
本日もSamSの意見とか主義を表明する「独り言」です。
今日はマツダを取り上げます。
全国紙の新聞で拝見しましたが、マツダは欧州におけるディーゼルエンジン車の販売を強化する方針を社長が取材で明らかにしました。
トヨタ、日産や三菱、ホンダが欧州市場でのディーゼル車販売から撤退してゆくなかでただ一社マツダのみは加速する「ディーゼル車離れ」の風潮に竿を挿してディーゼル車販売にリソースを注ぎ込むのは果たして適当な戦略であるのか? という問題を考えてみたいと思います。
まず供給側の市場参加者(メーカー)が恐らく近い将来にほんの数社となりそうなこと。最後にそこに残れれば残留することにより需要の総取りというか分け前に与(あずか)ることが出来そうで、コレは魅力です。激しい販売競争の必要性が薄れますから濡れ手に粟となるカモ?
しかし世の中甘い話はある訳じゃなし、需要側の参加者(購入者)は今後高い確率で大きく減少してゆく予想も立ちます。総需要の減退で結局競争は供給者が減っても激しいまま残るカモ?
今後欧州で旧規格のディーゼル車の乗り入れを禁ずる都市が急増する予想も出ています。古いディーゼル車の持ち主は新車への乗り換えにインセンティブも出るし、存続に不利な政策が施行されればディーゼル車を求める層が今後減少してゆくのは確かでしょう。
マツダはディーゼルエンジンに地道に改良を加え続けSKYACTIVと名付けて売っています。エンジン各部の熱損失を減らす努力を続けて近年成功を収めています。ディーゼルエンジンはトルクがあり加速が力強く、特にSUV車には適しています。今後世界的に売れそうな車種がSUVであるのも都合が良いと思います。
今後もしディーゼルエンジンが生き残ることが出来れば、マツダの戦略は成功して株価も大きく上昇しそうです(結局そこですかー?)。そのための最低条件はさらに低公害なディーゼルエンジンの開発でしょう。
一方ディーゼルエンジンの未来が揺らぎ、存続の危機を迎えてしまえばマツダも経営危機を迎える公算が高まります。かつてロータリーエンジンがポシャり旧住友銀行が経営てこ入れに乗り出した危機の再来でしょう。
なぜなら現在の会社規模で将来の可能性が見えづらいディーゼルエンジンに大きなリソースを投入することは失敗した時のペナルティが大きすぎるからです。株価は大きく下落します。
マツダといえばロータリーエンジンでしたが、2012年に製造が打ち切られて以来ロータリー車は消滅したままです。最近EVのレンジエクステンダーとして認められ試作車が出たくらいで昔を知る者にとっては寂しい限りです。元々回転運動のエンジンなので軽量・コンパクトで搭載の自由度が高いメリットが生きましたが熱効率の低さがネックのまま。
現在でも販売を中止したロータリーエンジン改良に会社のリソースをつぎ込んでいるため、ディーゼルエンジンへの過度の依存は会社トータルで見るとリスクが高いと評価出来ます。ロータリーエンジンはキャッシュを生んでいません。
現在マツダはスカイアクティブ・テクノロジーを旗印にしてエンジン、トランスミッション、ボディ、サスペンションなど各部に細かな改良を加えて効率を良くすることにより全体として良い車の生産を追及しています。最近の好燃費の車はその結果です。
限られた経営資源をどこに投下するかは会社運営上は一種の賭けです。下手すれば会社を潰しますから経営陣は背水の陣で決断します(その筈です)。今回のディーゼルエンジン販売強化の決定は今後どのような結果を生み出すことになるのでしょうか。
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ちなみにSamSは50%より高い可能性で今後数年でマツダの株が持ち直すのではないかと思っています。理由は恐らく欧州のディーゼル車のシェアは今後低下するにしても急落はないと思うからです。するとマツダには残存者利益を享受する可能性があると思います。EVが一過性のブームで過ぎれば万々歳です(おぃ)。株価は過去三年は右肩下がりで落ち続けてます。中期的に株価の底に近づいたかな、というのもあります(保証しませんが)。
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お断り:SamSはマツダ(7261)の株は全く持っていません。ポジショントークではありません。(笑) う~む、本日のブログは「独り言」でなく「投資家日記」のカテゴリーにすべきであったか? 爆)
皆様のご意見は大歓迎です。異論でも正論でも反論でも何でも結構です。
Posted at 2018/11/16 22:54:53 | |
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