
侍ジャパンが優勝を逃し
アカツキジャパンがグアムに辛勝
ブレイブブロッサムズは大敗の連続…
夏スポーツと冬スポーツの合間のこの時期、
いろいろなところで代表戦が行われました。
ちなみにスポーツの試合は、スケジュールが重要なんです。
どんな競技であっても、会場の予約は2年前が基本。
明日、国立競技場空いてるから試合やれ!
なんてことは100%無理な世界です。
例えば1年後の11月にオアシスの東京ドーム公演が予定されていますが、

プロモーション計画から実施(撮影や媒体の仕込み)、
チケット販売のスケジューリング、各会場内でのオペレーション…。
ワールドツアーが発表された段階ですべての会場が出ていますから、
2年前の予約はもちろん、
それ以前から実績のある興行主が先抑えをしているのでしょう。
夏スポーツの野球は、11月か2月が基本代表戦です。
プレミア12は東京ドームでの決勝ということもあり、
優勝を義務付けられた野球日本代表ですが、決勝で完封負け。
決勝に至るまでの戦いは100点満点と言ってもいいでしょう。
ただ、投手のでき、打線は水物とも言われる通り、
最後の最後で決めきれませんでした。
戦力的には日本の投手陣の方が余裕があり、役割分担も明確でしたが、
勝った台湾の方が投手も含めた総力戦意識が高く、
ディフェンス面でのまとまりが勝負の分かれ目になったのかなと。
ただ、この一戦だけで井端監督の責任を問うのは…。

そもそもNPBの方が野球連盟より立場が上。
もっと言うと、NPBよりチームの方が立場が上(笑)
監督が選手を集めるにもなかなか大変のようです。
第1回、野球界のレジェンド、長嶋茂雄氏が監督を務めたことで、
プロとアマが連動した代表ができたわけです。
野球代表における監督の仕事は、
まず選手を集めて、大会の意義づけを明確にし、
チームとしてのモチベーションを上げること。
野球代表はプロのトップ選手の集まりで、
若手とはいえ億、億単位に近い年俸はもらっています。
選ばれた選手たちは、
技術的にどうのこうの言うレベルにはありませんから。
バスケ代表のアカツキジャパン。
八村選手がHC、協会批判をしたことで、
かなりの注目を浴びています。
その前に、女子のエブリン選手が
強化委員長に対しクレームを付けた流れもあり、
よりこの問題がクローズアップされることに。
しかも、先日の男子のグアム戦で、
あわや負けるかもという内容でした。
その前のモンゴル戦も終盤でバタバタ。
新しい選手を多く起用したこともありますが、
ゲームのクロージングで閉まらないのは、
グアム戦と同じく最終盤で追い上げをくらったり、
最悪、逆転負けを喫する可能性も。
バスケの事の経緯を説明すると、
東京五輪で女子銀メダルに導いたトム・ホーバスが
パリ五輪に向け男子HCに就任。

パリ五輪出場を獲得するなど結果は出しました。
ただ、女子にしてみれば、
トムHCの継続を希望していた選手も多かった中で
アシスタントコーチだった恩塚氏が就任。
しかし、パリでは思うような結果が出せず退任。
ところが、コーチ人事権のある強化委員長の東野氏が
来年3月まで任期があることを
「責任を取らない人がいる」とエブリン選手が批判。
続いて、八村選手が、
協会は金儲け主義、女子ではなく男子のプロコーチを。
と、協会とトムHCを批判。
その流れの中で、男子の代表戦が行われたという流れです。
ちなみにバスケ女子代表監督は未だ決まっていません。
まず協会や連盟が金儲け主義かというと、
そもそもいちばんの収入源はチームや個人の登録で、
代表戦はお金も有むけれど支出経費も莫大。
お金目当てはテレビ局と広告代理店主導の話であって、
協会や連盟にいる人は役所みたいな組織の出向社員みたいなものなので、
リーダーシップを取ってお金を集めたりできる優秀な人は
そもそも協会や連盟で事務仕事的なことはしないでしょう(笑)
おそらく自分が出場しないテストマッチに関して、
あたかも出るようにな誇張宣伝をしたことが原因かと。
では、トムが男子HCがとして能力がないかというとそれも違います。
この問題を考える前に
NBA>FIBA>アメリカ>欧州と南米の一部の国>その他>>>アジア>日本
という現状で、NBA選手が常に代表に参加するわけもなく、
それでNBAのトップクラスのHCを雇うなど到底無理。
また、ヘタに有名HCを呼びと、日本人の能力のなさに
手っ取り早く帰化選手が戦術みたいになりがちです。
八村選手の言いたいこともわかりますが、
選手は契約も含めて4年に一度しか参加しないし、
HCとしてはNBA選手抜きで考えないと、
来ない選手頼りではアジアも勝ち抜けません。
NBAと日本、その格差によるミスコミュニケーションが原因。
せめて、トムと八村がこの先コミュニケーションして、
和解できればというのは、多くのファンの考えでしょう。
問題はラグビー日本代表です。
2027年ラグビーワールドカップに向けて
エディー・ジョーンズHCが再任し、
3年後に向けて、超速ラグビーを掲げてスタートの年。
でしたが…。
新たな戦力を見出すということで、
若手を起用している面もありますが、
2023年と2024年で世界との差が
大きく広がってしまいました。
超速ラグビーに対応できる体力がない。
経験不足のメンバーが多い。
ケガ人で合宿参加できる選手が多すぎる。
など、いろいろ理由は言われていますが、
単純にフィジカルとフィットネス不足の上、
そこから上積みされていくスキル、
戦術の練度、さらに試合ごとのビジョンが決定的に欠けているので、
合宿のメンバーと人数を見た時点で対ティア1惨敗は想定内でした。
では、HCを変えるべきか??
HCが交替したからと言って、
日本のラグビーが急に強くなることはありません。
個人的にはどのスポーツにおいても、
HCを首にしたからといって
瞬時に結果が出るわけではありません。
ただムードというか雰囲気は変わることがあります。
サッカーはファン気質も含め特種な面もありますが、
フォーメーションが100以上あるようなスポーツでは
その落とし込みをするだけでも長時間かかりますから。
日本のラグビーに話を戻すと、
HCは交替すべきと考えています。
その理由の1つが、
エディーさんは旬のHCではないということ。
コーチングにはトレンドがありますが、
とうに旬はすぎている。
もし彼が旬だとすれば2015年の日本vs南アフリカです。
すごく口が立つのでメディア受けしますが、
選手に対する求心力はあまり高くない。
個人的な意見ですが戦術家タイプでもなく、
長期的なチーム作りには向いていない。
日本vs南アフリカは、
あの一戦のみに賭けていたらから勝てたものの、
そこで選手は燃え尽きてしまいました。
タイプ的には野球の野村監督チックであり、
トーク面ではセルジオ越後に近く、
説得力はあるけれど指導力は?
その辺りが年度を重ねるごとに、
どんどん出てくると予想できるので、
早い内にHC交替に踏み切った方が得策と考えます。
では次の監督は?
本来だったら前監督時代のアタックコーチだった
トニー・ブラウンだったと思うのですが、
現在は世界ランク1位の南アフリカのアタックコーチに。
となると、日本でコーチをしている
ロビー・ディーンズ、
フラン・ルディケ、
トッド・ブラックアダーあたりかと。
そもそもバスケ以上に人材不足の日本ラグビー。
フィジカルとフィットネスを世界レベルに上げながら、
スキル、戦術を落とし込む作業は簡単ではありません。
いずれにしろプロスポーツ選手はある意味突き抜けたアホさが重要です。
勉強ができないとかそういう意味ではなく、
自身が持つ過剰な表現力を試合の中で最高のパフォーマンスとして出すには
凡人ではダメなんです。
そもそも全員が神童みたいな注目をされて、
ここまで来ているわけですから。
ただ、そのアホな集団を1つにまとめあげ、
戦術を理解させて効率的に勝たせようとする
監督、HCはある種の狂人なんです。
オタクが持つような過度な情熱も必要だし、
それとは真逆の広い視野と見識、人を見る目の公平性。
選手だけでなく、スタッフに対する指導力や気配りも必要。
日本ではそうしたマネジメント力よりも、
育成とか指導という先生的なものを期待する人も多く、
そこがまた日本のスポーツの監督・HC問題を複雑にしてしまうのです(笑)