• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

OX3832のブログ一覧

2025年03月05日 イイね!

メインよりハイレートなヘルパー

メインよりハイレートなヘルパー先月のTC1000で,リアにヘルパースプリングを再投入し,狙い通りヘアピンでのスピン挙動(リバウンドストローク不足)の対策を出来た訳なのですが,その延長線上でフロントの減衰力を上げてみたところ,低反発スプリングの特性と相まって内輪が浮く(リバウンドストロークが不足している)症状が出ました.

「リアの次はフロントかい・・・」と溜め息が出ましたが,リアの場合と違ってピーキーな動きではないので,ドライビングでアジャストすればまだ何とかなる範疇ではあります.

ただ,片輪が浮くとトラクションの面でマイナスなのは明らかですし,ここのところコーナーの立ち上がりが遅かったり,トップスピードの伸びがイマイチだったりするのもコレが原因なんじゃないか?とも思い始めていて,対策方法が何かないかな~?と考え始めました.

一番手っ取り早いのは,リアと同じくヘルパースプリングを投入する方法なのですが(↓),



リアと違ってフロントはコーナリングのきっかけを作る(リアよりも大きな力が掛かる)部分ですし,何かしらの弊害が出そうだなぁ~と思い調べてみると,ブレーキング時などの高荷重領域(ヘルパースプリングが完全に潰れる領域)では問題ないが,アクセルOFFだけで抜けていくような低荷重領域(ヘルパースプリングが完全に潰れ切らない領域)では,フワフワとした感触となってフィーリングが相当悪いみたいです.

「やっぱりそうだよなぁ~.フロントにヘルパースプリングは有り得ないよなぁ~」と思っていたら,「ヘルパースプリングを20キロのハイレート品にすれば良い」なんて話を目にしました.

( ・◇・) ハ???

「ナニヲイッテルンダ??」としばし思考がフリーズしたのですが,先日のジムカーナ練習会でも見かけたお店だったので,いい加減な話ではなさそう.中身を読む限り,ちゃんとトラクションを得つつフィーリングの悪化も抑えているようなのですが,これらが両立出来る理由として述べられている部分(↓)が今一つ理解出来ない・・・.

  ・14キロのメインスプリングに,20キロのヘルパースプリングを組合せた
  ・この組合せだとヘルパースプリングが縮まる前に,先にメインスプリングが縮まるのでは?と思っていた
  ・だが,計算してみたところ,ヘルパースプリングは1Gで線間密着する事に気づいた
  ・しかも,1Gギリギリのところで線間密着するので,1G以下の領域で素早く伸びてくれる
  ・1G以下→1Gに戻ったら密着するので,縮み側ではヘルパースプリングは影響しない
  ・故に,フィーリング的にはメインスプリングのみだった時と変わらない


ん~.ツインスプリングなんだから2本のスプリングの合成レートでしょ? 確かに両方とも固いスプリングだから縮み代は少ないかもしれないけど,やっぱり柔らかいスプリング(今回だとメインスプリング)の方から先に縮まるのでは・・・?


(HYPERCO:ヘルパースプリング/テンダースプリング の必要性①より)

(-ω-;) ウーン

と唸っていたのですが,唸っているだけでは答えは出ないので更に調べてみると,別のところでこんな文言を見つけました(↓).

  ・ハイレートアシストスプリングなら,1G以上ではメインスプリングレートに影響を与えない
  ・アシストスプリングは絶妙の設定となっており,加重がかかってる時の不安定さは一切ない
  ・スプリングレートという考え方ではなく,1輪加重の何キロでアシストスプリングが密着するかで設計している
  ・この設計が絶妙のバネレート特性を実現している
  ・自動車向けのスプリングメーカーでは対応出来ない設計理論/構造となっている
  ・人工衛星向けのスプリングメーカーと何ヶ月も協議し,シュミレーションを重ねて完成した
  ・ツインスプリングの合成レートだけで判断出来ない
  ・単純に繋げるだけでは固有振動によってお互いの力を打ち消し合い,望んだ効果は得られない


ん~,よく分からないけど,特殊な材料でも使ってるってコトなのかなぁ~? だったら真似出来ないし,専門家にやってもらわないと数値が決められないし,スルーするか・・・と閉じようとした時に,ツインスプリングの絵が再び目に入って(↓),


(HYPERCO:ヘルパースプリング/テンダースプリング の必要性①より)

Σ(゚Д゚) アッ!

もしかして,このハイレートヘルパースプリングのポイントはヘルパースプリングの自由長にあるのかも?

ならば,試算してみるか~という事で,古いデータを引っぱり出して,私のEF8のフロント軸重は644kgだとすると,片輪では,

  644 / 2 = 322 [kg]

フロントのレバー比を1.5と仮定すると,

  322 × 1.5 = 483 [kg]

例えば,メインスプリングが14キロ,ヘルパースプリングが0.2キロ(自由長:101mm,密着高:11mm),両スプリング間に挟まるスペーサーの厚みが9mmだとすると,

  メイン   ・・・ 483 / 14 ≒ 35 [mm]
  ヘルパー ・・・ 483 / 0.2 = 2415 [mm] ⇒ 101mmを超えているので線間密着し,11 [mm]

つまり,ダンパーとしての縮み代は以下となります.

  35 + 9 + 11 = 55mm

これは1G状態では55mm車高が下がり,ヘルパースプリングは完全に潰れている(=スペーサー状態となっている)事を示している訳で,ここからクルマが浮いて1G→0Gとなった場合,メインスプリングの縮み代分(35mm)にヘルパースプリングの自由長分(101mm)が加わるので,

  35 + 101 =136mm

という,とんでもなく長いリバウンドストロークになります.ただ実際のダンパーはこんなに長いストロークは確保出来ないので,ヘルパースプリングにプリロードが掛けて,強制的に長さを短くして入れる事になります.

という事は,現実のダンパーに入る長さまでヘルパースプリングの長さを短くし,ちょうど1Gの荷重で線径密着が起こるようなレートを設定すれば,1G状態ではスペーサー化しているが,1G→0Gとなった時には反力が発生して素早く伸びる,リバウンドストロークとステアリングレスポンスを両立したヘルパースプリングを生み出せる事になります.


試しに計算してみましょうか.今使っているAragostaの「TYPE-S」のフロントは以下のような設計となっています(↓).



メインスプリングの自由長を5インチ(127mm)とすると以下となり,

  176 - 127 = 49 [mm]

入れられる最長のヘルパースプリングは49mmである事が分かります.仮にこのヘルパースプリングの密着高が11mmだとして,これを1G状態でぴったり潰すためには,

  483 / (49 - 11)= 12.7 [kgf/mm]

というハイレートなヘルパースプリングが必要になる事が分かります.なお,バネレートが12キロともなると,スプリングの線径を太くする必要があり,その厚みで密着高が倍になると仮定すれば,

  483 / (49 - 22)= 17.8 [kgf/mm]

となり,なるほど「メインスプリングよりもハイレートなヘルパースプリング」という話はこういう事だったのですね.


そういえば,近年,HAL springsに70mmのショートスプリングがラインナップされていたのですが(↓),



密着荷重が書いてありますし,これはそういう用途用のスプリングなんですかね?
(密着荷重:500kgf,許容ストローク:25mmの20キロがラインナップにある・・・)

ただ,密着前提で使おうとした場合は,スプリングは角断面形状(↓)じゃないとマズイ気もしますけど,


(HYPERCO:HYPERCO TENDER SPRINGより)

HALのショートスプリングはそうなってないっぽいし,違うのかなぁ~? 先述の「ESAアシストスプリング」の方を見ると「拘りの丸材」なんて書かれているので,丸断面でも問題ないのかなぁ~?


以上,メインスプリングよりもハイレートなヘルパースプリングはアリなのか?というお話でした.
2025年03月02日 イイね!

BB6のブレーキ事情(フォグランプ編)

BB6のブレーキ事情(フォグランプ編) AT使いのBB6からの依頼で,ブレーキローター冷却用のブレーキダクトの考察を行ったのですが,その週末にショップで落ち合ってメカニックさん達を交えて対応策を協議しました.

AT使いに話を聞いたところ,「TC1000・日光だとすぐブレーキのタッチがフカフカになるが,TC2000だとそこまで酷くない」との事だったので,それならまずはブレーキを冷やす方が先でしょうという話になりました.

そうなると,問題はブレーキを冷やすための空気をどこから取り込むか? 実車を見つつ色々議論してみますが,BB6は使えそうな開口部が本当にない・・・.

そこで,先日取引で筑波に行った際に(↓),



こもりん.さんのZF1で確認させてもらったバンパー中央の開口部の端っこにダクトを設ける方式(↓),



こちらを提案してみたのですが,メカニックさん達に現車確認してもらったところ,BB6はちょうどその位置にフレームがあって左右にホースを引けないとの事・・・.


そうなるとやはりバンパー左右のランプを外すしかないかぁ~?という話になり,AT使いも賛同していたのですが,問題はこのランプにウインカーも含まれている点(↓).



ウインカーを残しつつ開口部を作るとなると,下半分のフォグランプ部分に穴を開けるしかないよね~となりました.幸いにしてウインカー部分とフォグランプ部分は2分割されているようなので,下側だけ取り外せば実現出来そうですが,この2つの部品の固定方法が分からないので(下を外すとウインカー部分が落っこちるかもしれない),フォグランプの代替品を手に入れて,それを加工出来ると良いよね~という話になりました.


純正品は当然出るはずがないので,社外品であるのかな?と調べてみると,



あるにはあるのですが,輸入品という事もあってとにかく高い!(5万円近くする)


穴開けて使うだけなのに,さすがにそこまでの金額は出せないよね~という事で他に代替手段がないのか,色々調べてみたところ,どうやら5代目プレリュードの「Xi(BB5)」と「Si(BB7)」グレードは,フォグランプが付いていないらしい・・・(↓).



これは・・・という事で調べてみると(↓),



確かにウインカーの下にフォグランプはなく,「フォグカバー」が付いている!

「おっ! コレ,イイね!!」となりましたが,ただでさえ少ないプレリュードの,更にマイナーグレードとなると,更に部品は少ないよね・・・という事で見つからず.結局,フォグランプの中古品を安く手に入れる事となりました(↓).



さて,どうなりますか・・・?


以上,BB6 ブレーキ対策のフォグランプ編でした.
Posted at 2025/03/07 17:21:47 | コメント(0) | トラックバック(0) | AT使いのBB6 | 日記
2025年03月01日 イイね!

取引→ジムカーナ練習会見学

取引→ジムカーナ練習会見学先日,CR-Sのv2をベタ褒めしたら,こもりん.さんが興味を示して色々質問を受けました.

その中で「ちょっと欲しいかも・・・」と仰っていたので,「私が使ったヤツ,買います?」と冗談半分で返したら,なんと「買う!」と仰られるではありませんか! 時を同じくして,先月オーダーしていたA052が届いていたので,頭の中で色々皮算用した結果,フロントタイヤを新品のA052に入替えて,CR-Sは売却してしまおうという判断となりました.

という事で,早速タイヤの組替えをショップに依頼したのですが・・・,





なんじゃ,こりゃ? 外されたCR-Sにはベットリとビードクリーム(?)が付着していました.もう何十回と組替えを依頼していますが,こんなの初めて.「どうしたの? 依頼先でも変えたの??」と営業に聞いたら,「いや,いつものトコなんですけどねぇ・・・」と困惑した様子.それだけCR-Sのビードは固かったという事なんですかね??


まぁ,タイヤに傷がついてないなら良いか~という事で,こもりん.さんに連絡して筑波サーキットで合流.


(間のTwingoは全く関係のない方です.駐車スペースがココしか空いてなかったんです! ゴメンナサイ・・・)


折角なので,サロンで一緒に昼食でも~という事で移動し,こもりん.セットを頂きました(笑).


(ご馳走様でした!)


CR-Sに関して2つ3つこもりん.さんと情報交換をし,昼食を食べ終わった後は,いつさんのスープラが見えたのでご挨拶.当日は戦略的E2予約だったそうですが,見事成功したのでしょうか・・・?



その後,CR-Sの引き渡しも無事完了し,こもりん.さんから「この後どうするんですか?」と聞かれたので,「折角なので,TC1000でやってるジムカーナを見学してきます~」と答えたら,「なら,明日走るので路面をチェックしてきて下さい!」と頼まれてしまいました(笑).


頼まれたのなら仕方ない・・・という事でTC1000へ移動し,


(これまたお隣のクルマは無関係です.トナラーされただけ)


コースを確認してみると,洗濯板と最終コーナーの所が怪しそう(↓).



洗濯板はレコードラインの外だったので(↓),



多分,大丈夫かなぁ~?という気がしましたが,もしかしたら左側の2輪はスピンターンの箇所を通るかもしれませんね.一方,最終コーナーの方は,



あ~,最終コーナー外側の縁石の上でスピンターンしてる・・・.ガッツリ,ブラックマークが付いていますし,ここのグリップは安定しないかもしれないなぁ~と思いました.


4輪のグリップ走行目線で見るとそういった見解になりますが,ジムカーナ側の目線で見ると非常にいやらしい位置にパイロンがあって面白いコースでした.



このパイロンにアプローチする前に1度180°スピンターンを行うため,車速が落ちており,全開加速してこのパイロンに向かうのですが,クルマを振り回すのに外側(上の画像だとアウトの縁石側)からアプローチしようとすると,右リアが縁石に乗ってポン!と跳ね,その跳ねた状態でサイド引いてターンに持ち込まざるをえず,想定以上に挙動が乱れるので,それを腕で捻じ伏せるドライバーの様子が見て取れて面白かったです.全日本クラスのドライバーだと,縁石に乗ると姿勢が乱れる事を察知しているのか? パイロンに対してインベタで進入して縁石を避けるライン取りをしたりもしていて(その分タイトにターンを決める腕が必要),見ててホント面白かったです♪


そんな感じでピットの2階から眺めていたら,見覚えのあるスーパー7の姿が(↓).



「アレ? あのセブンはナリモでジムカーナを開いてくれた会社の上司では?」と思い,パドックに向かったところ,やはりそうでした.

ナリモで見た時もスーパー7はトリッキーな動きをしていて「カートみたいだなぁ~」と思っていましたが,スピンターン中のコントロールを見ていると,



ホント難しそう.ただ,その反面,面白そうでもある(笑).スーパー7は中が丸見えなので,ドライバーのステアリング捌きがよく見えて,クルマと格闘しているのが伝わってきて興味深かったです.


その後,場所を変えて奥の土手から見てみよう~と歩いていたら(↓),



テント前にあったイスとテーブルに出くわしました.こんなトコに移動していたんですね・・・.知りませんでした.


土手からは1~2コーナー付近のクルマの動きを見ていたのですが,



ジムカーナ車両はやはりフロントのレスポンスが鋭いですね.ステアリングを切った瞬間にクイッ!とフロントが入っていって,そんなにクイックにフロントが入ったらリアがついて来ないんじゃないの~?と思いながら見てましたが,



実際,後輪駆動の何台かはリアがついて来ず,2コーナーへアプローチする辺りでタコ踊りしていたのですが,全日本クラスのFF車両はスーッとリアがキレイに・緩やか~に流れて,「素晴らしい動きだなぁ~」と見惚れるほどでした.来週,ここTC1000で全日本ジムカーナが開かれるので,都合が合えばそのトップレベルの走りをまた見に来ようと思いました.


以上,タイヤ取引→ジムカーナ練習会の見学でした.当日お会いした皆様,お疲れ様でした~.
2025年02月27日 イイね!

BB6のブレーキ事情(ダクト編)

BB6のブレーキ事情(ダクト編)前回,AT使いに言われてBB6のブレーキ強化策を調べてみましたが,問題の原因が熱にあるのならばローターを変えずとも冷やせば良いんじゃない?という事で,ブレーキダクトを引けないのかなぁ~?と思い,こちらも調べてみる事にしました.

「ブレーキダクト」とは,クルマのバンパー下部等から空気を取り入れて,取り込んだ空気をホースでブレーキローターまで導き,ローターに直接空気を当てて冷やす代物です.

その「ブレーキダクト」ですが,私が最初に思いつくのはグループAのEG6ですかね(↓).







正面から空気を取り込めるため,車速が高ければ高い程冷えて良さそうに思えるのですが,このようにバンパーの下部から取り込もうとすると薄型のダクトが必要となり,この"薄型"というのが意外とないんですよね・・・.

ザッと調べてみたところ,Cometecという会社からS2000用としてこういう製品が出ているようで(↓),


(Cometec:COMETEC REAR BRAKE DUCT KITより)

固定方法さえ何とか出来れば,流用は出来るんだろうなぁ~とは思いますが.


そうなると,よくあるバンパーの開口部にこういったダクト(↓)を設けるのがオーソドックスかと思うのですが,


(バトラービルド:ブレーキエアーダクトより)

BB6のバンパーは開口部がなく,ここ(↓)を外すくらいしか方法がなさそうなんですよねぇ・・・.




AT使いはきっとそういうのは嫌がるんだろうなぁ~と思い,もう少し大人し目の方法がないのかなぁ~?とショップに聞いてみたら,「NACAダクト(↓)が良いんじゃない?」と言われました.


(バトラービルド:NACAエアーダクトより)

NACAダクトかぁ~と思い,以前お勉強したNACAダクト⇔エアスクープの違いを引っぱり出してみると,こんな感じ(↓).

  NACAダクト  ・・・ 空気抵抗が小さいが,流入量も少ない
  エアスクープ ・・・ 空気抵抗が大きいが,流入量は多い

  NACAダクト  ・・・ 低速域では機能しない
  エアスクープ ・・・ 低速~高速まで安定して機能する

BB6はミニサーキットが中心なので,低速でも効くエアスクープの方が良いと思いますけど,NACAダクトだとどんなイメージになるのかなぁ~と調べてみたところ,こんな感じでした(↓).




(HTRD:フロントディフューザーブレーキダクト追加より)

ホゥ・・・結構カッコイイですね.これなかなか良いなぁ~と思い,こんな穴を開けられるのかな?とBB6の下面に潜り込んで見てみたところ(↓),



ん~,フラットな面がなくて取付が難しそうだなぁ・・・.これだったらいっそ全部外してアンパネ(↓)を付けちゃった方が良いかもしれませんね!




以上,ダクトを引くついでにアンパネも付けちゃいましょう!という,どっちがメインディッシュだか分からないお話でした(笑).
Posted at 2025/02/28 00:05:04 | コメント(0) | トラックバック(0) | AT使いのBB6 | 日記
2025年02月26日 イイね!

BB6のブレーキ事情(ローター編)

BB6のブレーキ事情(ローター編)先日一人TC3000をやった後,お昼ご飯を食べている時にAT使いのBB6から「次,何をイジったら良いと思う?」と聞かれたので,「フロントタイヤを245化する事じゃない?」と答えたら,「いやぁ~,それは・・・」と難色を示されたので「ん~,ならブレーキの強化では? 毎回1本走っただけでタッチがフカフカになるんでしょ? そこはやった方が良いんじゃない?」と伝えたところ,「じゃあ,アドバイスよろしく」と丸投げされました(苦笑).


「いや,オーナーじゃないし,BB6のブレーキ事情なんて知らないよ~」と思いつつ,折角頼まれたので下調べをしてみます.


まず,そもそもBB6のブレーキ仕様はどうなっているんだ?と調べてみると,EK9/DC2と同サイズ(直径:282mm)らしい(↓).



「TYPE-R用と同様のスペックなら,そんなに悪くはないのでは?」と思いつつ,車重を比較してみると,

  EK9 ・・・ 1090kg (パワステ・エアコン・ABS・SRSエアバッグ装着車)
  DC2 ・・・ 1080kg (96SPEC・ABS・SRSエアバッグ装着車)
  BB6 ・・・ 1290kg (4AT・2WS・ABS・SRSエアバッグ・サンルーフなし車)

ワァ~オ! 200kgも重い.なるほど,これじゃ厳しいわなぁ~と思い,ショップでAT使いのBB6の仕様を確認してみたところ,既にCL1用のブレーキローター(300mm)を入れているとの事(↓).



アラッ,強化済でも足りてないってコトですか.CL1だと車重は1330kgなので,十分カバー出来ていそうな気がするのですが,まぁ,確かにTYPE-RではなくEURO-Rですし,そもそもBB6の方は4ATでブレーキング時にエンブレの効果が薄く,ブレーキローター&パッドの負担が大きいという事もあるんでしょうね.


となると,これよりも更にサイズが大きなローターとなる訳なのですが,そんなのあるのか?と調べてみると,KB1用(直径:320mm)を流用するのが割と定番らしい(↓).



KB1(レジェンド)ともなると1760kgとさすがの重量級で,如何にサーキットスペックではないと言っても+500kgの車重に耐えられる設計なら十分な能力を持っていそうです.KB1用は17インチホイール対応でAT使いが使っているホイールでも入りそうですし,「これで良いんじゃないのかな?」と思い調べてみると,ローターサイズが上がっているので,当然キャリパーの変更も必要(↓).



このキャリパーが対向4ポッドのアルミ製だそうで,流用している人達の目的はこちらのキャリパーにあるそうです.AT使いのキャリパーは現状何を使っているんだろう?とこれまたショップで確認したら,NA2用のキャリパーだそうで(↓),


(REVSPEED 2019年12月号より)

ああ,例のアレか・・・.という事で,こちらも既に強化済な事が確認出来たのですが,KB1用のキャリパーは2ポッドではなく4ポッドですし,更に強化にはなるでしょうね.


残る問題はホイールとの干渉かな?と調べてみると,17インチ対応とはいえ,やはり4ポッドなのでクリアランスが厳しいらしい.細かい数値を出していらっしゃる方がいたので,そちらのデータを拝借して調べてみると,


(Fancy Craft:ホイールオフセット計算より)

仮にAT使いが使っているホイールがINSET:48だと仮定して,10mmは外に出さないと当たるか? 10mmならスペーサー使って逃げられなくもない気がしますが,BB6はホイールハウスの容積が小さいらしいので(245幅を嫌がるのはこれが理由),どうなんでしょうね・・・?


あ,あとはパッドか.今AT使いが使っているのはFEEL'Sの「RACING」だそうですが(↓),



コレにKB1用の設定はないので,他にサーキットユースのパッドが出ているメーカーがあるのかな~?と調べてみると,Projectμに設定がありました(↓).



「RACING-N1」なら800℃までカバーしていますし,これでダメなら「RACING-N+」もあるので大丈夫でしょう.
(なお,ENDLESS,DIXCEL,ACREはサーキットユースの設定なし,Winmaxはパッドの型はアリのようでした)


以上,BB6にKB1用のブレーキローター&キャリパーを入れてみたら?というお話でした.
ちなみにKB1のブレーキシステムを調べる過程で,こんな文言を見つけたのですが(↓),



図解されたものがなくて詳細が分からないのですが,これって他車種にも流用出来ないのかなぁ~?なんて思いました.
Posted at 2025/02/27 00:10:09 | コメント(3) | トラックバック(0) | AT使いのBB6 | 日記

プロフィール

「ReSpec 性能レポートの熟読 その② http://cvw.jp/b/1684331/48621262/
何シテル?   08/26 19:21
GPSロガーを使ってクルマとドライビングを改善しながら,B18C搭載のCR-XにB16AのCR-Xで挑んでいます. TC2000 1'07.4/TC1000 ...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/8 >>

     12
3456789
10 11 12 13141516
17 181920212223
2425 2627282930
31      

リンク・クリップ

[ホンダ シビックタイプR]SPOON ツインブロックキャリパー 
カテゴリ:参考
2025/04/28 00:41:13
練習会のお供に 
カテゴリ:参考
2023/08/05 17:04:28
運動不足? 
カテゴリ:参考
2022/03/08 22:53:47

愛車一覧

ホンダ CR-X ホンダ CR-X
中古で入手し,コツコツ直し続けて20年. 一通りのメンテナンスが終了し,2014年よりサ ...
プジョー 208 プジョー 208
実家でお買い物カーとして活躍していた208が廃車となってしまったため,代替えとして新しく ...
プジョー 208 プジョー 208
20年走ってくれたティグラに代わって実家にやってきた新車(なんと21世紀を迎えてから初め ...
オペル ティグラ オペル ティグラ
アンドロストロフィーのティグラの活躍に一目惚れし,母が乗り換えを検討した際に猛プッシュし ...

過去のブログ

2025年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2024年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2023年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2022年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2021年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2020年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2019年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2018年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2017年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2016年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2015年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2014年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2013年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2012年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2011年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2010年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2009年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2008年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2007年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2006年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2005年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2004年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2003年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2002年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2001年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation