2020年10月09日
FB起稿記事の転載。
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小ネタを一つ。
先日、買い物にS600で出た際。
ローソンの駐車場で初老の(わたしよりは年上っぽい)方から
「これ、昔乗っててん」
と話しかけられたのだが。
これはまあまあよくある話。
問題はここからで、続いて
「チェーン駆動でデフないねんな」
と…(苦笑)。
デフ…ないわけないやん…
それ、どこのネタ?出どころ、どこ?
メーカー取説にでも書いてあるの?
(※わたしはS600のメーカー取説を持っていない)
アンタ、自分で昔持って(乗って)たんよな?
だとしたら下をのぞいたことはないんやろうなあ。
旋回軌跡をとる半径には
左右でトレッド幅の分は絶対差が出るのに
円周が可変でもない左右車輪に回転差を生じさせずに
どうして長さの異なる左右軌跡を同時に辿ることが出来る?
まあ、狭義の「差動器」の構造体ではなくても
例えば左右それぞれにCVTと同じような原理で無段階変速する、
つまりベルトのかかる位置が
テーパー状のプーリー上で上下するような
変速機構でもあればいいんだけど、
それがS600の「チェーンケース」と呼ばれる
スイングアーム構造体の中に入っているとでも
思ってるんだろうか?
そこにステアリングの切れ角情報を与える機構もないし
都合よく可変速適応してくれるようなパッシブ制御のアイデアが
わたしにはぱっと思いつかないんだけど、
どうやって差動制御するかのイメージもあるのかな?
或いはS600には原動機が左右用それぞれ1基ずつ、
2基搭載されているとか?(嗤)
※この場合、プロペラシャフトも左右用2本ないとね(嗤)
確かにエンジンパワーが高ければ
差動器なくても無理やり曲がることも考えられんことはない。
競技専用車輌の耐久戦に出るレース用四躯にセンターデフが無く
前後の回転差分は
無理やりタイヤの滑りに吸収させている
(つまりアクスル軸トルクで短い軌跡の車輪も強引に回してしまう)
ようなケースもあるし
論理的にデフなしが不可能とまでは言わんが。
※これもサーキットのグリップ最小旋回半径って
市街地路地の比じゃないくらいゆったり大きいから
さほど深刻な問題にならずに済むだけの話だからね。
想像するに
「昔乗って」たわけではなく「昔乗りたかっ」ただけで
所有していたわけでもないから実はよく知りもせず
夢見語りをされているだけなんだろうなあと。
そういう陶酔をわざわざ覚ますのも面倒なので
「はあ…」と適当に受け流して済ませたが、
夢見じゃなくて本当に乗っていて
分かった気になっているだけだったとしたら
ちょっと怖いかも?ともね。
よく知らんで車を語るくらいに変にイジる人ってさ。
自動車は殺人道具にもなり得るんだし。
或いは、なんかそういうメジャーなガセネタがあるんかな?
S600、ちゃんとデフあるからね(笑)。
チェーンケース内のドライブスプロケットを回す
左右のアクスル軸の間に
ボディマウントされたデフケースがあるから。
※懸架のトラベリングは
チェーン以降のドリブンスプロケット、ドライブシャフト、
ホイールハブ等などの構造部分が受け持つので、
デフとアクスル軸、ドライブスプロケットまでは
フローティングである必要がないから、
ディファレンシャルギアボックスはボディにガッチリ留まってるよ。
Posted at 2020/10/09 18:49:32 | |
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