筑波のジムカーナ場でコソ練をした 後,ショップで点検してもらったら
右のリアハブにガタが見つかってしまいました .
6年前(2019年)にリアハブを交換した時,「これが最後!」と言われていたので純正新品はもう手に入らず,社外も出ていないので困ったなぁ~とオークションを漁ったら,「
日本製の逆輸入品 」というものが出ていたので即決で落としました.
出品元は関西の有名なショップだったので多分大丈夫だろう~と思いつつ,箱に「MADE IN JAPAN」と書かれただけのパチ物である可能性も十分有り得るので(だからこそオークションに流してるとかも有り得そうだし・・・),実際に取り付けてもらうまでは分からないなぁ~と思いつつ,ハブを持ってショップへ向かいました.
取付け前に,外した純正品と比較してもらったら(↓),
純正品(左)にはあるハブ固定用のボルト穴が,逆輸入品(右)では大きくくり抜かれていて固定が出来ない・・・.ショップの営業さんに聞くと「ボルトで固定しているのはホンダ車だけで,日産車等は元々こういった形状をしている」との事.「逆輸入品」である事は事実なんでしょうが,「EF用の逆輸入品(ED or EE用)とは言ってない」といったパターンですかね? 営業さん曰く「ちゃんとホイールを嵌めておけば,ボルトで固定しなくてもハブが外れる事はないから問題なし!」との事で,作業自体はそのまま進めてもらい,無事
交換は完了しました .
まぁ,ハブ単体で見れば,くり抜かれた穴の位置関係が純正品よりも均等になるので,回転のバランスは良いはず.くり抜かれた穴の分だけ重量も軽いはずですし,「性能向上品」と言えなくもないので,無理くりそれで自分を納得させる事にしました(笑).
そんなやりとりをしつつ,ハブの交換作業が終わるのを待っている間,ショップの営業さんと「今回のハブガタの直接の原因は何か?(いつ・どこでハブにトドメを刺したか?)」という話をしていたのですが,私としては
先月のナリモの時 (↓)かなぁ~?と思っていました.
今回ガタが出たのが右リアだったので,ナリモでジムカーナをやった時に左コーナー(通常のコースではなく,ジムカーナ特有のコースをショートカットする部分)で,ジャンピングスポット→着地→テールスライドと,右リアにかなり大きな負担を強いていた気がするので,ナリモかなぁ~?と.
ただ,会話をする中で営業さんから「ハブにガタがあると,リアのブレーキが効かなくなる可能性がある~」と言われ,
(・o・;)アッ!
と思い出しました.ナリモの次に
TC1000を走った際 ,1回だけリアのブレーキがなくなったように感じたシーンがありました(↓).
VIDEO
この時は1回こっきりだったので「気のせいか??」とも思っていたのですが,話を聞いて「本当にリアのブレーキがなくなっていたのかも?」と思いました.営業さん曰くメカニズムとしてはこうだそうです(↓).
EF8のリアキャリパーはフローティングタイプの片押しなので,通常であれば左の図のようにピストンがパッドをローターに押しつけて制動が始まる訳なのですが,ハブにガタがあってローターが左右に振れている場合,押し当てたパッドがローターの振れによって押し戻され,右の図のようにローターから離れて制動が効かなくなる事があるそうです.パッドが離れた後も再度ペダルを踏み込んで油圧を掛ければ制動力は再び得られるのですが,上の動画のように再踏み込みをしないような操作だと,リアだけブレーキが効かない状態(=なくなったように感じる状態)が起きてしまうとの事です.
だとすると,ナリモではなくTC1000で壊したのか・・・?と考えて,
Σ( ̄□ ̄) ア…!!
とまたまた思い出しました.そういえばこのTC1000の時に,1周だけ洗濯板のライン取りをミスって,右リアを洗濯板のカマボコ(↓)にガツン!と当ててしまっていました・・・.
やった時は「アッ!? ヤバイ!!」と思ったのですが,その後,特に違和感を感じなかったので「大丈夫だった??」と情報を上書きして忘れていました.そうか,あの1周のミスがハブにトドメを刺していたのか・・・.手痛いミスだったなぁ~(泣).
だとすると,現状の1G状態でバンプタッチしていると思われるリアのセット(↓)は,
やはり足回りにダメージを与えてしまう仕様という事になるので変えないとダメだな~と判断し,スプリングも合わせて交換する事にしました(今回,リアタイヤも新品にするタイミングだったのでちょうど良かった).
最初は,リバウンドストロークの確保とバンプタッチの回避を同時に実現するために,リアに追加した0.2キロのヘルパースプリングをよりレートの高いものに交換する事を考えていたのですが,必要なヘルパースプリングのレートを試算してみたところ10キロ近い値となったため,「だったら,シングルの12キロで良いのでは?」と考え,以下のように変更しました(↓).
(現) 5インチ 14キロ(高反発) + 0.2キロ ヘルパースプリング
↓
(新)
7インチ 12キロ(高反発)
現在,フロントには14キロのスプリングが入っているため,前後バランスを取る意味合いでは同じ7インチでも「
14キロ(高反発) 」の方が良いか?とも思ったのですが,それだとリバウンドストローク不足に起因したスピン挙動に再び悩まされる可能性が頭を過ぎったので,そういう意味で安牌な12キロの方を選ぶ事にしました.もし,これで前後バランスが取れないようであれば,フロントも14キロ→12キロに戻そうと思っています.
結局24-25のタイムアタックシーズンでは,前後2キロレートアップした仕様で挑んでみたものの,クルマのバランスが大幅に崩れてしまい,23-24シーズンと比べて平均0.3秒くらい遅くなったような気がしています.この主たる原因はレートアップによるリバウンドストローク不足(接地性の悪さ)な気がしていて,限界域で挙動がピーキーですし,スィートスポットが狭くてフロントタイヤの性能を引き出し切れていないように感じていました.例えピーキーな特性でも1発が速いならまだ良いのですが,先述の通りむしろ遅くなっていますし,タイヤのグリップ頼りで摩耗が早い上に,冬場はウォームアップも遅いとネガの方が目立ちます.あげく今回の駆動系(ハブ)のダメージですから,得られたメリットよりもデメリットの方が遥かに多く,「現状のダンパー仕様だと12キロが限界なんじゃないかなぁ~?」と思うようになりました(=これ以上レートを上げたかったら,ダンパーを作り直すべき).
「だったら,フロントも一緒に12キロに戻しちゃえ!」という話なのですが,現在フロントに入れている「
14キロ(低反発) (↓)」に関しては,
リアのバランス取りに苦労した事もあって,まだ正しい評価が出来ていない気もしています.
スプリング自体の反発力が低い事で,フロントの荷重をキープする時間が相対的に長くなっているのは間違いなく,コーナーの後半(中間~出口にかけて)まで前傾姿勢を保てている気がするので,この特性を上手く使えばトータルではこっちの方が速いんじゃないかなぁ~?と思っており,もう少しテストを続けてみようと思っています.
そんな感じで
スプリング交換→アライメントの取り直しをやってもらった のですが,途中で数値を聞いてビックリ!
なんとリアのトー角がOUT 10'となっていたそうです(左側).確かにリアタイヤを新品にした事で車高が若干上がってはいるのですが,そこまでズレるものか??
以前調べた EFのリアジオメトリー変化を確認してみたところ(↓),
車高が上がる方向(Rebound側)だとトー角は確かにOUT側へ行くようです.それにしても思ったよりイニシャルの位置(In-Outのライン)が下がっている気がするなぁ~と思い考えてみると,私のEF8はトレーリングアームブッシュ(↓)をピロ化して,
コンペンセーターアームを廃していますし,諸々のトー角変化抑制機構(↓)が機能していないので,
In-Outのラインが下がるのも仕方がないのかなぁ~?と思いました.もしそうであるならば,やはりリアのレートは下げた方がピーキーさが緩和されるので,こちらの方が正解だろうと思いつつ,トー角を調整し直してもらいました.
以上,リア周りのリフレッシュでした.ハブが新品という事で連休中は慣らしに勤しもうと思います.