日大フェニックスのアメフト問題。
最初に見た動画がかなり引き映像だったので、
ボールの行き先を見てしまい、
ゲームの全体像の把握ができなかったが、
改めて見ると、
ディフェンスとしてデザインされたプレーではない。
アメフトのような選手の動きがかなり規定されていると、
偶発的に起こり得ない動き。
会見通り、意図的な行為だ。
友達の旦那はアメフトのプロコーチなので、
現場の感覚はかなり知っているけれど、
他のスポーツと比較したら、
アメフトは日本でもっともコーチングが進んでいるスポーツの1つ。
だからこそこうした前時代的指導には違和感しかない。
(言葉的にはつぶせ!等は使うとは思うけれど)。
ここ数年、スポーツにおける脳震盪問題で、
危険なプレーに対してルールがより厳格化されてきている。
これはアメフトだけでなく、
すべてのスポーツに言えるもので、
今回の件は時代の流れとも逆行する愚かな行為で、
もはやスポーツとは呼ぶレベルにない。
ただ、今回のプレーとは質が違うのだけれど、
接触プレーがあるスポーツには、
意図的にケガを誘発させようとするプレーが必ずあるのも事実。
例えば野球でも走塁を遅らせるためにスパイクの歯を見せるとか、
どんなスポーツにも意図的な危険プレーが存在する。
その多くはプロとしてメシを喰う人たちが考えた、
必要悪として生み出されたもの。
それが正しいわけもなく、
いずれそうした危険な教えは衰退していくはずだ。
今、日大フェニックスの問題で問われているのは指導者の質だ。
これはレスリング協会の栄氏にも共通する。
こうした指導者を生むのには理由がある。
どちらも大学という閉ざされた場所の、
権力構造のの中から起きているということ。
今回の騒動を大きくした原因の1つに、
謝罪の仕方が問われているようだが、
今後はメディア対応の技術が進むだけの話。
ああいうときの謝罪専門のコンサルビジネスやったら、
いくらでビジネスが成り立つかもぐらいにしか思わない(笑)。
むしろ、主原因は、
日本のスポーツの概念が根本的に間違っているということ。
スポーツは遊びの延長で、ゲームでありプレーなのだけれど、
それを絶対的に否定する人が9割以上。
スポーツの現場を見てきての実感だ。
日本の教育を受け、体育や部活を経験してきたものは、
日本人は、習練して身につけることに美徳を見出し、
そこで培った技術を目上の人が下に教えるのが正しいとされ、
日本の縦社会と組織的体質を形成してきた。
だから、ニュースをちょこっと聞いただけで、
SNS等で安易な批判を繰り広げる。
ラグビーとアメフトの区別すらできないような人が、
上から目線でものを言いたがる。
そういう人こそ栄氏や内田氏と同程度の人種ではないかと、
本音では思っている(笑)。
子どもの成長と過渡の期待…。
スポーツはわかりやすく見える分だけ、余計に勘違いしがちなのだ。
スポーツだけにこうした問題が起こるのではない。
本当の原因は理解して対処していかないと、
これからも何度も何度も繰り返し、
その度に同じような光景を見させられるだろう。
Posted at 2018/05/22 22:49:43 | |
トラックバック(0) | 日記