電車の中で少し離れたところに立っていた妙齢な尾根遺産…
剥き出しのカメラを斜め掛けにしていますよ。
まずは、カメラをケースに入れず、むき出しのままと言うところがビビッと来ました。
それなりに愛着と拘りがないとこうはできません。
そして、そのカメラ、かなりコンパクトな外見ですが、どう見てもデジタルではなくフイルムカメラのようであり…
失礼とは思いながらも、ショボつく目で腰のあたりに収まっているカメラを凝視すると…
ボディ(カメラね)は真っ黒ではなく、トップの部分はシルバーで、典型的なレンジファインダーカメラですよ。
でも、ライカとかじゃない…
モデル名が刻印されていて…
これ…コニカC35、ジャーニーコニカですよ。
詳しい年代は分かりませんが、初代の登場は1968年と言いますから、優に半世紀を経過している可能性もあります。
露出計は内蔵しているものの、二重像でピントを合わせる、デジカメとは全く異なる使い心地を楽しんでおられるのだろうなぁと。
今も出回っているようだし、ライカみたいに高価じゃないので、これはちょっとオジさんも欲しくなっちゃいますねぇ。
なおも見ていると、ストラップはカメラの年代を意識した渋い革製…
なんかじゃなくて、クラッシックでも何でもない、クリーム色の布製のストラップで、これが彼女のオトーサンに近い齢を重ねている古いカメラと、ごく普通の今風の尾根遺産の姿をうまく橋渡ししているとでも言うか、ちっとも奇をてらった感じがなくて、とっても自然…
…と、ここで降りる駅に着いてしまったので、席を立ってスマホをいじる尾根遺産の横をすり抜けて失礼しました。
すれ違いざまに、「いいカメラですねぇ…」
前に同様のことがあった時にも言おうと思ったのですが、今回も勇気が出ませんでしたよ(笑)
ちなみに、これがC35の後継機、1975年に登場した世界で初めてフラッシュを内蔵した「ピッカリコニカ」…
そして、これがそのまた後継機の、1977年に登場した、これまた世界で初めてオートフォーカスを実現させた「ジャスピンコニカ」…
ポルシェならとっくにビッグバンパーの時代になっているのに、ピントを自動で合わせるカメラはなかったのよね。
この開発秘話は、NHKのプロジェクトXでも取り上げられていましたよ。
今や静止画だけでなく動画など多様な機能が搭載され、露出やピントが自動で合うなんて凄いことでも何でもなくなっているカメラですが、1977年まではこんなものだったのよね。
ポルシェが時空を超えて走り続けると言われるわけですね。
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Posted at
2023/03/12 19:10:20