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2017年10月26日 イイね!

パラダイム・シフト

始まった2017のTMSにて、
想像通りの原動機のパラダイムシフト展示に沸く報道を見て、
中身はさておき、構造的には相変わらずだなと思い、
2013、まさに4年前の今日に書いた日記記事を掘り返してきて転載。

あ、さておいた「中身」の規模はぜんぜん違うよ(笑)、
「省コスト塗装」と「原動機の種別とエネルギー源」では。

※paradigm shift でそのまま通じる?それとも和製?

---
折角、本田技研の自動車ネタを引っ張ったので
その流れで。

苦情のたぐいではないが、
多少、大企業の強引さは感じるところはある、という話。


昨日25日の日付で、日本経済新聞のwebにこんな↓話が掲載された。

量産効果捨てた生産ライン 「コンパクト革命」で安く速く
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK17040_X11C13A0000000/

その実例として紹介されたのは
ホンダの現行FIT(FIT3)などに採用されている
縮減プロセスによる新型省コストボディ塗装である。


従来の

電着下地/焼付+中塗/焼付+色ベース+クリア保護/焼付



電着下地/焼付+下地用第一~カラー用第二+クリア保護/焼付

で、塗装層を4層から3層(3.5層、というべきか)に、
焼きの固着工程を3回から2回に減らし、
塗装工程を簡略化/少コスト化して、
少数多品種生産にしてもコスト上昇を抑えましょうね、というものだ。

量産効果が期待できなくなった市場に対応する
新しい生産パラダイムとして注目されている、
その先鞭をつけた実例として紹介されている。


あ、なるほど、
いい生産技術開発だな、と。

中間層は下地用第一層は、塗装後完全に乾燥/固定させることなく
すぐにカラー用第二層を塗布してしまう。

従来の中塗は焼付で完全に固めてしまうことで石はね等に対する強度を確保したが、
新しいプロセスでは下地用に弾性を持つ樹脂素材を混ぜ込んで、
硬さで保護する旧式と反対に衝撃を弾性で吸収して守ろうとする。

充分な加速試験を行ってのことであろうから、
樹脂の硬化など、塗料の劣化はメーカーの想定する車輌寿命に足るだけの
品質を確保しているのだろう。


そうなのだ。
ここでまず1つめは、

「メーカーの想定する車輌寿命」

が重要だということ。

FIT3の寿命を25年とか、、、は見てないだろう。

わたしのS600のように、50年後に走り続けることまでは極端だと思うが、
半分の25年の車(1988年型)は今でもそれなりに見かけると思う。

そうなった時に、
当然メーカーは性能保有をする義務範囲外だと考えているだろうし、
民主党下での国交省のキャッシュバックのように、
10年超えた車はとっとと潰して買い換えろ、的なマインドがあるから
その車種自体に惚れ込んで長く乗り続けたい、というような
用途は原則的に諦めてかかっておかなければいけないように思う。

現行車種からは「クラシックカー」なんていう残り方が
困難な製品に移り変わっていく、ということではなかろうか?


更に2つめは「補修」のパラダイムである。

勿論、製品寿命内ではメーカー純正の販社工場でも修理を行うので
ぶつけた、こすった、事故ったで、
部分塗装をしなおすための処置方法はそれなりに提供されていくと思うが、
それが町の修理工場でまで、どこまで対応できるのかが謎である。

正規ディーラーとやりとりのある板金屋さんは
当然対応マニュアルの提供と塗料材料の提供を受けられるが、
そうじゃない場合に、その樹脂入りの塗料が適切に供給されるのか?

色合せして従来式の板金塗装でも対応はできるが
特に刻が経ってから修理後の品質に格差が出てくる可能性がある。

1社のみで突然導入される特徴的な新型塗装は
現実的に多くの車が正規ディーラーとは異なる独立の町の板金屋さんで
「修理」されているパラダイムを、その好む好まざるに関係なく
大きく変えてしまうことになる。

それがパラダイムシフトが起こる際の定石だ、という見方もあるが、
その辺が、大企業理論だけでやや強引なところがあるかな?とも
感じたところでもある。


もう一度繰り返すが、
あ、なるほど、
いい生産技術開発だな、と。

ただ、パラダイムシフトにはもう少し手順があってもいいのではないか?と思った。

この塗装のことをとある修理工場は知らなかった。
S600で付き合いのある工場ではないが、そっちでも聞いてみようか。

独自性は大事だろうが、
そうやって突っ走ってしまうのではなくて
どのように「標準」を作っていくかとか、
「指導者」までふりかぶらなくても
「先生」のような役割を意識する必要があるのではないか?

ホンダだけの問題にはならない。
他社が他社の利用できるところを紳士的に使用しあう枠組みが
現状では皆無に近い。
張り合い、今でも自由競争の理念が絶対であるかのように振る舞われているが、
このパラダイムシフトの時期であるからこそ
本来の近代特許の概念
(同じ技術開発を別々に多数で進めるのは
トータルで見て産業発展の速度を低下させるから、
先に開発成功した人に適切な報酬を与える、そのことを確保する枠組みを設けて、
それぞれが異なる分野の技術開発を分担して
効率よく進められるようにしましょう、というもの)
を再評価したような

「自分だけよければok」

の概念から抜け出すような、
製造における思想のパラダイムシフトが必要じゃないのかな?とか、
そんなことを考えてしまった。
Posted at 2017/10/26 01:01:57 | コメント(0) | トラックバック(0) | 過去記事転載 | 日記

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「1年3ヶ月超ぶりの投稿?Yahoo ID云々ってので紐づけに過ぎなくとも無駄にソフトバンク系列にくれてやるデータを増やすのはリスク要素でもうみんカラは要らんかなあとも思ったが、基本的に他所起稿記事の複製ばかりだし、タダの文字/画像データ限定のネットワークストレージだと思えばまあ…」
何シテル?   03/17 20:47
わ!です。よろしくお願いします。 奔流には流されないようにしていたいですね。 Hello, enjoy yourself.
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