実は今、今月3回目の海外出張で香港にきているんですが、この旅に出る前の1週間、日産からリーフの広報車を借りて乗っていました。僕にとって初の、生活に取り込んだEV体験というわけです。
そこでまずリーフを自動車のハードとして評価してみると、これはかなりいいクルマだといえます。
まず、電気モーターのもたらすスムーズで静かでしかもトルキーな加速が気持ちよく、日常的な用途におけるパフォーマンスは“電費”に有利なECOモードで走ってもほとんど不足ないのに加えて、デフォルトのDモードの状態でスロットル、というかアクセラレイターを深く踏み込むと、背中がバックレストに押し込まれるのを実感する、快感のパフォーマンスを味わわせてくれます。
しかもそれに加えてリーフは、それ以外の様々な部分も厳密に煮詰められた、かなり好く出来たクルマだと思いました。
例えば加速とは逆の、アクセラレイターを閉じたときのエンジンブレーキ=正しくはモーターブレーキの感触もすこぶる自然で、ガソリン車に慣れ親しんだ感覚にもまったく違和感のない、まさにちょうどいい減速感を与えてくれます。
それにもうひとつ、シャシーの出来がいい。
まず乗り心地が快適なのが印象的ですが、これに関しては大量のバッテリーを搭載しているというEVならではの車重の重さも効果を発揮しているはずですが、ボディ剛性の高さも快適な乗り味をもたらしている大きな要因と思われます。
しかもそれでいて、ハンドリングがまたいいんですね。
重いバッテリーを床下に置いて低い重心を実現すると同時に、ガソリン車よりも重量物をボディの中心近くに配置できるというEVの構造的メリットがここにも効いていると思われ、ややボッテリとしたファニー系の外観に似ず、高速ではステアリング操作に思いのほかシャープに反応して向きを変えてくれるのも気持ち好かったりします。
ブレーキに関しては、踏み始めの反応に回生の影響が若干感じられますが、回生機能を入れたブレーキとしては、ペダルタッチも自然な方ではないかと思いました。
というわけでリーフ、日産にとって初の市販型EVであるという事実からすると、予想以上に好く出来たクルマだというのが僕の印象で、そのドライビング感覚は、けっこう気に入ったのでありました。
ただしこのリーフというクルマ、ひとつ大きな問題、というか不満点があるのですが、原稿が長くなってしまったので、それについては後日のアップで報告しましょう。
Posted at 2011/10/25 19:51:32 | |
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