
ペットロス明けの家内の心を癒やすため小旅行に出ました。
表題のママで新聞に掲載された某メジャー旅行社の広告に応じたのです。
ざっと説明すると初日は北陸新幹線でゆったり出発し午後早く金沢へ。以後各自で市内見物して香林坊泊、翌日は福井の永平寺に行き七堂伽藍を見て越前きたまえ寿司の昼ご飯、東尋坊を見て加賀温泉郷で泊まり。最終日は世界遺産白川郷を歩き回ってから飛騨高山で飛騨牛その他の昼食後に市内観光、そして乗鞍岳を越えて上田に抜け帰路は又新幹線で夜に東京帰着というプランです。
家内は金沢(というか北陸)は初めてで白川郷も行ったことがないそうなので旅程も良さげです。さて旅行の始まり始まり....
12月3日(日)
初日はややのんびりと10時半東京駅集合で11時前出発の北陸新幹線で約二時間半で金沢に到着いたしました(途中略)。

駅の柱に金箔を二万枚貼ったという車内放送がありましたが誰にも気付かれずただそこにありました。

ここは金沢駅前ですが随分きれいになりました。外は曇り空ですが寒くはありません。旅行には添乗員さんが一人ついて駅から香林坊のビジネスホテルまで参加者4人乗り合わせてのタクシーで送ってくれました。
日曜でしたがそのまま早めのチェックインも出来て荷物を置き軽装で歩いてすぐの
金沢21世紀美術館に向かいました。ずっと以前からぜひ行ってみたい場所でした。

駅でバスの一日券を購入しておいたので早速特典で入場料の割引を受けました。英語で"
21st Century Museum of Contemporary Art Kanazawa"というだけあり、現代美術の伝導、いや電導、もとい殿堂です(単語変換が...汗)。入ってみるとジャネット・カーディフ&ジョージ・ハリソンじゃなかったジョージ・ビュレス・ミラー特集でした(知らんゾ)。多くの小部屋に別れていてその中で作品のインスタレーションが行われています。

↑一躍有名になった
下からも上からものぞけるプールを両サイドから見てみました。↓

全部回って疲れたのでレストラン・カフェに入ってお茶をと思いましたが
デザートは全て売り切れ、さすが日曜日です、残念。ミュージアム・ランチが大好きな我々ですが諦めて(実は車内で深川飯弁当を平らげていたのは秘密です)美術館前のバス停から市内巡回のバスに飛び乗り金沢城を抜けるとすぐ浅野川が流れ地図を見ると茶屋街のある場所なので次のバス・ストップ(停留所と言えよ)で降りました。バス通りを戻って行くと観光客が湧き出る横丁があったので入ってみました。

どうやらここで正解だったようです。趣のある細かい木格子の昔の建物が並んでいます。歩いてすぐ以前テレビで紹介されていた
溶けないアイスクリーム屋さんがあったので早速入って食べて見ました。前田家の家紋入りで凹んだところにきなこやブルーベリーのソースを掛けて食すようです。

仕上げに金箔も散らしましたが冬に食べたので「夏でも溶けない」のは実証出来ませんでした(アホですか?)。ここで売っているのは金箔を貼った漆器とかの「
いかにも加賀」なものばかり。

市立の金箔博物館にも入りましたが(これもバスのキップ見せると割引きになりました)絢爛豪華な加賀の金箔加工技術の歴史に触れられて面白い内容でした。

金箔張りのイス・テーブルのセット。ま、眩しい.......!
その辺を歩き回りましたがそろそろ買い物を、ということで奥にあった
不室屋の店で
お麩をいろいろ買いました。SamSは福島印刷(7870)という金沢の会社の株主の優待で毎年不室屋のお麩を使ったインスタント汁セットを頂いてますが、お湯を注ぐだけとお手軽です。今年だけは家内のリクエストで同じ加賀名産の五郎島金時という薩摩芋を選び一箱送って貰ったので丁度良いタイミングでした。さらに歩きます。

さてそろそろお茶でも.....と思ったら家内に袖を引かれました。一瞬
イヤ~な気がしましたが格子戸を開けて店に入るとそこは九谷焼の店(これは実にマズイ状況!)。.....結局九谷の小皿二枚を購入して出ました、トホホ....
歩き疲れて細い格子戸を開けて店の一つに入ると奥に通され、さらに二階に案内されました。改装されて椅子と卓が入り喫茶店として営業、一階では加賀の小品と菓子などを売っているようです。

二階の窓から向かいの店の二階が見えてそこも客の姿が見えましたからよくある造りのようです。

生和菓子と抹茶のセットを頼みましたが湯気の立つ抹茶もたまには良いものです。練り物の甘味を摂って元気を回復してさあ出発です。
もう一軒
昔からやっていそうな店に入って
きんつばを購入、荷物も増えました。外は暗くなってきて紅灯ともる頃、かつて芸妓さんがお座敷を努めていたとおぼしき場所で甘いものを頂くというのも乙なものです。

さて又バスに乗り今度は金沢駅に戻りその先に......といってもほんの僅か先の近江町市場で降りました。夕飯を頂くのが目的です。我々はお酒を飲まないので幸いメニュー価格で夕飯を済ませることが出来ます。これがお酒を飲むとなると勘定時にびっくり!ということもあるのでしょうが....お店にとってはまさに疫病神のような二人(ヤな客だ)が空腹を抱えて入りました。
金沢市民の台所とガイドに書いてありましたがその意味はすぐ分かりました。まさに市場で小売りの店も集積しているという東京で言えば
築地場外や御徒町みたいな場所でした。
しかし日曜だからかほとんどの店が閉まってるじゃないか!........と思ったら違いました。食堂は主に建物の二階にあるんですね、上がってみて分かりました。おまけに競合のせいかどの店のお値段も似たようなものでした。
金沢は寿司が美味い、と言いますが確かに寿司店が多くありました。しかし本日は折角なので加賀料理と思っても
予約必須だったようで駄目で、結局はここの海鮮丼などの海の幸を腹一杯食べようとなりました。
色々見て回りましたが
入った店のオススメ、「
のどぐろのひつまぶし」とやらをSamSが頂いて家内が「
特選海鮮丼」を頼みました。
さすがに加賀でひつまぶしのお櫃(ひつ)は
金箔張りで供されました。ピッカピカです!

ひつまぶしの上にも
金箔が散らしてあります(金は安定した金属で体内で消化されません/
そのまま排出されます)! 真ん中に加賀蓮根が鎮座し、その下にはウニも見えてます。その回りをぎっしりとのどぐろの切り身が囲んでいて見るからに贅沢です。
でももっと驚いたのは主役ののどぐろの食感で、脂っぽいにもかかわらず下品にならず舌の上で溶けるその旨さときたら! 一杯目ののどぐろ丼は醤油を掛けてあっという間に平らげてしまいすぐに二杯目となりました。三杯で食すようですが御飯とのどぐろの量が多くて二杯目は同じで、そして3杯目でやっと薬味とウニを載せて頂きました。そして至福の四杯目、店員さんにお願いして出汁を持ってきて貰います。熱々の出汁とパリパリに乾燥した岩のりが届きお櫃の残りを茶碗にブチまけてまんべんなく出汁を掛け回すと.......馥郁(ふくいく)たる香りが立ちのぼり切り身は出汁の熱で白くなりオマケに岩海苔の香りまで芳ばしく鼻に届いてきました。もう我慢出来ません、さらさらっと掻き込んであっという間にお腹の中に収まってしまいました。ああ、満腹!
家内の海鮮丼だって負けていません。十数種類のネタが丼から大きくハミ出して満載です!

のどぐろも甘エビも鰤も何でも日本海の海の幸がこれでもか!とばかり入ってました。おちゃけ無しのお茶のみでメニュー通りのお値段は二人で7千円弱と実にお値打ちでした。
その後は目の前のバス亭から香林坊に出てその辺をそぞろ歩きしました。

片町までは金沢の目抜き通りでしょうか、ルイ・ヴィトンの店なども表にあり東急スクェアまで見つけて急に近親感が湧きましたしサルバトーレ・クオモのイタリアンも発見して嬉しくなりました。

最後に近くの喫茶店でモンブランと珈琲のセットを頂いてから(やっぱり甘いものを食べましたか)歩いてホテルに戻りました。
翌日は隣の兼六園を歩いてから福井の永平寺に行き、寿司の昼食のあとで加賀に戻って山中温泉泊です。
長文大変失礼いたしました。(二日目に続く)