Facebookに展開してきた、もしも僕がラルフ・ローレン級のリッチだったら、こんな『ヒストリックオープンスポーツカーを5台選ぶ』が、FBではすでに決着しているので、こちらでもその後編を。
ポルシェ550RSスパイダー、フェラーリ250GTスパイダー・カリフォルニア、シェルビー・コブラ289はすでに公表済みですが、4台目は戦前の1924年Anzani Collet=アンザーニ・コレットにしました。
このクルマは写真のように、去年ドイツのソリチュード・リバイバルなるヒストリックカーレースで遭遇した、1.1リッターSOHC4気筒エンジンを積む小さなフランス製スポーツカーでして、僕もここでその魅力的な姿を目にするまでは存在すら知らなかった、マイナーかつレアなクルマであります。
これはアンザーニ・コレット、もしくはフランスでは最後の「et」を発音せずアンザーニ・コレのレース中の雄姿ですが、低く構えたシャシーがコーナリングの愉しさを連想させるじゃありませんか。
スポーツカー好きと生まれたからには、こんな戦前の小さなヴィンティッジスポーツを1台は所有して、しかるべき舞台で走ってみたいものだと思っての、俄かラルフ・ローレンの選択でありました。
そして5台のヒストリックオープンスポーツの5台目はこのクルマ、再び戦後に戻って1957年ジャガーXKSSといきたいと思いますが、このXKSS、いったい何者なのか皆さんご存知でしょうか?
実はこれ、1955、56、57年とルマン24時間に3連勝したレーシングスポーツ、Dタイプに公道走行用のエクイップメントを装着し、ロードゴーイングスポーツカーに仕立て上げたクルマなんですね。
上の写真からも分かるように、ウインドシールドとワイパー、ソフトトップ、それにラゲッジラックやバンパーがいかにも取って付けたような感じで不自然なんですが、そこがまた魅力的なのです。
実は僕はXKSSの経験はありませんが、かつて本物のDタイプを走らせたことがあり、その形容し難いほどディープなドライビングプレシャーが忘れられず、そのロードモデルを選んだのです。
しかもXKSS、生産期間中にジャガーの工場が火災に遭ってたった16台しか生産されなかった極めてレアなクルマなんですが、そのオーナーの一人が写真の男、かのスティーブ・マックィーンでして、彼は一度手放したXKSSを再び買い戻したというから、よほど気に入っていたんでしょう。
しかもスーパーエンスーのマックィーンは、この写真から分かるように、幌もラゲッジラックも外して乗っていたんですね、カリフォルニアだから雨はめったに降らないという好条件はあったにせよ。
というわけで俄かラルフ・ローレンのスポーツカー親爺は、独=550RS、伊=スパイダー・カリフォルニア、米×英=コブラ、仏=アンザーニ、ときて、最後は英=XKSSを選んだのでありました。
Posted at 2012/07/13 20:59:53 | |
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