
7/18~19に走行距離159000キロ時点で
ダメ元の若返りメニューも含め
NOBさんに施工して戴きました。
画像はフロント・サブフレームの片側です。
てっきりGDBのように鳥居の形状と思ってましたが
片側ずつでした。長さは1.5メートル?前後もあります。
【メニュー内容】
B:フロントサブフレームを純正新品に交換
C:ラテリン&トレリンを純正新品に交換
D:B、Cのついでにネジ類も新品に交換
E:おまけメニューとして(謎)
リアスタビ&スタビリンクを3万?キロ走行のものに交換
注釈:都合により施工Bの翌日に施工Cを行いました。
2008年4月に施工した
トランスバースリンクASSYを含む
フロントのブッシュ類の総交換は施工Aとしておきます。
尚、フロントのサブフレーム交換は私の判断によりダメ元で行い、
ラテリン&トレリン交換はNOBさんの推奨で行いました。
フロントのブッシュ類を2008年4月(129000キロ時点)
に交換済でしたが、リアのブッシュ類は未交換でした。
以下、
フロントのブッシュ類を Fブッシュ類
フロントのサブフレームを Fサブフレーム
ラテラルリンクとトレーリングリンクを ラテリン&トレリン
アラゴスタ車高調を アラゴスタ
と省略して書くことにします。
【各症状と施工前後の状態】
症状1.許されないユルさ
14万キロを過ぎたあたりから車体?のユルさが酷くなり、走行中に地上分解するのでは?と漠然とした不安を感じるようになりました。このままでは何チャラ用水に突っ込んで車と心中しかねません。NOBさんやDラーメカさんに点検をしてもらっており、下回りで外れているものが無いことは分かってましたが、ワープ航法速度域では不安を感じざるを得ませんでした(←おい!)
→ 施工後
体感的にも認識上でも地上分解の不安は完全に無くなりました。ワープ航法速度域でも接地感が復活しました。
症状2.停止時にオジギのオツリが出る
停止時に『オジギのオツリ』が出始めたのは10万キロ手前からでした。それと同時に『ギギッ』または『ギュッ』という音が顕著に出るようになりました。また、音の発生位置はアラゴスタ~車体中央寄りの範囲ですが、ピンポイントで発生位置として絞り込めておりません。『オツリ』がアラゴスタに起因しないことは、アラゴスタを約3万キロ毎に3回OHした経験から確かです。しかし、音発生はアラゴスタのスプリング伸縮時の音が原因の可能性もあります。尚、この『オジギのオツリ』をアラゴスタの劣化と勘違いしていた時期がありました。また、『オジギのオツリ』量が小さいため、オーナー以外は検知不能かもしれません。『ギギッ』または『ギュッ』という音は、『オジギ』したときか『オジギ』から戻るときなのか、記録してませんでした。
→ 施工後
・停止するときの『オツリ』が80~90%解消しました。
・『ギギッ』or『ギュッ』という音は無くなりませんでした。『オジギ』から戻るときの音が残っているので、アラゴスタOHがカウントダウンに入ったのかもしれません。
症状3-1.転舵応答遅れ
フロントロアアームバー装着により『転舵したときハンドルに付いてくる』を感じましたが、それとは逆の症状です。素早くハンドルを回したとき、車体が付いて来ないと感じるのは操舵初期だけなので、『サスに近いところが原因であり、ボディ全体の原因でない』と体感から推測しました。また、アラゴスタOH直後やFブッシュ類交換直後でも発生していることから、アラゴスタやFブッシュ類が原因でないことは明らかでした。
→ 施工後
60~70%で改善しました。10万キロ超の車なら充分満足できるレベルに回復しました。しかし、まだモノコック以外に改善可能な大きな原因が残っている感触がします。
症状3-2.ソーイング時の応答低下
アラゴスタとハイグリップタイヤの組合せなら、ハンドルのソーイング量に応じて向きが変わるし、ソーイングによる時間的遅れも極少だし、さすが『ちゅーんどカー』と感じていたのですが、このダイレクトに操っている感じがスポイルされてました。
→ 施工後
60~70%で改善しました。『ちゅーんどカーはこうでなくっちゃ!』とソーイングしながら顔がニヤけてしまいました。同時にハンドル操作が少し重くなるとともに、タイヤのグリップ感が向上しました。
症状4.急加速に移った瞬間に力が逃げる(スクワットする)
この症状は155000キロを過ぎてから顕著になりました。加速に移った瞬間に腰砕けになるので、大トルクの『ちゅーんどカー』として我慢出来ない症状です。また、アクセル踏み込みと同時に発生するので、失火しているのか?とも錯覚させられました。
→ 施工後
気にならないレベルになりました。ついでながら、失火と錯覚することも無くなりました。
症状5.高速道路のジャンクションの急カーブが怖い(←勘違い)
高速道路JCのバンクが付いたキツいカーブを怖く感じました。アクセル開度と巻き込み量の体感が脳と一致しません。関東で該当する場所の一つとして、圏央道を埼玉県から南下し、中央道の山梨県方面に向かう八王子JCが該当します。このJCは登りが下りに入れ替わる部分にキツ目のバンクが付いています。
→ 施工後
同じジャンクションで確認したところ、違和感や恐さは同じでした。車パーツのヘタリが原因でなく、道路設計に原因があるようです。
症状6.ハンドルが軽い
停止時のハンドルが微妙に軽くなり、ハンドル中立付近の遊びが大きくなった。これは、NEOVA(AD07)がスリップサイン近くであることから、AD08に履き替えてから追記することにします。
→ 施工後
AD08に履き替えましたが、相変わらずハンドルは微妙に軽いです。AD08の特性がマイルドなのかも知れませんが、まだ車側に原因が残っている気がします。
症状7.飛ばすと膨らむ
クネクネ道をハイペースで走ると、ハンドルについてこないし、オツリが出るしの状態でした。そのため、左側ガードレールとの距離が増えました。ノーマル脚車で飛ばすときのように、膨らむことを前提とした運転になってました。
→ 施工後
かなり改善しました。
症状8.交差点を曲がるときスムーズに曲がらない
小さい交差点を右左折で低速で曲がるときに良く分かりますが、ハンドルを切り込んでいくときフロントタイヤのグリップが滑らかに変化してくれません。これは発進したばかりの状態なので、フロント荷重を使えない場合の話です。ハンドルを切り込んでいくとき、フロントタイヤの倒れ方の変化に原因があるように感じます。
→ 施工後
少し緩和しました。但し、新車の状態を憶えてないので、どの程度で元に戻ったのか分かりません。
症状9.リアで『キュッ』音がする
速度が上がると走行音に紛れて聞こえなくなりますが、リアサスがストロークすると、ごく小さい音の『キュッ』または『キシュッ』が15万キロ頃から発生するようになりました。
→施工後
『キュッ』または『キシュッ』音は
無くなりましたが、無くなりませんでした。加えてリアスタビが原因らしき『コトッ、コトッ』音が出るようになりました。
症状10.フル加速時に車体が暴れる
うねった路面を2速や3速でフル加速すると車体向きが右へ左へ暴れ(角度的に小さいですが本当に暴れるGは半端でないス)、左右にすっ飛んで行かないためにハンドルを目一杯に押さえ込んだり、カウンターを当てる必要がありました。
→ 施工後
なんじゃコレと拍子抜けするくらい暴れが解消しました。この改善は全く予想してませんでした。記憶では12~13万キロから暴れる症状が出てました。てっきりネオバAD07と路面の相性が悪いと思ってたのですが、剛性パーツやサスの一部が原因だったようです。
症状11.気持ち悪い操舵感
ネオバAD07(スリップサイン間近)なのにスタッドレスタイヤを履いているかのような『グニュグニュ感』がありました。ブラインドテストが出来たとしたら、ネオバと言う者は居りますまい。
→ 施工後
スタッドレスタイヤ的な感触は消滅しました。
【施工後に気付いたこと】乗り心地悪化
強いバネ装着による低速で路面を拾うアレ『ボヨンボヨン』する感覚が60~70%ほど戻りました。この『ボヨンボヨン』が減少していたことに気付かなかったのは、『悪い方向への変化は気付きやすいが、その逆は気付きにくい』と『車高調の乗り心地に体が慣れていた』ためだと思います。
【寿命推定】
以上の経験や体感から、
ラテリン&トレリン、Fサブフレームともに寿命は12~13万キロと推定しておきます。改善結果の方向性が同じであるため、同時期に交換すべきと判断します。サーキット走行する車両なら、遅くとも10万キロ前に交換しないと回頭性に影響が出ると思います。
【サス関係リニューアル効果の大きさ】
単体での評価は適切でないと思いましたので、組み合わせたときの効果としました。
A:
Fブッシュ類の総交換
B:Fサブフレームの交換
C:ラテリン&トレリンの交換
A+B+C >> A+B > A
【考察】
考察1.
補強パーツを装着したら操縦性がシビアになった経験と併せて、前後方向のフレームの硬さは旋回能力に影響大ということが、よ~く分かりました。
考察2.
Fサブフレームとラテリン&トレリンの交換はセットメニューにすべきだと思います。ラテリンとトレリンを交換してリアが正確に動くようになっても、Fサブフレームがヘタった状態だと全体で正確に動きませんから。同様にFブッシュ類も同時交換すべきと思いますが、総費用が高くなりすぎます。
考察3.
129000キロ時点のFブッシュ類の総交換より、今回のメニューの方が体感度が圧倒的に大きかった。Fブッシュ類は急停止時の負担が大きい筈ですから、13万キロ近くなら間違いなく劣化していたと思います。しかし、Fブッシュ類だけを新品に交換しても体感度が微少だった原因として、Fサブフレームが劣化し始めておりFブッシュ類交換の効果が現れにくかった。または、ラテリン&トレリンに比べて旋回への寄与率が元々低かった。これらの何れか、または両方と考えます。
【改善度合い】
どれぐらい新車状態に戻ったかについては表現が難しいところです。カッチリ感が60%戻ったとか、走行距離8万キロ頃に戻ったとかにしておきます。また、カッチリ感60%と言うと効果が小さいように見えますが、決してそんなことは有りません。約16万キロ車として大正解のメニューでした。10万キロ前後の車両でも改善効果を体感できると推測します。尚、同メニューを施工すべき走行距離は何万キロまで乗り続ける予定かによって変わります。