
(長文失礼)
あれは大病を患う前年だったのでSamSが52歳の時です。
ある日ふとトイレで小便の出が良くないのに気付きました。チョロチョロ.....アレ、こんなにショボイ出方じゃなかったよな、以前はもっとドシャー!っと出てた気がするゾ? 50越えるとこんなものか? .....と言う訳で昼休みにオフィス近くの泌尿器科専門病院へ行ってみました。
その時診て頂いた恰幅の良い老院長の対応はさすがでした。
軽く考えてましたがイロイロな検査を受けました。麦茶をたらふく飲まされて排尿時の流量を計測するのは当然として、確か糖尿の検査(血糖値の上がり方も調べたような気が)等も受けましたしPSA(腫瘍マーカー)もチェックし肛門から指を入れる直腸診も(うわぁ!)。
そして翌週に検査結果が出てその先生と面談の機会がありました。
院長先生曰く、これは
前立腺の肥大です。なに、
心配は要らないです。PSAの数値からガンの心配はないし、
男性は多かれ少なかれ歳と共に皆そうなって行きますから。
.......そのあとでこう続けました。ところで今は良く効く薬があってこれを飲めば症状は改善して悩みは解消出来ます。ただこの薬は一旦飲み出すとずっと服用する必要があります、死ぬまで(...え、死ぬまで?)。
つまり貴方には二つチョイスがあります。一つは
薬を服用することで、また元の生活に戻れます。
もう一つは薬を飲まずにこの
まま我慢する事です。Quality of Life(QOL)には多少支障が出るかもしれませんが薬とは無縁で暮らせます。いよいよ我慢が出来なくなったら薬を飲めば症状は改善します。ただし今言ったように以後ずっと服用することになりますが。
.......そして先生はこう結びました。「さて、
貴方はどちらを選びますか?」
当時は感じませんでしたが、今では先生に深く感謝しています。
だって「医は仁術」は名ばかり、「医は算術」が圧倒的に多くて患者予備軍を一人捕まえれば以後ずっと安定的な収入が期待出来るんですから病院経営者としては有無を言わさず薬を飲ませちゃうのが手っ取り早いですよね(おぃ)。
それをあの先生はSamSにちゃんとメリットとデメリットを説明した上で今後の選択権まで与えてくれたんです。
当時既にかなりご高齢でしたから今はもうこの世にはいらっしゃらないかもしれませんが、私に薬を飲むかどうかを考える機会を与えて下さったことには感謝せざるを得ません。
私? 結局は我慢することにしました。だって50歳かそこらで薬が必須の体となっちゃもう人生先が見えちゃってるような気がしたんです。多少の不便も我慢のうちサ、などとこれがホントの痩せ我慢......
実際には翌年に転移ガンが見つかりそれどころじゃなくなってしまったのですが、とにかくその修羅場は入退院を繰り返して何とか生き延びました。
生きるか死ぬかという話の前では前立腺肥大なんて実に些細な話です(おぃ)。抗がん剤を我慢したのですから頻尿や残尿くらい我慢出来なくてどうする! と精神論の世界に.....(^▽^)
.....これで十年持ちました、いや持たせました。正確には十二年ですが。
去年からは症状が今までよりもひどくなった気がします。
歳のせいですかね、そこでSamSなりによく気をつけています。↓
*外出中はなるべく早めにトイレをすませて膀胱にあまり尿を貯めないようにしてます。
*トイレの小便器の前では事後よく竿を振るように努めています。それでも尚内部に滞留していることもあるので「さらにもう一振り」は習慣になりました。笑)
*大便器に座る時には事後何度も折畳んだトイレットペーパーを竿の先に押しつけます。竿の中の尿も吸い取ってしまおうという訳で、結構効果があり
毛細管現象を実感出来ます。爆)
*あとは
肛門括約筋の鍛錬ですね! ギュッと力を入れたり抜いたりすると竿の中の残存尿を(ある程度は)絞り出せます。
この様な不断の努力を重ねることで現状では対処することが出来ています。
もっとも必ずしも完全ではなくて、失敗することだってあります。なに、それでもパンツがすこし濡れるだけなので気にしません、すぐ乾くし(おぃ)。
これが「老人力」が上がった、ということでしょう。笑)
あと5年程現状維持を続けられればSamSも70の大台を迎えるので、もし症状がひどくなればその時にはギブアップして薬を服用する身となるのも一興でしょう。
副作用があるのかもしれないし出来ればどんな薬だって飲みたくないゾと思うSamSですがその歳まで頑張れればもうよいでしょう、人生諦めも場合により必要です。
本日は尾籠(びろう)な内容で大変失礼をいたしました<(_ _)>
(そーゆーことはまず始めに断れよ! 最後まで読んじゃったゾ)
あの先生に出会わなければSamSは今頃は薬漬けの毎日であったかもしれないと思うと自分は実に幸運でした。 センセイ、感謝してます!
追記1:ちなみに前立腺肥大の方はCT撮影時の造影剤注射は禁忌となっていたりしますからお気を付け下さい。経験者より
追記2:今年の冬は寒さが厳しいのか、前回の話(脚が攣る!)ですが明け方脚が攣って目が覚めること数度に及び例年より頻度が数倍以上となりました。
皆様もどうかお気を付け下さい。
Posted at 2018/01/07 22:01:06 | |
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