30ソアラといえば、国産車としては高級なGTというイメージの車ですが
何気にチューニングベースとしてものすごい潜在能力を秘めていることはあまり知られていません。
そんなソアラらしさを残しつつも魔改造された
スーパーサイヤ人ならぬスーパーソアラ達を動画とともにご紹介します。
①1800馬力!ゼロヨンでR35に勝利した30ソアラ
この水色のソアラは2JZーGTEに載せ替えられており、その馬力はなんと1800馬力!
これだけ馬力が出ていてもウィリーバーすらないのは、30ソアラの全長の異様な長さのおかげかもしれません。さすがにブレーキはパラシュートですが・・・
そしてドライブするのはなんと
可憐な女性ドライバー!(たぶんロシア人)
こんなカッコイイソアラ乗りになりたいっす・・・(*´Д`)
一緒に走ったイエローグリーンのR35GT-Rもゼロヨン8秒台なのでノーマルではないでしょう。
それに勝ってしまうなんて、同じ30ソアラ乗りとして誇りに思います!
②筑波サーキット54秒台!最早ソアラではない神のような何か(笑)
どこまで改造されているかは最早わからないくらいいじられているこちらのソアラはなんと
筑波サーキットを54秒台で周回する
という眩暈がするポテンシャルを持っている車です。
外装はオリジナルのドライカーボンエアロを搭載し、エンジンはもちろん2JZ-GTEのフルチューンで900馬力オーバーを発揮。とはいえ900馬力というのは2JZならそんなに珍しい馬力ではありません。
OHついでの部品交換で出せてしまうくらいの馬力です。
オーナー様も
「2JZはとにかく壊れないから、エアロや車体に金をかけられるからタイムアップできる」
と言っておりました。事実この2JZはチューニング後毎年筑波アタックをしていますが、OHは必要ないレベルだそうです。
ここまで改造されていると最早ソアラと言っていいかわかりませんが、2JZと30ソアラの組み合わせはとにかく恐ろしいくらいの可能性を秘めているということですね!
なぜ30ソアラは速くなるのか?わたしなりの考察です↓
・理由その①車体が長く、ホイールベースも長い
車体の長さは国産車随一のレベルですが、なぜ長いことが速さにつながるのか。
物理には詳しくないですが恐らく力点と支点とかの関係でフロントに搭載された重い鋳鉄製の2JZと異常に長いオーバーハングのせいでスリックタイヤでもフロントアップが抑えられ、抜群の加速性能と安定したハンドリング性能を両立している。ちなみにホイールベースだけならR33スカイラインの方が少し長いです。あまりにハイパワーな車は最終的にフロントの接地感とリアのトラクションをいかに稼ぐかの勝負になりますからね!この点で30ソアラはたまたま素質があったということですね!
・理由その②平成初期のトヨタ車であること。
うちのソアラは買ったとき24万キロ近くすでに走ってましたが、ボディのヤレというものを一切感じません。前オーナーが大事にしていたおかげでもありますが、今まで乗ったDC2やFD3Sは7万キロでボディがギシギシ鳴りっぱなしでした。
30ソアラは80スープラとプラットフォームを共有しておりボディ剛性が非常に高いのですが、ソアラに限らず他メーカーと比べると異常にこの頃のトヨタ車はボディ剛性が高いです。
前にわたしが所有していた、走行距離12万キロでボディの塗装がパサパサのSW20型MR2もものすごく堅牢な金庫のようなボディだったことを覚えています。あの時期のトヨタ車は異常なほどボディプラットフォームにコストをかけていたことが伺えるでしょう。軋み音なんか聞いたことがありません。
まあ、ハッチバック車と比べてるのが酷ですが・・・それでもドアが閉まる音、ボンネットが閉まる音から違います。ただしこれは弱点でもあります。ボディを硬くすることにこだわりすぎて異常なほど各部品が重いのです。MR2も30ソアラもボンネットは軽量化など一切考えられておらず無茶苦茶重かったです(;´Д`)ソアラなんかボンネットだけでノーマルは30キロ近くあります(笑)
なのでやはりソアラで一番のネックは軽量化でしょう。②の動画のソアラもボディの剛性に関係ないほとんどのパーツをドライカーボンにしていることから、相当な苦労が伺えます。
ノーマルであれば80スープラでもスカイラインGT-Rに遠く及ばないのはこういった走りより品質にこだわったトヨタのエゴがあったからでしょう。
・理由その③2JZGTEが簡単に積める
ソアラは元々2JZ-GEを積んでいるので簡単にターボ版の2JZGTEが積めます。NAの2JZとGTE版はエンジン本体が別物でGTEはノーマルでガスケットはメタル、クランクはフルカウンターという昨今ではありえない代物になっています。さらに排気量アップに合わせてポートなどが1JZより拡大されているのでパワーはいとも簡単にでます。ビッグシングルタービンポン付け、ポンカムでエンジンノーマルで600馬力簡単にでてしまうのもこの為です。
ノーマルのクランクは1500馬力近くにも耐えると言われているので、唯一のウィークポイントと言われているコンロッドを強化すれば青天井の馬力になるでしょう。
もちろん他車種に載せ替えてもすごいエンジンですが、やはりメーカーが「それ」を積むように設計したプラットフォームに載せるのとでは天と地ほどの差があると思います。
よく競合されるRB26とは2JZのノーマルで乗った時の乗用車感というか、レスポンスなどはRB26とは月とスッポンレベルで違いますが、2JZの方が勝っている部分もたくさんあります。
それは兎にも角にも耐久力と排気量です。
RB26は500馬力を境に、様々な部品交換が必要になってきます。中でも一番の痛手はシリンダーブロックでしょう。1000馬力近くになると高価なN1ブロックを使い捨て状態にすると聞いたことがあります。たった2600ccから1000馬力出すんですからRB26が決して脆いわけではないです。
2JZが異常に丈夫すぎるんです。この辺も車体と同じくトヨタが世界を意識しノーメンテで乗れるトヨタブランドを築きあげていたその品質に対する妥協のなさが影響していると思います。
実際にRB26の弱点の一つとされているオイルポンプの強化品は2JZ-GTEの純正部品を流用しているとか・・・トヨタ恐るべし
いかがだったでしょうか。わたし自身が2JZーGTE載せ替えのソアラ乗りであり、贔屓目にしている感は否めませんが30ソアラの全く予想だにもしていなかったモータースポーツでの活躍はこんなところにあるような気がしています。
正直言って買うまで30ソアラがこんなにすごい車だとは知りませんでした(笑)トヨタが狙ったわけではないとはいえ、やっぱりジャパンクオリティって世界に誇れるものなんだと思ってます。
他の30ソアラオーナーの方もどうぞ大事にしてあげてくださいね(´∀`)
Posted at 2017/02/26 12:50:04 | |
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