2022年03月13日
他所起稿記事の転載。
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またか…って出来事からの起稿。
ヒストリック系の車趣味って言っても
やっぱり70年代までと80年代以降の嗜好は
別モノだと捉えてほしいなあ、と常日頃感じている。
旧車流行りというが
現実的には一般に「ネオクラ」と称される
80年代以降20世紀いっぱい(2000年型)までの車のほうが
車種に実感が湧く免許層が幅広く現存していることもあり
欲しがられる、というかウケも全然良いように感じる。
AE86(1983年)なんかはその代表例だし
その他トヨタ車なら下から上にかけて
EP71(1984年)スターレットから
GX61(1980年)/71(1984年)のマークII3兄弟、
MZ10(1981年)/20(1986年)ソアラまで、
ホンダなら丸目2灯ボンバン時代のJW1トゥデイ(1985)、
ワンダー(1983:Siの場合形式はAT)/グランド(1987:同EF3)シビック、
バラードスポーツ(1983年:Siは1984年で形式はAS)/
サイバースポーツ(1987年:Siの場合形式はEF7)CR-X、
クイントのサブネームだった時代(1985年:GSiならAV)や
単独名称初代(1989年:XSiならDA6)のインテグラ、
リトラになってからCVCCエンジン時代(1982年:XXならAB)/
4WS装備(1987年:XXならBA5)プレリュードなど。
正直、スーパーシビックやサブネームなしのクイント、
角型固定ライトのプレリュードあたりは
にわか的な旧車趣味では
現物を見てもピンとこない人も多かろう。
(初代シビックはエンジン開発逸話が
伝説的に伴うことなどもあり例外ね)
日産の場合は広く認知される車名は70年代からあるが
(B110サニー(1970年)、S30フェアレディZ(1969年)など)、
それらはちょっと背景が特殊な気がする。
族車/競技車オマージュに強く依存しない
市販のつるし仕様ベースの人気に拠れば
F31レパード(1986年)や
スカイラインでもR32(1989年)以降、
セドリック/グロリアなら430(1979年)以降ではないかな?
前置きは長くなったが、
でもね…
この辺の車種所有を脳内に浮かべている方々に
「○×で走行nnで云々があるんだけど、どう?」
みたいなことなどを訊かれると
大変返すコメントに困るのである。
正直、
「今」皆にちやほやされるネームバリューがあることは
上述の通り理解しているのだが、
所有、というかちゃんと維持していくイメージがわかないんよ。
最大の理由はやはり電子回路が導入され始めたかどうかの差。
たとえ
チューリングマシンタイプ(ノイマン型と言う方がいい?)でなくて
全ワイヤードロジック実装時代であっても、
IC、特に74xx(TTLでなくCMOSレベル回路なら40xx)の
汎用ゲートのみではなくて
専用品が1石でも使われていると、
その石や基板、モジュール、アッセンが
ディスコン(=生廃)になっている部位が壊れたら
手も足も出なくなるんよ。
で、1990年型として30余年も経てば
その辺がディスコンになっていない車種は
極一部の狂信的な人気を得ることが出来た車種を除いて
まずない。
これに90年代以降のソフトウェア制御が絡んでくると
プラットフォーム(=ハードウェア)がなんとかなっても
ソースでもオブジェクト(=ロードモジュール)でも
コードが手に入らない、
手に入っても著作権的な壁が新たに生じて使えない、など。
そういう状況がいつ生じるのかわからない製品を
無責任に他人に奨めることなんて出来るか?
ってハナシなんよね。
その辺にあまりに無責任すぎるメディアの煽りやら
見えていない/見ようともしない
にわか趣味者の熱病状態などなど
狂ったようなネオクラ熱を目にすればするほど
わたしは逆にどんどん冷めてしまう。
むしろ距離をとっていたい、的な?
あまりに「際どい」マーケットだから。
あえて言えることがあるとするならば
変な外装パーツやエンジン周辺金物系に熱をあげるのなら
むしろ手に入る限り「ECU関連」のアッセン/ユニットを
買い集めておくべきなんじゃないの?ともね。
※実際にそういうコメントを提供してみたこともあるのだが、
ピンとこないみたいでな。
その事例ではその後の当人の所作を見る限り
目に見える傷とかを気にすることができるメッキパーツやら
そういうのは一生懸命収集していたけど、
電子電装の中核関連は無関心スルーしてたわ。
「旧車」系を謳うイベントに行くと
S600よりもワンダー以降のシビック、
特に'Type R'というバッジが出現し始めた世代なら尚更
衆目を集めることができるのが事実なんで、
欲しがられる気分はホントに分かるんだけど…ね。
ダイナモ内蔵のホイートストンブリッジのダイオード以外には
半導体が一切使われていないS600を基準に考えてしまうと、
最悪、金に糸目をつけなければ削り出しでのワンオフものとか
3次元プリンタで製作できてしまうような
純粋に「機械モノ」である車種とは
全く別モノだと捉えたほうがいいと思うし、
わたしにはネオクラ以降の車種に関しては
責任持ったコメントを提供することは大変難しいので、
求められると困るばかりなのであった。
Posted at 2022/03/13 02:30:06 | |
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