こういうことを書くと叩きのいい的になるのはわかるのだが、
なんか釈然としないことが。
クラウドファンド・プラットフォームを提供する
Readyforが
「緊急災害支援プログラム」の一環として
【北海道胆振東部地震】緊急災害支援プログラム
のエントリを通知し、出資を促すメールを送ってきた。
エントラントは
A-PADジャパンと
AAR Japanである。
それはそれで結構なことだ。
で、じゃあ台風21号は?
京阪奈兵庫地域にもかつて稀な風雨被害をもたらし
死者も現在11名が報告されている。
被害は京阪奈兵庫だけでなく
香川徳島や東海地域にも及んでいる。
9月4日の日中をかけて通過した翌日、
9月5日の夜まではテレビが特番も組んで
これで大騒ぎしていたはずなのだ。
なのに、更に翌朝の6日に即座に地震が起こった後は
「台風21号?なんだったけ?それ」
的な。
大阪府内、まだその辺中で信号機が曲がったままだし、
昨日は大阪狭山市内とかで
屋根が落ちた家を
泣く泣く重機で倒してしまっている例も見ているし、
棟ごと落とさなくても飛来重量物が2階に突っ込んで
ブルーシートでの応急処置で住んでいる家や、
大阪関西(空港)の様子なんかもテレビで一目瞭然。
じゃ、
なんで台風21号被害の支援ファンドは立たないの?(謎)
てか、冒頭の
Readyforの
緊急災害支援プログラムには
これから併記する高槻地震のエントリもなく
故意に近畿地方を軽視しているかのような
被害妄想にすら陥るわ(苦笑)。
風雨災害と地震では
地べたが揺られたほうが深刻だし、と言う場合は
奇しくも今年同年の6月に先に述べた高槻地震の件があるが、
この事例比較は?
高槻で震度6弱の地震が起こったのが6月18日朝だが
その10日後の台風7号と梅雨協調による
所謂「西日本豪雨」と呼ばれる出来事のほうが
圧倒的に支配的に報道され、人の記憶に植わっている。
高槻で上水道系の破壊が起こり
アクセスしないほうが良いと散々報道しておきながら、
復旧がそろそろという頃に起こった豪雨で
報道される話は一気に岡山一色。
で、高槻の水道って治ったの?
もう非住人が行って問題ない状況日なってるの?
いつから?
報道はそんな調子でなんもわからんし、
やれ支援やなんやらのネタは岡山だらけ。
それだけ京阪奈兵庫が災害に強く地の利もあり、
地域経済的にもまだ余裕があり
岡山や北海道よりは遥かに自己復旧比率が高く、
地震に関しては阪神災の前例が
うまく生きているのかもしれない。
でもなあ、なんか単純に災害の規模だけの比較なのか
上述したような背景事情の安心感を勝手に立てているのか
京阪奈兵庫系に関しては支援エントリすら立たずに
時系列上直後の別災害ばかりが取り沙汰されるのは
どうも釈然とせんのだ。
地震に関しては阪神災云々よりも
北海道はそもそも案外大地震銀座であるということも考えれば、
備え的に甘すぎたとも言わざるを得ないような
気もするのだ。
釧路根室沿岸にそって東北より近くにトラフが走り、
日本海側にも東縁変動帯が渡島半島すぐ近くに寄る。
1993年の奥尻島が即座に寄せた津波を被ったことは
遠方住民の大阪府民であるわたしには鮮烈な記憶だが。
※他にも、
2003年の十勝でマグニチュード8にも至る(震度的には6弱)ものや、
約1年後の秋には釧路沖でもと、この辺は記憶に新しいと思うのだが。
震度3が起こったら稀すぎて大騒ぎの京阪奈兵庫地域ではないんだよ。
なんか起こってから、
記憶の上書きでなるだけ新しいネタで
偽善を行使できる舞台を作って踊っている、的な要素が
どうしても見えてしまう。
で、立法的な動きを除けば
民間レベルでの根本的な対策には思考を馳せることもなく
ボトルネックやアキレス腱を残した上で
上辺の便利生活の再建ばかりに手を貸して勤しみ
また災害になったらお祭り騒ぎに仕立て上げる。
そういうふうにしか見えんのだ。
幸い、大阪平野は何度も書いているように
紀伊水道急所を除けば風雨災害に極端に強く、
降積雪も期待されないので冬季雪害もなく、
直下型でないプレート間構造などによる震源からは
ややも距離があるために日常的な地震も少ない
日本国内では稀なアンチ天災の天国である。
だから、多少のことでは放置しておいても
実際は大丈夫だとしても、
個別の被害は全体の大小で差別すべきではないから
せめて支援プログラムのエントリ建てや
事後状況の進捗情報(報道)については
全く同じに扱われるべきだと強く思うのであった。
Posted at 2018/09/07 20:36:16 | |
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