コロナ騒ぎで、最近の放送現場は大変な事になっている。
ドライリハーサル ~ カメラリハーサルまで出演者は「マスク」と「フェースシールド」着用で行う。ってことは、音声チームとしては全く音声チェック(音声リハーサル)が出来ないという事。殆どが感と経験でぶっつけ本番です。
特に歌ともなると、音質が判らず、リヴァーブのパラメーターを決めるのも感で決めている状態です。
基本的にマイクは各個人専用となります。使い回しは出来ません。(今までは使い回しは当たり前で、この作業を「マイク割り」と言い、結構重要なプランニングです)
スタジオにPA(音響チーム)が入った場合は、本番で歌い手さんが使うマイクと同一機種を「PAチェック用に特別に準備」する事になります。今までは、当の本人が使うマイクで綿密なチューニングが行われるのですが、それさえも禁止です。「限りあるワイヤレスマイクのチャンネル数」(本数)が増える事になります。
トーク番組の時に使うピンマイクも、使用前、使用後、全てアルコールで消毒します。また、Vocalマイクなども、丁寧にアルコール消毒をします。
大変なのが、仕事前と終了後の、「コンソールの消毒」です。勿論、映像部も照明部もやるのですが、フェーダーは勿論デジタルエンコーダー・ノブ一個づつ全てアルコール・シートで消毒します。音声はこのほかにも「使ったEffecterのスイッチ類やコントロール部」も消毒します。
正直なところ、毎日こんな事をしていたら、そのうちに機器の印字(銘板)が消えちゃうんじゃないかと心配です。これが消えてしまったら、いくら慣れた機器といえども、細かな設定が不可能に近くなります。(エンコーダーの数が半端じゃない)
収録番組は、細かく区切って「スタジオの換気」をしないといけません。という事は、その度に何十分かのタイム・ロスになる訳だし、キャストのマスクやフェースシールドを外す度に「メイク直し」がある訳で、収録時間の流れも悪くなります。
副調整室とスタジオ間のドアーや、廊下とのドアーも、本番以外は開けっぱなしです。(空気の流れを作って換気)音声にしてみたら、周囲のノイズが聴こえて集中できません (;_:)
早くこのコロナから解放される事を祈るばかりです。
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テレビ放送技術 | 日記
Posted at
2020/07/16 21:19:00