
書きたいことは色々あるのだけれど、なんかまとまった時間がなくて、ちょいと長いこと御無沙汰して失礼しました。
ところで本日、事務所にアルファロメオの分厚いヒストリーブックが届きました。その名も『Alfa Romeo Cuore Sportivo』、直訳すると「スポーツ心のアルファロメオ」、といった意味でしょうか。
その名のとおり、モータースポーツとそこに使われたアルファを軸としたヒストリー本で、アルファロメオの創立100周年を記念した一冊と思われます。
こういう本は、レースシーンその他で、今までの見たことのない写真や、読んだことのない話が載っているととても嬉しくなるものですが、この「スポーツ心」もまさにそういった本で、これまでに目にしたことのない写真もたくさん発見できて、ワクワクした気分にさせてくれます。
アルファロメオのヒストリーに関する洋書はすでにけっこう持っていますが、これもそれらと並ぶいい資料兼エンタテインメントの源になってくれるに違いありません。
で、そういったモータースポーツに明け暮れたアルファの熱い歴史をあらためて想うにつけ、数日前の『carview』本編のニュースに載っていた、「VWがアルファロメオ買収に意欲」という記事が妙に気になりました。
ドイツの自動車専門誌がVW幹部の話として記事にしたというそれは、「もしもアルファロメオが売りに出されたら」という注釈つきなので、親会社のフィアットが業績好調で、しかもアルファを珍重しているように見える現在では実際にそうなる可能性はかなり低いと思いますが、それでもその記事を見たときには、「それってアリだろうか?」という気分になったのはたしかです。
VWグループといえば、すでに傘下にランボルギーニとブガッティを所有、さらにポルシェをコントロール下に置いた末、最近ではイタルデザインをも手中に収めて、次はフェラーリさえ狙っているんじゃなかという発展ぶりが目につきます。
VW傘下に入ると、経営の安定と同時に製品のクォリティにも安定感が出ることは想像がつきますが、その反面、クルマのキャラクターにVWの影響が及ぶことも推測できますね。
大きくいえばクルマの “均質化” で、それはクルマを単なる足と考えれば悪いことではないかもしれませんが、自分の個性に合ったクルマ、あるいは自分好みのドライビング感覚を持ったクルマを望むクルマ好きにとっては、決して好ましいことではないと思います。
例えばの話、あのニュース記事の内容が現実になって、6年後に発表される次期アルファ・ジュリエッタがゴルフⅦベースのクルマになっていたりしたら、なんだかちょっとツマラナイ感じがしませんか?
そうならないためには、アルファロメオ側にもやるべきことはあって、アルファらしい乗り味を維持したまま、ゴルフ並みのクォリティを身につける必要があったりするのではないかと思います。
いずれにせよあのニュース記事、僕としては現実にならないで、アルファロメオが「Cuore Sportivo」であり続けることを、切に望みたい気分であります。
Posted at 2010/08/26 18:23:33 | |
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