リチャージさんの最新動画でようやくPCI燃焼の話が出てきました。PCI燃焼は相反するNOxと煤の発生を抑える燃焼領域で、前提は軽負荷、大量EGRとなる。大量EGRは吸気温度と吸気酸素濃度を支配しており、PCI燃焼には欠かす事の出来ない前提となります。
・つまるところPCI燃焼とEGR制限プレートは相反関係であり、EGR制限プレートによりEGRを絞った結果酸素濃度が上がりPCI燃焼領域を外れるなら、煤が増えて燃費は悪化する。のような事がマツダの論文にありますので、研究するといいかと思います。
関連情報リンクにマツダの論文を貼りたいのですが長すぎて貼れませんでした。
以下タイトルで検索してみてください。
・出典
予混合型ディーゼル燃焼による排気と燃料の低減(第3報)
自動車技術会論文集 Vol.44,No.6,November 2013.
●PCI燃焼
やり方は簡単でオートクルーズで1500rpm前後で流すにつきます。1250~1750あたりでLOAD値の変動が少なく大量にEGRを喰っているときはPCIと考えていいと思います。アクセルワークではその領域をなかなかビタッとホールドできませんのでオートクルーズがいいでしょう。EGRが0(ゼロ)とかになる時は外れています。
●自己燃焼領域の温度
さて、今日の話は燃焼温度が高いと煤が出にくい(燃えきる)という話しがあります。また、溜まった煤が自己燃焼して減る温度があります。DPFが熱くて差圧が高かったのが冷めて差圧が下がりACCが見かけ上減少するという話とは別で、今回は本当に自己燃焼する領域のお話しです。
・埼玉55もマツダ技報でみてふぅ~んとは思っていましたが、一体何度で自己燃焼する話しなのかよく解りません。
・普通に走っていて高速の登り坂では350℃くらい、碓氷峠(バイパス)など比較的流れのはやい峠は430℃くらい。350℃では自己燃焼までは行かない。430℃でも増えない領域には入っていると思いますが減るにはまだ足りないかな?スートルやCe系の酸化補助剤を入れると400℃台でも減ると思います。
●日曜に南会津のヒルクライム
・オイルにAN5を添加し組み換えをしたので、知っている峠の中で最大負荷のかかる峠へ持ち込みテストしてみました。夏休みもこのセッティングであったが、東北周遊ではトコトコ走行に徹していたので、今回が本格的な耐久性のテストになります。
・ターボの事がありヒルクライムはやらないのであるがスピードを押さえながらそこそこ流してみた。8キロほどの一方的な登りをリミットを4000rpmに設定して路面状況を見ながら走行します。
・DPFのEGTB1S3温度は535℃
たまたま見た時が535℃なので、もう少し高温のところもあったのではないかと思います。この温度ではACCはどんどん減って行きます。もっと真剣にアクセルを入れると600℃は超えると思われます。
・DPFDPは62.6kpa
走行の都合上前回のDPF再生より200キロは超えていたので、少し煤が溜まっており排気の抜けの重さを感じます。オイル入れてフィーリングを確認するなら、DPF再生後の抜けの良いときにするべきですね。🤔
写真は少し温度が下がってからのモノですがまるでDPF再生中のような温度です😵
・これがマツダ技報にも掲載されている自己燃焼領域かと理解しまたが普通の走行では絶対に起きません。常に3000rpm以上をキープして高負荷が掛かっているようなケースで発生しました。SH型170馬力版でのお話しになります。😋
Posted at 2022/08/23 07:28:42 | |
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煤対策 | 日記