
本日、三菱のEV、i-MiEV=アイミーヴのプレス試乗会があり、まことに遅ればせながら、よく晴れた日曜日の都心の道路を舞台に、この話題のクルマに初乗りしてきました。
いわゆるエコカーと呼ばれる種類のクルマのなかにおけるEV=電気自動車の優位性はどうなのか、といった論理的な側面はとりあえず別にして、i-MiEVのクルマとしての乗り味はどうだったかについて書くと、それは僕が予想していた以上のものだった、といえます。
走り出してみると、加速が充分に力強くて、しかもスムーズなこと、まずはこれにちょっとした感動すら覚えます。
低回転からの起動トルクが大きく、しかも回転のスムーズな電機モーターのキャラクターからいって、それらは当然予想できることなんですが、あの軽サイズのままのコンパクトなi-MiEVでそれをやられると、けっこう感激したりするのです。
さらに車重が1100㎏と、660cc3気筒ガソリンターボの i =アイより190㎏ほど重く、しかもその重量増加分が床下に置かれたバッテリーをはじめとする低位置に集中していることが幸いして、乗り心地もハンドリングの感触もガソリンエンジンのアイよりずっとしっとりしているのも、僕に好印象を与えた大きなファクターでもありました。
ちょっとオーバーに表現すれば、ベースが軽自動車だとは思えないほど加速感や乗り心地の感触が滑らかで、ある種の低速官能すら感じられたのです。
というわけで、その乗り味には大いに感心したi-MiEVですが、もちろん弱点もはっきりしています。
ひとつは、フル充電して10・15モードで最大160㎞、ヒーターを使った市街地走行では80㎞という短い航続距離、もうひとつは標準で459.9万円、2009年度対象の補助金の受給をうけても320.9万円という、極めて高いプライスです。
ただし前者に関しては、用途をシティラナバウトと割り切れれば現状でもまずまず充分で、例えば片道2㎞弱しかない僕の家から事務所までの通勤スペシャルとしてのみ使うのであれば、ヒーター使用時でも20日間ほどは無充電で走れることになりますね、もちろん日々の放電分というのを無視すればの話ですが。
とはいえ、僕自身の用途でいえば、安全に東京から箱根まで往復できる、250㎞程度の航続距離が本当は望ましいところではありますが。
プライスに関しては、現状これが精一杯の価格設定であるなら、パッと見てガソリンエンジンのアイとは違うEVであることが分かるエクステリアのデザイン処理、もしくはカラーリングの処理が欲しいところだと思いました、それも充電用プラグとコードの絵が模式化されている、といったレベルのものではなく、もっと大人っぽい処理でね。
そういえばこのi-MiEV、フランスのPSAグループに年間25,000台規模でOEM供給することが決まったというのはとても興味深いニュースで、プジョーやシトロエンのデザイナーがi-MiEVのボディをベースにどのようなデザイン処理を施してくるのか、今からとても愉しみなところであります。
Posted at 2009/09/06 19:11:14 | |
トラックバック(0) | 日記