
話題の映画「オッペンハイマー」を観てきました。
原爆投下日が 8 月なのに公開が7・8 月という映画会社の日本への配慮の無さです(宣伝のために同時公開?のバービーは遠慮します 笑)。
*この映画で知ったのですが7月に実験成功、1ヶ月後の8月には広島・長崎に落としているくらいだから使わないという議論はなかった(ロシアとの競争:ロシアが先に成功していたら世界は変わっていた)等しいですね。
日本で公開はされるのかは知りませんが、作品としては大作(三時間!)、監督も俳優も一流どころで素晴らしいとは思います。
ただ歴史的事実や当時の状況などを知っておかないと難しい内容(自分はあまり知らないのでついていけなかくて、後でググって、あ〜、そういうことだったののねと知りました)。
観に行くかどうかは日本人として抵抗がありましたが、大作ですし
LieMax でなくIMAX で観れると聞いて行ってきましたが、映画のクライマックスの核実験に成功するシーンはIMAXでみると大迫力でした。内容はネタバレになるので控えさせていただきます。
ただ、映画の感想ではないですが、アメリカに住んでいる日本人として一言:
多分、日本人の多くはこの映画をみても噛み合わないというか、シンプルに価値観が違い過ぎると思う。そういうところ(戦争を勝利に導いた天才科学者の生涯を描いているだけ)を冷静に理解して観れるなら作品としては傑作ですし、実際、広島・長崎は話としてでてくるだけで映像はありません(だせないだろうし)。
殆どのアメリカ人は原爆投下は戦争を止めるために仕方がない選択だったと信じていて、それが定説でして、その勝者目線のストーリーは世界中に拡散されていて、アメリカ人以外でも(日本人の中でさえ)それが当たり前と考えている人達がマジョリティというのが現実なの。
海外に住んでいれば、同僚や友達とそういう話をする機会に一回はあたるはずで歯がゆい思いをすることもある。自分の娘も小学校の時にそう学校で習ったらしく、当時、その話をしました。どんなに正当化しようが紛れもなくジェノサイドなのだよと教えたものですが、小さかったからわからなかったかもね。。。
一緒には観に行きましたが、今はどう考えているかは知りません。一人の大人として自分の考えをもっているでしょうから、おバカなオヤジの価値観は押し付けるつもりはありませんし、第一、聞かないしね(苦笑
殆どのアメリカ人は現実を知らないのです(本当よ、別の惑星での出来事の様に考えている)。この世でこれ以上はないとも言える地獄絵図を想像すらできないのです。はだしのゲンとか読んでいた日本人とは違うわけ。彼らは原爆資料館に行ったこともないし、きのこ雲の映像しか見たことないわけ。
もちろん、アメリカ人の中にも原爆投下は悪であったという人もいますし、映画の中でも原爆を戦争に使わないように努力する科学者がいたことも描かれていたり、オッペンハイマー自身が広島・長崎に投下されたことで後悔の念にかられるというシーンもあり(実際はわからないようにしているのが上手いところ)この映画のメインテーマかもしれません。
あっ、車のSNSなのに、また車以外のことを愚痴ってしまいました。。。(苦笑
まあ、考えさせられる映画だったと、結果、それは良い作品だったということだよね。
Posted at 2023/08/13 18:06:13 | |
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