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2010年05月13日 イイね!

超高価なアーシングは不要だと思う(その2)

超高価なアーシングは不要だと思う(その2)他社より優れたアーシングのキットがあったとして
どれだけ優れているかを更に計算してみましょう。

点火系の回路における効果として
回路を簡略化し5つの要素で構成されるとします。

バッテリー
配線(バッテリーのマイナス端子からエンジンブロックまで)
配線(バッテリーのプラス端子から点火コイルまで)
スイッチング素子
点火コイルの一次側
これらの5つの要素の直列回路になっています。

アーシングが施されるのは名前の通り
バッテリーのマイナス端子からエンジンブロックへの配線です。

バッテリーのプラス端子から点火コイルへの配線は
色々な線材や部品を経由します。この検討では
『バッテリーのプラス端子から点火コイルへの配線は』
配線材の抵抗値を下げるのが困難なものの総称とします。


ここで、計算式のため次の略号を与えます。

Ebat      :12Vバッテリーの端子間電圧
Rbat     :12Vバッテリーの内部抵抗
Rプラス側  :配線抵抗(バッテリーのプラス端子から点火コイルまで)
Rマイナス側 :配線抵抗(バッテリーのマイナス端子からエンジンブロックまで)
Ron  :スイッチング素子のオン抵抗
RcoiL :点火コイル一次側の直流抵抗
IcoiL :点火コイル一次側に流れる電流


点火コイル一次側に蓄えられるエネルギーUは
コイルのインダクタンスをLとし
コイルに流れた電流をIcoiLとすると
U=0.5×L×IcoiL×IcoiL  ・・・① の式になります。

点火コイル一次側のインダクタンスは一定とみなせますから
上記①式の電流IcoiLを増やせば、
点火コイル一次側に蓄えられるエネルギーUが増加し
コイル2次側から点火プラグに供給されるエネルギーも増加します。


そこで、点火コイル一次側に流れる電流を増やすために
やっきになってアーシングをする人がいるわけです。
ここまではアーシングで性能を向上させたいという考え方は
間違っておりません。



【点火回路の各要素の推定】
1.バッテリーの端子電圧
オルタネーターのレギュレータの特性や、エンジン回転数により
 バッテリー端子電圧は変わります。ここでは14.5Vとしておきます。

2.点火回路の総抵抗の推算
 イグナイタ用IGBTの定格電流を
 富士電機やデンソーの技術資料から読み取り、定格電流を5Aとします。
直列回路で繋がっているので、
 スイッチング素子のIGBTに流れる電流値は、
 点火コイル一次側に流れる電流と同じです。
 バッテリー電圧14.5ボルトから考えると
 R=E/I=14.5/5=2.9Ωとなり
 点火系の直列回路の総抵抗を2.9Ωとします。

3.スイッチング素子のON抵抗:Ron
 富士電機のイグナイタ用IGBTの資料で
 5アンペアのときオン電圧1.3ボルトとあるので、
 R=E/I=1.3/5=0.26Ω となります。
後々の計算の都合から、
Ron=0.27Ω としておきます。

4.バッテリーの内部抵抗
 バッテリーの性能や劣化状態で変わりますが
 0.01Ωとしておきます。
 小さい数値なので計算の大勢に影響ありませんが、
 バッテリーにも抵抗があるということで書いておきます。

5.点火コイル一次側の直流抵抗
 ネット上で1Ω前後の実測された記事があります。
但し、1Ωと設定すると下方の②の式において
 Rマイナス側+Rプラス側が大きな値となり現実的でないので、
1次コイルの直流抵抗を2Ωと設定して計算します。
コイルに流れるのはパルス電流なので
 インダクタンスが抵抗として働きますので、
直流抵抗にインダクタンス成分による抵抗を
 考えれば、2Ωもまんざら間違いでないでしょう。
 また、1次コイルを1Ωにするか2Ωにするかによって
 ②式における抵抗配分が大きく変わってしまいます。
 しかし、配線の劣化により、点火回路に流れる電流が減少しにくいように
 冗長性を考慮した設計ならコイル抵抗を大きくとる筈です。
 また、スイッチング素子が時代とともに高性能化することで
 スイッチング素子のオン抵抗が減少していきますから、
 その分、コイル抵抗を大きくとり冗長性向上に利用することが出来ます。

6.ここまでで未だ数値を求めてないものは
 Rプラス側:配線抵抗(バッテリーのプラス端子から点火コイル一次側まで)
 Rマイナス側:配線抵抗(バッテリーのマイナス端子からエンジンブロックまで)
 の2つです。
 ネット上でバッテリーマイナス端子とエンジンブロック間の
 抵抗を安価なデジタルテスター等で測定された記事がありますが、
 その抵抗値を採用しないことにします。
 ネット上で見られる抵抗の実測は2端子測定法によるものが多く
 金属表面の酸化が著しいような場合は正確にできないからです。
 また、低い抵抗値を測定するための測定器でないものが多く
 測定精度が分からないためです。
 そこで、直列回路の抵抗の式から
 2.9=Rbat +Rマイナス側+Rプラス側+Ron +RcoiL   ・・・②
  =0.01+Rマイナス側+Rプラス側+0.27+2.0
 上記の式から、
 Rマイナス側+Rプラス側=0.62Ω となります。
 マイナス側もプラス側も同じ長さ、同じ線材太さと仮定し、
 Rマイナス側=Rプラス側=0.31Ω と仮に設定します。



【点火コイルに流れる電流値の式から】

点火コイルに流れる電流は、直列回路ですから、
点火コイル一次側でも配線材でも、通過電流は同じになります。
オームの法則 I=E/R から
IcoiL=E/(Rbat+Rマイナス側+Rプラス側+Ron+RcoiL)  ・・・③
の式が得られます。

ここで、富士電機のIGBTの技術資料から、
スイッチング素子に流れる電流を5Aとすると、
直列回路なので点火コイル一次側に流れる電流IcoiL=5Aとなります。

アーシング施工前の点火コイルに流れる電流IcoiL(施工前)の式は
IcoiL(施工前)= E   /(Rbat +Rマイナス側+Rプラス側+Ron +RcoiL)
         = 14.5/(0.01+0.31+0.31+0.27+2.0)
  
この式を計算するとIcoiL=5アンペアとなりますが、
大元のデータが5アンペアなので、当たり前ってことです。

この検討において、Rマイナス側、Rプラス側を推定していますが、
検討の大勢に影響はありません。


アーシング前の点火コイル一次側に蓄えられるエネルギーは
U=0.5×L×IcoiL×IcoiL の式から
これは1秒間の話なので、
実際には約5ms幅の1パルスのエネルギー(mJ単位)になります。
ここでは1パルス分のエネルギーの絶対値を求めることが目的でないので
U=0.5×L×IcoiL×IcoiL  の式のままでエネルギーを比較します。

エネルギーを比較するのを
超高価なアーシングで Rマイナス側=0.00Ω(ゼロは実際には不可能ですが)
一般的なアーシングで Rマイナス側=0.05Ω(少し劣るということで仮設定)

として、それぞれの場合の点火コイル一次側のエネルギーを比較してみます。

まず、
IcoiL=14.5/(Rbat+Rマイナス側+Rプラス側+Ron+RcoiL)
の式から、それぞれの場合の電流値を求めます。
超高価なアーシングで IcoiL=5.60A
一般的なアーシングで IcoiL=5.49A

点火エネルギーはそれぞれの場合
U(超高価なアーシング)=0.5×L×5.60×5.60
               =15.68×L
U(普通のアーシング) =0.5×L×5.49×5.49
               =15.07×L

となり、点火コイル一次側に蓄えられるエネルギーを比較すると
U(超高価なアーシング)/U(普通のアーシング)
=15.68/15.07
=1.04

つまり、超高価で超高性能アーシングが存在したとしても、
普通のアーシングに比べて、点火エネルギーが4%増えるだけです。
点火エネルギー増加は、車の出力増加量に比例しませんから
この程度のエネルギーが増えても、効果を体感することは完全に無理でしょう。

ちなみに Rマイナス側+Rプラス側 の値を倍程度に割り振っても
普通のアーシングに比べて、点火エネルギーが約10%増えるだけです。


ということから、配線抵抗が他社に比べて少し小さい
アーシングのセットがあっても
点火エネルギー増強に寄与する割合は微々たるものなんです。


8スケア以上の線材(素線は当然ながら銅線)で、
まともな圧着端子(素地が真鍮でなくて銅で出来ており肉厚のもの)で、
まともなカシメ作業なら、
アーシングの配線材は充分に低い抵抗値になります。
ちなみに金メッキにしたからといって、
接触抵抗が特別に小さくなる訳ではありません。
M6とかM8のネジで締め付けてしまえば
充分締め付け力が大きいため接触抵抗が低くなります。
金メッキは表面を劣化させないためのものと考えると良いです。


【結論】
超高価なアーシングを導入しても
点火エネルギー増加量は微々たるものなので、
普通のアーシングや自作のアーシングで充分です。


【お断り】
ここでの検討は超高価なアーシングと、
普通のアーシングの比較しか意味がありません。
また、上記の式は、アーシング施工で抵抗が低くなれば
点火エネルギーの増強に繋がることを示しており、
アーシングを全面否定するものではありません。
Posted at 2010/05/13 17:58:20 | コメント(0) | トラックバック(0) | パーツの効果推定 | 日記
2010年05月13日 イイね!

超高価なアーシングは不要だと思う(その1)

超高価なアーシングは不要だと思う(その1)他社より優れたアーシングのキットがあったとして
どれだけ優れているかを推定してみましょう。

アーシングの基本的な構造として
電線1本2メートル、圧着端子2個  として考えます。

データを入手し易いことから、
線材を電線の種類を 600Vビニル電線(通称IV線)とします。
JISハンドブックで C3307を見ると、
より線・軟銅・20℃の導体抵抗は
 8スケアの場合 2.31 Ω/km
14スケアの場合 1.31 Ω/km

 ↑ これって1kmですよ(驚)

圧着端子と線材をカシメた1箇所の接続抵抗を
超高級品は   5mΩとします。
普通のものは 10mΩとします。
実際には、この半分以下の値と思いますが、
超高級品が、もしも優れていたらということで設定しています。

導体抵抗を2メートルに換算すると
 8スケアの場合、0.0046Ω
14スケアの場合、0.0026Ω

2メートルのアーシングのセットの場合、

圧着端子 - 線材2m - 圧着端子となりますから

超高級なものが14スケアの電線として
0.0026+0.005×2=0.0126Ω

普通のものが8スケアの電線として
0.0046+0.010×2=0.0246Ω

超高級品と普通のものの差は
0.0246-0.0126=0.012Ω


回路屋からすると、
たかだか12mΩで差なんか出ねぇよ


つづく
Posted at 2010/05/13 14:53:57 | コメント(7) | トラックバック(0) | パーツの効果推定 | 日記
2010年05月09日 イイね!

スーパー筋金くんはサスそのもの

スーパー筋金くんはサスそのものスーパー筋金くん装着後、いろいろ分かってきました。

装着前の記憶が明瞭な今が、もっとも楽しめる時期です。
色々な路面であ~だこ~だと感じまくりです。


装着後は一般道の制限速度域が気持ちよくないです。
グリップがありすぎるため、路面のうねりの影響で
フロントの向きが微妙に左右に動こうとします。
直進を維持するために緊張するし、微妙な力も使います。
とは言うものの、
フロントグリップの強さをニタニタ楽しむマゾ的な自分も居ます(笑)
おぉ~俺の車はスッパルタン。


これに対し、高速道路の制限速度域では丁度よくなります。
速度的には緊張しなければならないのですが、
微妙な路面のうねりは気にならなくなり
ステアリングを抑え込む力も少なくて済むようになります。
ノーマル脚を硬めの車高調に変えたとき
丁度良い乗り心地の速度域が上がっていくのと同じです。


なので、スーパー筋金くん装着はボディ補強というより
サスペンションの強化と捉えることにします。
Posted at 2010/05/09 11:17:58 | コメント(1) | トラックバック(0) | フィーリング | 日記
2010年05月08日 イイね!

インタークーラー導風ダクト延長パーツの効果

インタークーラー導風ダクト延長パーツの効果5月連休にNOBさんの店に遊びに行ったとき
ホテルの駐車場でエンジンルームを点検していて気が付きました。

なにぶんにも約18万キロ走行車なので、
遠距離走行のときは特に頻繁に点検しています。
うん、冷却水はバッチし入っています(笑)


駐車場5階で光が横から入ってくるのが丁度よいのか
インタークーラーコアの綺麗な部分と汚れた部分が
明瞭に識別できました。

雨や風が当たっているらしき綺麗な部分が約9割もあります。

このインタークーラー導風ダクト延長パーツを装着する前は、
AVO製大容量インタークーラーの狭い面積にしか風が当たらず、
しかもインタークーラーにゴムスカートが接していませんでした。

これなら、冷却効果を期待できそうってことで
今更ですが、気分が良くなりました。

約2年で5万キロ使用しており、ワープ航法速度域でも使用してますが
劣化は見当たりません。大したもんです。

NOBさん、OGちゃん、良いパーツを有り難う!


Posted at 2010/05/08 09:55:33 | コメント(0) | トラックバック(0) | フィーリング | 日記
2010年05月05日 イイね!

18万キロ走行車を筋金くんで若返り

18万キロ走行車を筋金くんで若返り最近、曲がらない程度が酷くなってました。

アクセルONで機械式リアデフの働きにより曲がろうとしても
力が逃げてる感じで旋回力になりません。
また、ハンドルを切っていくときも
前輪のジオメトリーが綺麗に変化せず、異常に変形しているのか
旋回時の抵抗になっている感じでした。

また、曲がらないだけでなくワンダリングも酷くなってました。

こんなとき、借りたZ33があまりにも綺麗に曲がるので
カルチャーショックを受け
何かせなアカンなぁと真剣に考えるようになりました。


昨年7月にFサブフレームを純正新品に交換したら
ワンダリングが軽減された経験がありましたので、
そうだ、補強系を試すしかないと考え
スーパー筋金くんを急遽5月連休の施工メニューに加えました。
面倒な作業をNOBさん、どうも有り難うございました。


元々、スーパー筋金くんの定評は高いので
効果を疑う余地もないのですが、
効果が高い故に、そのハネカエリを心配していました。
また、究極の若返りメニューとして残しておいた
というのが、筋金くんの装着が今頃になった理由です。


18万キロ走行で車体にヘタリがある車には
スーパー筋金くんの効果は絶大でした。
こんなんなら、10万キロ頃に施工すれば良かったと思います。


低速で車道から歩道の段差を通過するとき
剛性感のある綺麗な通過になりました。
筋金くんが無いときは、車体が歪みながら
タイヤがバタバタしながらの通過でしたが、
筋金くん装着後は、剛性感のある『トン』と衝撃が来るだけです。

直進時の加速では前に出る感じになりました。
筋金くんの装着前は加速時のトルクで車体が『ヘ』の字に曲がり
力が一瞬、逃げていたようです。

コーナリングは楽になりました。
軽いアクセルONで機械式リアデフの効果が生かせるようになり
峠道では旋回速度が15~20キロも上がってしまいました。
また、フロントの接地感が増えて怖さが減ったため、
高速コーナリング時にインに逃げていたのが
自車線真ん中でドーンと飛び込んでいけるようになりました。

更に、旋回後半のアクセル本気踏みに早く移れるようになりました。

小径ステアリング化により操舵力が増えていたのですが、
アクセルONで楽に曲がれるようになり
意外にも操舵力が少なくて済むようになりました。

走り慣れた道で確認しましたが
ワンダリングが大幅に改善されました。
ネオバAD07や08でワンダリングが酷かったのは
車体のヘタリが原因だったことが分かりました。

ただ、筋金くんは長所ばかりでないのが残念です。
段差通過時の突き上げが大きくなりました。
しかし、突き上げ後の車体の暴れの収束が早いのが救いです。

SG9用に設定されたアラゴスタでは
筋金くんを装着すると相性が悪い気がします。
家族で乗ることが多いなら苦情が出るかも知れません。
家族乗りが多い車に筋金くんを装着するなら、
アラゴスタのダンパーとバネを少し弱くすると
旋回性能を高めた上で丁度良いと推測します。


今まで曲がらない車だったので
『ちゅ~んどカー』と自称しておりました。
しかし、今回の筋金くんの装着により
立派に曲がる車に変身したので
『チューンドカー』に昇格させることにしました(笑)

てか、ノーマル車高でこれだけ曲がるなら、
申し分ないっす。
Posted at 2010/05/05 11:32:00 | コメント(0) | トラックバック(0) | フィーリング | 日記

プロフィール

「ヒラマサ五輪公式HPの世界地図から日本が消されてる。ここでクイズです。これを報道するマスコミは産経新聞の他に何が有るでせうか?」
何シテル?   09/27 19:34
MT車萌え~。人ごみが大嫌い。片側一車線が大好き。ネイチャーフォト志向。
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