シェールオイルについての勘違い

どこまで下がる？石油価格下落の真実
https://minkara.carview.co.jp/userid/169053/blog/34920966/
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「米国で採掘されるシェールオイルは中東で産出される原油よりも品質が良く、燃料として用いる分には作業工程が少なく利用価値が高いものの、それ以外の用途（たとえばプラスチック製品の製造など）にはあまり向かない側面があるそうです。」と言う部分は、シェールオイルは元から軽質な成分が多いので、従来の精製塔では軽質原油に最適化されてないため収率が落ちてしまいます。なので処理能力を超えた分が発生し、国外精製が必要になります。
対して日本や韓国では中東の重質油に対し水素を吹き込んで分子を分割し軽質化して使う、と言うケースが多いので、もとから軽質な原油があると余計な操作が減って安上がりになります。

またシェールオイルはプラスチック原料に向かない訳ではないです。だって多くのプラスチックの原料は軽質なナフサなんですから。
でも従来の需要の成分構成を大幅に越える軽質油が供給されるようになったために、消費できない分は燃料として輸出するしかない、と言う状況ですね。

「今後世界中でシェールオイルを中心とした燃料価格下落競争が始まるかもしれません。」と言う部分は、すでにカナダやアメリカでは河川の水質汚染など環境問題が顕在化しているため、開発禁止となる事例も増加しています。
開発は増える傾向でしょうけど、現状の価格では新規参入のメリットが少ないので、現状より激しい叩き合いにはならないのではないかと思います。
特に日本国内ではコスト問題は厳しく、資源量確認程度で開発は止まってしまうのではないかと思います。
ただしロシアと中国は環境問題はなんのそのだし、叩き合い大好きな政府なので、ここが要注意ですね。

ここまで安くなると原発も再稼動させるメリットがない、ってのが日本人としてのメリットかも知れませんが、LNGの価格への反映が遅れているのは、外交無策と言う感じでしょうか。