われると,改めてRE-12Dが驚異的な性能を持っている事を実感させられます.

それに対しRE-71RSの方は,さすがにスリックと比べると1~2ランク落ちるようで,特に剛性面でその差が顕著だったようです.例えば,同じNDロードスターで比較してみると,235/40R17のRE-12Dを履いたST-4仕様(車重:980kg)が温間:2.1キロで済むのに対し,195/50R15のRE-71RSを履いたST-5仕様(車重:1010kg)は温間:2.3キロと少し高めにする必要があったそうで,この辺りのデータも非常に興味深かった点ですね.
Posted at 2023/07/31 18:08:00 | コメント(0) | トラックバック(0) | セッティング(タイヤ) | 日記
2023年07月28日 イイね!

トルクレンチ探し

トルクレンチ探し5月のTC1000の走行会で,走行直前にハブボルトを折ってしまい,0周リタイヤに終わったのですが,その際,ショップの店長に「トルクレンチの校正やってる?」と言われました.

確かその前にハブボルトにダメージを負った際に,ショップのトルクレンチと比較して,大きな差がない事を確認した記憶があるのですが,購入してからかなりの年数が経っているはずなので,そろそろ狂っていたもおかしくないよなぁ~と思い,「買ったのいつだっけ?」と確認してみたら・・・,

「2013年4月」 (ノo`)アチャー

そうか.確かサーキット走行にも慣れてきた頃合いに「そろそろ道具を揃えるかぁ~」とトルクレンチを購入した記憶があるのですが,あれからもう10年が経っていたのですね・・・.最近,先端のラチェット機構にガタがあるのか,トルクを掛けようとすると「ガキン!」と金属音が出る時があり,「えっ!? 壊れた??」とびっくりして,そろそろ寿命かなぁ~?なんて思っていたのですが,とっくに寿命でしたね・・・.

という事で,新しいトルクレンチを探そうと思うのですが,「取り敢えずあればいい」だった前回から,今回は「もう少しちゃんとしたヤツ」を買おうと思い,真面目に調べてみる事にしました.


まず,トルクレンチってどんな種類があるの?と調べてみると,「直読式」と「シグナル式」があるそうです.

「直読式」は読んで字の如く,現在のトルク値を直接読み取って使用するタイプのものだそうです.「ダイヤル式」「プレート式」「デジタル式」と表示形態は様々ですが,最近はスマホと連携するタイプまであるそうですね(↓).


(KTC:TORQULEより)

これならオーバートルクも防げそうですし,中には作業履歴を残すタイプもあるそうで,後片付けが終わった後に「アレ? ちゃんとトルク掛けたっけ??」と不安になった時に確認出来て良さそうですね.
(歳をとったせいか,流れ作業でやっちゃうと,やったかどうかちゃんと覚えていない・・・汗)


もう1つの「シグナル式」は,予め設定されたトルクに達した時に振動もしくは音で知らせるタイプのものだそうです.
ホイールナット締め付け用としてはコチラの方が一般的ですかね.

更に「シグナル式」には,使用する前にトルク値を設定する「プリセット式」と予め決められたトルクしか掛けられない「固定式」があるそうです.私が今まで使っていたのは「プリセット式」なのですが(↓),



「プリセット式」はトルクレンチ内のコイルスプリングでトルクを設定しているため,トルクを設定したまま放置しておくと,内部のスプリングが圧縮されたままとなり,癖がついて値がズレる事があります.このため,使用後は毎回一番低いトルク値のところに戻して保管するのですが,コレが割と面倒なんですよね・・・.まぁ,大した作業ではないのですが,ホイールナットの締付けにしか使わないのに,毎回目盛りを読んで値を合わせ,使用後もグルグル回してトルクを抜くのもアレなので,今回は時短も兼ねて「固定式」で探してみる事にしました.


「固定式」は買った後に変更出来ないので,念のため,ホンダ車の締付けトルクを確認してみると4種類ありました(↓).







「127Nm」「170Nm」は重量級のクルマなので除外するとして,「108Nm」1点固定のパターンと,「98~118Nm」の幅をもたせたパターンの2つがあるようです.1点固定の方は分かるとして,幅をもたせた方は何なんだ?と思いましたが,敢えて厳密に精度指定をしないという事なんでしょうか? まぁ,幅をもたせた方も中間値の「108Nm」にしておけば無難なので,「108Nm」の固定式で探してみます.


「固定式」であれば種類もそんなにないかなぁ~?と思ったのですが,予想に反して色んなメーカーから出てました.

【KTC】


【STRAIGHT】


【SunCardo】


【MATATAKITOYO】


値段もピンキリで,10Nmの誤差が許容されるなら精度も重要ではないですし,どうしたもんかなぁ~?と決め手に欠いていたところ,ケースの画像を見て(↓),



「ああ,そうか.固定式はソケットの収納スペースがないのか・・・」

と気づきました.今までのヤツはトルクレンチの収納ケースの中に,ソケットの格納スペースがあったんですよね(↓).



別にソケットを保管しないといけないなら,なるべく本体のサイズは小さい方が良いなぁ~と思い,全長が一番短いヤツ!という事で,KTCの「12.7sq.ホイールナット専用トルクレンチ」となりました(↓).





全長は「423mm」で従来よりも27mm短縮され,重量も1.23kg→1.1kgと「220g」軽くなりました(笑).


実際に使ってみた印象としては,全長が短くなるとテコの原理(↓)で,力加減が微妙にコントロールしづらくなるかなぁ~?と思ったのですが,


(KTC:トルクレンチとは?より)

特にそんな事もなく従来と同じような感触でした.逆に長さが短くなった事で取り回しが楽になり,作業性が良くなった印象がありました.一方で気になる点としては,シグナルの音がかなり大きくなった事でしょうか.車庫で作業した時にコキン!と鳴る音が結構響く感じで「音,大きいなぁ~」と思いました.


以上,10年振りのトルクレンチ探しでした.
Posted at 2023/07/28 17:25:26 | コメント(2) | トラックバック(0) | セッティング(ツール) | 日記
2023年07月22日 イイね!

汗をかきながら色々得た1日

汗をかきながら色々得た1日期待していたCE28の新作「CE28N-plus」はスタート18インチのみの設定との事で,選択肢から外れました.まぁ,直前で「TE37 SAGA S-plus」に15インチが追加され,「パイの奪い合いをするような事はしないだろうなぁ~」とは思っていたので予想通りの結果ではあるのですが,残念です・・・.

そんな事をこもりん.さんにボヤいていたら「TE37にはオプションカラーでシルバー系がありますよ!」と教えてくれました.

おおっ! RAYSのオプションカラー!! Σ(°□°; )
その存在をすっかり忘れていました・・・.

私が最初にCE28Nを購入した頃は,カラーラインナップが豊富だったんですよね(↓).



シルバー系だけでもこんだけ種類があって,どれを選ぶかショップで延々と悩んでいた記憶があります.
そこから一気に種類が削減され,現在では全部合わせてもこれだけ(↓).



シルバー系なんてガンメタ入れても2種類しかありませんが,それでも選べるだけマシですかね.

TE37というとブロンズのイメージが強いですが,シルバーだとどんなもんなんだろう?と調べてみたところ,「ダイヤモンドシルバー」に塗られたTE37がタイトル画像のような感じでした.私の持っているCE28Nは「フォーミュラシルバー」なので,それと比べると明るいシルバーですね.「すぐにダストで汚れて近い色合いになりますよ」なんてこもりん.さんには言われたのですが,ふ~む,どうしたものか.


・・・なんて話を,土曜日のBパドックで汗をかきながらしてました.



午後のファミ走狙いで10時出勤予定だったこもりん.さんを7時に呼び出し,物々交換したタイヤをお届け(↓).



お届けした後は早々に筑波サーキットから退散したので,早く来られたikuji-さん以外には気づかれていないはず・・・と帰宅したら,しょこさんから,

「あなたは今日,筑波にいましたね?」m9( ゚ω゚) ビシッ!

という告発文のようなメッセージが届いていました.一体どうして気づかれたんだろう? 壁に耳あり障子に目あり.怖い世の中ですね(笑).


さて,この日はここからが本番.午後から20年振りに研究室の仲間が大学に集まるというので,電車でそちらへ向かいます.こもりん.さんが早く来てくれた事もあって,比較的時間に余裕があり,どうせ行くならついでに~と学生時代に住んでいたアパートの近くの駅で降りて,



当時住んでいたアパートを見に行ってみたら,まだ現存してました! 周囲のお店はチェーン店以外すっかり入れ替わっていて,オシャレなお店が増えている印象でしたが,学生時代に時々行っていたラーメン屋さんと本屋さんがまだ残っていたのには驚きでした.

汗をかきつつ周囲を一通り散策した後,当時と同じルートで大学へ.当時はSuicaなんてなく,定期券を差してこの改札口を通っていた事を思い出しながら大学に到着.20年も経てば大学の建物もすっかり建て替わっていて,当時の面影が残っている建屋はほんの僅か.20年振りに会った仲間達も,歳は取りましたが思いの外,雰囲気は変わらないものですね.

この後,大学のカフェの一部を貸し切ってちょっとしたパーティが催されるのですが,開始まで待っていると,なぜだか皆ソフトクリームを食べ始めたので,私も購入.



当時はこんなの食べれなかったですし,カフェで談笑なんてイメージは全くない大学だったのですが,20年も経てば雰囲気も変わりますね.


その後,立食で飲んで・食べて・喋ってを4時間もぶっ通しで続けて,そろそろ足が痛くなってイスに座りだしたところで閉会.そのまま帰っても良かったのですが,折角なので学生時代に激辛チャレンジメニューとして研究室の仲間と行った「カーナ・ピーナ」に寄ってみました.



先輩にクルマで店に連れて行かれて,水を飲まずにコレを食べ切るのが伝統的な儀式だったのですが,久し振りなのでどの辛さまで耐えらえるのか忘れてしまい,「セミホット」をオーダーしたら無事死にました(笑).吹き出る汗に耐えつつ,途中から涙も出てくるくらいホントに辛い.水なしじゃ絶対に食えん.でも美味しかった♪


そんなこんなで昔懐かしの気分に浸った後,家の最寄り駅に着いたところで汗をかきつつ大急ぎで閉店間際のカプセルトイショップへ.

3月に知った「Hondaカーエンブレムメタルキーホルダー2」が7/18に設置されるとの情報を得て,設置当日,会社帰りに1回チャレンジしたのですが残念ながら外れでした.1回500円のガチャなので,何回もやるよりヤフオクに上がるのを待った方が安いかなぁ~?とも思ったのですが,CR-X乗りの皆さんが続々と手に入れているのを見て,我慢出来なくなり,この日もう1回チャレンジ.



幸運にも2回目でゲットする事が出来ました!
(ちなみに1回目は「CITY TURBO」)




以上,汗をかきながら色々得た1日でした.
2023年07月18日 イイね!

タイヤを守る箇所

タイヤを守る箇所タイヤの仕様が変わったのか? 路面温度が高過ぎるのか? 理由は分かりませんが,とにかく先日のTC1000はタイヤのオーバーヒート(表面温度が80℃オーバー)に悩まされました.

さすがにこれだけ表面温度が高いとグリップも低下してしまうので,タイヤの温度が上がり過ぎないように,少しタイヤを守ってやる必要があると思うのですが,クルマのセッティング,あるいはドライビングをどう変更すれば守れるのかなぁ~?と考えていました.

セッティングと言っても,ダンパーの減衰とタイヤの内圧くらいしか調整代はなく,減衰は緩める方向にしか調整出来ず,緩めたらOUT側のタイヤの負担が増えて余計オーバーヒートするだけ.内圧も下げるといっても下げ過ぎればヨレて過熱する可能性もある訳で,あんまりやりようがないなぁ~とも思いました.

となると,ドライビングで何とかするしかない訳で,当日のサーキットアドバイザーの講義を聞いていたところ,「温度を上げ過ぎないためには,タイヤが過熱している"時間"を減らす」と仰っていました(↓).



そう言えば,以前,冬場のウォームアップで苦しんでいた時にも「早く温度を上げたいなら,過熱している"時間"を増やす」と教えて頂いたので,それの逆をやれば良いのか!と納得出来ました.


となると次は,「その"時間"を減らすにはどうすれば良いのか?」を考えないといけない訳なのですが,タイヤを横に使っている時間を短くすれば過熱している"時間"も短くなるはずなので,U字のコーナリングではなく,なるべくV字のコーナリングをした方が良いのかな?とか思っていました(↓).



ただ,なんでもかんでもV字で走れば良い訳でもなく,タイムを狙うならコーナー毎にU字とV字を使い分けないといけないはず.じゃあ,どのコーナーを攻めて,どのコーナーを守るべきか? アドバイザーに質問してみたところ・・・,

「全部のコーナーで守って下さい」
d(‘∀‘*)


との事でした(笑).「ぜ,全部ですか・・・(汗)」と面食らっていると,「全てのコーナーでタイヤの限界を絶対に超えさせない走り方が大事.か言って,グリップを余らせてもタイムは出ないので,スキール音が出ないギリギリのところを見極めて,そこで走らせる」「そういうギリギリの見極めはタイヤのグリップに余裕がある冬場では練習出来ない.こういう夏場でこそ練習になる」「その経験が冬場のアタックで活きてくる」との事でした.

ムムム・・・仰る通り.ならば,私がスキール音を出してしまうコーナーはどこなんだ?と車載を見返してみると,



どうやら,この辺りのポイント(↓)のようです.



  ①1コーナーの縁石の始まり~ショートカットのパイロン手前
  ②ヘアピンの頂点~立ち上がり
  ③インフィールドの1個目(13R)~2個目(12R)に向かって向きを変える辺り
  ④洗濯板通過後の着地
  ⑤最終複合の1個目(20R)で向きを変えるポイント

④・⑤はどうもフロントではなく,リアタイヤが鳴っている気がするので,今回は無視するとして(リアがオーバーヒートする分には向きが変わり易くなるだけなので,そんなに困らない),①・②・③は確かにフロントタイヤの負担が大きい箇所なので,ここを改善ですね.


早速,細かく見てみると,

①1コーナーの縁石の始まり~ショートカットのパイロン手前
当該部分をロガーデータで確認してみると,こんな感じ(↓)でした.



ほぼ完全にブレーキをリリースして,タイヤのグリップを全て横に使っている区間ですね.う~ん,ここはクルマの向きを変える部分なので守りようがない.守る方法があるとすれば進入速度を抑えるとか?? でもそれじゃタイムが落ちるし.フロントタイヤを使わないで向きを変える方法なんてあ・・・,

Σ( °o°) アッ!

あった! 1コーナーの手前から向きを変える方法が(↓).



そうか.この暑い時期だからこそ,このコーナリングにトライしないといけなかったのか!
よしっ,次回からこれを練習してみよう.


②ヘアピンの頂点~立ち上がり
ここもロガーデータを確認してみると(↓),



1コーナーと同様にブレーキを完全にリリースして,タイヤのグリップを全て横に使っている区間ですね.ここは1コーナーのような技は使えないので,大人しく進入速度を抑えるしかないかなぁ~? 無論,ただ抑えるだけでは遅くなるだけなので,その分距離を縮めないとダメだろうな.ここはV字のコーナリングを徹底してみますか.


③インフィールドの1個目(13R)~2個目(12R)に向かって向きを変える辺り



ココは,私にとってTC1000で一番フロントタイヤのグリップ使って向きを変えるところ.さすがにどうしようもないかな? ここを抑えちゃうとバックストレッチの伸びが悪化して明確にタイムが落ちますし,さすがにココは守れない.ココはTC1000で唯一と言っていい左コーナーで,右フロントを使うのはこのコーナーだけだし,右フロントのOUT側の表面温度を見ながら判断ですかね・・・.


以上,TC1000でタイヤを守る箇所でした.

どうせ変更したブレーキブースターの特性に合わせてヘアピンは再攻略しないといけませんでしたし,ドライビングの面で今後取り組むべきなのは1コーナーですかね.果たして,120km/hオーバーの速度域でブレーキよりも先にステアリングを切る事が出来るのか? チャレンジですね.
2023年07月17日 イイね!

これがタンデムブースターの特性?

これがタンデムブースターの特性?先日,「ブレーキペダルが奥にスコッ!と入る」症状の対策として,NA1用マスターシリンダー&マスターバックに交換しました.

何らかの性能向上を狙ってNA1用を選んだ訳ではなく,単純にEF8用が手に入らないからNA1用を選んだだけなのですが,マスターバックの仕様自体がEF8用と異なるので,これがどうフィーリング面で変わるのか気になったため,灼熱のTC1000でテストしてきました.


まず,仕様のおさらいですが,EF8用は9インチの"シングル"ブレーキブースターであるのに対し(↓),


(出典:全国自動車整備専門学校著 山海堂発行,自動車教科書「シャシ構造 2-3訂」より)

NA1用は7インチ+8インチの"タンデム"ブレーキブースターとなります(↓).


(出典:全国自動車整備専門学校著 山海堂発行,自動車教科書「シャシ構造 2-3訂」より)

ここで言う"シングル"・"タンデム"とは,ブレーキ油圧をブーストする(上げる)ダイアフラムの数の事で,"タンデム"はその名の通りダイアフラムが直列に2個並んだ形となります.1個よりも2個の方がブースト量が多くなりそうなのは何となく想像出来るかと思いますが,2個並べるに当たってダイアフラム1個当たりの大きさは,9インチ→8インチへと小さくなっているため,直径で1インチ小さい分のブースト量を,更に2インチ小さい(7インチの)ダイアフラムを追加する事で補えるのか?というところがポイントです.

事前にこの辺りの情報を調べてみたのですが,「マスターシリンダー」が"タンデム"になっている話はよく目にするものの,「マスターバック」が"タンデム"になっている話はほとんど見当たらず,実際にどんな違いを生むのか分からないままテストに臨む事となりました.


一応机上で試算してみると,外径が1インチ小さい場合の面積は(↓),



9 [inch] = 228.6 [mm],8 [inch] = 203.2 [mm]なので,

  9インチ ・・・ 228.6 × 228.6 × π ≒ 164090 [mm2]
  8インチ ・・・ 203.2 × 203.2 × π ≒ 129651 [mm2]

  9インチ - 8インチ = 164090 - 129651 = 34439 [mm2]

9インチを基準に考えると,

  34439 / 164090 ≒ 0.21 = 21 [%]

となり,ようは面積にして約20%小さくなる試算でした.ブレーキ油圧のブーストに使っているのはエンジンの負圧(単位:N/mm2)なので,面積の低下=力の低下となりますから,こんな感じ(↓)になりそうです.



ただ,これは"シングル"で比較した場合の話で,"タンデム"の場合はこれにプラスして,7インチ(177.8mm)分の変化が加わりますから,

  7インチ ・・・ 177.8 × 177.8 × π ≒ 99264 [mm2]

こんな感じでしょうか?(↓)

  7インチ + 8インチ = 99264 + 129651 = 228915 [mm2]

9インチを基準に考えると,

  228915 / 164090 ≒ 1.40 = 140 [%]



という感じでしょうか.なんだか非常に強力そうですが,「圧力を利用しているのに,特性がこんな一次線形になるか?」という疑問もあるので,実際はこんな感じ(↓)の二次線形になるんじゃないのかなぁ~?と予想していました.




・・・で,実際に試してみた結果なのですが,こんな感じとなりました(↓).



ペダルの踏み始め,最初の5~10%くらいは全然制動力が立ち上がらず,「アレッ?」と思って踏み増すと,途中からEF8仕様と同じフィーリングになります.「同じなんだなぁ~」と思ってそこから更に踏み込んでいくと,今度は途中で制動力が抜ける(ペダルを踏み増しているのに制動力がリニアに立ち上がらない)ようなフィーリングとなりました.これでは想定よりも制動力が出ていない事になるので,「おっと,マズイ!」と思い踏み足していくと,再びEF8仕様と同じフィーリングに戻るのですが,今度は踏み代の80%を超えたような辺りでEF8仕様よりも前傾姿勢が強まる(=制動力が増す)印象でした.最後90%以上の領域はABSがないのでロックするのですが,このロックのタイミング自体はEF8仕様と大して変わらなかった気がします.

つまり,EF8仕様に比べて,タンデムブースターとなったNA1仕様はリニアに制動力が立ち上がらず,「癖のあるフィーリング!」という事になるのですが,ドライビング面でもう少し補足するなら,ブレーキがロックするポイント自体はさほど変わらないので強めのブレーキング(TC1000で言うと1コーナー)は特に問題がないのものの,ブレーキを抜いてコントロールする領域(TC1000で言うとヘアピン)は,ペダルの抜き具合に対してリニアに制動力が落ちないため,違和感がありまくりでした.



まぁ,「効き方がリニアじゃない!」と文句を言ったところで,元に戻せる訳でもなく,このフィーリングに慣れるしかないのですが,難易度が上がる方向なのは少し残念な感じですね.


一応,ロガーデータでも確認してみると(↓).



上が車速,下が縦G,青線がEF8仕様,赤線がNA1仕様です.

ちょうどヘアピンにアプローチする部分の切り抜きなのですが,ブレーキングの最初の方(ペダルの踏み込み量が多い領域)は,EF8仕様(青)・NA1仕様(赤)ともに減速の傾きに大きな違いはないのですが,80km/hを下回った辺りでEF8仕様(青)の方は減速Gが徐々に小さくなっている(≒踏力を抜けている)のに対し,NA1仕様(赤)の方は同じ減速Gのままである(≒踏力を抜けない)事が分かります.

乗っている側としては,ココで「アレッ? 止まんない」と感じて,踏力を抜くのではなく,むしろ踏み足している(≒減速Gが更に大きくなっている)んでしょうね.ただ,絶対値で見ると一定の減速Gは出ているので制動力が出ていない訳でもない.単純に自分のイメージと減速Gの出方が合わない,という事なんでしょうね(慣れの問題?).


以上,これがタンデムブースターの特性?でした.

実際に走ってみて,全体的に想定していたよりもEF8仕様に近いフィーリングだった点は安心しました.過剰なロックに苦しむ事もなく,反対にロックさせらない事もなく,大枠で見れば大してフィーリングは変わりませんでした.ただ,微妙なコントロールの領域に入ると違和感は結構あって,ペダル踏み始めの板踏み感は街乗りレベルでも割と困りますし,ペダルコントロールの途中で「アレッ? 止まらない」と感じるのは合わせづらくて,ちょっと嫌ですね.

どうしてこういうフィーリングになるのか? これが"タンデム"のせいなのか?は正直分かりませんが,勝手な想像をすると,タンデムになっているダイアフラムは2個同時に動くのではなく,初め1個・途中から2個動くような感じなのかなぁ~?と思いました.また1個1個のダイアフラムのサイズはEF8仕様よりNA1仕様の方が小さいので,動き始めのレスポンスも若干弱く,それが板踏み感や途中の違和感を生んでいる・・・という事なんじゃないかと.

ま,アレコレ言ってもどうしようもないので(多分ビート用の6インチよりはマシなはずなので),この特性に早く慣れて,使いこなしていくしかないですね.

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